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  • 【2001年11月7日】

    「戦時補償-米捕虜訴訟」寄稿が大反響

    朝日新聞 「私の視点」
    2001年11月7日

    米兵捕虜 強制労働は企業が責任を

    レスター・テニー アリゾナ州立大学名誉教授
    戦時強制労働訴訟原告

     私達元日本軍捕虜米兵の戦時強制労働訴訟に関して、日本のメディアが法廷や議会、街頭の模様を日本の人々に伝えてくれていることに、私は心から敬意を表明したい。特に前民主党代議士・藤田幸久氏が9月28日付本欄で、日本企業には道義的責任があるとして 「過去をきっぱり清算し、世界の信頼を得る」 ことの重要性を訴えた論考に、私は深い感銘を受けた。

     私はフィリピンのバターンで捕虜となり、日本に送られ、三井・三池炭鉱で働かされた。それは奴隷労働という以外に言い表しようのない過酷なものだった。その後の私の人生は、理解し、 許すことを探し求める人生だったが、私がたどりついた思想は、 “許し” と “責任” はお互いを必要としているというものだった。どちらが欠けていても無意味なのだ。

     そんな思いを胸に私は最近、 日本の若者達に戦争体験を語ってほしいという日本の大学関係者からの招待を受けることにした。私は11の大学と二つの高校そして一つの小学校を訪問したが、 その間、多くの日本の若者と友人になり、 バターン死の行進や日本での強制労働の体験を共有することができた。千人以上の学生が 「日本にようこそ。 私たちは戦時中あなたに起こったことを心からおわびします」 と言ってくれた時、私は、60年前に奴隷として扱われた国で心から歓迎されていることを知り、 言葉にならないほどの感激で胸がいっぱいになった。

     私はこれらの若者に、私が求めているのは私を奴隷のように扱った会社が責任を取ることで、決して日本人や日本の国を責めているのではないと伝えた。食事や休みもろくに与えず、炭鉱で毎日12時間以上酷使し、社員が暴力をふるうことを許し、私から人間としての名誉も尊厳も奪った会社には道義的責任があるが、自分がその後めぐり合った日本の友人たちには限りない愛情を感じていると話した。学生たちは、私の話を時には聞きつづけるのがつらそうに涙を浮かべながら聞いていた。思いをわかってくれた子供たちに、私は「君たちは日本と世界の希望なんだよ」と告げた。

     私は、三井に対して二年前に未払い賃金の支払いなどを求める訴訟を起こしたが、彼らの弁護士と日本政府は「サンフランシスコ平和条約で解決済み」と主張する。米国務省も日本側に同調した。しかし、米議会の多くは元捕虜の訴えを支持しており、私達の訴えを認める法律を成立させようとしている。

     またカリフォルニア州の裁判所は最近、「サンフランシスコ平和条約の解釈は国務省ではなく裁判所が行う」という裁定を下し、平和条約の解釈に関して、裁判所が審理すべき問題があると表明した。

     この6月に、朝日新聞は戦時強制労働被害者のために日本政府と企業が補償基金を設立することを提案した。もし日本政府と企業がこの重要な提案を真剣に受け止めるなら “許し” と “責任” がついに手を携える日が来るかもしれない。 

     私は、多くの米兵捕虜を奴隷にした日本企業が見せかけの “無実” に終止符を打ち、真の責任と向かい合うことを望む。長い間の否定から、今こそ目を覚ましてほしい。(原文英語)

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