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カンボジアのサム・レンシ―元蔵相が講演2023年07月25日

スイス:コーのIC世界フォーラムで、カンボジアのサム・レンシ元蔵相がスピーチしました。2日前の総選挙でフン・セン首相の人民党が圧勝した直後です。サム・レンシの理念を継ぐ野党第一党「ロウソクの灯」党は事務手続きの理由で選挙参加が認められず、実質的に与党の信任投票の選挙となりました。

彼は野党第一党の党首でしたが、5年前に野党の国会議員のほぼ全員が議員資格をはく奪されて以来、海外での亡命生活を強いられています。

「民主主義における信頼と誠実さ」とのテーマで、彼は「民主主義、政府組織、市民社会の信頼と関与を再構築する改革」について話しました。

彼はまた、1992年の和平後の新政権最初の蔵相として断行した以下の改革を紹介しました。①軍閥や地方豪族と闘い、長年非課税だった酒やたばこの関税導入の開始。②木材伐採の徴税権などを防衛大臣や地方の知事などからはく奪し、全ての国税収入権を財務省に確立。この間彼は度々暗殺されかけましたが難を逃れました。

当時私は、財務大臣とは命がけの仕事だと痛感しました。

ソムラ夫人(下の写真の右)は元カンボジア国立銀行副総裁です。