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IC世界フォーラムで広島碑文を報告2023年07月24日
7月24日スイス:コーのIC世界フォーラム「民主主義における信頼と誠実さ」の第一セッションでスピーチしました。ニジェール共和国のHadizatou Yacouba Ousseini鉱山大臣とコフィ・アナン(元国連事務総長)財団のDeclan O'Brien選挙・民主主義部長と一緒でした。
私は広島市の原爆記念碑の碑文「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませぬから」が、1950年に当時の浜井信三市長が、ここコーの会議に参加したことが契機であったことを報告しました。戦後初めて海外渡航を許された国会議員7名を含む72名の一行が、コーでドイツとフランスの劇的な和解の現場を見、その後イタリアでローマ法王、ドイツ・アデナウアー首相、フランス・シューマン外相他と会談し、最終的に米国議会やアーリントンの無名戦士の墓地を訪問したことがこの碑文を決定したという歴史的事実です。
そして、5月の広島サミット前にこの背景を岸田首相に説明しました。岸田首相がG7の首脳に碑文などの意味を説明したことが、平和資料館でのアメリカのバイデン大統領が記帳した次の言葉に反映されていると言われています。「この資料館で語られる物語が、平和な未来を築くことへの私たち全員の義務を思い出させてくれますように。世界から核兵器を最終的に、そして、永久になくせる日に向けて、共に進んでいきましょう。信念を貫きましょう!」
第二は、「過ちは繰り返しませぬから」の英訳が“We Shall Not Repeat The Evil”と記載されていますが、「過ち」はevilではなくmistakeが原文であることをG7首脳に伝えるという提案を岸田首相に伝えました。Evilという言葉は、単なる善悪の悪という以上に、悪魔、強い悪意などを意味します。しかも日本語には主語が無いのに対し、英語ではWeという主語が入っているので、核保有国を含む首脳達が悪魔とみなされているとの誤解すら与えかねません。ロシアのプーチン大統領がウクライナへの侵略を「西側の悪との戦い」と主張していることからもG7がEvilとレッテルを貼られる可能性も回避すべきであると説明しました。松井一実広島市長にも同様の説明をしました。そして、5月19日に松井市長がG7首脳に碑文の説明をした際に通訳者がmistake と訳したことを報告しました。この訳に関してアメリカやウクライナなどの参加者から感謝が表面されました。
会場には首脳が広島に集まったG7諸国、インドやウクライナなどの人々が参加しており、1950年にコーで起きたストーリーが本年広島で反映されたことに対して大きな反響がありました。
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