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寺島実郎日本総研会長の講演『世界秩序と宗教』2023年06月14日
6月14日WCRP国際活動支援議員懇談会は、寺島実郎日本総合研究所会長による勉強会を開催しました。
WCRP(世界宗教者平和会議)は世界の多数の宗教者で構成される国連オブザーバーのNGOで、各国で紛争仲介や人道援助活動を行っています。議員懇談会は岡田克也共同代表、逢沢一郎幹事長の下で、現在も私が事務局長を務めています。
国会議員に加えて、戸松義晴WCRP日本委員会理事長、宍野史生日本宗教連盟理事長、竹村牧男東洋大学前学長など宗教界の方々も多数参加しました。
『世界秩序と宗教』とのテーマで寺島さんは、A「明治期の77年」、B「戦後期の77年」、C「未来圏(21世紀の残り)」の77年に分けて世界と日本を概観しました。日本のAは「明治リジーム」(復古と開化という矛盾から戦争に)、Bは「戦後レジーム」(戦後民主主義と経済至上主義)、Cは「21世紀レジームの創造」(新しい民主主義への変革)と位置づけました。
そして、この間の世界GDPに占める日本の比重が、Aの明治初期も3%、Bの初期(戦後)も現在も約3%という衝撃的な数字を示しました。つまり現在の世界に占める日本の経済力は明治初期や終戦直後のレベルまで落ち込んでしまったのです。
他方、日本の宗教・精神性(心の基盤)は、Aの時代が「国家神道による国粋性」、Bの時代が「宗教なき経済の時代」であるのに対し、Cの時代は「宗教の時代」(心の回復力よる)による「埋没から再生へ」という、日本の今後の歩むべき進路を示しました。
また、世界のCに関して「大国の横暴の終わりによる、世界各国の全員参加型の秩序作り」という構想を示しました。(資料を拡大してご覧下さい)
最後に、戸松義晴WCRP日本委員会理事長が「宗教者が集まり、祈って終わるだけではなく、議員の皆さんなどとも連携し、平和を実現するために連携を深めていきたい」と、お礼の挨拶を述べました。
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