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第33回藤田幸久政経フォーラム『北朝鮮の核実験と日本の外交・安全保障』2006年11月27日
活動報告
2006年11月27日
第33回藤田幸久政経フォーラム
『北朝鮮の核実験と日本の外交・安全保障』
小川和久さん:過大な北朝鮮脅威論を戒める
第33回藤田幸久政経フォーラムが11月27日に王子の北とぴあで開催されました。国際政治・軍事アナリストの小川和久さんが「北朝鮮の核実験と今後の日本外交と安全保障」というテーマで講演してくださいました。
主なポイントは以下の通りです。
- 安倍首相の就任直後の訪中・訪韓の決定に、藤田幸久の中央公論6月号の論文「岸信介・アジア和解外交の検証」が貢献した。当時の政府高官からもこの論文が安倍さんに渡された。戦略的転換を図るという意味で、岸首相の外交手法が参考にされた。
- 北朝鮮の核実験以来、北朝鮮が世界の中心であるかのように報道されているが、決して中心ではない。ノドンを200発保有だとか、中国が軍事費を18年連続増大といった脅威論が高まっているが、それ以上に米国、日本、台湾の軍事的近代化が進んでいることは知られていない。
- 基礎的な情報収集が不可欠だ。例えば拉致問題に関しても、多くの脱北者へのノンフィクション・ライターなどによる徹底的な聞き取りなどによって相当の情報が集まるはずだが、やっていない。北朝鮮の核実験に際してもアメリカやイギリスは航空機を飛ばして、放射物資を微量キャッチしたが、日本はキャッチできなかった。
- 北朝鮮に対する国連制裁第7章41条項には「非軍事的措置」とあり、兵力によらない対応ということが書いてあるのに、日本では「海軍による貨物検査」といった、あり得ないことについての議論ばかりが先行していた。
- 北はつぶされない手段を求めており、安心して核を手放させる方法を考えるべきだ。又、北に核を打たさせないシステムが必要だ。それには、日米同盟を機能させること。ミサイル防衛などの軍事システムを整えることだ。
(左から:小川和久、大河原雅子参議院候補、藤田幸久)
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