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参議院外交防衛委員会で質問2014年03月13日
13日は、参議院外交防衛委員会で主に防衛大臣に質問しました。冒頭で、3年前の東日本大震災で10万人以上の自衛官が援助活動で活躍されたことにお礼を申し上げました。そして、福島原発事故後の自衛隊ヘリによる注水活動に際して、自衛官からの要請もあり、私が死亡の賞じゅつ金(弔慰金)を6千万円から9千万円に上げてもらうよう北沢防衛大臣に要請して、引き上げを認めてもらったことを報告しました。後には、ご遺体処理活動の日当が1日1千円だったものを、4千円近くまで上げてもらいました。
質問は普天間基地の移設案についてです。質問の結果以下の点が明らかになりました。
1 辺野古に移設する代替基地の面積は現在の普天間の42%の広さと半分以下となる。また滑走路も1800メートルで、これまで飛来していたC5やC17などの輸送機などが飛来できなくなる。これは、輸送機の機種毎のペイロード(実際に搭載する旅客・手荷物・ 貨物などの重量)のトン数と離陸に必要な距離を質して明らかになった。例えば、C17は最大積載量77トン、離陸距離2360メートル、アントノフ124は最大積載量150トン、同2530メートルであり、辺野古には飛来できない。
2 緊急時(有事)の増援部隊は宮崎県の新田原基地や福岡県の築城基地などへ飛来することになる。海兵隊の人員の長距離移動にはボーイング777やボーイング767などのチャ―タ―機も使われるが、ボーイング777は離陸距離が2800メートルであり、新田原基地や築城基地の滑走路では短かすぎて飛来できない。
3 緊急時(有事)に日本列島に展開するのは、海兵隊の航空機だけではなく空軍機、海軍機、陸軍機が増強され、陸海空の自衛隊機も、必要に応じて平時に配備されている飛行場以外を使えなければならない。海兵隊だけでも、CRAF(民間予備航空隊)というチャーター機制度で万人単位の兵士が来ることを想定しておかなければならない。CRAFに登録されている旅客機を中心とする民間機は、1千機を超えるもと言われ、九州を初めとする自衛隊基地でこれらの米国からの海兵隊増援部隊を受け入れるのは物理的になく不可能ではないか?と質問したが、小野寺防衛大臣からは、米軍と協議していくので対応できるという、具体的な根拠を示さない答弁しか返ってこなかった。
4 辺野古の埋め立て工事費用は約2311億円とされているが、飛行場を含む全体の工事費はどの程度かと質問したところ、最低3500億円と大臣は答弁した。これまで検討された辺野古以外の主な代替施設案の想定される工期と建設費を質問したが、大臣は答弁を避けた。私は普天間と同規模の静岡空港は、1900億円。シュワブ陸上案は3000億円、埋め立て方式のホワイトビーチは1兆円とも言われ、3500億円の想定は低すぎ、辺野古案は相当な予算額になるのではないかと指摘した。
5 辺野古の代替施設が完成する前に普天間基地を5年以内に運用停止するよう沖縄県の仲井間知事が求めていることに関し、運用停止と閉鎖の違いは何かと質問したところ、小野寺大臣は、知事が言っていることなので自分にはわからない、とトンチンカンな答弁に終始し、質疑は中断した。更に運用停止の意味を求めると、運用を停止することだと不誠実な答弁に終始した。9年かかる代替施設完成前に5年で運用停止することが極めて微妙な交渉であることを暗示させた。
最後に、在日米軍アンジェレラ司令官の2月10日の記者会見について外務大臣に質問しました。「司令官は、尖閣諸島などでの日中の軍事衝突が起きた場合の対応について、『衝突を起こさないような対応を最優先とすべきである。仮に衝突が発生したら、安全対応を高め人命の救助が最も重要である。日米同盟の強さが第一で、次に自衛隊の専門的な行動と能力である』と述べた。これは、尖閣諸島は日米安保の対象ではあっても実際に紛争が起こった場合は、米国は直接軍事的な関与は行わないと考えるのが自然だが、どう思うか?」と質問しましたが、岸田大臣は、軍事行動はしないとは言っていないので、これまでの米国側の立場も鑑み、日本を支援する方針に変わりはないという主旨の苦しい答弁となりました。(2枚目の写真の私の右は山口那津男公明党代表。3枚目の写真は、小野寺大臣(右)と岸田大臣)
質問は普天間基地の移設案についてです。質問の結果以下の点が明らかになりました。
1 辺野古に移設する代替基地の面積は現在の普天間の42%の広さと半分以下となる。また滑走路も1800メートルで、これまで飛来していたC5やC17などの輸送機などが飛来できなくなる。これは、輸送機の機種毎のペイロード(実際に搭載する旅客・手荷物・ 貨物などの重量)のトン数と離陸に必要な距離を質して明らかになった。例えば、C17は最大積載量77トン、離陸距離2360メートル、アントノフ124は最大積載量150トン、同2530メートルであり、辺野古には飛来できない。
2 緊急時(有事)の増援部隊は宮崎県の新田原基地や福岡県の築城基地などへ飛来することになる。海兵隊の人員の長距離移動にはボーイング777やボーイング767などのチャ―タ―機も使われるが、ボーイング777は離陸距離が2800メートルであり、新田原基地や築城基地の滑走路では短かすぎて飛来できない。
3 緊急時(有事)に日本列島に展開するのは、海兵隊の航空機だけではなく空軍機、海軍機、陸軍機が増強され、陸海空の自衛隊機も、必要に応じて平時に配備されている飛行場以外を使えなければならない。海兵隊だけでも、CRAF(民間予備航空隊)というチャーター機制度で万人単位の兵士が来ることを想定しておかなければならない。CRAFに登録されている旅客機を中心とする民間機は、1千機を超えるもと言われ、九州を初めとする自衛隊基地でこれらの米国からの海兵隊増援部隊を受け入れるのは物理的になく不可能ではないか?と質問したが、小野寺防衛大臣からは、米軍と協議していくので対応できるという、具体的な根拠を示さない答弁しか返ってこなかった。
4 辺野古の埋め立て工事費用は約2311億円とされているが、飛行場を含む全体の工事費はどの程度かと質問したところ、最低3500億円と大臣は答弁した。これまで検討された辺野古以外の主な代替施設案の想定される工期と建設費を質問したが、大臣は答弁を避けた。私は普天間と同規模の静岡空港は、1900億円。シュワブ陸上案は3000億円、埋め立て方式のホワイトビーチは1兆円とも言われ、3500億円の想定は低すぎ、辺野古案は相当な予算額になるのではないかと指摘した。
5 辺野古の代替施設が完成する前に普天間基地を5年以内に運用停止するよう沖縄県の仲井間知事が求めていることに関し、運用停止と閉鎖の違いは何かと質問したところ、小野寺大臣は、知事が言っていることなので自分にはわからない、とトンチンカンな答弁に終始し、質疑は中断した。更に運用停止の意味を求めると、運用を停止することだと不誠実な答弁に終始した。9年かかる代替施設完成前に5年で運用停止することが極めて微妙な交渉であることを暗示させた。
最後に、在日米軍アンジェレラ司令官の2月10日の記者会見について外務大臣に質問しました。「司令官は、尖閣諸島などでの日中の軍事衝突が起きた場合の対応について、『衝突を起こさないような対応を最優先とすべきである。仮に衝突が発生したら、安全対応を高め人命の救助が最も重要である。日米同盟の強さが第一で、次に自衛隊の専門的な行動と能力である』と述べた。これは、尖閣諸島は日米安保の対象ではあっても実際に紛争が起こった場合は、米国は直接軍事的な関与は行わないと考えるのが自然だが、どう思うか?」と質問しましたが、岸田大臣は、軍事行動はしないとは言っていないので、これまでの米国側の立場も鑑み、日本を支援する方針に変わりはないという主旨の苦しい答弁となりました。(2枚目の写真の私の右は山口那津男公明党代表。3枚目の写真は、小野寺大臣(右)と岸田大臣)
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