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  • 【2007年11月28日】

    活動報告

    2007年11月28日

    テロ対策新法に対する本会議質問

    民主党・新緑風会・日本
    藤田 幸久

     民主党・新緑風会・日本の藤田幸久です。私はテロ対策新法について、反対の立場から、主に自衛隊の最高司令官である福田総理に質問いたします。

    1 対テロ戦争の正当性

    (テロの定義について)

     総理、テロリズムは犯罪ですか、それとも戦争、つまり武力紛争ですか?これこそ、本法案の最も根幹をなす大前提であり、逃げずにお答え下さい。もし犯罪とするならば、「犯罪者が潜伏する他国の政権を、別の国の軍隊が武力で倒す」ことを容認することになりませんか?

     また、テロを戦争と考えるとしても、この間アメリカが行ってきた先制攻撃には、証拠がないままに、勝手な言い訳で他国を攻撃することを認める危険性はありませんか?

    (対テロ戦争の検証と見直し)

     総理、そもそもテロとの闘いとは、誰の誰に対する闘いですか?これが不明確であるが故に、「不朽の自由作戦」(OEF)が「無差別、報復的」になり、市民に対する「大量破壊戦争」と化したとは思われませんか?9.11同時多発テロを受けて採択された国連決議1368号は、テロ実行犯の引渡しによる解決と、正当防衛としての米国の自衛権を認めたもので、他国の体制変換を目的とする戦争として認めた訳ではないと思いますが、総理の見解を求めます。テロリストの掃討を目指す最近のOEFの軍事活動は、むしろテロを誘発し、憎しみの連鎖をもたらしています。

     対テロ戦争のあり方の検証と見直しが必要と思われますが、お答え下さい。

    2 対テロ戦争を取り巻く環境の変化

    (イラク戦争と対テロ戦争の大義の失墜)

     この6年間でOEFを取り巻く環境は大きく変化しました。その第一がアメリカなどによるイラク戦争の開始です。これを契機に、中東全体に反米、反西欧の“憎しみの連鎖”が拡大し、それまでアフガニスタンにはほとんどなかった自爆テロが激増しています。昨年の自爆テロによる被害は約1200人。地雷やクラスター爆弾による被害者は約800人で、世界第2位です。

     そして、大量破壊兵器が存在せず、イラク戦争の大義が失われたことが、対テロ戦争の大義に対する信頼も失墜させています。二つの戦争とも「アメリカの、アメリカによる、アメリカのための戦争」という実体が明らかになったと思いますが、総理の認識を伺います。

    (カルザイ政権誕生の影響)

     第二の変化はカルザイ政権の誕生です。タリバン打倒という初期の目的を達成した後は、OEFは、脆弱なカルザイ政権を支える活動に転換すべきではありませんか?この国が再び過激派を台頭させたり、破綻国家とさせないための支援です。また、カルザイ政権の誕生と共に、アメリカの自衛権の行使は終了したと見なすべきですが、見解を伺います。

    3 国連決議と国会承認

    (直接的国連決議の不在)

     民主党テロ対策新法には、国連の直接的な決議と実効的な国会承認が必要と考えます。「他国による戦争に自衛隊を派遣することは認められない」という原則に加え、国連によるマンデート(授権)も国連に対する報告も今はないOEFが、本来の目的さえ逸脱してきたことは甚だ問題です。実際、スウェーデンなどは、国連決議のある多国籍軍(ISAF)には参加しても、決議のないOEFには参加していないのです。

     そこで伺います。2回目の小沢代表との党首会談で、福田総理は「国連決議に基づく国連活動への自衛隊派遣を支持すると述べた」と言われています。総理は本気でそう述べたのですか、それとも、小沢代表とのかけひき,或いはリップサービスだったのか正直にお答え頂きたい。

    (国会承認の欠如)

     次に、新法では、「活動の種類及び内容を給油及び給水に限定し、派遣先の外国の範囲を含む具体的な実施区域が法案に盛り込まれたので国会承認の必要がない」としているが、詭弁ではありませんか?しかも国会承認は、衆参両院の賛成がなければ実施できないということに意義があるのです。例えばドイツ議会では、部隊構成と兵士の人数、艦船の内訳、作戦の展開地域、予算などの詳細までを毎年議決しているのです。今や「疑惑の総合省庁」となった防衛省であるが故に、積極的に国会の、つまり、国民の承認を得ることこそ、失った国民の信頼を回復する道ではないでしょうか?所管の町村官房長官の答弁を求めます。

    4 戦争を止めさせる支援

     

     政府はこれまで、「復興支援活動では、給油活動の代替はできない」と主張してきました。しかし、それは本末転倒で、むしろ、「戦争に油を注ぐ給油活動では、アフガニスタンに和平をもたらす復興支援活動の代替はできない」とすべきではありませんか?実際、日本が給油活動を行っていることを カルザイ大統領も近年まで知らなかった他、パキスタンでは反米意識が強いため、パキスタン軍がOEFに参加していることをムシャラフ大統領は自国民にはほとんど伝えていないのです。総理、日本政府による根回しによって各国首脳が“謝意”を口にする給油活動よりも、アフガニスタン国民が望む、目に見える支援の方がはるかに重要ではないでしょうか?総理、ペシャワール会の中村哲医師が言う「殺しながら助けられない」の意味を重く受け止め、今こそ戦争を続ける支援ではなく、戦争を止める支援へと大転換をはかるべきではないでしょうか?

    5 民主党の復興支援策

    (武力のための油よりも、生活を支える水を)

     民主党の復興支援策の基本的考えは、「武力のための油よりも、生活を支える水を」、「遠い海上よりも、陸上で民衆と共に」、という考え方です。そして、国連のブラヒミ特使が「一に治安、二に治安、三に治安」と述べたように、復興支援の土台となる治安構造の改革(SSR)が最優先です。日本は武装解除(DDR)での成功体験があるものの、当時はタリバンなどが相手であったのに対し、今は様々な武装勢力が相手であり、きめ細かな和解や停戦合意が必要です。カルザイ大統領は今年、恩赦法を定め、タリバンとの和解政策を打ち出しています。治安の改善がなされなければカルザイ政権の存続は難しく、それこそ国際社会によるテロとの戦いの敗退を意味します。今こそ日本がSSRを主導し、その政治的意思を内外に示すためにも、SSR担当大使を派遣することも一考に値すると思われます。総理の答弁を求めます。

    (民生支援)

     こうしたSSRの土台の上に、テロの温床を断つために農業、医療、輸送、治安などの民生支援に取り組みます。そもそも民主党はタリバン政権が崩壊した直後の2001年末に、当時の鳩山代表がカブール入りし、日本の政治家としては初めてカルザイ議長と会談したのです。その後、半年間にわたりペシャワールとカブールに民主党事務所を設置して人道援助を支援しました。そうした経験も生かした民生支援を推進したいと思いますが、総理の見解を求めます。

    6 防衛省疑惑

     自衛隊の最高司令官としての福田総理と石破防衛大臣に伺います。防衛省の底なしの不祥事や疑惑は、国の安全保障と危機管理を担う省庁としての機能不全そのものではありませんか?

     以下、質問します。

    • 山田洋行の水増しに関して、石破防衛大臣は山田洋行を告訴すると報じられていますがその真偽と見解を求めます。
    • 山田洋行などによる見積書のサイン偽造や、アメリカのメーカーに対する防衛省による調査の現状報告を求めます。
    • 商社を介した調達方法自体の見直しは考えないのか、お答え下さい。
    • 額賀財務大臣に対する参議院での証人喚問が昨晩議決されました。しかし財務大臣として任命したのは総理です。総理自身が額賀大臣を検証し、疑いを否定する確証を得るべきと思われますが、それを行いましたか?その上で総理、財務大臣として引き続き適格で不正がないと確認されたのか、明確にお答えください。
    7 防衛省による会計検査院報告の改ざん 

     総理、更に、防衛省の許されない行為を指摘します。2002年に当時の防衛庁は、初等練習機の入札に問題があるとして改善を求めた会計検査院の報告を改ざんし、「不適切と認められる事態は見受けられなかった」という書簡を、この入札に疑問を呈していたスイス政府に送ったのです。当時の守屋防衛局長は「反省している」と国会で答弁しましたが、入札はそのまま成立し、関係者の処分も報じられていません。追求した石井紘基代議士が死亡したのをいいことに幕引きを行ったのでしょうか?

     総理、会計検査院の検査報告書とは公文書です。公文書偽造を行う省庁が、インド洋の補給艦の航泊日誌の改ざんもし、商社によるサインの偽造を見過ごしてもおかしくないという蓋然性が成り立つのではありませんか?繰り返される不祥事で明らかなことは、有識者会議の設置などでは抜本的改革はできないということです。真面目に国を守っている大多数の自衛官や家族の皆さんに報いるためにも、幹部総入れ替えなども含む防衛省の大手術が必要ではないでしょうか?総理の見解を伺います。また、改ざん文書をスイス政府に送付した事に対する外務省の当時の対応と善後策について高村外務大臣に伺います。

    8 会期延長

     7月29日の参議院選挙からテロ対策新法が提出された10月17日までは70日間もの空白がありました。この遅れをタナに上げ、政府は審議を急がせています。予算編成作業を犠牲にしてでも国会の再延長を行うおつもりか、お答えいただきたい。

     福田総理、オーストラリアやポーランドやチェコもイラクからの撤退や兵力削減を行おうとしています。「ブッシュ大統領と共に去りぬ!」好戦的な政治に別れを告げる時です。そして、給油活動を行っていない今こそ、防衛省の抜本改革や日本の安全保障、国際貢献や自衛隊の派遣のあり方などについて、じっくり取り組もうではありませんか?

     充分なご答弁がない場合は、再質問をさせて頂くことを申し上げ、質問を終わります。

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