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  • 【2007年11月28日】

    活動報告

    2007年11月28日

    本会議における藤田幸久の質疑議事録

    ○議長(江田五月君)これより会議を開きます。この際、日程に追加して、テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。

    ○議長(江田五月君)御異議ないと認めます。
    国務大臣町村内閣官房長官。

    ○国務大臣(町村信孝君)ただいま議題となりましたテロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案について、その趣旨を御説明いたします。

     我が国が、テロ対策海上阻止活動を行う諸外国の軍隊等に対し、現行のテロ対策特別措置法に基づき実施した海上自衛隊による給油その他の協力支援活動は、国際的なテロの防止及び根絶のための国際社会の取組に貢献し、国連安保理決議第千七百七十六号において、その貢献に対する評価が表明されております。

     また、いわゆる九・一一テロ攻撃による脅威がいまだ除去されていない現状において、国連安保理決議第千三百六十八号その他の安保理決議を受けて、国際社会は、さきに述べた取組を継続し、その一環として、諸外国の軍隊等がテロ攻撃による脅威の除去に努めることにより国連憲章の目的の達成に寄与する活動を行っております。さらに、国連安保理決議第千七百七十六号においては、諸外国の軍隊等によるこの活動の継続的な実施の必要性が強調されております。

     本法律案は、これらの状況にかんがみて、テロ対策海上阻止活動を行う諸外国の軍隊等に対する補給支援活動の実施により、我が国がさきに述べた国際社会のテロ根絶に向けた取組に引き続き積極的かつ主体的に寄与し、もって我が国を含む国際社会の平和及び安全の確保に資することを目的として提出するものであります

     以上がこの法律案の提案理由であります。

     次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。

     第一に、基本原則として、政府が補給支援活動を適切かつ迅速に実施すること、補給支援活動の実施は武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならないこと、補給支援活動は戦闘行為が行われることのない地域等で行うことなどを定めております。

     第二に、補給支援活動を実施するに当たっては、あらかじめ閣議の決定により実施計画を定めることとしております。

     第三に、補給支援活動としての物品及び役務の提供の実施について定めております。

     第四に、防衛大臣又はその委任を受けた者は、諸外国の軍隊等から申出があった場合において、その活動の円滑な実施に必要な物品を無償で貸し付け又は譲与することができることとしております。

     第五に、内閣総理大臣は、実施計画の決定又は変更があったときはその内容を、また、補給支援活動が終了したときはその結果を、遅滞なく国会に報告しなければならないこととしております。

     第六に、補給支援活動の実施を命ぜられた自衛官は、自己又は自己とともに現場に所在する他の自衛隊員若しくはその職務を行うに伴い自己の管理下に入った者の生命又は身体を防護するために、一定の要件に従って武器の使用ができることとしております。

     なお、この法律案は、施行の日から起算して一年を経過した日にその効力を失うこととしておりますが、必要がある場合、別に法律で定めるところにより、一年以内の期間を定めて効力を延長することができることとしております。

     以上がこの法律案の趣旨でございます。(拍手)

    ○議長(江田五月君)ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。藤田幸久君。

    ○藤田幸久君民主党・新緑風会・日本の藤田幸久です。

     私は、テロ対策新法について、反対の立場から、主に自衛隊の最高司令官である福田総理に質問いたします。

     総理、テロリズムは犯罪ですか、それとも戦争、つまり武力紛争ですか。これこそ本法案の最も根幹を成す大前提であり、逃げずにお答えください。

     もし犯罪とするならば、犯罪者が潜伏する他国の政権を別の国の軍隊が武力で倒すことも容認することになりませんか。また、テロを戦争と考えるとしても、この間、アメリカが行ってきた先制攻撃には、証拠がないままに勝手な言い訳で他国を攻撃することを認める危険性はありませんか。

     総理、そもそもテロとの戦いとはだれのだれに対する戦いですか。これが不明確であるがゆえに、不朽の自由作戦、OEFが無差別、報復的になり、市民に対する大量破壊戦争と化したとは思われませんか。九・一一同時多発テロを受けて採択された国連決議一三六八は、テロ実行犯の引渡しによる解決と正当防衛としての米国の自衛権を認めたもので、他国の体制変換を目的とする戦争として認めたわけではないと思います。総理の見解を求めます。

     テロリストの掃討を目指す最近のOEFの軍事活動は、むしろテロを誘発し、憎しみの連鎖をもたらしています。対テロ戦争の在り方の検証と見直しが必要と思われますが、お答えください。

     この六年間でOEFを取り巻く環境は大きく変化しました。その第一がアメリカなどによるイラク戦争の開始です。これを契機に、中東全体に反米、反西欧の憎しみの連鎖が拡大し、それまでアフガニスタンにはほとんどなかった自爆テロが激増しています。昨年の自爆テロによる被害は約千二百人、地雷やクラスター爆弾による被害者は約八百人で、世界第二位です。

     そして、大量破壊兵器が存在せず、イラク戦争の大義が失われたことが対テロ戦争の大義に対する信頼も失墜させています。二つの戦争とも、アメリカのアメリカによるアメリカのための戦争という実態が明らかになったと思いますが、総理の認識を伺います。

     第二の変化は、カルザイ政権の誕生です。

     総理、タリバン打倒という所期の目的を達成した後は、OEFは脆弱なカルザイ政権を支える活動に転換すべきではありませんか。この国が再び過激派を台頭させたり、破綻国家とさせないための支援です。また、カルザイ政権の誕生とともに、アメリカの自衛権の行使は終了したとみなすべきで、見解を伺います。

     民主党は、テロ対策新法には国連の直接的な決議と実効的な国会承認が必要と考えます。他国による戦争に自衛隊を派遣することは認められないという原則に加え、国連によるマンデート、授権も国連に対する報告も今はないOEFが、本来の目的さえ逸脱してきたことは甚だ問題です。実際、スウェーデンなどは、国連決議のある多国籍軍、ISAFには参加しても、決議のないOEFには参加していないのです。

     そこで、伺います。二回目の小沢代表との党首会談で、福田総理は、国連決議に基づく国連活動への自衛隊派遣を支持すると述べたと言われています。総理、本気でそう述べたのですか、それとも、小沢代表との駆け引き、あるいはリップサービスであったのか、正直にお答えいただきたい。

     次に、新法では、活動の種類及び内容を給油及び給水に限定し、派遣先の外国の範囲を含む具体的な実施区域が法案に盛り込まれたので国会承認の必要がないとしているが、詭弁ではありませんか。しかも、国会承認は、衆参両院の賛成がなければ実施できないということに意義があるのです。例えばドイツ議会では、部隊構成と兵士の人数、艦船の内訳、作戦の展開地域、予算などの詳細までを毎年議決しているのです。今や疑惑の総合省庁となった防衛省であるがゆえに、積極的に国会の、つまり国民の承認を得ることこそ、失った国民の信頼を回復する道ではないでしょうか。所管の町村官房長官の答弁を求めます。

     政府はこれまで、復興支援活動では給油活動の肩代わりはできないと主張してきました。しかし、それは本末転倒で、むしろ戦争に油を注ぐ給油活動ではアフガニスタン和平をもたらす復興支援活動の肩代わりはできないとすべきではありませんか。

     実際、日本が給油活動を行っていることをカルザイ大統領も近年までは知らなかったほか、パキスタンでは反米意識が強いため、パキスタン軍がOEFに参加していることをムシャラフ大統領は自国民にはほとんど伝えていないのです。

     日本政府による根回しによって各国首脳が謝意を口にする給油活動よりも、アフガニスタン国民が望む目に見える支援の方がはるかに重要ではないでしょうか。ペシャワール会の中村哲医師が言う、殺しながら助けられないの意味を重く受け止め、今こそ戦争を続ける支援ではなく、戦争を止める支援へと大転換を図るべきではないでしょうか。

     民主党の復興支援の基本的考え方は、武力のための油よりも生活を支える水を、はるかに遠い海上よりも陸上で民衆とともにという考え方です。そして、国連のブラヒミ特使が、一に治安、二に治安、三に治安と述べたように、復興支援の土台となる治安構造の改革、SSRが最優先です。

     日本は、武装解除、DDRでの成功体験があるものの、当時はタリバンなどが相手であったのに対し、今は様々な武装勢力が相手であり、きめ細かな和解や停戦合意が必要です。カルザイ大統領は今年、恩赦法を定め、タリバンとの和解政策を打ち出しています。治安の改善がなければカルザイ政権の存続は難しく、それこそ国際社会によるテロとの戦いの敗退を意味します。今こそ日本がSSRを主導し、その政治的意思を内外に示すためにも、SSR担当大使を派遣することも一考に値すると思います。総理の答弁を求めます。

     こうしたSSRの土台の上に、テロの温床を断つために、農業、医療、輸送、治安などの民生支援に取り組みます。そもそも民主党は、タリバン政権が崩壊した直後の二〇〇一年末に、当時の鳩山代表がカブール入りし、日本の政治家として初めてカルザイ議長と会談したのです。その後、半年間にわたりペシャワールとカブールに民主党事務所を設置して人道援助を支援しました。そうした経験も生かした民生支援を推進したいと思いますが、総理の見解を伺います。

     自衛隊の最高司令官の福田総理と石破防衛大臣に伺います。

     防衛省の底なしの不祥事や疑惑は、国の安全保障と危機管理を担う省庁としての機能不全そのものではありませんか。

     以下、質問します。

     山田洋行の水増しに関して、石破防衛大臣は山田洋行を告訴すると報じられていますが、その真偽と見解を求めます。

     山田洋行などによる見積書のサイン偽造や、アメリカのメーカーに対する防衛省による調査の現状報告を求めます。

     商社を介した調達方法自体の見直しの考えはないのか、お答えください。

     総理、額賀財務大臣に対する参議院での証人喚問が昨晩議決されました。しかし、財務大臣として任命したのは総理です。総理自身が額賀大臣を検証し、疑いを否定する確証を得るべきだと思われますが、それを行いましたか。その上で、総理、財務大臣として引き続き額賀氏が適性で不正がないと確認されたのか、明確にお答えください。

     総理、さらに、防衛省の許されない行為を指摘します。

     二〇〇二年に当時の防衛庁は、初等練習機の入札に問題があるとして改善を求めた会計検査院の報告を改ざんし、不適切と認められる事態は見受けられなかったという書簡をこの入札に疑問を呈していたスイス政府に送ったのです。当時の守屋防衛局長は反省していると国会で答弁しましたが、入札はそのまま成立し、関係者の処分も報じられておりません。追及した石井紘基代議士が死亡したのをいいことに幕引きを行ったのでしょうか。

     総理、会計検査院の検査報告書とは公文書です。公文書偽造を行う省庁がインド洋の補給艦の航泊日誌の改ざんもし、商社によるサインの偽造を見過ごしてもおかしくないという蓋然性が成り立つのではありませんか。繰り返される不祥事で明らかなことは、有識者会議の設置などでは抜本的改革はできないということです。まじめに国を守っている大多数の自衛官や家族の皆さんに報いるためにも、幹部総入替えなどを含む防衛省の大手術が必要ではないでしょうか。総理の見解を伺います。

     また、改ざん文書をスイス政府に送付したことに対する外務省の当時の対応と善後策について、高村外務大臣に伺います。

     七月二十九日の参議院選挙からテロ対策新法が提出された十月十七日までは七十日間もの空白がありました。この遅れを棚に上げ、政府は審議を急がせています。予算編成作業を犠牲にしてでも国会の再延長を行うおつもりか、お答えいただきたい。

     福田総理、オーストラリアやポーランド、チェコもイラクからの撤退や兵力削減を行おうとしています。ブッシュ大統領とともに去りぬ、好戦的な政治に別れを告げるときです。そして、給油活動を行っていない今こそ、防衛省の抜本改革や日本の安全保障、国際貢献や自衛隊の派遣の在り方などについてじっくり取り組もうではありませんか。

     十分な御答弁がない場合は再質問をさせていただくことを申し上げ、質問を終わります。(拍手)

    ○内閣総理大臣(福田康夫君)藤田議員にお答えを申し上げます。テロリズムは犯罪か戦争かとのお尋ねがございました。

     テロはいかなる理由をもってしても正当化できず、断固として非難されるべきものであります。国際社会は、テロ対策の抜け穴をつくらないよう、テロ防止関連条約の作成を通じて、いわゆる典型的なテロ行為に該当するものについてはこれを犯罪とし、各国がこれを処罰するための法的枠組みを着実に整備してきております。

     一方、九・一一テロ攻撃は、高度の組織性、計画性が見られるなど、通常のテロの事例とは次元が異なり、国連憲章第五十一条による武力攻撃に当たるものと考えられます。また、二〇〇一年九月十二日に採決されました決議一三六八において、安保理は九・一一のテロ攻撃を国際社会の平和と安全に対する脅威であると認定しました。

     当時、米国等は、このテロ攻撃の中心的役割を果たしているとされるアルカイダ及びそれを支援するタリバンに対して、米国に対する更なる攻撃を防止し又は阻止するためにアフガニスタンの軍事施設への攻撃等の行動を開始しましたが、この米国の行動は適法な自衛権の行使であると考えております。

     テロとの戦いについてでございますが、テロリズムは、我が国の平和と繁栄がよって立つところの自由で開かれた社会に対する挑戦であり、国際社会が一致団結して取り組むべき問題であります。我が国としては、テロとの戦いを我が国及び国民の安全確保に直接かかわる問題と認識した上で、国際社会と連携してこれに取り組んでいく考えであります。

     こうした国際社会の取組の一環である不朽の自由作戦下の米国の活動は、九・一一のテロ攻撃によってもたらされた脅威を除去するための活動であり、適法に自衛権を行使するものとして開始されたものであります。また、御指摘の安保理決議第一三六八号が国際社会に求めているテロ行為を防止し抑止するための努力にも当たるものでありまして、御指摘のような他国の体制変換を目的とする戦争であるとは考えておりません。

     対テロ戦争の在り方の検証と見直しが必要という御指摘がございました。不朽の自由作戦によりタリバン政権が崩壊し、これまでに多数のタリバン、アルカイダ関係者が拘束される等の成果を上げてきております。

     こうした軍事面での進展と相まって、政治プロセスも進み、アフガニスタンの人々は男女を問わず政治、経済、社会の様々な局面で新しい国づくりに参加できるようになりました。女性の社会進出も進み、経済面でも着実な成長やインフラの整備も進みつつあります。約五百万人の難民がアフガニスタンに帰還したことは、国家再建の着実な進展のあかしであります。

     テロ治安対策と人道復興支援の両面において、関係国がアフガニスタンの人々とともに努力している結果、アフガニスタンの状況に進展が見られると考えております。治安状況は楽観を許しませんが、そうであるからこそ粘り強い取組が必要であるというのが国際社会の一致した認識であります。

     対アフガニスタンの武力行使及び対イラク武力行使についてのお尋ねでございますが、我が国国民を含む多くの犠牲者を出した二〇〇一年九月十一日の米国における同時多発テロ事件は、卑劣かつ許し難い暴挙であり、米国のみならず人類全体に対する重大な挑戦です。我が国は、このようなテロリズムを厳しく非難するものであり、断固としてテロリズムと戦おうとする米英両国による対アフガニスタン武力行使を支持しました。

     対イラク武力行使については、当時、イラクは十二年間にわたり累次の国連安保理決議に違反し続け、国際社会が与えた平和的解決の機会を生かそうとせず、最後まで国際社会の真摯な努力にこたえようとしませんでした。また、我が国を始めとする関係国が当時入手していた情報は、イラクにおける大量破壊兵器の存在を示唆するものでした。このような認識及び状況の下で、我が国は安保理決議に基づき取られた行動を支持したのであります。

     アフガニスタン及びイラクの人々は、暴力と圧制から逃れ、国家再建の道を歩もうとしております。状況が再び後戻りすることのないよう、テロリストがばっこすることのないよう、こうした人々の努力を支援し両国に平和と安定をもたらすことは国際社会全体の利益でもあります。そのために各国は様々な協力支援活動を行っているところであり、アメリカによるアメリカのための戦争を支援しているということではありません。

     タリバン打倒という所期の目的を達成した後は、OEFはカルザイ政権を支える活動に転換すべきという御指摘がございました。

     現在、アフガニスタンの領域内で行われているOEF作戦下の米国等の活動は、基本的には領域国であるアフガニスタンの同意に基づいて、本来同国の警察当局等の機関が行うべき治安の回復及び維持のための活動の一部を補完的に行っていると考えられるものでありまして、正に御指摘のとおり、カルザイ政権を支える活動と評価できると考えます。このような活動は、国際法上は国連憲章第二条第四項で禁止されている武力の行使には当たるものではなく、自衛権によって正当化を論ずる必要はないものと考えております。

     次に、小沢代表との党首会談についてのお尋ねでございますが、小沢代表との党首会談では、自衛隊派遣のためのいわゆる恒久法の議論のみならず、様々な政治課題についてお話合いをさせていただきました。その際の具体的な政策の中身については、本来政策協議の場で議論をすべきものと考えております。

     対アフガニスタン支援の在り方についてお尋ねがございました。

     アフガニスタンが再びテロリストの巣窟となることのないよう、アフガニスタンの国民が平和と安定と自由を享受できるように、何十か国という国々が時として尊い犠牲を払いつつも忍耐強い活動を継続しております。我が国海上自衛隊がインド洋において行った補給活動も、国際社会のこうした取組への協力であり、戦争への支援ではありませんし、戦争に油を注ぐという御指摘は当たりません。

     和平を求めるアフガニスタン国民の努力を人道復興支援、治安・テロ対策の両面において粘り強く支援していくことが重要であります。我が国は、これまでも補給活動を通じて治安・テロ対策への協力を行う一方、人道支援に加え、同国の政治プロセスへの支援や治安の改善に向けた支援、医療や教育、農村開発等の分野での支援等、アフガニスタンの国民の立場に立った支援を行ってきております。

     こうした我が国の協力、支援は、国際社会の一致した取組の一端を成すものであり、アフガニスタンの人々の必要にこたえるものであります。そうであるからこそ多くの国から評価と感謝をいただいているのでありまして、日本政府の根回しによる云々の御指摘は全く当たらないのであります。

     我が国が治安分野改革を主導すべきという御提案がございました。

     我が国は、治安分野改革、SSRは大変重要であると認識しておりまして、我が国がリードしてきた元兵士の武装解除、動員解除、社会復帰、いわゆるDDRに関する我が国の取組は、アフガニスタン政府はもとより国際社会全体から高い評価をされております。他方、DDRでは処理されなかった非合法武装集団は引き続き同国の平和と安定の脅威であり、非合法武装集団の解体、DIAGが現在の課題の一つとなっております。

     我が国は、DIAGを成功させるため、本年六月に東京でアフガニスタンの安定に向けたDIAG会議を開催したほか、現地においては在アフガニスタン日本大使館の大使以下、総力を挙げて取り組んでおります。こうした分野での我が国の取組は評価を得ておりまして、藤田議員御指摘の我が国の政治的意思というものは十分に示すことができていると考えております。引き続き他の分野との連携も強化しつつ、DIAGを始めとする治安分野改革の実現に向け積極的に取り組んでまいります。

     我が国のアフガニスタンに対する民生支援についてお尋ねがございました。

     我が国は、アフガニスタンを再びテロと麻薬の温床にしないという決意の下、これまで二〇〇二年一月のアフガニスタン復興支援国際会議を始め日本で計四回の国際会議を開催したほか、治安分野の改革支援として、元兵士の武装解除、動員解除、社会復帰、DDRで主導的な役割を果たすなど、これまで同国の和平、復興に積極的に貢献してきております。

     また、我が国は、厳しい治安状況の中で何ができるか知恵を絞りつつ、民生支援としてこれまでに人道支援のほか、政治、治安、復興等の幅広い分野で総額一千四百億円以上の支援を実施してきております。実施額では米国に次いで第二位となっておりまして、我が国のこのような支援は、アフガニスタン政府を始め国際社会からも高い評価を得ております。

     我が国は、アフガニスタンが治安改善や麻薬対策等の困難な課題を克服するため、藤田議員御指摘の点も含め、様々な方からの助言、アイデアもいただきながら、引き続き同国への支援に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

     次に、防衛省の不祥事についてお尋ねがございました。

     我が国の防衛という国家の基本的な役割を担う防衛省で、国民の信頼を損ねるような様々な問題が発生していることは極めて憂慮すべき事態であり、抜本的な改革が必要であると考えております。

     今般、政府において防衛省改革会議を設け、有識者の参加を得つつ、文民統制の徹底、厳格な情報保全体制の確立、防衛調達の透明性について検討することといたしました。ここでの議論を踏まえ、国民の信頼に堪える防衛省の在り方について、基本に立ち返り検討いたしてまいります。

     額賀財務大臣についてのお尋ねでございます。

     問題を指摘されるようなことがあれば、大臣の判断で説明をし、疑念を招かない努力をすべきものと考えております。額賀財務大臣にあっては、これまで記者会見や委員会等において丁寧に説明をされているものと考えております。

     なお、先日の委員会で御指摘のあった会合への出席に関しては、自民党においても調査を行い、昨日報告されております。

     額賀財務大臣には、引き続き平成二十年度予算編成を始め財務大臣としての職務に取り組んでもらいたいと考えております。

     次に、防衛省改革についてのお尋ねでございました。

     御指摘の防衛庁がスイス政府に対し文書を作成し送付した件については、十四年当時、関係者の処分等の対応がなされたと防衛省より報告を受けております。

     最近、防衛省・自衛隊において、その事務処理の在り方に対する信頼を損ねるような事案だけでなく、防衛調達の透明性、公正性にかかわる事案や情報管理にかかわる事案など、様々な問題が生じていることは誠に遺憾でございます。私は、これらの原因が現場を管理する防衛省や自衛隊の業務の在り方の基本にかかわることにあることを大変憂慮しております。

     防衛省改革会議における議論を踏まえ、しっかりとしたプランを作り上げ、これを実行することにより、国民の信頼に堪え得る防衛省構築のため、改革を進めていく決意であります。

     国会の再延長についてお尋ねがございました。

     この補給支援特措法案については、これまで限られた時間の中ででき得る限りの説明をしてまいりました。今後とも、与野党間の話合いを通じて何らかの結論を得ることができるものと確信しておりますので、精力的な御審議をいただきますようお願いを申し上げます。

     日本の安全保障の在り方等の諸課題への取組についてのお尋ねがございました。

     我が国がインド洋において行っていた給油活動やイラクにおける支援活動は、アフガニスタン及びイラクの平和と安定のために我が国として憲法の範囲内で何ができるのか、何を行うことが我が国の貢献としてふさわしく、かつ意義のあることなのかを十分に考えた上でのものであり、決して好戦的な政治の産物ではございません。

     国際社会が取り組んでいるインド洋における海上阻止活動については、我が国として早期にその支援のための補給活動を再開することが必要と考えており、補給支援特措法案の速やかな可決、成立に全力を尽くしているところであります。

     また、防衛省の改革については、さきに申し上げましたように、抜本的に検討してまいります。

     我が国は、平和で安定した国際社会という基盤の上においてのみ繁栄を享受できる国家であり、国際社会との緊密な相互依存関係に基づいて自らの発展を実現するほかに道はありません。このことを踏まえ、我が国の安全保障、国際貢献及び自衛隊の派遣の在り方については、引き続き国会を含む国民的な議論等を踏まえつつ、我が国として主体的な判断を行ってまいります。

     残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)

    ○国務大臣(町村信孝君)藤田議員にお答えをいたします。補給支援特措法案における国会承認の必要性についてのお尋ねがございました。

     旧テロ対策特措法では、基本計画に定められた具体的な協力支援活動、捜索救助活動又は被災民救援活動を実施することについて、自衛隊の派遣先の外国の範囲を明示しつつ国会の承認を受けており、それによりシビリアンコントロールを確保してまいりました。

     これに対し、今回の補給支援特別措置法案では、活動の種類及び内容を補給、これは給油と給水を含むわけでありますが、に限定をしたこと、また派遣先の外国の範囲を含む実施区域の範囲についても法律で明示をしていることにしております。その結果、旧テロ対策特別措置法において国会承認となった項目はすべて本法案に書き込まれることになるため、法案の国会審議そのものが旧テロ対策特措法に基づく国会承認と同等と見ることができるわけであります。

     以上のことから、政府としては、本法案が国会において可決、成立すればその後重ねて国会承認を求める必要はなく、したがって、本法案に議員御指摘のような衆参両院による国会承認に関する規定は設ける必要はないものと判断をしているとともに、国会によるシビリアンコントロールについては的確に確保されていると考えております。

     なお、国会の承認を得ることが防衛省の信頼を回復する道ではないかという委員の御指摘でございましたが、先ほど総理が御答弁を申し上げましたように、防衛省改革という課題は政府全体で思い切って進めていかなければならないという考え方の下、しっかりとした防衛省の改革プランを作り上げるため、官邸主導によって防衛省改革会議を設置することとしたところでございます。

     いずれにせよ、防衛省改革と本法案におけるシビリアンコントロールの問題は直接関係がないと考えております。(拍手)

    ○国務大臣(石破茂君)藤田議員にお答え申し上げます。まず、山田洋行の水増し請求に対する法的措置についてのお尋ねをちょうだいをいたしました。

     山田洋行につきましては、去る十一月二十二日、製造メーカーが提出した見積書を改ざんする手法により過大請求を行っていた事実が明らかとなっております。このため、防衛省として、取引停止の処分を行いますとともに、同社との遡及できる限りすべての契約について徹底的に調査をいたすことといたしております。

     こうした調査の中で、具体的な犯罪事実を把握し、刑事事件になるとの確証を得た上で、関係当局と調整し、刑事告発等を行う方向で対処してまいります。

     次に、山田洋行などによる見積書のサイン偽造や米国のメーカーに対する防衛省の調査の現状についてのお尋ねをちょうだいいたしました。

     株式会社山田洋行との契約について、十一月二十二日、見積書を改ざんする手法による二件の過大請求事件が判明いたしたことを受け、防衛省と同社及び米国ヤマダインターナショナルコーポレーションとのすべての契約について、外国メーカーに見積書を送付し確認を求めるなどによる徹底的な調査を行うことといたしております。

     さらに、一般輸入に係る契約を締結しているほかの企業に関しましても、調査を実施することといたしており、当面、中央調達で過去五年間に一般輸入に係る契約実績のあるすべての企業につきまして、それぞれ抽出調査を行う考えでございます。

     最後に、商社を介した調達方法の見直しについてのお尋ねをちょうだいいたしました。

     輸入による装備品の調達につきましては、契約の適切な履行が見込めれば、相手方を商社に限定するような仕組みとはなっておりませんが、多くの場合に商社と契約している実態がございます。

     防衛省としては、このような実態を踏まえ、輸入品の調達の在り方、例えば商社の関与の在り方に関して、商社の持ちます海外組織やネットワークを利用する意義なども踏まえつつ、諸外国の状況などを十分に調査し、どのような調達システムの見直しが可能か、これにつきまして検討いたしてまいります。

     以上でございます。(拍手)

    ○国務大臣(高村正彦君)文書をスイス政府に送付した件についてお尋ねがありました。

     本件は、当時の防衛庁の入札案件であり、当事者である防衛庁が会計検査院と協議の上で作成した文書を、外務省として防衛庁の依頼を受けてスイス政府に送付したものと理解をしております。

    ○議長(江田五月君)藤田君から再質疑の申出があります。これを許します。藤田幸久君。

    ○藤田幸久君福田総理から御自分のお言葉でお答えいただきたく、再質問をさせていただきます。

     テロの定義について、計画性、組織性がある武力抗争と、そして元々テロリストというものは犯罪性があるというお話でございましたが、アフガニスタンに対する攻撃が始まってからその意味が大きく変わってきているという実態が私はあると思っています。

     テロリストは、かつてはタリバンの中に紛れていた、しかし今は市民の中に点在しているんです。したがって、アフガニスタンに対する戦争は、市民をこれだけ大きく巻き込んだ戦争になっているわけです。総理の答弁の中には、この市民が大変な被害を被っているという、その大量破壊戦争的な戦争の実態についての答弁がございませんでした。

     やはり、タリバン政権が崩壊をしカルザイ政権ができた後、テロ戦争と言われるふうに、このOEFが活動し、かつその支援としての給油活動をしておる実態がまるで変わっているということの認識がなければ、本当の私は日本の平和に対する貢献はできないと思っております。その意味で、市民を大きく巻き込んだ形の戦争に戦争の質が転換をしておるということに対する認識について根本からお答えをいただきたいというふうに思っております。

     したがいまして、初めはテロというものが一般的には犯罪性があるけれども、今回のこの九・一一には組織性、計画性があるということで対テロ戦争が始まったわけですが、実態とすれば、今はむしろ犯罪者としてのテロリストに対して、市民の協力も得ながらこのテロリストを追い出し、そしてテロリストの温床を、そして麻薬の温床を変えるような、人道復興支援を中心とした支援活動に大きな転換が必要ではないかというふうに思っておりますので、そのことに対して福田総理から直接生の言葉でお答えをいただきたいと思います。

     そして、一言申し上げたい。私は、一九九五年、国連大学における会議に参加をいたしました。死を目前にしたある方が力を振り絞って発言をされました。それは、ドイツのシュミット首相等が開催をされたOBサミットでございます。そして、その平和と命のための発言をされたのが福田赳夫元総理でございました。福田赳夫元総理は、人の命は地球よりも重いという発言をされたわけでございますが、命を大切にするような平和活動、そして自衛隊の支援活動が必要ではないか、その観点からもお答えをいただきたいと思います。(拍手)

    ○内閣総理大臣(福田康夫君)藤田議員の再質問にお答えいたします。

     テロは犯罪か戦争かということについて、私、一番最初のお答えに正確にきちんと入っているんですよ。もう一度私の答弁を後で見ていただきたいと思いますけど、念のために繰り返します。

     テロ行為はこれを犯罪とすると、こう申し上げましたね。そして、その上で、一方で九・一一テロ攻撃は高度の組織性、計画性が見られるなど通常のテロの事例とは次元が異なる、で、国連憲章第五十一条による武力攻撃に当たると、こういうふうに申し上げたところでございますので、そういうことで私は答弁をしたつもりでございます。

     それから、OEFが市民に対する大量破壊戦争と化したということでございますが、これは私の認識とは違います。国際社会の認識とも違うと思います。そういうOEFが治安活動をする上で市民に対して危害を与えるということは、これはそういうことを目指しているわけじゃないけど、起こり得ることであります。これは、どういう治安活動においてもそういうことはあるんです。そんなことは常識的に分かるでしょう、皆さん方も。

     そして、それを増す、それを超えるアフガニスタンにおける社会的な、経済的な、政治的な効果が発揮しつつあるわけですね。そのことに着目すべきであるというように考えております。(拍手)

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