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米国メア日本部長発言紹介への大学生の勇気2011年03月10日

 米国務省のメア日本部長(前駐沖縄総領事)が昨年末、米大学生らに国務省内で行った講義で、日本人は合意重視の和の文化を「ゆすりの手段に使う」「沖縄はごまかしの名人で怠惰」などと発言していたことが、沖縄の人々の怒りを買っている。

私も2年前と昨年と東京とワシントンの国務省で、二度ほど長時間懇談している。彼は普天間飛行場の移設問題で、移設先を名護市の辺野古崎地区とした現行案決着を米側で強く主張してきた中心人物である。

普天間飛行場は「(住宅地に近い)福岡空港や伊丹空港と同じ」で特別に危険でない、といったことは私との懇談の時も述べていた。

 日本との長年の交渉に相当フラストレーションが溜まっていたようで、今まで検討されてきた普天間移転を巡る様々な案に私が言及すると、色をなしてそれら全部を否定し、所謂現行案でなければ駄目だと主張していた姿を思い出す。

 昨日来日した米国務省のキャンベル次官補は、メア部長の発言に関し「深く陳謝したい」と述べる一方で、「報道は正確でない」とも述べ、メア氏の発言に追随している。 

 しかし、メア部長が昨年12月3日に行った講義を聞いた米アメリカン大のデービッド・バイン准教授や学生たちは、「発言録の内容はメア氏の発言を正確に反映している」、「講義の場ではオフレコという説明は一切なかった」と共同通信に証言している。14人の学生は沖縄の在日米軍基地について問題意識を持ち

、12月に沖縄へ研修旅行を行った。この間、大田昌秀元沖縄県知事と懇談の席上などでメア氏の発言を紹介、「あまりにもひどかった」と伝えたとのこと。

 こうして帰国した学生たちの4人が、メア氏の発言は「人種差別的発言と感じた」などと思い、本年2月にメア氏の「発言録」をまとめ、他の学生達がこれをチェックしたとのこと。

 これを機に、こうした人が中心で日米交渉が行われたきた経緯を検証して、より健全な日米関係を再構築するために生かすべきである。

 

 

 

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