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原中勝征日本医師会会長誕生までの歩み2010年04月03日

日本医師会(日医)の会長選挙が1日行われ、原中勝征・茨城県医師会長が見事当選しました。

 

選挙は、都道府県医師会ごとに選ばれた代議員356人の投票で行われました。原中会長が131票、中立的な立場の森洋一・京都府医師会長が118票、自民党支持の唐沢祥人前会長(東京医師会)が107票という大接戦でした。

 

この結果、これまで自民党を支援してきた歯科医師連盟、栄養士連盟などの医療関係団体にも大きな影響を与えることになります。

 

私は2007年の参議院選挙で原中会長の知己を得ました。茨城県医師会は、全国比例区で日本医師会の推薦する自民党候補を推薦せず、国民新党の自見庄三郎候補を応援し、その結果自見候補が当選し、自民党候補が落選しました。こうした中、茨城県医師会の方々が、個人的に私の支援に流れていました。

 

2008年に茨城県医師会が後期高齢者医療制度反対を打ち上げた直後から、原中会長を国会や民主党の会合にお招きし、鳩山幹事長、菅直人議員、長妻昭議員などと政策論議を行っていただきました。

 

昨年の衆議院選挙では、茨城県の7名の民主党候補を推薦し、原中会長自身、選挙期間中も、事前の期間も含め毎日のように応援に駆けつけて下さいました。その機会に応援に駆けつけた鳩山代表、菅直人代表代行、岡田幹事長、直嶋政調会長などと政策立案のすり合わせを行いました。

 

9月の政権交代後も、菅直人副総理や長妻厚生労働大臣、民主党の小沢幹事長や石井一選挙対策委員長に会っていただき、新政権の医療政策などに、随時提言を頂きました。

 

私は、昨年末から、日本医師会会長選挙に向けてのマニフェスト作りのお手伝いを始めました。公職選挙法のない今までの医師会長選挙は、多くの代議員に物心両面の働きかけができたとのこと。150億円ほどの年間予算を持つ日本医師会は、政治活動に約9億円が使え、そのほとんどが自民党に使われてきたとのこと。地方在住の多い役員一人一人のために、帝国ホテルの個室を1年中借り上げていたとのこと。

 

また、キャビネット選挙と称して、会長、副会長などの役員の候補者リストを各候補者が提示するやり方のため、会長が独裁的権力を行使できるというやり方でした。

 

原中会長は、こうした金任せの選挙や、キャビネット選挙ではなく、国民のための医療、医療崩壊を防ぐ日本医師会、患者の目線での医療改革などの理念に基づく政策実現のための会長選挙を行おうと、今までにないマニフェスト選挙を始めました。

 

そして、茨城県医師会の幹部に加え、他県の医師会幹部の方々も、手弁当で、全国を回り一人ひとりの代議員に原中会長の思いを伝えて回りました。

 

原中会長有利との流れが高まると、森候補と唐沢候補による一本化の動きも高まりましたが、実現しませんでした。すると、森陣営と唐沢陣営は副会長候補3人全員と、常務理事候補の半数近くを両陣営から同じ候補者リストを提出するという「奇策」に打ってでました。その結果、副会長3人全員と常任理事の約半数が森・唐沢陣営がから選出され、原中会長をけん制する形となり、難しい運営が予想されます。

 

今回の会長選挙で垣間見たことは、医師の中には、永田町の政治家以上に、策謀に長けた人がいるということです。しかし、それ以上に、私心も欲も全くなく、ひたむきに国民の医療のために立ち上がった原中会長の理念と生き様が今回の結果を生んだと思います。

 

1日夜の祝賀会で、原中瑠璃子夫人は、ご主人が、毎朝神社にお参りし、祈ってお守りを身に着けて出かけたことを披露されました。「純粋に、信じることを行えば必ず勝てると思っていました」というお二人の戦いに涙があふれました。

 

私は挨拶の中で、「原中先生は、国民の医療を守ろうというために決起した、『医師』というよりは『国士です』と」とお祝いを述べました。

 

祝賀会には、茨城県医師会の斉藤、小松、師岡の三副会長初め、多くの役員が出席されました。また橋本知事代理の保健福祉部長が「明治維新のさきがけとなった茨城県だが、明治政府には一人も参画できなかった。また総理大臣も一人も輩出したことがないし、全国組織の長を得たこともほとんどない。全国の皆さんが茨城県の原中先生を選んで頂いたことにお礼を申しあげます」と挨拶しました。

 

2日は、大畠章宏民主党県連会長と共に、原中会長を民主党小沢幹事長のところにお連れしました。原中会長から「国民のための医療を充実させるため、政府・与党と日本医師会との協議の場を作るなどして積極的に意見交換を行い、 連携を強化していきたいと」述べたのに対し、小沢幹事長は、会長選挙について「心配したが、よい結果になった。今後ともよろしくお願いします」と笑顔で答えました。
 

来週は、鳩山内閣の政府関係者への挨拶回りも計画されています。

 

  

  

 (右は、マニフェスト作成を手伝った鈴木勝博都議)

  

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