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広島原爆記念碑の意味を岸田総理がG7で発信2023年03月02日
2月28日衆議院予算委員会で森山浩行議員が広島の原爆記念碑の意味について岸田総理に質問しました。森山議員は、この碑文が1950年に浜井信三市長が「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」と決定した背景に、浜井市長が、スイスのMRA(現在のIC)世界大会でドイツとフランスの和解の現場を見た体験などがあることを紹介しました。
それに対して岸田総理も浜井市長の回想録を引用し、「広島サミットで、核兵 器の惨禍を二度と起こしてはならないという思いを世界に向けてG7の首脳 が共に発信することは重要である」と答えました。
以下が、その速記録です。
●森山浩行議員
広島の原爆記念碑の碑は、1950年に浜井信三市長が決定したもの、「安らか に眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」と。英語ではこれは分かりにくい ですが、We shall not repeat the evil というような形になっています。
岸 田総理、5月に首脳をお連れするに当たり、この碑文の意味を各国首脳にお伝 えするということ、これは重要と考えます。浜井市長の碑文決定に大きな影響 を与えたのが、1950年浜井市長、大橋長崎市長、中曽根康弘議員などの国会議 員、石坂東芝社長など70名による欧米歴訪。このときに、スイスのMRA世 界大会でドイツとフランスの和解の現場を見、英独仏伊の首都を歴訪。また、 ドイツのアデナウアー首相などと会談をし、アメリカのアーリントン墓地を訪 れた経験に基づいて、この碑文を決めたのだと言われています。
この碑文、浜 井市長がこれらG7諸国を歴訪して学んだということ、以下の深い意味を伝え ることが重要と思います。核兵器の使用は、イービル、絶対悪であるというこ と、それから、この碑の前に立つ全ての人々、We ですので、全ての人々が、犠 牲者に対する戦争という過ちを認め、平和を共に築く責任があるということ。 ウクライナでの戦争が続く中での広島のG7の意味というのは、平和に向けて 日本ならではの発信を行う機会であると考えます。この提案に対し、政治家と しての総理の意見を問います 。
● 岸田内閣総理大臣
御指摘の原爆記念碑の碑文ですが、地元広島の人間ならよく知っています が、戦後、この碑文が設置されてから、何度か碑文論争という形で碑文の意味 について議論が行われてきました。そして、この碑文の意味することについて は、広島市が作成したものですので、政府の立場からコメントすることは行っ てきておりませんが、指摘があった碑文を建立した当時の浜井市長の回想録に よれば、碑文の前に立つ全ての人が、人類の一員として過失の責任の一端を担 い、犠牲者にわびることこそが世界平和の確立につながるという思いが込めら れているとされています。
また、広島市のウェブサイトによれば、この言葉は、 全ての人々が原爆犠牲者の冥福を祈り、戦争という過ちを再び繰り返さないと いうことを誓う言葉であるとされています。
この碑文の中身についてはいろい ろな議論があったわけですが、少なくとも、これから行われますG7の広島サ ミットにおいては、核兵器の惨禍、これは二度と起こしてはならないという思 いを世界に向けてG7の首脳が共に発信する、このことは重要であると思いま す。特に今、ロシアによるウクライナ侵略の中で、ロシアによる核兵器による 威嚇あるいは使用、これが今懸念される、この現実を前にしているわけですか ら、そういった意味でも、今申し上げたような発信をG7サミットで行うことは 重要であると認識をしております 。
● 森山浩行議員
私も広島県人会なんですが、広島出身の首相であります。今回のG7をしっ かりと生かして、平和の発信をしていただきたいと思います。
■ この模様は、3月1日の中国新聞で紹介されました。
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