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日銀のバズーカ砲と榊原元財務官の警鐘2013年04月05日

昨日午後3時半過ぎ、私の携帯電話に日銀から電話が入った。黒田総裁が今記者会見を始めていますが、その概要を電話でお知らせします」とのこと。

私も、外資系のエコノミストが「バズーカ砲」と呼んだとされる今回の決定が、現段階でできる全ての手段は行うという姿勢を感じ取った。政策目標の金利からマネタリーベースの量への変更は、ボルカー元FRB(米連邦準備理事会)議長のインフレ対策やドラギECB総裁のLTRO(長期流動性供給オペ)に匹敵するような大胆な政策と評価されているようだ。

長期国債やETFの買い入れ額は市場の予想を大きく上回り、ドル/円は2円以上の円安に、日経平均も272円まで急上昇。といった結果を呼んでいる。

後は、カードの使い尽くしにならないよう、かじ取りをしてほしい。

ところで、旧知の榊原英輔元大蔵財務官が、「物価目標2%は論外」という主張を行っている。「日本のデフレは金融現象ではなく、構造的なもの。東アジアにおける経済統合による物価の収斂だ。またデフレは耐久消費財の下落が大きく、その他の物価は安定している。デフレを金融政策で是正することは難しい。物価目標2%設定は論外だ。物価だけ上がって実質賃金が下がってしまう可能性すらある」と。

今後の日銀の動きを注視していきたい。