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  • 【2012年1月11日】

    日本銀行金融政策決定会合(11月30日)の議事概要です。 財務省を代表しての私の発言もございます。


    公表時間 12月27日 (火) 8 時50 分


    本議事要旨は、日本銀行法第2 0 条第1 項に定める「議事の概要を記載した書類」として、2011 年12月20日、21日開催の政策委員会・金融政策決定会合で承認されたものである。


    (開催要領)
    1.開催日時:2011 年11 月30 日(20:31~ 21:43)
    2 . 場 所:日本銀行本店
    3.出席委員:
    議長 白川方明 ( 総 裁)
    山口廣秀 (副総裁)
    西村淸彦 ( 〃 )
    中村清次 (審議委員)
    亀崎英敏 ( 〃 )
    森本宜久 ( 〃 )
    白井さゆり ( 〃 )
    石田浩二 ( 〃 )
    ―― 本会合を欠席した宮尾龍蔵(審議委員)から、政策委員会議事規則第5 条第2 項に基づき、議長を通じて、本会合に付議される事項について、書面により意見が提出された。
    4.政府からの出席者:
    財務省 藤田幸久 財務副大臣
    内閣府 大串博志 内閣府大臣政務官
    ( 執行部からの報告者)
    理事 山本謙三
    理事 中曽 宏
    理事 雨宮正佳
    理事 木下信行
    企画局長 門間一夫
    企画局審議役 梅森 徹
    企画局政策企画課長 神山一成
    金融市場局長 青木周平
    調査統計局長 前田栄治
    調査統計局経済調査課長 関根敏隆
    国際局長 大野英昭
    ( 事務局)
    政策委員会室長 飯野裕二
    政策委員会室企画役 橘 朋廣
    企画局企画調整課長 千田英継
    企画局企画役 峯岸 誠
    企画局企画役 川本卓司
    Ⅰ.臨時金融政策決定会合開催の趣旨説明
    冒頭、議長より、今回の臨時金融政策決定会合開催について、以下
    のとおり趣旨説明があった。
     国 際 金 融 資 本 市 場 で は 、 欧 州 ソ ブ リ ン 問 題 を 背 景 に 緊 張 度 の 高 い状況にあり、こうした事態への対応を巡って、中央銀行間で意見交換を行ってきた。そうした議論の結果、各国中央銀行は、米ドル資金供給オペレーションの金利引き下げと期限延長、さらには米ドル以外の通貨への為替スワップ網の拡充を内容とする、協調対応策を採ることが望ましいとの判断に至り、その旨を本日公表する方針にある。
     わ が 国 の 金 融 環 境 は 緩 和 の 動 き が 続 い て お り 、 わが 国 金 融 機 関 の外貨資金繰りにも問題は生じていない。しかし、内外市場間の連関が高まるもとで、今後、国際金融資本市場が一段と不安定化した場合、その影響がわが国の金融システムひいては金融環境に及ぶ可能性を排除できない。こうした状況のもと、日本銀行として、各国中央銀行とともに、金融市場の緊張への協調対応策を講じることが適当と考えられる。
    Ⅱ.金融市場動向に関する執行部からの報告の概要
    前回の金融政策決定会合以降、国際金融資本市場では、欧州ソブリ
    ン問題を背景に、依然として緊張度の高い状態が続いている。
    欧州各国の長期金利やソブリンC D S プレミアムは、財政不安の強
    い周縁国以外でも、上昇してきている。米国の長期金利は、市場予想
    を上回る経済指標が増加するもとでも、安全資産としての米国債への
    根強い需要などから、概ね横ばい圏内で推移している。わが国の長期
    金利は、金融機関による長期国債の益出し売りの影響などから、幾分
    上昇している。
    為替スワップ市場を通じたドル資金の調達環境をみると、財政不安
    の強い国の国債を多く保有する欧州系金融機関に対するカウンター
    パーティ・リスクが懸念されるもとで、3 か月物のユーロ投ドル転コストは、ドル資金供給オペレーションの適用レートを大きく上回る1 % 台後半まで上昇している。この間、3 か月物の円投ドル転コストも徐々に上昇してはいるものの、わが国金融機関では外貨資金のアベイラビリティの面で、問題は生じていない。
    日米欧の株価は、欧州当局者の政策対応に関する期待もあって、幾
    分持ち直している。もっとも、為替市場をみると、欧州ソブリン問題を背景に、ユーロの名目実効レートは弱含んで推移している。
    Ⅲ.中央銀行の協調対応策と日本銀行の措置に関する執行部説明の概要
    本日、カナダ銀行、イングランド銀行、欧州中央銀行、米国連邦準備制度、スイス国民銀行と協調して、次の3 つの措置を講じることは、国際金融システムに対する流動性供給能力の拡充を通じて、内外の金融市場の安定確保につながると判断される。
    第1 に、米ドル・スワップおよび米ドル資金供給オペレーションに適用される金利を0.5%ポイント引き下げ、これを2011 年12 月5日以降のオペレーションから適用する。これにより、新たな貸付金利は、貸付期間に応じたドル・オーバーナイト・インデックス・スワップ市場における実勢金利に0.5% ポイント上乗せしたものとなる。海外では、米ドル資金供給オペレーションの適用金利における市場金利からの上乗せ幅が大きいため、同オペに応札したことが明らかになった場合に、市場調達できないほど信用力が悪化しているのではないかという風評を招くことを惧れて、利用をためらう先が少なくないとの指摘がある。今回の引き下げは、こうした点にも配慮し、同オペの安全弁としての機能を高めることにより、米ドル調達金利の安定化機能を強化することを目的としている。
    第2 に、米ドル・スワップ取極の期限を、現行の2012 年8 月1 日から2013 年2 月1 日まで6 か月間延長する。このためには、今回の決定会合において、「米ドル資金供給オペレーション基本要領」等、関連する基本要領等の一部改正を行う必要がある。
    第3 に、不測の事態への対応措置として、スワップ取極の対象を米ドル、カナダドル、英国ポンド、円、ユーロ、スイスフラン相互に拡大し、6 中央銀行間でスワップ取極を締結する。これにより、日本銀行は、他の5 中央銀行が必要とする場合に円資金を供給することが可能となるとともに、日本銀行が必要とする場合に現行の米ドルを含む5 通貨の調達が可能となる。現時点では、米ドル以外の外国通貨での流動性供給が必要な状況ではないが、仮にそうした必要が生じた場合に速やかに対応し得るよう、スワップ取極を整えておくことが適当と判断される。今後、市場の状況も踏まえつつ、各国中央銀行との間で、取極の締結作業を進めていくことになる。
    Ⅳ.討議
    1.中央銀行の協調対応策と日本銀行の措置に関する委員会の検討
    委員は、国際金融資本市場では、欧州ソブリン問題を背景に緊張度の高い状況にあり、欧州系金融機関の資金調達環境は悪化しているとの見方で一致した。また、欧州ソブリン問題の解決の難しさを考慮すると、市場の緊張状態は長期化する可能性が高いとの認識を共有した。
    委員は、わが国の金融環境は緩和の動きが続いており、また、わが国
    金融機関の外貨資金繰りには、問題は生じていないとの見方を共有し
    た。そのうえで、内外市場間の連関が高まるもとで、今後、国際金融
    資本市場が一段と不安定化した場合、その影響がわが国の金融システムひいては金融環境に及ぶ可能性は排除できないとの見解で一致した。
    こうした議論を経て、内外の金融市場の安定確保を図るには、資金需
    要の高まりやすい年末を控えたこのタイミングで、各国中央銀行が協
    調して、国際金融システムに対する流動性供給能力を拡充することが
    適当との見解で一致した。複数の委員は、今回の協調対応策の発表が、わが国金融機関の外貨資金繰りについて不要な疑念を生むことのないよう、市場とのコミュニケーションにあたっては十分な注意が必要であると述べた。
    米ドル資金供給オペレーションの適用金利の引き下げについて、委
    員は、米ドル調達金利の安定化機能や、安全弁としての機能は強化さ
    れるとの見解で一致した。風評リスクを懸念して同オペの利用をため
    らう先が海外では少なくないことについて、複数の委員は、適用金利
    の引き下げにより、信用力に問題のない先でも利用のメリットが大き
    くなるため、利用をためらわなくなるのではないか、との見方を示した。これに対し、何人かの委員は、同オペ利用にかかる風評リスクは幾分緩和するとみられるが、その度合いについては不確実性が大きいとの見方を示した。別の一人の委員は、同オペの適用金利引き下げが、
    金融機関の安易なオペ依存をもたらさないかどうかについても、注意してみていく必要があると述べた。
    米ドル・スワップ取極および米ドル資金供給オペレーションの期限延長について、何人かの委員は、これにより同オペが先行き1年以上にわ
    たって継続可能となるため、市場に一定の安心感を与える効果があると述べた。
    各国中央銀行において米ドル以外の資金供給を可能とする多角的ス
    ワップ取極の締結について、委員は、現状はユーロ等の米ドル以外の外貨資金を日本で供給することや、逆に円資金を海外中央銀行が供給することが必要な状況ではなく、実際、市場からもこれらを求める声はないとの認識を共有した。そのうえで、為替スワップ取極を各国中央銀行で相互に締結しておくことは、不測の事態への対応措置として、市場の安定確保に資するとの見解を共有した。
    2.当面の金融政策運営に関する委員会の検討
    委員は、次回の金融政策決定会合までの金融市場調節方針について、「無担保コールレート( オーバーナイト物) を、0 ~ 0 . 1 % 程度で推移するよう促す」という現在の方針を維持することが適当である、
    との見解で一致した。経済・物価情勢について、委員は、法人季報、G D P 統計の改定値、短観など、今後公表される重要な指標も見極めたうえで、次回12 月20、21 日の金融政策決定会合で集中的に議論することが適当との見方を共有した。
    Ⅴ.政府からの出席者の発言
    財務省の出席者から、以下の趣旨の発言があった。
     欧 州 債 務 問 題 に 対 す る 懸 念 の 高 ま り は 、 わ が 国 経 済 を 下 振 れ さ せる重大なリスクとなっており、政府として大変懸念している。
     本 日 提 案 さ れ た 米 ド ル 資 金 供 給 オ ペ レ ー シ ョ ン の 拡 充 は 、 各 国 の中央銀行が協調して金融の安定化に向けて取り組む措置の一環であり、欧州の米ドル短期金融市場における緊張が高まっている現下の情勢に鑑み、適切な措置であると評価する。
     日 本 銀 行 に お か れ て は 、 引 き 続 き 内 外 の 金 融 ・ 資 本 市 場 の 動 向 を注視するとともに、海外経済の動向や為替市場がわが国経済に与える影響等を踏まえながら、果断な対応をお願いしたい。
    また、内閣府の出席者からは、以下の趣旨の発言があった。
     現 下 の 欧 州 の 財 政 問 題 と 国 際 金 融 市 場 の 状 況 を 踏 ま え る と 、 本 日ご提案のあった6中央銀行による協調対応策は、市場の安定確保に資する適切な措置と考える。この協調対応策を採るに至った背景とその狙いを、的確に市場に対して伝えることが肝要と考える。
     政 府 と し て も 、 国 際 金 融 市 場 の 動 向 と わ が 国 経 済 へ の 影 響 に つ いて引き続き注視し、必要に応じて適切に対応していきたい。
     日 本 銀 行 に お か れ て も 、 引 き 続 き 、 政 府 と警戒感を共有して頂き、緊密な情報交換・連携のもと、適切かつ果断な金融政策運営によって経済を下支えしていくよう期待したい。
    Ⅵ.採決
    1.「米ドル資金供給オペレーション基本要領」等の一部改正に関する

    以上の議論を踏まえ、米ドル・スワップ取極および米ドル資金供給オペレーションの期限延長のために必要な「米ドル資金供給オペレーション基本要領」等の一部改正が、採決に付された。採決の結果、全員一致で決定され、適宜の方法で公表することとされた。
    2 . 対外公表文( 「国際短期金融市場の緊張への中央銀行の協調対応策」)の検討
    中央銀行の協調対応策と日本銀行の措置に関する記述を含んだ対外公表文(「国際短期金融市場の緊張への中央銀行の協調対応策」<別紙>)が検討され、採決に付された。採決の結果、全員一致で決定され、他の中央銀行の発表のタイミングに合わせて、公表することとされた。
    3.金融市場調節方針
    議長からは、委員の見解を取りまとめるかたちで、以下の議案が提
    出され、採決に付された。
    金融市場調節方針に関する議案(議長案)
    次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を下記のとおりとし、別添のとおり公表すること。
                     記
    無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す。
    採決の結果
    賛成:白川委員、山口委員、西村委員、中村委員、亀崎委員、森本委員、白井委員、石田委員
    反対:なし
    欠席:宮尾委員
    Ⅶ.議事要旨の承認日程
    本日の臨時金融政策決定会合の議事要旨については、次回12 月20、
    21 日の会合で承認、公表することとされた。また、前回11 月15、16 日
    の決定会合の議事要旨については、予定どおり、12 月20、21 日の会合で承認、公表することとされた。
    以 上

    2011 年11 月30 日
    日本銀行
    国際短期金融市場の緊張への中央銀行の協調対応策カナダ銀行、イングランド銀行、日本銀行、欧州中央銀行、米国連邦準備制度およびスイス国民銀行は、本日、国際金融システムに対する流動性支援提供能力を拡充するための協調対応策を公表した。本日公表する協調対応策は、金融市場における緊張を和らげることによって、こうした緊張が家計や企業に対する信用供給に及ぼす影響を軽減し、ひいては経済活動を支えることを目的としている。
    上記中央銀行は、既存の時限的な米ドル・スワップ取極に適用される金利を50ベーシス・ポイント引き下げ、新しい金利を米ドル・オーバーナイト・インデックス・スワップ・レートに50 ベーシス・ポイント上乗せしたものとすることに合意した(注1)。新しい金利は、2011 年12 月5日以降実施されるすべてのオペレーションに適用される。米ドル・スワップ取極の期限は、2013 年2月1日まで延長される。なお、イングランド銀行、日本銀行、欧州中央銀行およびスイス国民銀行は、3か月物資金供給の入札オファーを、継続して実施する。
    上記中央銀行は、不測の事態への対応措置として、市場の状況によって必要とされる場合に各国・地域において上記中央銀行いずれの通貨でも流動性供給を行えるよう、各中央銀行間でそれぞれ時限的なスワップ取極を締結することにも合意した。現時点では米ドル以外の外国通貨での流動性供給が必要な状況ではないが、仮にそうした必要が生じた場合に速やかに対応し得るよう、取極を整えておくことが適当と判断される。これらのスワップ取極は、2013 年2月1日まで継続することとする。
    日本銀行の措置
    日本銀行は、本日、臨時金融政策決定会合を開催し、上記中央銀行と協調して、最近の国際短期金融市場の緊張に対応するための措置を講じることとした。具体的には、現在日本銀行が実施している固定金利方式の米ドル資金供給オペレーションの貸付金利を0.5%ポイント引き下げ、12 月5日以降のオペレーションから適用する。この引き下げにより、新たな貸付金利は、貸付期間に応じたドル・オーバーナイト・イン
    (注1)オーバーナイト・インデックス・スワップとは、一定期間の翌日物金利と固定金利を交換する金利スワップ取引であり、その金利は、該当期間における平均的な翌日物金利に関する市場の予測を反映したものになる。
    別 紙
    デックス・スワップ市場の実勢金利に0.5%ポイント上乗せしたものとなる(注2)。また、現在米国連邦準備制度との間で締結している米ドル・スワップ取極、およびこれを原資とする米ドル資金供給オペレーションの期限を、2013 年2月1日まで6か月延長することとした。さらに、上記中央銀行との間で、2013 年2月1日を期限とする為替スワップ取極を締結することとした。これにより、日本銀行は、5中央銀行が必要とする場合に円資金を供給することが可能となるとともに、日本銀行が必要とする場合に現行の米ドルを含む5通貨の調達が可能となる。
    わが国の金融環境は、緩和の動きが続いており、わが国金融機関の外貨資金繰り動向をみても問題は生じていない。しかし、今後、国際金融資本市場が一段と不安定化した場合、その影響がわが国にも及ぶ可能性がある。日本銀行としては、今後とも各国中央銀行と緊密に協力しつつ、金融市場の安定確保に努めていく方針である。
    各国中央銀行の措置
    各国中央銀行の措置については、下記ウェブサイト参照。
    カナダ銀行 http://www.bankofcanada.ca
    イングランド銀行 http://www.bankofengland.co.uk
    欧州中央銀行 http://www.ecb.int
    米国連邦準備制度 http://www.federalreserve.gov
    スイス国民銀行 http://www.snb.ch
    以 上
    (注2)固定金利方式の米ドル資金供給オペレーションの貸付金利は、ニューヨーク連邦準備銀行が貸付期間に応じたドル・オーバーナイト・インデックス・スワップ市場における実勢金利を勘案して指定する利率に決まっており、これは上記スワップ取極の金利と同じである。


    —-

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