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  • 【2008年12月31日】

     1022日の参議院本会議での私の質問に答えて、河村建夫官房長官は前向きな答弁を行うと共に、テロなどの被害者に対する支援制度の検討に入るよう政府に指示してくれました。


     これを踏まえて、11月6日1224日の2回、国会内で911テロ被害者のご家族数名内閣府、外務省、厚生労働省、警察庁からヒアリングが行われました。2回目は「テロ等被害者・家族支援政策研究会」という仮称の勉強会として開催し、自民党、民主党、公明党、共産党、国民新党衆・参国会議員も呼びかけ人として名を連ねたり、出席してくれました。                                                     


    主管の内閣府は、「海外における犯罪被害者等に対する経済的支援」に関する欧米諸国の制度調査として、制度の有無、趣旨や理念、給付内容、被害認定方法などの調査に着手しています。現行法では、「現行の犯罪被害者給付制度の対象を維持すべき」としてテロ被害者は対象とならないが、「過失犯ないし海外で身体犯被害を受けた日本人に関しては特別の理由がある場合、対応を考慮すべき」としています。また、「テロ事件の被害者等に対する特例的措置について」は「特別の救済策をとることをあらかじめ包括的に定めておくことは困難」としつつも、「国家または社会に対するテロ行為により無差別大量の死傷者が生じた場合には、当該テロ事件を指定して特別措置法を制定するなどにより、国の対処方針を決定し、被害者等の経済的救済を図る」という考え方です。


     他方、外務省も、9.11事件の他、スマトラ沖大地震、津波などの経験に伴う「大規模緊急事態対応」への以下のような取組を整備してきています。


    1.大規模緊急事態への迅速な対応への取組として(1)「緊急展開チーム」(領事専門官、遺体鑑定法歯・医学専門家、精神医療専門家、遺体処理・搬送専門家等)の体制構築、(2)大規模緊急事態対応機材(衛星携帯電話、防護服、歯のレントゲン撮影機材等)の備蓄。


    2.大規模緊急事態対応経費の予算化として、(1)大規模緊急対応要員や専門家の派遣旅費や謝金、(2)事態発生現場(遠隔地)での現地本部開設経費や車借り上げなどの活動経費、(3)これら機材の備蓄経費。


    3.被害者支援体制の整備として(1)心のケア実施(精神医療専門家との協力関係構築)(2)(旅券紛失被害者への)渡航書の職権発給(領事手数料減免措置に関して、現地大使などの判断で職権発給を行える)。


    4.遺体関連対応体制の整備として、(1)遺体鑑定専門家派遣体制(法歯科医師等との協力関係構築)及び遺体鑑定機材整備(携帯用歯顎レントゲン機材)の備蓄、(2)遺体処理専門家派遣体制(遺体処理・搬送専門家との協力関係構築)


     これらは、2004年のスマトラ沖大地震、津波の民主党調査団の現地報告に基づく、以下のような邦人保護の問題点の指摘への答えでもあります。                                      1 財布やパスポートを失った邦人被災者に対する帰国のための渡航証明書の発行に政府は2500円を徴収した。後になって大災害の被災者はこの証明書を不要とする決定を行い、この金額の返済を始めた。


    2 被災者が、家族との連絡や渡航手配のために必要な現金を日本大使館から借り入れたが、大使館員からしつこく返済の確約を迫られた。これら貸し出しは合計22人の66万円であるが、被災国支援は500億円である!


    3 死亡者の家族は、大使館紹介の葬儀社から法外な火葬代を請求されたり、火葬の段取りの手違いが生じたり、自力で搬送するケースが多かった。その自前の費用は100万円以上であった。


    4 各国は多数の検死チームを送った。香港でさえ100名以上のDNA専門家を送り、自国民の「捜索活動」を行ったが、日本は歯型や指紋、DNAの専門家10名ほどを派遣しただけで、日本人らしい遺体が発見された後の「確認作業」が中心であった。


    5 遺体を抱えた遺族がプケットからバンコク空港に着いた際、他国の政府関係者は迎えに出ていたが日本の外交官は誰もいなく、自分で日本大使館を探して遺骨証明、葬儀屋の手配、火葬料を払って帰国した。


    6 スリランカの日本大使館では、着のみ着のままの被災者が大使館で長時間待たされたり、食事も与えられなかった事例がある。対照的にこの友人のアメリカ人は現地アメリカ大使館で衣服や食事の提供などを受けとても親切にしてもらった。


      大使館員は最善の努力をしたかも知らないが、「平時の規則」のみにしばられ、災害時の遺族や命からがら逃げのびた被災者に対する対応や危機管理の体制が不充分であったのです。


     また、今回は犯罪被害者に対する警察庁の積極的な取組を知り、感動しました。特に警察独自の取組と同時に、40以上の都道府県で民間による被害者支援センターが設立され、警察と一体となった支援活動を行っていることです。こうした取組が最も進んでいるのが茨城県とのことなので、1226日にヒアリングを行いました。茨城県警犯罪被害者支援室からは、(1)指定被害者支援要員制度、(2)被害者連絡制度、(3)警察官による被害者訪問・連絡制度、(4)再被害防止制度、に加えて、(5)性犯罪被害者に係る診断書料等の公費負担制度、(6)司法解剖対象死者の死体検案書料の公費負担制度(7)司法解剖死体の公費搬送制度、(8)被害者等の緊急一時避難場所経費の公費負担制度といった公費負担制度がきめ細かく整備されている実態に私は全く無知でありました。


     


    また、茨城県安全なまちづくり推進室の連携のもと、日本で唯一の国際被害者学研究所の所長である常盤大学の冨田信穂教授と、1995年に全国の民間被害者組織の草分けで水戸被害者援助センターとして設立された、現在のいばらき被害者センターからも活動を伺いました。直接支援として、被害者家族の家事手伝い、病院、警察、検察庁などへの付き添い、裁判傍聴の意見陳述や証人尋問の付き添い、傍聴メモの作成、マスコミ対応、代理傍聴などを行っています。


    こうした活動が、在外の日本大使館などでも行えるようになれば、テロや自然災害被害者やその家族にとっても大きな前進になると感じました。


     


     


     


     


     


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