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定例記者会見の概要(平成24年2月2日(木曜日))2012年02月08日
【質疑応答】 | |
問) | 昨日、年金の新試算の話を官房長官が公表するという話をされていますけれども、この年金の新試算の公表については、今後の消費税増税の問題とも絡んで重要な側面なわけですけれども、財務省として新試算の公表についてどういうふうに考えていらっしゃいますか。 |
答) | 基本的には民主党の方で、去年会合の中で色々なケースの中で政府側の方に試算について提出をということだったようですが、それが色々な委員会等で関係の方が答弁されておられるように、党の方で指示をしたあるいは決定をしたというようなものではないということの中で、国会審議等を通してそういう流れになったと思います。いずれにしても社会保障と税という中のその社会保障の内容の部分というのがやっぱり非常に重要だろうと思いますので、私も大阪と熊本と先週参ったり、色々な方とお話をしておりまして、やはり社会保障の充実、内容の部分と、それから色々な見通しの部分について皆さんがご関心があるわけですから、そういったものを出来るだけ要望に応じて出すという方向性は、今後の法案、予算等の審議等について非常に意味があるのではないかと思います。 |
問) | ただ一方で党内にも同じ問題ですけれども、その年金の新試算を出してしまうと消費増税するにもかかわらず年金が減る人がたくさん出てきてしまって、そこの問題に焦点が当たって消費税増税どころの議論ではなくなるというような、そういう懸念もあると思いますがその点はいかがですか。やはり消費税増税には年金試算を出した方が話は進みやすい。 |
答) | そういう心配をされる方もいるかと思いますけれども、やはり日本の行く末にとっても非常に重要な内容ですから、出来るだけ議論の中身、深みに貢献をするようなものを政府側として出来る範囲でお出しをするという方向性は、私は間違っていないと思いますけれども。 |
問) | 時期としてはいつ頃、やっぱり消費増税法案を出す3月末の前に出した方がいいというお考えですか。 |
答) | というふうに政府の幹部の方々もおっしゃっておられますので、そういう方向に向かって努力をするということだろうと思いますが、ただ私も技術的に、かなり広範なものですから、実際に物理的に期日的にいつまでということは私の方でお答えは出来ないと思っております。 |
問) | 東電に対する国の関与ですけれども、この間議論になっていますが、報道等でも経産省が実質国有化ということを考えているのに対して、財務省側はそれに対してはそこまで国が関与すべきではないという意向だとも伝えられていますけれども、この問題について財務省、主計・理財を担当されているお立場としてどういうふうに、東電に対する国の関与のあり方はどうあるべきでしょうか、特に資本注入において。 |
答) | そういう報道があったようですけれども、私の方から申し上げたいのはやはり国民経済的に言って何が重要かということと、それからいずれにしてもどのケースの場合にどの程度国民経済的な負担がかかるのかという詳細な分析が必要だということと、中長期的にエネルギーの問題と電力の問題と、それから原発事故等の収束あるいは解決に向けてどういう方法でそれを解決していくかということと国民経済的な問題というもの、両方からの詳細な分析が必要だろうと。その上で選択肢としてこういうやり方があるというふうに詰めていく必要があると。ですから、かなり色々な意味での専門的な方の知見も必要でしょうし、こういったケースはほかの国でも同じような事例があったというような話も私も仄聞しておりますから、こういうケースの場合のそういうほかの国における知見を持つ方の意見なんかも参考にすべきではないかなと、これは個人的に思っております。 |
問) | その国民経済的に何が大事かとおっしゃっていた点についてですが、それは国民経済的には国の負担になるようなものがどんどん増えるのはあまり好ましくないという、そういうご認識ですか。 |
答) | ですから国、つまり国民の負担を出来るだけ最小化すると、それにはどういう方法があるのかについての分析が必ずしも結論が出ていないのではないかと思いますので、そういう意味からの詳細な比較検討が必要ではないか。ただ、その場合にはどういう解決の仕方をしていくのか、どういうエネルギー政策をとっていくのかということとも関連すると思いますので、その上で国民負担が出来るだけ、それも国民負担も短期で取るか中期で取るかで違うと思いますから、かなりこれは中長期的にも分析をした上で最終的にこちらの方が国民の皆様に負担がかからないという詳細な分析が必要ではないかなと思いますけれども。 |
問) | 中長期的に分析が必要だというご指摘ですけれども、一方で東電は2月半ばにも決算を組まなければいけなくて、時期も迫っているわけで、それに向かって一定程度の結論なり方向性なりを出さなければいけないわけで、その時間軸との絡みで中長期的にというと、この直近の例えば2月半ばの段階でどうするかとか、そういう短期的な方向性はどう考えていらっしゃいますか。 |
答) | ですから中長期的というのは見通しを立てると。その見通しの分析がどこまで、2月末までいけるか分かりませんけれども、その段階における見通しに基づいてこういう方法でこういう決着、解決の仕方をすることが国民の負担が出来るだけ少なく対応が出来るという、その段階における結論を出さなければいけないということだろうと思いますけれども。 |
問) | 今の東電のお話ですけれども、恐らく主張している側は人事の刷新も含めて東電のガバナンスも含めて改革が必要だという観点から出資であるとか一部で伝えられているように3分の2の普通株の出資が必要だという話になっていると思うんですが、副大臣としては国として東電の経営改革にどれほど関与すべきかという部分に関してはどういうふうにお考えでしょうか。 |
答) | それは今の賠償機構あるいは経産省が中心になってお考えになっている、その中でどういう解決の仕方をすることが財務省的に言いますと国民にご負担をかけない形で、かつ必要な政府として判断をした財源については財務省として当然対応しなければいけないと、そういう観点からかかわっていくということだろうと思いますけれども。 |
問) | やはり国民経済的に何が大事かというところに重きを置かれているように思うんですが、一方の論としては国のエネルギー政策にかかわる大事なことであるし、国がきちんとかかわって決めていくべきだというところが対極に議論としてあると思うんですけれども、やはり財務省としてはそういった重要性よりも国民経済的に国の負担としてどういう姿が望ましいか、そちらのサイドを重点的に考えるべきだと。そちらを重視すべきだというお考えですか。 |
答) | 国のかかわりと国民経済を重視するということは二律背反ではなくて、むしろ私は同じことではないかなというふうに思いますけれども。国がかかわるということは、特に財務省の場合には皆様からの税金をお預かりしているわけですから、国民負担が出来るだけ総合的に少ない形で対応していくということではないかと思いますけれども。 |
問) | 今の時点で国民負担を考える上で普通株を3分の、経営権が実質取得出来るぐらいの普通株を取得するという1つの考え方についてはどうお考えですか。 |
答) | その個別の内容についてはまだ申し上げるべきじゃないと思いますので。 |
(以上) |
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