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参議院外交防衛委員会における藤田幸久の質疑議事録2018年05月24日
活動報告
2018年05月24日
参議院外交防衛委員会における藤田幸久の質疑議事録
○藤田幸久君 国民民主党の藤田幸久でございます。
十五分しかございませんので、余分な質問、是非、大臣ほか、厳禁でお願いしたいと思います。
イラクの日報報告について質問したいと思いますが、実はこの報告以外に、今週、ほかに二つ報告が出ております。一つは、昨日の財務省の報告であります。もう一つは、愛媛県の実は資料が、報告が出ております。
これ、共通するのは、内閣全体に対するいろんな国民の不安が高まっているという状況だろうと思っています。加計学園に関しては、この愛媛県の資料に対して総理ほかの答弁というのは決して十分でない。それから、昨日の財務省のあの膨大な文書、明らかなことは、これは安倍夫人の関わりがやっぱりはっきり出てきている。つまり、こうした安倍内閣あるいは安倍総理夫妻に対する不信がある限り、このイラクの日報報告についても国民は信用なんかできない。
したがって、内閣の一員として、こうした安倍総理、様々な疑惑が残っておりますけれども、この安倍総理に対する責任に対して、あるいはこの答弁に対して、内閣の一員としてどうお考えか、まずお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) お尋ねの件につきましては、先般参議院の予算委員会に提出された文書の内容と総理の答弁に関する御質問だと思います。
私自身、文書を見ておりませんのでお答えは差し控えさせていただきますが、私ども、内閣の一員として、国民やその代表であります国会の様々な御質疑に対して今後とも真摯にお答えをさせていただくことが大切だと考えております。
○藤田幸久君 昨日、このイラクの日報報告、拝見をいたしました。それから、今の大臣のお話も伺いました。私の正直な印象は、古文書の探索調査をされたのかなという感じがいたします。何か牧歌的な感じがします。と申しますのは、言っていることは、事務処理、情報共有、報告等が不十分というふうな形容詞が羅列されています。
ですけれども、結果的に組織として情報が開示されなかったということは間違いないですね。
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘にありますように、イラクの日報の探索に関しましては、古い資料でもあります、そして今回かなり綿密に調査を掛けた中で様々なところから確認をされたということ、その作業をかなり時間を掛けて今回やらせていただいたんだと思っております。
ただ、大切なのは、このイラクの日報につきましては、昨年の稲田大臣に対する質問、そしてまた情報公開請求に対して十分に応えられていなかったということ、これは事実でありますので、私どもはこの問題に対して真摯に受け止め、再発防止、そしてまたこの問題に関係した者に対しての処分を行ったということであります。
○藤田幸久君 イエス、ノーでお答えいただきたいと思いますが、防衛省という組織として情報を十分開示できなかったと、結果的に、ということは間違いないですね。
○国務大臣(小野寺五典君) 結果的に、当時の大臣の国会での質問に対するお答え、そしてまた情報開示請求に対して十分対応できていなかったということ、これは事実だと思っております。
○藤田幸久君 つまり、それを組織的隠蔽ということだろうと思うんですね。つまり、組織として情報開示できなかったということは、誰がという意図ではなくて、組織とすれば結果的に開示できなかったというわけですから、組織的には隠蔽があったということだろうと思っています。
その結論をそういう書き方でしないためにいろいろ何か言い訳が書かれているのが、先ほど来申しました、指示が不徹底、情報が共有できていない。しかし、これ防衛大臣の指示がしっかりと末端の部隊まで行き渡っていなかったということは、これはシビリアンコントロールが毀損された、そのことではないんですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回、大野チームを含めて、私ども、この一連の調査の中で意図的に隠したというような、いわゆる隠蔽ということはなかったというふうに結論付けていると思っております。
そしてまた、当時の稲田大臣に対して、探索の指示が出ていたにもかかわらずそれが不十分であったということ、これは、私ども、やはり防衛省・自衛隊として、本来であれば大臣の指示が末端の部隊までしっかりと行き渡り、そしてまた各部隊を経て、各機関を経て最終的に情報が大臣にまで上がるという、そういう体制をつくっていくことは大切でありますので、そのような体制を整備していくこと、これは大事なことだと思っております。
○藤田幸久君 冗談じゃないと思うんですね。
情報というのは、これ、自衛隊の皆さんですから、敵と戦っている場合があるわけです。情報が現場に伝わらない、あるいは現場の情報が大臣に伝わらないということは、これ、相手が何をやっているか伝わっていないということですから、これ命に関わることにつながるわけですね。全然そういう意識がないですね。
例えば、敵の情報が伝わらなかったがゆえに誤った判断をして多数の例えば損害が起きたとすると、これ、誰がそのときに意図がなくて伝わらなかったじゃ済まないでしょう。結果として部隊がしっかり戦わなければいけない、守らなければいけない。それができなかったときに、どの人のどの人に対する指示が、メールがこうだったから、解釈が違ったからじゃ済まない話じゃないですか。私は、そのぐらい重要な話を矮小化して、個人の誰がどこでどういうふうに関わったから、それが重要なんじゃなくて、結果として、実力組織と書いてあるわけですね、実力組織の情報が伝わらなかったということは実力組織としてこれ大変な問題です。そのことの、そういった意識がない私は報告になっていると。どう思います。実際に、これは命が関わった叫びの報告が伝わっていないということは判断できないじゃないですか。それで戦いができるんですか。その際に、仮に自衛隊の皆さんあるいは国民の皆さんにいろんな損害が起きた場合に、今のような説明で説明付くんですか。そういう大きな重大な問題だろうと思います。いかがですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回のイラクの日報事案において、防衛省におけるシビリアンのトップである大臣の指示に対して組織として適切に応えることができなかったことは紛れもない事実だと思っております。
私どもとしては、そのようなことがないように、再発防止に努めてしっかりとした組織にしていくこと、これが今回の一連の日報問題に対する私どもが得た教訓だと思っておりますので、今後とも、そのようなことがないようにしっかり対応していきたいと思っております。
○藤田幸久君 日報問題というか、情報が共有されていない、指示が徹底していないということは、日報問題じゃなくて自衛隊そのものの問題であります。
もう一つ。メールで指示があってその解釈がこうだったということは、今、自衛隊の指示というのはメールだけでやっているんですか。もし、メールでこの解釈がどうだった、あるいはこういうふうに取っちゃったということになったならば、指示がしっかりできないじゃないですか。それで、二十数万人いる中で、ましていろんな国々に展開している場合に、それが、大臣が指示したことが遠く離れたスーダンなりイラクなりで伝わっていないとしたら、それでは、まして今サイバー攻撃もされながらされているのに、メールで解釈がどうだ、指示がどうだで済まない話じゃない。それで本当にこれ解決策になるんですか。
これは大臣の話。官房長の話じゃない。
○国務大臣(小野寺五典君) 例えば国会での資料要求の御要請というのは、十時、十一時の時間に資料要求があって、今日中にこれだけの資料を提出してくださいという御要請がありました。今回のこの日報の問題の御要請の中でも、例えば辻元委員からの要請はそのような要請でありました。
ということであれば、それに対応して探索を掛ける、僅か数時間で様々な日報を全部集めろという指示に関して対応するとすれば、それは文書の発出は多分間に合わない。その中で、メールという方法を使うこともやむを得ないことではないかと思っております。
○藤田幸久君 私の質問じゃないですよ。
逆に、現場でほんの一時間の間に、実際に敵なのか敵じゃないのか判断をしながら対応しなければいけないことがはるかに多いわけですね。まして、その際にサイバー攻撃があって、こちらの情報が省内で伝わらないことがあるような中で、そこで判断する、そういった、それが有事体制じゃないですか。そのときに対応できるような体制取っていないと、これは日報の問題というよりも防衛省全体の指揮決定、それから指示系統が行き渡るかどうかという大変重要な話ですよ。
で、私さっき申しましたように、古文書の探索結果を我々求めているんじゃなくて、もっと重大なこれ話ですよ。いかがなんですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省の、例えばミサイル防衛あるいは様々な部隊の運用、今も行っておりますが、スクランブルに対応する二十四時間の体制、こういうものに関しての連絡体制、伝達体制、指揮命令体制、権限の付与、こういうことは、私ども、そのシステムの中でしっかり対応させていただいております。
今回のイラクの日報の探索においては、国会の要請という要請がございましたので、それに速やかに対応するという中で、例えば電話、あるいは急いでやる場合にはメール、様々なことを使って対応するということでありますので、部隊の運用ということは、私ども専用の様々な情報伝達組織を使って対応させていただいております。
○藤田幸久君 部隊の対応と国会対応が全く別で、部隊の対応はしっかりやっていると、その国会のそういう対応についてはまるで別な話なんでという話では済まない話だろうと思っていますよ。
時間がないので申し上げますと、私、感じますのは、今週、日本大学の学生が勇気ある発言をしていただきました。今までも、例えば愛媛県の知事、部下を守って勇気あるある意味では行動をされた。あるいは、現職ではないけれども、前川元文部科学事務次官が、恐らく省内の皆さんの立場を解して勇気ある行動を取っている。日大の学生も、あれ、たまたま映像がなければ、いまだに日大の監督は違った発言をしていた可能性がある。
たまたま防衛省の場合も現場の映像がないだけであって、私は日本大学の学生のような方が防衛省の中にいらっしゃるんじゃないかと思うんですね。本当は実はこういうことがあったということをおっしゃっていただく、じゃないと、財務省で二人の自殺者がいましたけれども、防衛省の中でも恐らく何かそういうことを明らかにしていただかないと、これほっとくと、いつまでたっても結局その事務処理の問題、あるいはメールで誰かが解釈がどうだったということで済まされてしまう。
私は、稲田さんに対して小野寺さんは何か正義の味方的にやっていますけれども、現場ではそういう受け止め方をしていない方もいらっしゃると思うので、その部分も含めてやっぱり抜本的な対策を講じていただきたいと思いますが、いかがですか。
○委員長(三宅伸吾君) 高橋官房長。
○藤田幸久君 いや、だから、官房長の話じゃないんで、大臣がしっかりやってくださいって、答弁。
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘を踏まえて、私どもも今回、例えば日報の問題の議論が出たときに、それをしっかり確認したのであれば、速やかにそれを開示をして国民の皆様に知っていただくということ、これをしっかりやっていくということが重要だと思いますし、今後とも、国会あるいは情報公開請求等に真摯に取り組んでいくということではないかと思います。
○藤田幸久君 時間がないんであれですが、仮に国会から要請がなかったならば、日報があったものをないと済ませてもよかったかのような発言でございますので、とんでもない話でございますから、是非そういうつもりでこれからも全体で取り組んでいただきたいと思います。
時間の関係で、中根外務副大臣。
今まで私が幾つか質問した、先週ですけれども、アメリカの戦略態勢委員会という議会の関係の委員会での秋葉元駐米公使の発言に関して、私が直接事務局長に会って話したことに関して、外務省はある意味で私を疑って、その人と接触して私と異なる内容の話を聞いたというふうに答弁しておりますが、具体的にどこがどう違うのか、はっきり答えてください。
○副大臣(中根一幸君) お答えいたします。
本年三月以降、国会等において、米議会の戦略態勢委員会と日本側との会合について、その会合の記録の有無等が議論となったことを受け、外務省として、実際に会合に臨席していた同委員会の委員や事務局機能を担当した米平和研究所のポール・ヒューズ特別顧問を含むスタッフ等複数名に確認しました。その結果、①会合はあらかじめ決められたとおり対外的に議論を明らかにしない前提で行われたこと、②公式な記録は作成していないことなどの回答が得られ、この回答に基づき国会等の場で答弁を行ってまいりました。
これに対し、先ほどお話ありました五月十五日の参議院外交防衛委員会に際した藤田幸久委員からの質問通告において、私が訪米し、米平和研究所の事務局長だったポール・ヒューズ氏に会ったところ、記録は存在するとの話を伺った、日本政府が配付した資料については間違いないと認めているとの記載がありました。これは、従来答弁してきた内容と一致しないことから、外務省としてポール・ヒューズ氏に再度確認したところ、同氏は藤田委員に対し、戦略態勢委員会と日本側との会合の議論の中身を説明する立場にないとした上で、同会合の公式な記録は作成していないと説明した旨を確認した、また、標記会合において日本政府が提示した藤田委員が述べた資料についてはコメントしていない旨も確認したとのことです。
○委員長(三宅伸吾君) 藤田君、申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
○藤田幸久君 はい。
それは後で私の方もしっかりと説明することがありますので、是非外務省に期待をしていただいて、ただ、非常に重要な問題ですから、これは防衛省と同じで、外務省としてもこれは本当に重要な問題ですから、単に受け売りじゃなくてしっかり調べていただきたい、そのことを申し上げて、質問終わります。
十五分しかございませんので、余分な質問、是非、大臣ほか、厳禁でお願いしたいと思います。
イラクの日報報告について質問したいと思いますが、実はこの報告以外に、今週、ほかに二つ報告が出ております。一つは、昨日の財務省の報告であります。もう一つは、愛媛県の実は資料が、報告が出ております。
これ、共通するのは、内閣全体に対するいろんな国民の不安が高まっているという状況だろうと思っています。加計学園に関しては、この愛媛県の資料に対して総理ほかの答弁というのは決して十分でない。それから、昨日の財務省のあの膨大な文書、明らかなことは、これは安倍夫人の関わりがやっぱりはっきり出てきている。つまり、こうした安倍内閣あるいは安倍総理夫妻に対する不信がある限り、このイラクの日報報告についても国民は信用なんかできない。
したがって、内閣の一員として、こうした安倍総理、様々な疑惑が残っておりますけれども、この安倍総理に対する責任に対して、あるいはこの答弁に対して、内閣の一員としてどうお考えか、まずお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) お尋ねの件につきましては、先般参議院の予算委員会に提出された文書の内容と総理の答弁に関する御質問だと思います。
私自身、文書を見ておりませんのでお答えは差し控えさせていただきますが、私ども、内閣の一員として、国民やその代表であります国会の様々な御質疑に対して今後とも真摯にお答えをさせていただくことが大切だと考えております。
○藤田幸久君 昨日、このイラクの日報報告、拝見をいたしました。それから、今の大臣のお話も伺いました。私の正直な印象は、古文書の探索調査をされたのかなという感じがいたします。何か牧歌的な感じがします。と申しますのは、言っていることは、事務処理、情報共有、報告等が不十分というふうな形容詞が羅列されています。
ですけれども、結果的に組織として情報が開示されなかったということは間違いないですね。
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘にありますように、イラクの日報の探索に関しましては、古い資料でもあります、そして今回かなり綿密に調査を掛けた中で様々なところから確認をされたということ、その作業をかなり時間を掛けて今回やらせていただいたんだと思っております。
ただ、大切なのは、このイラクの日報につきましては、昨年の稲田大臣に対する質問、そしてまた情報公開請求に対して十分に応えられていなかったということ、これは事実でありますので、私どもはこの問題に対して真摯に受け止め、再発防止、そしてまたこの問題に関係した者に対しての処分を行ったということであります。
○藤田幸久君 イエス、ノーでお答えいただきたいと思いますが、防衛省という組織として情報を十分開示できなかったと、結果的に、ということは間違いないですね。
○国務大臣(小野寺五典君) 結果的に、当時の大臣の国会での質問に対するお答え、そしてまた情報開示請求に対して十分対応できていなかったということ、これは事実だと思っております。
○藤田幸久君 つまり、それを組織的隠蔽ということだろうと思うんですね。つまり、組織として情報開示できなかったということは、誰がという意図ではなくて、組織とすれば結果的に開示できなかったというわけですから、組織的には隠蔽があったということだろうと思っています。
その結論をそういう書き方でしないためにいろいろ何か言い訳が書かれているのが、先ほど来申しました、指示が不徹底、情報が共有できていない。しかし、これ防衛大臣の指示がしっかりと末端の部隊まで行き渡っていなかったということは、これはシビリアンコントロールが毀損された、そのことではないんですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回、大野チームを含めて、私ども、この一連の調査の中で意図的に隠したというような、いわゆる隠蔽ということはなかったというふうに結論付けていると思っております。
そしてまた、当時の稲田大臣に対して、探索の指示が出ていたにもかかわらずそれが不十分であったということ、これは、私ども、やはり防衛省・自衛隊として、本来であれば大臣の指示が末端の部隊までしっかりと行き渡り、そしてまた各部隊を経て、各機関を経て最終的に情報が大臣にまで上がるという、そういう体制をつくっていくことは大切でありますので、そのような体制を整備していくこと、これは大事なことだと思っております。
○藤田幸久君 冗談じゃないと思うんですね。
情報というのは、これ、自衛隊の皆さんですから、敵と戦っている場合があるわけです。情報が現場に伝わらない、あるいは現場の情報が大臣に伝わらないということは、これ、相手が何をやっているか伝わっていないということですから、これ命に関わることにつながるわけですね。全然そういう意識がないですね。
例えば、敵の情報が伝わらなかったがゆえに誤った判断をして多数の例えば損害が起きたとすると、これ、誰がそのときに意図がなくて伝わらなかったじゃ済まないでしょう。結果として部隊がしっかり戦わなければいけない、守らなければいけない。それができなかったときに、どの人のどの人に対する指示が、メールがこうだったから、解釈が違ったからじゃ済まない話じゃないですか。私は、そのぐらい重要な話を矮小化して、個人の誰がどこでどういうふうに関わったから、それが重要なんじゃなくて、結果として、実力組織と書いてあるわけですね、実力組織の情報が伝わらなかったということは実力組織としてこれ大変な問題です。そのことの、そういった意識がない私は報告になっていると。どう思います。実際に、これは命が関わった叫びの報告が伝わっていないということは判断できないじゃないですか。それで戦いができるんですか。その際に、仮に自衛隊の皆さんあるいは国民の皆さんにいろんな損害が起きた場合に、今のような説明で説明付くんですか。そういう大きな重大な問題だろうと思います。いかがですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回のイラクの日報事案において、防衛省におけるシビリアンのトップである大臣の指示に対して組織として適切に応えることができなかったことは紛れもない事実だと思っております。
私どもとしては、そのようなことがないように、再発防止に努めてしっかりとした組織にしていくこと、これが今回の一連の日報問題に対する私どもが得た教訓だと思っておりますので、今後とも、そのようなことがないようにしっかり対応していきたいと思っております。
○藤田幸久君 日報問題というか、情報が共有されていない、指示が徹底していないということは、日報問題じゃなくて自衛隊そのものの問題であります。
もう一つ。メールで指示があってその解釈がこうだったということは、今、自衛隊の指示というのはメールだけでやっているんですか。もし、メールでこの解釈がどうだった、あるいはこういうふうに取っちゃったということになったならば、指示がしっかりできないじゃないですか。それで、二十数万人いる中で、ましていろんな国々に展開している場合に、それが、大臣が指示したことが遠く離れたスーダンなりイラクなりで伝わっていないとしたら、それでは、まして今サイバー攻撃もされながらされているのに、メールで解釈がどうだ、指示がどうだで済まない話じゃない。それで本当にこれ解決策になるんですか。
これは大臣の話。官房長の話じゃない。
○国務大臣(小野寺五典君) 例えば国会での資料要求の御要請というのは、十時、十一時の時間に資料要求があって、今日中にこれだけの資料を提出してくださいという御要請がありました。今回のこの日報の問題の御要請の中でも、例えば辻元委員からの要請はそのような要請でありました。
ということであれば、それに対応して探索を掛ける、僅か数時間で様々な日報を全部集めろという指示に関して対応するとすれば、それは文書の発出は多分間に合わない。その中で、メールという方法を使うこともやむを得ないことではないかと思っております。
○藤田幸久君 私の質問じゃないですよ。
逆に、現場でほんの一時間の間に、実際に敵なのか敵じゃないのか判断をしながら対応しなければいけないことがはるかに多いわけですね。まして、その際にサイバー攻撃があって、こちらの情報が省内で伝わらないことがあるような中で、そこで判断する、そういった、それが有事体制じゃないですか。そのときに対応できるような体制取っていないと、これは日報の問題というよりも防衛省全体の指揮決定、それから指示系統が行き渡るかどうかという大変重要な話ですよ。
で、私さっき申しましたように、古文書の探索結果を我々求めているんじゃなくて、もっと重大なこれ話ですよ。いかがなんですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省の、例えばミサイル防衛あるいは様々な部隊の運用、今も行っておりますが、スクランブルに対応する二十四時間の体制、こういうものに関しての連絡体制、伝達体制、指揮命令体制、権限の付与、こういうことは、私ども、そのシステムの中でしっかり対応させていただいております。
今回のイラクの日報の探索においては、国会の要請という要請がございましたので、それに速やかに対応するという中で、例えば電話、あるいは急いでやる場合にはメール、様々なことを使って対応するということでありますので、部隊の運用ということは、私ども専用の様々な情報伝達組織を使って対応させていただいております。
○藤田幸久君 部隊の対応と国会対応が全く別で、部隊の対応はしっかりやっていると、その国会のそういう対応についてはまるで別な話なんでという話では済まない話だろうと思っていますよ。
時間がないので申し上げますと、私、感じますのは、今週、日本大学の学生が勇気ある発言をしていただきました。今までも、例えば愛媛県の知事、部下を守って勇気あるある意味では行動をされた。あるいは、現職ではないけれども、前川元文部科学事務次官が、恐らく省内の皆さんの立場を解して勇気ある行動を取っている。日大の学生も、あれ、たまたま映像がなければ、いまだに日大の監督は違った発言をしていた可能性がある。
たまたま防衛省の場合も現場の映像がないだけであって、私は日本大学の学生のような方が防衛省の中にいらっしゃるんじゃないかと思うんですね。本当は実はこういうことがあったということをおっしゃっていただく、じゃないと、財務省で二人の自殺者がいましたけれども、防衛省の中でも恐らく何かそういうことを明らかにしていただかないと、これほっとくと、いつまでたっても結局その事務処理の問題、あるいはメールで誰かが解釈がどうだったということで済まされてしまう。
私は、稲田さんに対して小野寺さんは何か正義の味方的にやっていますけれども、現場ではそういう受け止め方をしていない方もいらっしゃると思うので、その部分も含めてやっぱり抜本的な対策を講じていただきたいと思いますが、いかがですか。
○委員長(三宅伸吾君) 高橋官房長。
○藤田幸久君 いや、だから、官房長の話じゃないんで、大臣がしっかりやってくださいって、答弁。
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘を踏まえて、私どもも今回、例えば日報の問題の議論が出たときに、それをしっかり確認したのであれば、速やかにそれを開示をして国民の皆様に知っていただくということ、これをしっかりやっていくということが重要だと思いますし、今後とも、国会あるいは情報公開請求等に真摯に取り組んでいくということではないかと思います。
○藤田幸久君 時間がないんであれですが、仮に国会から要請がなかったならば、日報があったものをないと済ませてもよかったかのような発言でございますので、とんでもない話でございますから、是非そういうつもりでこれからも全体で取り組んでいただきたいと思います。
時間の関係で、中根外務副大臣。
今まで私が幾つか質問した、先週ですけれども、アメリカの戦略態勢委員会という議会の関係の委員会での秋葉元駐米公使の発言に関して、私が直接事務局長に会って話したことに関して、外務省はある意味で私を疑って、その人と接触して私と異なる内容の話を聞いたというふうに答弁しておりますが、具体的にどこがどう違うのか、はっきり答えてください。
○副大臣(中根一幸君) お答えいたします。
本年三月以降、国会等において、米議会の戦略態勢委員会と日本側との会合について、その会合の記録の有無等が議論となったことを受け、外務省として、実際に会合に臨席していた同委員会の委員や事務局機能を担当した米平和研究所のポール・ヒューズ特別顧問を含むスタッフ等複数名に確認しました。その結果、①会合はあらかじめ決められたとおり対外的に議論を明らかにしない前提で行われたこと、②公式な記録は作成していないことなどの回答が得られ、この回答に基づき国会等の場で答弁を行ってまいりました。
これに対し、先ほどお話ありました五月十五日の参議院外交防衛委員会に際した藤田幸久委員からの質問通告において、私が訪米し、米平和研究所の事務局長だったポール・ヒューズ氏に会ったところ、記録は存在するとの話を伺った、日本政府が配付した資料については間違いないと認めているとの記載がありました。これは、従来答弁してきた内容と一致しないことから、外務省としてポール・ヒューズ氏に再度確認したところ、同氏は藤田委員に対し、戦略態勢委員会と日本側との会合の議論の中身を説明する立場にないとした上で、同会合の公式な記録は作成していないと説明した旨を確認した、また、標記会合において日本政府が提示した藤田委員が述べた資料についてはコメントしていない旨も確認したとのことです。
○委員長(三宅伸吾君) 藤田君、申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
○藤田幸久君 はい。
それは後で私の方もしっかりと説明することがありますので、是非外務省に期待をしていただいて、ただ、非常に重要な問題ですから、これは防衛省と同じで、外務省としてもこれは本当に重要な問題ですから、単に受け売りじゃなくてしっかり調べていただきたい、そのことを申し上げて、質問終わります。
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