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参議院外交防衛委員会における藤田幸久の質疑議事録2017年04月13日

活動報告

2017年04月13日

参議院外交防衛委員会における藤田幸久の質疑議事録

○藤田幸久君 民進党の藤田幸久でございます。
 時間が短いものですから、委員長、答弁が長くなり過ぎる、あるいは的確な質問に答えない場合には是非止めていただいて対応をお願いしたいと、それをお願いしたいと思っております。
 ところで、法案の前に、まずちょっとシリアに対する攻撃について質問させていただきたいと思います。
 総理、私、資料をお配りしておりますけれども、資料の三ページを御覧いただきたいと思っております。三ページですね、これは今年の二月の衆議院の予算委員会におきまして、安倍総理がオバマ大統領とこのシリア攻撃に関して首脳会談をされたことについての引用でございます。サンクトペテルブルグでオバマ大統領から、シリアを空爆するから支持してもらいたいと私は言われました。そのときには、化学兵器を使ったという証拠を見せてくださいということを申し上げた。首脳会談では私は支持することは言わなかったんです。向こう側は、それはなかなかナショナルセキュリティーに関わることだから示さない。示さないのであるならばイラクの経験がありますから国民に説明できませんよという話をしたら、最終的には実は言わば、初めてと言ってもいいと思うんですが、ハードエビデンスを我々に示したので、私は支持するという引用があります。
 今回も同じようにトランプ大統領に対して、シリア政府軍が化学兵器を使用したというどんな証拠を見せていただいたのか、お答えをいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、今回の米軍の攻撃でありますが、シリアで再び化学兵器により罪のない多くの一般人が犠牲になった、幼い子供たちまでもが犠牲となった惨状を目の当たりにし、国際社会全体が大きなショックを受けているわけであります。このような行為は極めて非人道的であり、安保理決議にも反するわけでありまして、化学兵器の拡散と使用は絶対に許さないという米国政府の決意を日本は支持をしているわけであります。その上で、今回の米国の行動はこれ以上の事態の深刻化を食い止めるための措置として理解をしていると、こう申し上げたわけでございます。
 東アジアでも大量破壊兵器の脅威が深刻さを増す中で、国際秩序の維持と、同盟国を始め世界の平和と安全に対するトランプ大統領の強いコミットメントを高く評価すると、このように申し上げたわけでございます。
 つまり、今回我々が支持をすると申し上げましたのは、今言った文脈で支持をしているということで御理解をいただきたいと思います。
○藤田幸久君 私の質問は、化学兵器を使用したというどんな証拠をトランプ大統領から得たのか、それについてだけお答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米国側と、あるいはトランプ大統領との電話会談等について、今回のシリア攻撃に対する説明等は受けておりますし、緊密なやり取りもしているところでございます。
 詳細について申し上げることはできないわけでございますが、基本的な政府の立場は今申し上げたとおりでございます。
○藤田幸久君 この今私が読み上げましたオバマ大統領に関して言えば、詳細は別にして、はっきりと証拠それからエビデンスを得たと、オバマ大統領からそれを得たことを国会で紹介しているわけですから、今回もそのエビデンスとどんな証拠があったのかということについてお答えをいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、藤田委員が例として挙げられたのは、オバマ大統領が言わばシリアを攻撃する上において、事前にその攻撃、言わば空爆に対する支持を明言してもらいたい、言わば空爆という行為について日本として支持をしてもらいたいと事前に言わば要望を受けたわけでありまして、それに対する答えであるということはまず御理解をいただいておきたいと思います。
 そして、その上において、今申し上げましたとおり、今回はシリア攻撃について米側からどういう理由でシリアを空爆をしたかということについて説明をいただいたわけでございます。そして、その上において、我々の評価について今お話ししたとおりの日本政府としての考え方を表明させていただいたところでございます。
○藤田幸久君 四ページの資料の下にホワイトハウスのホームページがございます。このホワイトハウスのホームページによりますと、シリアに対するアメリカのミサイル攻撃に対する安倍首相の支持に対してトランプ大統領が謝意を示した、つまり安倍総理はミサイル攻撃に対する支持をしたわけですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど既に答弁をさせていただいております。聞いていただいていたと思いますが、あのとおりを申し上げたわけであります。
○藤田幸久君 ということは、ホワイトハウスのこの公式なホームページの内容が、安倍総理がおっしゃっているということと違うわけですから、これは撤回を求めなければまずいんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 繰り返し申し上げますが、私が申し上げたことは、このような行為は極めて非人道的であり、安保理決議にも反すると、化学兵器の拡散と使用は絶対に許さないという米政府の決意を日本は支持すると、その上で、今回の米国の行動はこれ以上の事態の深刻化を食い止めるための措置として理解していると、こう述べたものでありまして、それ以上のものでもそれ以下のものでもないということは申し上げておきたいと、こう思う次第でございます。
○藤田幸久君 全然答えていないんですけれども。
 これ、だから、ホームページ間違っているわけですね。で、訂正を求めないんですか。それとも、ホームページがこのまま存続することを受け入れるわけですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々の趣旨は今述べたとおりでありまして、これは従来から何回もこの趣旨、我々が申し上げたことについては申し上げているとおりであります。(発言する者あり)
○委員長(宇都隆史君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(宇都隆史君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今私が述べたように、日本政府として申し上げているのは、まず、シリアで再び化学兵器により罪のない多くの一般人が犠牲になった、幼い子供たちまでもが犠牲となった惨状を目の当たりにして、国際社会全体が大きなショックを受けていると、このような行為は極めて非人道的であり、安保理決議にも反する、化学兵器の拡散と使用は絶対に許さないという米政府の決意を日本は支持をすると、その上で、今回の米国の行動はこれ以上の事態の深刻化を食い止めるための措置として理解をしていると、こう述べたところであり、さらに、東アジアでも大量破壊兵器の脅威が深刻さを増す中で、国際社会の維持と同盟国……(発言する者あり)済みません、静かにしていただけますか。
○委員長(宇都隆史君) 御静粛にお願いします、答弁中です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私もちょっと、せっかく出てきているんですが、あのように、あのような汚いやじを……(発言する者あり)
○委員長(宇都隆史君) 答弁中ですので、御静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) よろしいでしょうか。はい。
 東アジアでも大量破壊兵器の脅威が深刻さを増す中で、国際秩序の維持と同盟国を始め世界の平和と安全に対するトランプ大統領の強いコミットメントを高く評価すると、日本は引き続き、米国を始め国際社会と連携しながら、世界の平和と安全のため我が国が果たすべき役割をしっかりと果たしていくと、こう述べたところでありまして、このように述べたことを国際社会に対しても既に明らかにしているわけでございます。
 米国政府のこのホームページについては、今私もこれ初めて見せられたわけでございますし、そしてまた、米国政府のホームページのこの意図等については、これは我々がコメントする立場にはないわけでありまして、私たちがどのようなことを米国政府に申し上げたかということについて私は述べているわけでありまして、それ以上の質問にはお答えすることはできません。 ○藤田幸久君 オバマ大統領にはイラクの経験がありますから、その証拠がなければ国民に説明できませんよとおっしゃっていますけれども、今回はだから国民に説明できませんですね。物証もエビデンスもないわけですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) よく、ちょっと質問の趣旨が分からないんですが、もう一度ちょっと言っていただけますか。
○藤田幸久君 オバマ大統領に対しては、この化学兵器を使ったという証拠を示してくれた、ハードエビデンスを求めて示してくれた、それを示さなければ国民に説明ができないとおっしゃっているわけですから、今回もトランプ大統領からこの物証、イラク政府軍がやったという物証、ハードエビデンスを得なければ国民に対して……(発言する者あり)シリア政府、これは国民に説明できないんじゃないですかと。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 前回は、もう既に私答弁をさせていただいているんですが、前回は、オバマ大統領と首脳会談を行った際、これから米国が取るイラクに対する攻撃について、言わば攻撃自体について支持をしてもらいたいということが大統領から要請があったわけでございます。これは、日本だけではなくドイツ等々に対してもあったわけでございます。そして、その後、オバマ大統領が米議会に対しても言わば議会の承認を要請したということは御承知のとおりだろうと思うわけでございます。
 言わば、攻撃するに当たって、攻撃自体を、これからする攻撃について攻撃自体を支持してくれということであったわけでございますが、今回は、攻撃した後の説明に対して、我々はまさに、何回も申し上げて恐縮なんですが、このような行為は極めて非人道的であり、安保理決議にも反すると、化学兵器の拡散と使用は絶対に許さないという米政府の決意を日本は支持すると、その上で、今回の米国の行動はこれ以上の事態の深刻化を食い止めるための措置として理解をしているというふうに述べたわけでございます。そこのところをよく御理解をいただければと、このように思う次第でございます。
○藤田幸久君 攻撃をした後の方こそよりエビデンスが必要であり、これはイラク戦争についてもそうでありました。
 イラク戦争に関してこの資料を、この三ページの下、御覧いただきたいと思いますけれども、これも安倍総理ですけれども、フセイン政権が大量破壊兵器、これ下から二つ目の引用ですけど、を持っていない、造っていない……
○委員長(宇都隆史君) 時間ですので、おまとめください。
○藤田幸久君 ということを証明できるにもかかわらずその証明を行わなかったということにおいて、我々はこの米国の武力行使を支持した、つまり証明しなければいけない。その上に悪魔の証明ということを書いてございますけれども、これはないことを証明すべきだということをおっしゃっているわけで、同じように、安倍昭恵夫人がないことを証明するということを、これを、安倍総理の論理で言えば必要でございますから、公の場で昭恵夫人が証明をする場に出てきていただきたい、国会にも来ていただきたいということをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ちょっと全く今御質問に飛躍があって私も驚いているわけでありますが。
 シリアにおいて化学兵器による甚大な被害が発生したと認識をしております。まずこのことは申し上げておきたい。これは藤田委員も御理解をいただけるのではないかと、これぐらいはですね、と思うわけでありますが、それ以上の事実関係の詳細については国連機関が調査中と承知をしており、その結果を待ちたいと思います。
 なおですね、なお、化学兵器禁止機関、OPCW及び国連により委任された共同調査メカニズムにより、二〇一四年以降、シリア軍による化学兵器の使用が三件結論付けられています。このことは御承知でしょうか。この点は先般のG7外相会合の行動コミュニケにも言及されているわけであります。
 つまり、今回は、今申し上げましたように、OPCW及び国連により委任された共同調査メカニズムによって、二〇一四年以降、シリア軍による化学兵器の使用が三件、これ結論付けられておりまして、かつ、G7外相会合の行動、共同コミュニケにも言及をされているわけであります。
 いずれにせよ、化学兵器の使用はいかなる場合でも許されるものではないということであります。また、我が国は真相究明に向けて国際社会と連携をしていく考えでございます。つまり、これはできない証明ということではなくて、今申し上げましたように、既に国連機関がしっかりと結論付けているということでございます。
○藤田幸久君 オバマ大統領に対してと……
○委員長(宇都隆史君) 済みません、時間が終わっておりますので。
○藤田幸久君 トランプ大統領に対しての二枚舌、それから、アメリカに対してと日本国民に対する言い方の二枚舌、明らかになったことを明らかにいたしまして、質問を終わらせていただきます。