ブログ

参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会における藤田幸久の質疑議事録2015年03月27日

活動報告

2015年3月27日

参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会における藤田幸久の質疑議事録

○藤田幸久君 民主党の藤田幸久でございます。
 今日は、まず、跡地利用特措法の改正案について質問をさせていただきます。
 立入調査の件ですけれども、沖縄防衛局の方から、昨年の宜野湾市による文化財調査において土壌及びドラム缶等が発見されて調査が中断されたと、で、間もなく再開されるとの説明がございました。その後、ドラム缶等について安全性が確認されたのかどうか、また調査自体が再開されたのかどうかについてお答えをいただきたいと思います。
○副大臣(左藤章君) お答え申し上げます。
 西普天間住宅地区においてこれまでに発見された合計十八本のドラム缶の付着物及び油臭土壌等について、土壌汚染対策法等に基づき行った調査の結果につきましては昨年十二月に公表をしました。
 まず、ダイオキシン類やPCB、農薬類については全て基準に適合し、又は不検出でございました。また、鉛及びその化合物については、一部土壌において含有量は基準値を超過しているものの、溶出量は基準に適合していることから、汚染拡散の可能性は低いと判断をしております。
 宜野湾市におかれては、この調査結果を受け、昨年八月から中断をしておりました文化財試掘調査を先月二十六日から再開をされたと承知をしております。
○藤田幸久君 続きまして、日米地位協定の環境補足協定が締結されますと、日米合同委員会合意やその都度の了解を必要とせず、基地における文化財や環境汚染の立入調査をすることが可能となるということかどうか、その具体的な内容をお知らせいただきたいことと、今後の協定締結に向けた予定についてお答えをいただきたいと思います。
○副大臣(城内実君) ただいまの藤田先生の御質問にお答えさせていただきたいと思います。
 昨年十月に実質合意した日米地位協定の環境補足協定には、環境事故の際の調査や、文化財調査を含む返還予定地の現地調査のための日本の当局による立入り手続を作成し、維持する旨の規定を盛り込むことにしております。
 これまでは環境事故の際の調査や返還予定地の現地調査のための立入りに係る統一的な手続は存在せず、いかなる場合に立入りが認められるかなどが明らかではありませんでした。
 この環境補足協定におきましては、これらの場合における立入りを行うための手続を定めることが明確になります。これにより、日本側関係当局等にとって予見可能性、透明性が高まり、こうした現地調査をより実効的に行うことが可能になるとの意義があると考えております。
 現在、このような立入りに関する手続について日米間で交渉中であり、その内容に関するやり取りをお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
 いずれにしましても、政府としては、地元の方々の御懸念に可能な限り答えられる立入り手続の作成を目指す考えであります。こうした所要の作業を進め、できるだけ早期の署名実現を目指す考えであります。
○藤田幸久君 ちょっと質問の順番を変えさせていただきまして、沖縄の地政学的有効性等々は先に延ばしたいと思いますが、次に、対馬丸記念館について御質問いたします。
 先般、私ども視察をさせていただきました際に御提案を申し上げまして、対馬丸記念館を視察をさせていただきました。実際の語り部の方も説明をしていただきまして、両陛下が視察をしていただいたということでその後入館者も増えているようでございますし、今のところはある意味で安定した経営になっていると思いますけれども、ただ、聞いて大変気の毒に思いましたのは、いわゆる経常的な予算のやりくり、大変苦労されておられるということでございまして、これは陛下が行かれて、それから、まだ実際に当時を語っていただく方がいらっしゃるという間はいいんですけれども、やがてそういう状況が減ってきますと、やはりずっとこれは私は維持をしていただきたいと思っているわけですが、様々な運営について政府の方で支援をする可能性について、今までも聞いておりますけれども、改めてお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(石原一彦君) お答え申し上げます。
 内閣府におきましては、対馬丸記念館、これ様々な事業をやっておられるわけでございますけれども、このうち三つの事業、すなわち、生存者の語り伝え事業、それから特別展の実施、それから学校等と連携して行う平和学習、この三つの事業につきまして内閣府として支援をしておるところでございます。
 先生御指摘のように、先般、館の方から、館の維持管理費でございますとか、公益財団法人対馬丸記念会の人件費等についても補助できないかという御要望があったやに聞いておりますけれども、これらの経費につきましては、平成十六年度の開館以来、公益財団法人対馬丸記念会が直接運営費として入館料収入等々で賄ってこられたところでございます。
 こうした中、今の御要望につきましては、政府といたしましては、平成十四年に閣議決定されました公益法人に対する行政の関与の在り方の改革実施方針というものがございまして、この趣旨に鑑みますと、公益法人の実施する公益事業に対します国の補助金の在り方については慎重な検討が求められているのではないかというふうに認識をしておりまして、こうした中、御要望の補助を国が新たに行うということにつきましては様々な課題があるのかなというふうに考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、内閣府として、今後とも沖縄県と連携して、館の事業を円滑に進められるように努力をしてまいる所存でございます。
○藤田幸久君 引き続き、是非知恵を出していただきたいというふうに思います。
 それでは、一昨日も質問させていただきました辺野古沖基地建設関係について御質問したいと思います。
 今問題になっております一つがこの岩礁破砕等のやり取りでございますけれども、これは昨年の八月二十八日に仲井眞知事の方から許可が下りているわけですが、それに先立って、七月十一日付けですか、沖縄防衛局の方から岩礁破砕等の許可申請を出しているわけですが、その許可申請を出したときの、岩礁という定義付けはした上で許可申請を出したんでしょうか。どういう定義付けで、岩礁についての定義付けで許可申請を出したんでしょうか。
○政府参考人(山本達夫君) お答え申し上げます。
 昨年七月十一日付けで、御指摘のように、文書で岩礁破砕の許可申請を提出をしたところでございます。その中におきまして、具体的に岩礁の定義というものが明記されているわけではございませんけれども、岩礁破砕の許可につきましては、水産資源保護法第四条の規定を根拠といたします都道府県漁業調整規則に基づく規制でございますことから、その目的に照らしますと、岩礁とは海域における地殻の隆起形態であり、この隆起形態を変化させる行為が破砕であると解されると防衛省としては理解をしていたところでございます。
○藤田幸久君 おとついも聞きましたけれども、それに対して許可をしたのは沖縄県でありまして、沖縄県に関しては、いわゆる沖縄県漁業調整規則ということが根拠になるかと思いますが、今日は沖縄県の方来ておられませんけれども、今おっしゃった水産資源関係の法令とこの沖縄県漁業調整規則との関係について防衛省は分かっていますか。
○政府参考人(山本達夫君) お答え申し上げます。
 防衛省として理解しておりますのは、沖縄県漁業調整規則は水産資源保護法に基づきます法定受託事務として定められているというふうに理解をしております。
○藤田幸久君 そうしますと、違法性と言っていますよね、おとついですか、沖縄防衛局の方から出した。このことは違法性に該当するんですか。つまり、沖縄県の方から指示を出しましたね。指示に対する違法性ということを四つ、五つと言っていますけれども、いわゆる岩礁に関する今の定義付けについても、そうすると違法性というふうに防衛局は見るわけですか。
○政府参考人(山本達夫君) お答え申し上げます。
 今般の沖縄県の指示につきましては、以下の理由により指示自体が無効であるというふうに防衛省としては考えているところでございます。
○藤田幸久君 岩礁のことだけ答えてください。
○政府参考人(山本達夫君) 岩礁につきましては、アンカーの設置は地殻を変化させるものではなく、岩礁破砕に当たらないため、当該指示は事実を誤認したものであり、水産資源保護法に基づきます法定受託事務の執行を誤ったものであるというふうに理解をしておるところでございます。
○藤田幸久君 いや、そうすると、つまり手続上のことなのか。違法性ということになるとこれ法律の話ですけれども、今、私がちょっと聞いた限りでは、それでもって岩礁の定義、そして根拠法に基づいて、したがって沖縄県の方がこの指示を出してきたことについての違法性の一つとして、今この岩礁のいわゆる定義ということ自体が違法性になるんですか。
○政府参考人(山本達夫君) 防衛省で理解しておりますのは、今申し上げました岩礁破砕の定義についての事実誤認があられる、そのほか、アンカーの設置につきまして、沖縄県から他の事例を踏まえればアンカーの設置は手続の対象にはならない旨が示されていたことに反することと、沖縄県で国を事業者として行われた同種案件においてもアンカー設置は手続の対象とされていないということ、また、一部区域におきますアンカー設置を理由に全ての施工区域における全ての現状変更行為の停止を求めることは比例原則に反するものである等の理由から、沖縄県の御指示自体が無効であるというふうに理解をしているところでございます。
○藤田幸久君 いや、無効かどうかを聞いているんじゃなくて違法性について聞いているので。今の話だと、事実誤認ということと、対象に当たらないということですよね。ということは、違法性とは私は違う話だろうと思いますけれども、余り時間を取られちゃうのでちょっと先に行きますけれども、もう一つ、これは五年以内の運用停止についてまたちょっと質問を続けたいと思います。
 これは城内副大臣になるのでしょうか。現段階における五年以内というのはいつでしょうか。
○副大臣(城内実君) 現段階での五年以内ということについてのお尋ねでございますが、普天間飛行場の五年以内の運用停止につきましては、沖縄県から平成二十六年二月から五年をめどとするとの考え方が示されておりまして、政府としては、このような沖縄県の考え方に基づいて取り組むことといたしております。
○藤田幸久君 ということは、平成三十一年二月と考えてよろしいでしょうか。
○副大臣(城内実君) 二十六年二月から五年間ですから、その考え方でよろしいかと思います。
○藤田幸久君 それでは運用停止の定義についてお聞きしたいと思いますが、どういうふうに運用停止というのはお考えでしょうか。
○副大臣(城内実君) 今お尋ねのありました普天間飛行場の五年以内の運用停止につきましては、これまで政府として沖縄県の意向を確認しつつ取り組んできたところであります。
 いずれにしましても、沖縄の負担軽減については全力で取り組んでまいる所存であります。
○藤田幸久君 運用停止という定義付けについては仲井眞知事のときは当然意向を聞いてこられていたと思うんですけれども、翁長知事になってからの後はこの運用停止の定義については意向を聞いてこられたでしょうか。
○副大臣(城内実君) 御指摘の点についてお答えしますが、沖縄の基地負担軽減は翁長知事を含む全国の知事の皆様の協力があって初めて実現するものであり、普天間飛行場の五年以内の運用停止につきましても同様であると認識しております。
 いずれにしましても、沖縄の負担軽減は安倍政権の最重要課題であり、昨年十月の日米共同発表の下、米側と協議して取り組む考えであります。
○藤田幸久君 城内副大臣ですから申し上げますと、実はおとつい質疑をいたしました。五年以内の運用停止ということに関しまして、例えば照屋衆議院議員が質問主意書を出されまして、それに対する回答があるんですが、その回答は、項目はこの運用停止についてと書いてあるんですが、本文の方に五年以内の運用停止って一言も書いていないんです。
 それから、アメリカのクローニンという、失礼しました、ロックリアさんですかね、ロックリア米太平洋軍司令官は、昨年の九月に、日本側からそういう五年以内の運用停止ということについて私は聞いていないということなんです。それに対して、同じ日か翌日の江渡防衛大臣の答弁でも、具体的にそれを日本側から言ったということは明言されておられない。
 それから、おとつい、これは岸田外務大臣に伺ったところ、全て答えは、五年以内の運用停止を含む負担軽減、運用停止を含む負担軽減、運用停止を含む負担軽減、運用停止を含む負担軽減という答えだけであって、明示的に五年以内の運用停止という言葉は一切回答からはないし、それから去年の四月だろうと思いますが、オバマ大統領とそれから安倍総理がお会いになったときも、負担軽減を要請したと、説明をしたということはあるんですけれども、いわゆるこの五年以内の運用停止ということについて明示的な答弁が今までないんですけれども。
 その場合に、もう一度お聞きしますけれども、この運用停止の定義ということ、それから今のお話ですと、五年以内の運用停止というのは、翁長知事になってから具体的に翁長知事側とやり取りしたんではなくて、全国の知事さん等を含んだ方々との抽象的、一般的やり取りと今お答えだったんですが、もう一度お聞きしますけれども、まず運用停止の定義、それから運用停止の定義について翁長知事が誕生してからの沖縄県側の誰とどういうやり取りをしてきたのか。二点について、聡明な副大臣ですから明確にお答えをいただきたいと思います。
○副大臣(城内実君) 運用停止とはいかなる状態を指すのかという御質問に対して繰り返し御答弁しますが、普天間飛行場の五年以内の運用停止につきましては、これまで政府として沖縄県の意向を確認しつつ取り組んできております。
 いずれにしましても、沖縄の負担軽減については全力に取り組んでまいる所存でございます。
○委員長(風間直樹君) 城内副大臣、問いに対して的確にお答えください。
○副大臣(城内実君) はい、分かりました。
 また、岸田外務大臣も、これまで翁長沖縄県知事とお会いする機会はありませんでしたが、外務省あるいは政府としてしっかりと対応してきております。
 今後、国と地元が様々な取組について連携を深めていく中で対話の機会が設けられていくものと考えており、引き続き辺野古移設への理解が得られるよう努力していく考えであります。
○藤田幸久君 翁長知事誕生の後、政府の誰が、沖縄県の誰に、いつ、五年以内の運用停止について説明を求め回答があったかということを明確に答えていただきたいと思います。
○副大臣(城内実君) 済みません、その点については、ちょっとこの場でお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○委員長(風間直樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(風間直樹君) 速記を起こしてください。
○副大臣(城内実君) 大変失礼いたしました。
 外務省関係者について申し上げますと、翁長沖縄県知事が十二月二十六日、山口俊一沖縄担当大臣とお会いした際に、政府関係者として冨田外務省北米局長とお会いになっている、そういう事実はございます。
○委員長(風間直樹君) 藤田委員。
○副大臣(城内実君) 済みません、ちょっと訂正していいですか。
○委員長(風間直樹君) じゃ、城内副大臣、的確にお答えください。
○副大臣(城内実君) はい、済みません。
 同席せず、別個会っているということであります。
○委員長(風間直樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(風間直樹君) 速記を起こしてください。
○副大臣(城内実君) 翁長知事が上京された際に、沖縄の負担軽減について広く意見交換をしたと、そういう事実はございます。
○藤田幸久君 おとついから言っていますけれども、五年以内の運用停止と日本語で聞くと、負担軽減という言葉しか返ってこない。政府と沖縄県のやり取り自身も、コミュニケーション良くなければまずいだろうと思っています。今朝も予算委員会で質問いたしましたけれども、国会で議論をしている際に、日本語として、五年以内の運用停止と聞くのに対して負担軽減という言葉しか返ってこないということは、答弁拒否なのか、答弁回避なのか。しかも、公式文書である質問主意書に対してもそうであると。
 ということは、五年以内の運用停止に関して、一つ、政府と沖縄県との間のコミュニケーション、二つ、日本政府とアメリカ側とのコミュニケーション、これは、アメリカの現場の最高司令官である太平洋軍司令官が聞いたことがないと言っているわけですね。それに対して、いや、こういうふうに言ったという明示的な答弁もないということは、実態として、日本政府が沖縄県ともアメリカ側とも五年以内の運用停止ということについてしっかりとやり取りをしていないということになると思いますが、いかがですか。
○副大臣(城内実君) 今、藤田先生御指摘のロックリア米太平洋軍司令官の発言につきましては、そういった事実関係はこちらでも承知しておりますけれども、普天間飛行場の五年以内の運用停止を始めとする仲井眞前知事からの要望については、米国に対しまして、首脳、閣僚レベルを始め様々なレベルで繰り返し伝えており、沖縄の負担軽減について米側の協力を求めてきたところであります。これに対しまして米側からも、負担軽減へのコミットメントが示されてきております。
 具体的には、昨年四月の日米首脳会談におけるやり取りに加え、昨年四月の岸田外務大臣とヘーゲル国防長官との会談等でも沖縄の負担軽減に向けた協力を要請したところであります。また、昨年九月の江渡防衛大臣とヘーゲル国防長官との電話会談の際にも、同大臣から沖縄の負担軽減に向けた協力を要請したものと承知しております。
○藤田幸久君 城内副大臣、読んでいておかしいと思いませんか。今副大臣が読まれたことは、全部負担軽減ですよ。それから、前仲井眞知事という言い方と、始めとするという言い方で、そして、今引用されたこと、まあ読まれたんだろうと思いますけれども、全部負担軽減ですよ、主語は。五年以内の運用停止とおっしゃっていないんですよ。
 ということは、五年以内の運用停止についてはやり取りをしていないというふうに、日本人として日本語を聞く限りはそうとしか取れないんですけれども、実態として、この五年以内の運用停止について日本側とアメリカ側とやり取りがあった、それから、日本政府と沖縄側と、特に翁長知事誕生後、五年以内の運用停止、つまり平成三十一年二月までの運用停止について、具体的、実態的なやり取りがあったということをしっかりと、この権威ある沖縄北方特別委員会でございますから、しっかりと出していただくということを委員長に取り計らいをお願いをしたいと思います。
○委員長(風間直樹君) 後刻理事会で協議をいたします。
 外務省の政府委員から答弁を求められておりますが、よろしいですか。
○藤田幸久君 答えるんなら答えてください。違うことだったら答えないでください。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
 具体的な点でございますけれども、平成二十六年四月二十四日、日米首脳会談におきましては、総理より、普天間飛行場の五年以内の運用停止を含む沖縄県知事からの要望には、我が国としてできることは全て行うとの姿勢で対応する考えなので、米国と十分に意思疎通しつつ検討を進めていきたいということを申し上げております。
 また、平成二十六年四月六日、岸田外務大臣とヘーゲル米国防長官の会談におきましては、岸田外務大臣から、普天間飛行場の五年以内の運用停止を始めとする沖縄の負担軽減に関する仲井眞沖縄県知事からの要望について説明し、沖縄の負担軽減について米国の引き続きの協力を求めました。
 以上でございます。
○藤田幸久君 つまり、おとついと同じですけれども、沖縄からの要望について説明をしたというだけでありまして、このアメリカの司令官が言っていることは、日本政府からの要請はないと、そのとおりですね。つまり、沖縄の要望は説明をした、さらに、今から考えてみると仲井眞知事からの要望は説明をした、だけれども、日本政府として、沖縄から要望があるのでこれは是非お願いをしたいと、辺野古の移転が完了する前にということですね、これは物理的に、この運用停止を日本政府としても、これは沖縄知事の要望じゃなくて日本政府としての要望としてアメリカ側には伝えた、今の言葉、そのとおりですね。
○政府参考人(鈴木秀生君) 繰り返しますけれども、岸田外務大臣……
○藤田幸久君 繰り返さないでよ。答えるなら答えて。繰り返しなら要らないよ。
○政府参考人(鈴木秀生君) はい。
 五年以内の運用停止を始めとする沖縄負担軽減に関する仲井眞県知事からの要望について説明し、沖縄の負担軽減について米国の引き続きの協力を求めたということでございます。
○藤田幸久君 つまり、協力を求める対象は、沖縄からの要望に対する要望、つまり御用聞きといいますか、何とかの使いといいますか、ということで、これは沖縄が言っていますよということをお伝えをして協力を求めたわけであって、日本政府として、主語が、アメリカ側に対して、対象に対して、日本政府としてのこれは要望ですという要望はしていないということですね。
 それ以外の答えだったら答えなくて結構です。繰り返しは結構です。
○委員長(風間直樹君) 明確にお答えできる方、御答弁ください。
○政府参考人(鈴木秀生君) 沖縄の負担軽減……
○藤田幸久君 運用停止について聞いているんで、負担軽減は要らない。
○政府参考人(鈴木秀生君) 日本政府の立場として、沖縄の負担軽減についてできることは全力で取り組む、これが私どもの姿勢でございまして、こういう姿勢で米側とも話をしておるところでございます。
○藤田幸久君 速記録等を拝見をすれば、非常に明確になったことは、主語としての負担軽減ということは、沖縄からの要望ということは俎上にのっているけれども、日本政府が主語として明示的にアメリカ側については言っていないということははっきりしたと思いますので、これから今後これについて更に取り上げていきたいというふうに思っております。
 その上で、おとつい、この米軍司令官についての話を、今も言及がありましたけれども、これ、現場とすれば、防衛省側として、仮にこのロックリア司令官が自分は聞いていないと言った場合に、一番沖縄側で現場同士でやり取りをしているわけで、これは事実関係違いますよ、あるいは沖縄側の方から、日本側の方からこういう要望が出ていますということを説明に行くぐらいのことをしなければいけないと思いますが、このロックリア司令官の会見後、ロックリア司令官に対して防衛省側の方から説明なりあるいは要請なりに行ったことはあるんでしょうか。
○副大臣(左藤章君) 日本側からの説明や要請をどの範囲で共有するかは米国内の問題でございますので、防衛省としてはコメントする立場ではございませんけれども、普天間飛行場の五年以内運用停止については、これまで各種の機会を捉え、米国に対して様々なレベルから説明し、沖縄の負担軽減に向けた米国の協力を要請をしております。
○藤田幸久君 米側の問題ということですと、普天間が危険な飛行場だと、じゃ辺野古に建設をする、これ米側の問題だから我々は何もしなくていいという、同じ話になってしまいますけれども。
 ということは、アメリカ側がこちらが言ったことについて、あるいは言わないことについてどう受け止めているかは米側の問題であると、そして、これは米軍の軍のある意味では建設の問題であるので、これは米側の方でやっていただいていることなので、日本側とすれば何も発信もしないということでよろしいですね。
○副大臣(左藤章君) あくまでどの範囲で共有するか、説明や要望をどの範囲で共有するかは米国政府内の問題でございますので、改めてコメントは控えさせていただきます。
○藤田幸久君 私が聞いているのは、向こうが受けてどういうふうに解釈をしているかというのを聞いているんじゃなくて、発信をしたかどうかについて聞いているわけです。発信はしたんですか。
○副大臣(左藤章君) これは先ほど申し上げたように、米国に対して様々なレベルで説明をし、沖縄の負担軽減に向けて米国の協力を要請をしております。
○藤田幸久君 五年以内の運用停止にまた戻りますが、運用停止に関して、昨日、何か衆議院の方ですか、答弁で、ヘリコプターが飛来していないという何か答弁があったかのように聞いたんですが、そういう定義は一方であるんでしょうか。
○副大臣(左藤章君) 今、中谷大臣の答弁のことでございますか。
○藤田幸久君 はい。
○副大臣(左藤章君) これは、昨日の国会において、中谷防衛大臣の発言は、普天間飛行場の五年以内運用停止について、KC130、これ十五機なんですが、全機の岩国飛行場への移駐やオスプレイの沖縄県外における訓練などにより、できることは全て行う政府の基本方針に基づいて取り組む趣旨を述べたものでございます。
 それで、飛行機が飛ばないということについては答弁をなさっております。飛行機が飛ばないと、運用停止についての話でそういう答弁はしております。
○藤田幸久君 ヘリコプターが飛ばないことというふうに、中谷さん、今もおっしゃっているようですけれども、ということは、辺野古沖に移設が完了せずとも、あるいは普天間現基地における例えば緊急避難といいますか、有事体制の機能等は維持しつつ、ヘリコプターのみを飛ばない形での、様々な形での本土等も含めた様々なリロケーションといいますか、あるいは訓練の、移動訓練等を含めた対応によってヘリコプターを飛ばない形にすれば運用停止もあり得るということでしょうか。
○政府参考人(辰己昌良君) 昨日の中谷大臣の答弁につきましては、普天間飛行場の五年以内の運用停止につきまして、KC130十五機全機の岩国飛行場への移駐や、オスプレイの沖縄県外における訓練などにより、できることは全て行うという政府の基本方針に基づく取組を行うということを述べたものでございます。
○委員長(風間直樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(風間直樹君) 速記を起こしてください。
 答弁者に申し上げます。
 質疑者の質問の趣旨を的確に踏まえて答弁をお願いします。
○政府参考人(辰己昌良君) 普天間飛行場の五年以内の運用停止、この定義についてでございますが、仲井眞前知事との間で普天間飛行場の五年以内運用停止の厳密な定義が合意されていたわけではございませんが、政府としてはこの問題について、KC130十五機全機の岩国飛行場への移駐や、オスプレイの沖縄県外における訓練などにより、できることは全て行う、こういう考え方、基本姿勢に基づいて取り組んでいくと、こういうことでございます。
○藤田幸久君 いや、ですから、私、それ聞いたんじゃなくて、筆頭からもお話しされたと思います、運用停止の定義を聞いているんですね。運用停止の定義、答えてください。
○政府参考人(辰己昌良君) 繰り返しになって恐縮でございますが、仲井眞前知事との間で五年以内の運用停止の厳密な定義が合意されているわけではございませんが……(発言する者あり)
○藤田幸久君 で、厳密に仲井眞さんとは定義されていないということは、先ほどの城内副大臣の答弁の三十一年二月も、これ、厳密には決まっていないと考えていいですね。
○副大臣(城内実君) 先ほど平成二十六年二月から五年をめどとするというふうに申し上げましたところ、厳密というかどうかは別として、めどというので、目途ということであると思います。
○藤田幸久君 それから、先ほどの辰己さんに更に言いますと、ということは、昨日、中谷大臣がヘリコプターが飛ばないことと言ったことは、これは、じゃ、訂正するんですか、どうなんですか。
○政府参考人(辰己昌良君) 昨日の中谷大臣の発言につきましては、この普天間飛行場の、その日の答弁の中でも申し上げていますけれども、五年以内の運用停止の厳密な定義が合意されていたわけではございませんが、この問題につきましては、KC130の岩国への移設、オスプレイの県外への訓練移転、できることは全て行う、こういった考え方、基本姿勢の下、取り組むということを述べたということでございます。
○藤田幸久君 つまり、ヘリコプターが飛ばないということは定義じゃないですね。
○政府参考人(辰己昌良君) 繰り返しになりますが、仲井眞知事との間で厳密な定義が合意されているわけではないということでございます。
○藤田幸久君 したがって、ヘリコプターが飛ばないということは五年以内の運用停止の定義では厳密にはないということですね。
○政府参考人(辰己昌良君) 繰り返しになりますが……(発言する者あり)
○委員長(風間直樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(風間直樹君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(辰己昌良君) 厳密な定義が合意されているわけではないということでございます。
○藤田幸久君 ということは、ヘリコプターが飛ばなくても運用停止でないということはあり得るということですね。
○委員長(風間直樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(風間直樹君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(辰己昌良君) この問題につきましては、普天間飛行場の五年以内の運用停止、これについての厳密な定義が合意されているわけではないと、そういうことで、我々としては、KC130の十五機の岩国飛行場への移駐やオスプレイの県外への移転、沖縄県外への訓練などによって、できることは全て行う、こういう政府の基本姿勢に基づいて取り組んでいくということになると思っています。
○藤田幸久君 できることは全てやると言うならば、まず、最低、官房長官、今朝もどこかでお会いになると言っていましたけれども、翁長知事と会わないことには話が進まないんじゃないかというのが一点。
 二点目は、今何か事務方同士も苦労されていたかもしらないけれども、沖縄県と政府との間でこの岩礁破砕の埋立てに関する法律的なやり取りしていますけれども、そもそも五年以内の運用停止ということを前提にしたやり取りですから、城内副大臣、この五年以内の運用停止ということを政府としてどういうふうに受け止めているのか。
 つまり、今までの答弁聞いておりますと、あくまでも沖縄県、当時、あるいは仲井眞知事個人かもしれませんけれども、要望を、あったということをテーブルにのせてアメリカ側には伝えているけれども、それに対して日本政府の意思は関わっていない。つまり、日本政府としても五年以内の運用停止ということをアメリカ側にきちっとお願いをしているとか要望しているという形跡がない。それがはっきりしない中で、現場の防衛省の方もそうだろうと思います、苦労されていて、法律問題になって、それで非常に危険な状況もあるということは、これはやっぱり政治的な意味において不作為だろうと思います。
 と同時に、今聞いておりましても、各省庁間の中で共有ができていないということもございますので、やはりしっかりまずは沖縄県側と責任を持ってコミュニケーションを取っていただきたい。特に五年以内の運用停止については、翁長知事になってからコミュニケーションを取られているという形跡もない。ということは、五年以内の運用停止に関して、日本政府は沖縄県側ともアメリカ側ともしっかりとしたやり取りをしていない中で、現場においては大変皆さんが苦労されて、そして法廷闘争になるかもしれないという中で、昨日もどなたか閣僚の方おっしゃっていたけれども、大変危険な状況が存在するわけですね、何かあった場合には。
 ということは、これ、政治の不作為でございますから、是非山口大臣、そして中谷大臣、そして岸田大臣にもお伝えをいただきまして、早急に沖縄側とのコミュニケーションと政府の判断、特にこの五年以内の運用停止に対する位置付けというものを、政府としての統一見解をまとめて、そして対応をお願いをしたい。
 政府側にお願いをすると同時に、院に関してもしっかりそれを確認をしていただくことを風間委員長にお願いをしたいと思います。
○委員長(風間直樹君) 本件、後刻理事会で協議をいたします。
 城内外務副大臣、時間が過ぎておりますので、答弁簡潔にお答えください。
○副大臣(城内実君) 今の御指摘に対しましてお答えいたします。
 普天間飛行場の五年以内の運用停止を含む沖縄県知事からの要望につきましては、そういった強い要請を受け、政府として全力で取り組んでおります。引き続き、相手のあることではありますけれども、できることは全て行うというのが政府の基本方針であります。
○藤田幸久君 では、知事と会っていただくことをお願いをして、質問を終わります。