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ワシントンポスト(3月8日付)の批判的な社説に対しての私のコメント2010年03月09日
ワシントンポスト(3月8日付)に誤解を受けるような社説が載りました。これに対する問い合わせ、その経緯をご報告致します。
3月3日AM10:30にフォーリン・プレスセンターの要請で米ワシントン・ポスト紙のリー・ホックスタッダー氏(Lee Hockstader, Editorial Writer, The Washington Post)が「日本の移民受け入れに対する姿勢、態度の変化」という取材テーマで私(参議院議員、民主党国際局長)を訪問した。(別紙、最初の取材依頼書、及び下記質問項目詳細参照)
本取材依頼をめぐる経緯の概略及び同記事の問題点は以下の通り。
1 取材時間の丸々1時間は、依頼テーマの日本の移民受け入れの現状や右に関する私個人の見解であった。取材中、ホックスタッダー氏は、ラップトップでコメントを打ち続けていたが、1時間の取材を終え、ラップトップを閉じた後、雑談として私の略歴の中に「9.11」について委員会質問をしていることなどが紹介されている点を取り上げ、いずれの点を疑問に思っているかと尋ねた。それに対して、私は「9.11」にかかわりはじめた背景や不明なままになっている事件の諸点を指摘した。
2 したがって、私は、予定の同意した質問に約1時間答えた後は、当然取材外の質問として応対していた。
3 フォーリン・プレスセンターの担当者も同席したが(国際局主査内田、副主査バーニクルも陪席)今回の訪日期間中、移民問題以外のインタビューはいずれの先でも行わなかったとの確認をとっている。(取材後、同センターの寺田理事長からお礼の手紙も届いている。)本インタビュー全部を記録として録音しているので、後日、一問一答を紹介する予定である。
4 上記1にある通り、取材後「9.11」に関する雑談をしたが、9.11が陰謀だと結論したこともなければ、ツインタワービルが解体爆破などと断定したことはないと、明確に発言している。むしろ犠牲者家族などの支援やアフガニスタン戦争や人道援助の現場から、「テロとの戦い」の原点の検証が必要との立場から国会質問などを行って来た、ことを紹介した。
5 また私は、米軍元捕虜の支援活動を含め、アメリカ各界に友人も多く、日米の懸け橋作りに長年努力してきた。
6 そもそも記事冒頭、私が参議院の外交委員長であるかのような紹介をしたり(head of the Research Committee on Foreign Affairs in the upper house of Japan’s parliament)、私が「外交政策のエスタブリシュメント」という表現を活用したりしているが、私は右のポストになく、党の国際局長という立場は政策に関与する立場にあるものでない。このような事実を歪曲した報道が米ワシントン・ポスト紙社説として掲載されるのは残念である。
(別紙2)3月2日着
民主党 国際局 アリスン 様
いつもよりお世話になっております。主な質問事項は下記の通りです。
・日本の人口が減少しています。
本問題に関して民主党はどのような取組みをされていらっしゃいますか。
・少子高齢化に伴う、日本の労働人口の減少が懸念されております。
外国からの労働者を受入れることに関して、民主党のお考えをお聞かせください。
・経済状況が悪い中で外国人労働者や移民問題を取り上げるのは難しいでしょうか。もしそうであれば、本問題に関して取り上げるのは何時が適当をお考えでしょうか。
政策等に触れるところに関しまして、お答えが難しいところもある
かと存じます。お答えをいただける範囲で結構ですので、よろしくお願い致します。
財団法人 フォーリン・プレスセンター
【仮訳:民主党国際局による】
ワシントン・ポスト紙(3月8日付)
「日本における有毒な思想~
9・11事件の共謀説が日本の与党を支配しているのか」
藤田幸久議員は与党民主党の有力議員である。民主党の国際局長や(参議院の)国際問題調査委員会委員長(注:国際地球温暖化問題に関する調査会筆頭理事-Senior Director, Research Committee on International Affairs and Global Warming Issuesの間違い)である藤田氏は、2007年に参議院選挙で当選し、東アジアにおける米国の最も重要な同盟国の外交政策機関の一人である。彼はまた、アメリカが描く9・11事件は巨大な虚構であると考えているようである。
最近の我々のインタービュー(注:国際局長は政策に関与する立場にいない)(注:移民に関するインタービューの後での懇談である)で話した、世界貿易センターの攻撃に関する藤田先生の考えは余りにも奇妙で生半可であり、知的な偽物であり、真剣な議論に値しない。
彼は9・11が本当にテロリストによるものなのかを疑問視し、事前に事件発生の知識を持つ闇の軍団が株の証券取引場を操作してそれから利益を得て、19人のハイジャック犯の内、8人が今も生存しているという幻想的考えを受け売りしており、火や瓦礫よりもむしろ、コントロールされた破壊が、少なくともツインタワーの近くにある世界貿易センター7号棟におけるビル崩壊の原因ではないかということをほのめかしている。
その規模と範囲が歴史的意味合いを持つこれほどの災害であればいずれも同様であるが、9・11の事件はアメリカ国内外において、陰謀論者達の活発なサブカルチャークを生み出した。藤田氏に関して注目すべき唯一のことは狂った少数派の想像の影響をこんなに受けやすい人物が世界第二経済大国の政界で重要な地位を占めているということである。
我々は藤田氏の見解が日本で広く共有されているということを信じる理由は何もない。
おそらく、そのようなことはないだろうし、むしろは多くの日本人がそれらを恥ずかしく思うだろう。24人の日本人が犠牲となった9・11の攻撃に対して日本政府が独立調査をすべきだという藤田氏の二年前の提案は自然消滅した。しかしながら彼の見解は、アメリカ合衆国への深い不信感に実際根ざしているとともに、民主党と鳩山政権に流れている反米感情を反映しているように思える。
鳩山氏は、昨年夏選挙で選ばれ、ワシントンとのより成熟した関係と、日中間のより緊密な関係を呼びかけている。彼は日米同盟が日本の安全保障の基軸であると改めて出張したが、鳩山氏自身や民主党中心の新政権の行動はそれに疑問を禁じ得ない。何十年間にも渡って、日米同盟は東アジアにおける主要な安定要因である、ということは、決まり文句となっているが、事実である。鳩山氏が藤田氏のように見境がなく、事実を歪曲する人物の存在を彼の党に許せば、その同盟関係や東アジア地域にもたらしている利益は危機にさらされる。
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