ブログ

コー円卓会議ビジネスと人権セミナー開催2023年02月03日

 2月3日経済人コー円卓会議(CRT)日本委員会とVerisk Maplecroftの共同主催のセミナーに参加しました。「2023年UNGPs及び人権DDの羅針盤をガイドする~人権課題の特定に欠かせないインパクトアセスメントの方法を見つけよう!~」のテーマで、2011年に国連が策定した「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGPs)」に基づき、欧州では法制化の動きが加速し、日本企業でも本格的に人権を尊重する取り組みを始めています。

 こうした中で海外での事業展開においてサプライチェーンの可視化に加え、ミャンマーなどの紛争地域などに進出する企業が国連などで定めた人権や環境基準に応じた企業活動を行うガイドラインや注意事項などについて具体的なアドバイスが紹介されました。日本の有力企業の130人程の皆さんが参加しました。

経済人コー円卓会議(Caux Round Table, CRT)は、私が1985年にオランダのフィリップス社フレデリック・フィリップス元会長から頂いたお手紙が始まりでした。フィリップスさんから「日本の欧米市場に対する電気製品などのいわゆる集中豪雨的輸出に対する反日イメージが高まっている。イメージから戦争が勃発した第二次大戦の経験からも、貿易戦争回避のために日米欧の経済人がMRAのスイス本部のコーのような場所で本音で話し合える場をもとう。賛同する日本の経営者を募って欲しい」との要請でした。

そして、1986年からCRTが開催され、ヨーロッパからオリビエ・ジスカールデスタン(ヨーロッパ経営大学院副理事長)、アメリカからオーウェン・バトラー(P&G会長)、ウィンストン・ウオーレン(メドトロニック会長)、日本から賀来龍三郎キヤノン社長、山下俊彦松下電器相談役などが参加しました。1994年には「企業の行動指針」(Principles for Business)をまとめ、英国のファイナンシャル・タイムズは「日米欧の経営者の共働による初の行動規範」と評しました。

 CRT日本委員会は現在、矢野弘典会長、石田寛事務局長のもとで、この指針に基づく素晴らしい企業倫理の実践アドバイスを多くの企業に対して行っています。