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定例記者会見の概要(平成24年9月27日(木曜日)2012年10月04日

         

【冒頭発言】

 多分、安住大臣のもとで副大臣として会見させていただくのは最後になると思いますが、1年間お世話になりました。ありがとうございました。

【質疑応答】

問)

 昨日の自民党の総裁選で、安倍晋三新総裁が選出されました。この受止めと、今後の3党協議の中で国会運営も含めてどう3党で折合いをつけていくのか、または折合いの余地があるのかどうか。その辺のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。

答)

 まず昨日の安倍新総裁誕生について、私もお祝い申し上げます。安倍総裁が誕生したということは、野党経験の長かった野田総理と、3年間野党経験を経て首相経験のある総裁が誕生したということは、国全体の将来を見据えてお二人の代表・総裁の間で大所高所から今後の政策、政治運営を行っていただきたいという期待がございます。
 その上で3党の折合いということですと、まず1つは当然のことながらこの一体改革法案でございますけれども、これは公党間で約束をし、それから国際公約でもございますので、国の信頼にもかかわることでございますから、そういう観点から折合いといいますか、大所高所から山口代表も含めて、事に当たっていただきたいと思います。
 安倍総裁も特例公債法についてもご発言ございましたが、いずれにしても歳出と歳入を、全体をどういうふうに国として考えるかというハウス・院としての決め方について、是非お知恵を出していただきたいと思っております。
 ある意味では、野田再代表と安倍新総裁、変わったときというのは新しい気持ちで当たっていただけるいいチャンスではないかと思いますので、大所高所から3党折合いをつけて、当たっていただきたいと期待をしております。

問)

 多少厳しい条件なのかもしれないのですが、特例公債法案の成立の条件、審議の条件として減額補正というようなこと、予算の組替えなんてことも条件として安倍総裁は挙げています。具体的に想定し得る政策・施策、どのように現状ではお考えでしょうか。

答)

 補正予算そのものは野田総理も代表選の頃仰っていましたように、4月から6月の状況がどうか、あるいは税収がどうか、景気動向その辺を判断しながらやっていくことだろうと思います。
 それから組替えに関して言えば、まさに本予算の概算要求、各省庁から出る前から、先週ですからご説明しましたように、今までにない省庁が一緒に重複を避けてとか、あるいは同じ内容の事業について、そもそもいつから始まっていて、執行がどうだったということ、それで特別重点とか重点についてご説明申しましたように、最初から特別重点を出していない、あるいは出せなかった省庁もいるということで、相当組替えについてのプロセスを今始めておりますので、その辺もこれからどこがどういう形の政権になっても、その予算、財政、歳出歳入といったことについては、国民の皆さんの立場を考えた対応ということを考えていただき、その中でこの特例公債法の重要性と、通し方、国民のためにということについても安倍総裁にお伺いいただきたいと希望いたします。

問)

 今の関連で特例公債法案を成立させるかどうかということを、昨日安倍新総裁が会見で聞かれた際に、解散を示唆する話をされていて、非常に簡単に言うと、解散をきちんと紳士協定でしてくれるんだったら、特例公債法案も通してもいいように受取れるような発言をされているんですけれども、これについてどう思われるか。この間、野田総理も毎年毎年、特例公債法案を人質にとられて、総理の首が飛ぶというのはおかしいんじゃないかという話をしていましたが、今回も自民党としてはその路線で来る様相が強いんだと思いますけれども、それについてはどう考えていらっしゃいますか。

答)

 昨日の安倍新総裁の発言の中で、特例公債法を政局的にというか人質というか、言葉・表現はちょっと忘れましたけれども、そういうような手法にはすべきでないというようなニュアンスの発言も少なくとも部分的にされているように理解しております。そういう印象があるものですから、先程申しましたように野党の長かった代表と、野党を3年経験し、かつ首相でもあった安倍新総裁、そして両党とも新しい役員等は、今週から来週にかけて両党で選出するでしょうけれども、そういう一新した中で、そしてある意味では国のあり方について内外とも大変な問題を抱えているわけですから、それぞれ反省をしながら謙虚に考える時期、時間があった今週来週、選挙もありましたけれども、という中での英断といいますか、先程紳士協定という言葉もございましたけれども、そういう方向に動いていただくことを期待したいと思います。

問)

 今日、官房長官の方に行かれたということも聞いているんですが、何かお話があったのでしょうか。

答)

 例の復興予算の流用と報道されていることについての内容について、何点か確認をさせていただきました。昨日か一昨日も官房長官と会っていますが、そういう関係のお話でございます。非常に重要な問題でありますし、かつ今概算要求が出た後の予算編成等もしている中で、幾つか指摘をいただいていることについては、それを謙虚に受止めながら国民の皆さんに理解を得られるような予算編成をしていただく1つのいいきっかけになっていると思います。少し事実関係について正しくないと思われる報道もありましたけれども、ただそれも含めて少し誤解を受けやすいような部分があったことについては、直接の事業については各省庁の方にお任せをしてありますが、財務省とすればそれも1つのきっかけにしてより厳しく精査をしていく、いいきっかけになったのではないかと思っております。

問)

 今の関連で復興庁は、財務省により精査・調査をしてもらいたいということは大臣の方から要望があるかと思うんですが、これは財務省としてはそれをどう受止めて、どう今処理されているのでしょうか。

答)

 基本的には、事業予算は各省庁の予算でございますので、実際に指摘をされているようなことについての事実関係は、各省庁に調べていただきたいと。ただ予算を決めていったプロセスについて、執行については財務省として当然責任がございますから、財務省としても各省庁の精査に対して、こちらからも更にチェックをさせていただいて、そして元々のご指摘は復興予算がほかの目的、あるいは優先度が低いところに行ったのではないかという指摘だろうと思います。全体的にその見直しと来年に向けてどう生かしていくかということの総括的な担当は復興庁であると思いますので、復興庁の方で全体的な対応は決めていただきたいと。
 それで財務省の方で各事業省庁等で調べていただいた状況について、財務省の立場から報告できることについては、報告をいたしますと平野大臣にも、この間少しお会いする機会があったときには申し上げております。

問)

 財務省として今回の件で普通の方から見て、全然違うことに使っているんじゃないかと思われるような事案について、来年度の予算編成においてそういうのがないようにしていく、そういうふうに生かしていくということですか。

答)

 そのとおりです。例えばグループ補助金があります。グループ補助金は今、熟度を高めるということになっています。そうするといろいろな基準を中小企業庁で決めているわけですけれども、その基準のぎりぎりであるということで採択されない等もあるわけです。ただ被災県における、震災によって実際に被害を受けた中小企業なり、あるいは商店があったとして、そこが何らかの基準がゆえに採択されていない一方で、その被災県以外のところで法律上は対象になっているけれども、その優先度あるいはそのスピードから見て、国民の目から見てこれは後でもいいのではないか、あるいはそこまでどうかと法律的に合っていてもと思われるような事業があった場合には、例えば被災県の中における対象事業については、例えばスピードを早めるとか、あるいはそういうところについて手当ができる方法を考えるとか、国民目線で言うとそういうことが重要なんじゃないかと思います。

問)

 それは何か来年度予算編成で基準をもう策定されたりとか、主計局内で何かそういう通達というか指示が出ているのでしょうか。

答)

 いえ、まだ基本的には各省庁に具体的な事例について報道されているけれどもどうですかと。それについては実はこういう違いがあったとかいうことは申し上げて、それを今整理しているという段階です。
 ですから、例えば仙石線のある駅が放っておかれているとあるけれども、そもそも全く別のところに鉄道を作ることになっているので、それは手をつけていないとか、それから国立競技場も震災そのもので崩れたので手当てをしているとか、これは各事業省庁に聞かなければ分からないことがたくさんありますので、それをとにかく精査しているという段階です。

問)

 先程冒頭でこれが最後の会見かもしれないと仰っていたので、安住大臣のもとで振返られて、消費税法が通ったり等いろいろなことがありましたけれども、どういう感想を持っていらっしゃるか聞かせていただけないでしょうか。

答)

 私は主に主計、日本銀行、理財等の担当をさせていただきましたが、この1年ぐらい、補正があって本予算があって、かつ暫定予算も組んでということからすると、非常に予算がいろいろな意味で使われ方、執行の仕方、組み方というものが非常に重要な1年だったなと。税の方がクローズアップされていましたけれども。ただ、安住財務大臣のもとで相当今までの財務省にない切込み方もしたと思います。公務員宿舎もそうですし、それから庁費、各省庁の事務費を初めて減額したとか人を増やさなかったとか、それから庁費をプラスにしなかった等いたしましたし、それから今度の来年度予算に関する概算要求の段階からの重複廃止等々、かなり社会保障と税、それで増税という大きな法案を通す一方で、相当範を示して切込んできた1年でもあるし、それでもちろん復興・復旧・再生という流れの中で、これからいわゆる社会保障と税、その両輪にあるところの成長戦略等をやるための環境づくりも進めてきた1年であったかなと思っております。
 あと私の副大臣室の方の係長さんは2日に一回徹夜しているわけです。これだけ公務員、財務省以外も含めて、そういう働くモードで皆さんが働かざるを得ないということについては、これはむしろ国会側として改善を図っていくべきだと。議運や国対の委員長さんに申し上げましたけれども、そういうことは非常に重要だなと思いました。1年間財務省でということであれば、ほかの省庁もそうなんだろうと思います。だから質問通告をきちんとルールどおり早目に出すとか、野党時代の反省も含めて、各党が与党・野党両方経験しているという意味では、そういったものも今後生かしていただきたいと思っています。

 

 

 

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