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18日の国家安全保障に関する特別委員会で質問2013年11月21日

18日の国家安全保障に関する特別委員会で質問いたしました。

 

1. NSC(国家安全保障局)の設立経緯について

 

磯崎総理補佐官はNSC設置後に米国と英国のNSC幹部との定期会合を設けると言っていますが、そもそものNSCの設立目的や経緯が異なる各国のNSCとの協議に疑問がありました。 米国や英国のNSCの設置経緯は各国の首脳の独断と暴走を抑制するという文民主導の意味が強いと言われています。 これに対して、日本のNSCは、ニューヨークタイムズでも指摘されているように、「本法律案は、安倍内閣の、中国との対決姿勢やタカ派的外交政策を反映しており、東アジアにおける日本に対する不信を増すであろう」と報じられています。 このように、日本のNSCは逆に、外交から武力行使に踏み切る政策決定の仕組みを目指しているように見受けられる部分がありますが、いかがなものなのかを菅官房長官に問いただしました。 官房長官は各国の状況はよく理解していないと答弁をしましたので、それではそもそもNSCを設立する根拠が日本にあまりないのではないかと質問をしました。私は、アメリカやイギリスと共に連携していくには、平和に対して日本が隠徳を積みながら、我が国独自の世界の平和と安定を謳う憲法に基づいて、抑制的にNSCを日本が活用していくべきだと訴えました。

 

2. NSCのTPP及び原子力問題への関与

 

「11月12日、米国の民主党系議員と共和党系議員併せて190名以上が『ファースト・トラック貿易促進権限』に反対する書簡をオバマ大統領に送りましたが、これはTPP交渉にどのような影響を与えるのか」という質問を岸田外務大臣にしました。 大臣は、「各国の状況でありコメントする立場にない」、あるいは「TPPの交渉の当事者であるので、コメントは控えさせてもらう」という曖昧な答弁でしたので、「米国からこのようなTPPに影響するような情報はしっかりと外務省に伝わっているのか、そしてそのような情報をしっかりと報告を受けているのか」と質問しました。 答弁は基本曖昧でありましたので、「アメリカでも、このように大統領の一方的な外交交渉権限に制約をかけるように議会が動いております。日本もしっかりと議会決議や選挙前のマニフェストを尊重していただいた上で、TPP交渉にあたっていただきたいと要請をいたしました。 また、経済外交は日本の存立に関わることであることから、NSCには軍事、外交、経済、情報などの分野の統合調整の任務を行い、TPPにも関わるよう訴えました。

 

同様に、IAEAに対応する日本政府の関係省庁の窓口が多すぎるという点を指摘しました。 IAEA各部門に対し、原子力委員会、原子力規制委員会、外務省、文科省、経産省と別々の機関が対応しています。 原子力の統合的行政体制が必要で、こうした戦略性の高い課題もNSCとして関わるべきではないかという訴えを菅官房長官にいたしました。

 

3. 日本外国特派員協会の特定秘密保護法案に対する懸念の声明について

 

日本外国特派員協会が特定秘密保護法案に懸念を示す声明を発表しています。 声明は報道の自由や国民の基本的人権を脅かす法案だと厳しく批判しており、私は法律の立て付け上不備な部分が国内外の方々に不安を与えていることについて言及し、これについてどう思われるか森国務大臣に質問しました。 森大臣から本法案は国民の知る権利や報道の自由を十分明記しており、丁寧に説明していきたいと答弁された。 しかしながら、特派員協会の方とお会いになって説明したのかと聞くとお会いになっておられず、法案の英訳はあるのかと質問したところ概要はありますとの答弁でしたので、法案に関しては詳細が必要で詳細の英訳のみならず、中国語や韓国語などを準備して国内外にしっかりと丁寧に説明していくように要請いたしました。 

 

また、委員長にこの日本外国特派員協会の代表を参考人として招致することを要請いたしました。 委員長からは理事会に於いて協議するとの答弁がありました。

 

4. 北方領土返還とNSC人事について

 

谷内内閣官房参与は、政府代表であった2009年に北方領土の3.5島返還論について言及しました。 当時私は、外交防衛委員会で谷内さんに質問しています。 今年に入り、安倍・プーチン両首脳の4度に渡る会議も含め、日露関係に動きが見られるが、今後の北方領土問題並びに日露関係についてどう考えるのかを岸田外務大臣に質問しました。 大臣は今までの基本的スタンスは保つべきだと過去の大使も言っていると述べた上で、ロシアとの交渉に関してはコメントを差し控えたいと答弁しました。 

 

私は、政府として重要情報を司る立場の人間が国会の承認を得ずに情報を拡散していくのはいかがなものか、また、そのような人材をNSCの局長という責任ある立場に置いていくのはいかがなものかと菅官房長官に質問しました。 官房長官は人事はまだ白紙で、局長は総理が決めるとの一点張りでありましたので、一般論としての人事の在り方を述べるようにお伝えしましたが、現時点では白紙であり、現時点ではどの人も局長人事の対象となると答弁がありました。 

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