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2010年03月23日【ジャパン・タイムズ】日本の民主党は反米的であるという見解を、元戦争捕虜が拒否(仮訳)

日本の民主党は反米的であるという見解を、元戦争捕虜が拒否(仮訳)
(Former POW rejects idea that DPJ is anti-American)

『ジャパン・タイムズ』オピニオン欄 2010年3月23日

3月8日付のワシントンポスト紙の社説に関して、以下の寄稿がありましたので、ご紹介致します。

 旧日本軍の悪名高い戦争捕虜収容所や、福岡県三井炭鉱の強制労働、そしてフィリピンにおける「バターン死の行進」の恐怖の生き残りとして、反米主義とはどういうものかを私は知っています。与党民主党は反米的であるという人もいますが、私はそうではないことを知っています。

最近のワシントン・ポスト紙の社説は、民主党の参議院議員を9・11の事実の否定者として断定し、それが故に、彼と民主党は反米的であり信用するに値しない同盟であるという遠大な結論に至っています。国会議員の9・11に関する見解は問題ですが、それは小さな問題であり、私が会った他の民主党議員達によって共有されているものではありません。

もっと重要なことは、この国会議員や他のいかなる民主党の議員の行動もアメリカに対する軽蔑や不信を示していないということです。むしろ、捕虜として虐待され、その生き残りとして無視されてきたアメリカ人に対する正義がまもなく達成されますが、これは民主党のお蔭なのです。これは数十年に及んだ自民党政権下では不可能なことでした。

2008年の前回の日本訪問で、私は、1995年の日本と旧連合国捕虜との間での訪問、記憶、和解プログラムによって始まった、日本政府の「平和友好交流計画」からアメリカ人捕虜が除外され続けてきたことを、多くの国会議員に話しました。

日本は過去15年間に14億円以上を使い、イギリス、オランダ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドから1200人の元捕虜とその家族を日本に招いた他、捕虜の記録調査を支援してきました。私は、我々アメリカ人捕虜は、この事業から除外されて、再び虐待されたような気持になったと、日本の国会議員やジャーナリストの皆さんに語りました。

私は最初の捕虜収容所において、アメリカ人は「犬以下」で、日本人は我々アメリカ人とは「決して友人にはなれない」と怒鳴った日本の収容所長の言葉を思い出しました。私が話した民主党の人たちはこの事を知って当惑し、今や日本の最も親密な同盟国であるアメリカに対するこの侮辱を正すために、出来る限りのことをしたいと約束してくれました。

私や他の人々の懇願に答えて、2008年12月民主党国会議員の皆さんは、厚生労働省に対して、同省がそれまで秘密扱いにし、検証してこなかった捕虜の個別資料や、捕虜に強制労働を課した日本企業に関する資料を、国会の場で開示させてくれました。

厚生労働省は、麻生総理の親族企業の炭鉱が300人のイギリス人、オランダ人とオーストラリア人を使役していたことを確認しました。この調査の結果、日本政府は2009年2月、旧日本軍の元捕虜に対するその最初の公式な謝罪文書を発するに至りました。

日本による全ての捕虜に対する残虐な扱いや、反省の欠如の問題を調査するために民主党捕虜問題小委員会も設立されました。その結果、昨年夏、自民党政府は1800万円の予算を計上し、高齢となっている7人のアメリカ人捕虜とその配偶者か付添い人を日本へ招待することを決定しました。

捕虜仲間の兄弟達と私は、自民党の前政権から始まったこの計画は、侮辱的で、品位を下げるものだと考えています。これは、私達全員が死ぬまで、心からの謝罪を引き延ばす試みにしか見えません。僅か数人の捕虜しか参加できないだけではなく、日本政府が他の国の捕虜のために費やした予算に比べると非常に小さなものです。私達は再び、「犬以下」に扱われたと感じさせられました。

このことは、犠牲者の苦しみや虐待は、それを直接受けた人々だけではなく、その配偶者、子ども、そして、その心的外傷後のストレスに耐える家族にも及ぶという、今では認知されている見解を無視するものです。そしてそれは、日本による元捕虜の全ての事業にもあてはまる、責任と記憶という主要な視点を無視しています。

私は民主党が、生存する全てのアメリカ人捕虜、未亡人や子孫をも含めるべく、この計画を拡大するために正直な努力をしてくれると期待しています。私は民主党政権が、長い間無視されてきたアメリカ人の傷を癒すために一生懸命努力してくれることを信じます。

過去の自民党と違い、民主党は全ての元アメリカ人捕虜関連の資料を公開し、アメリカ人捕虜の調査を支援してくれるでしょう。

こうした努力は、私達二国間の強い絆を更に強化し、確かなものにするでしょう。米日同盟は、日本の平和と民主主義のために身を捧げた、アメリカの軍人による貢献と犠牲とによって築かれ、維持されているのです。日本によるアメリカ人捕虜はこの同盟の歴史の一部です。

ワシントン・ポスト社説が非難した藤田幸久参議院議員は、2001年9月28日の朝日新聞「私の視点」(「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙」には翌月、“日本は過去の政治的決着が必要。”という見出し)で以下のように書きました。
「こうした潮流にあって、“米軍元捕虜の訴えは講和条約で法的に決着済み”と突っ張る日本は、世界に逆行するイメージを際立たせている。老い先短い元捕虜が望んでいるのは金銭ではなく、心の傷をいやす謝罪だと聞く。」と書きました。

そうです、私達の老い先は短く、私達は平和の実現、責任と記憶の重要さのために生きています。ワシントン・ポストがこの民主党の側面を見なかったことは残念な事です。日本がアメリカとの歴史に正直に立ち向かおうとする姿勢は、アメリカを嫌ったり信用していなかったりする政府の表れではありません。

過去の過ちを償うことを望むことは、日本における五十年間の自民党政権下において失われていた稀有な勇気と力量の印です。私は、衰弱して病んでいる年老いた元アメリカ人捕虜への民主党の同情的な理解への共感を歓迎します。

私が知る民主党議員の方々は、日本が長い間過去を認めようとしなかったことで傷ついていたアメリカと日本の間の信頼を回復するために、一生懸命働いてくれています。アメリカ人捕虜が置かれた苦境を認めることが、米日同盟の基盤となることを信じて疑いません。

レスター・テニー博士
「バターン死の行進」生還者
「バターン・コレヒドール防衛兵の会」元全米会長