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  • 【2009年4月21日】

    活動報告

    2009年4月21日

    参議院外交防衛委員会における藤田幸久の質疑議事録

    スリランカ問題/ミャンマー問題/対北朝鮮問題/北方領土問題について

    ○藤田幸久君 民主党の藤田幸久でございます。

     まず今日は、実は谷内政府代表をこの委員会にお呼びをしたわけですが、昨日、報道によりますと帰国の予定が何か延びたということでございますが、是非次回には、そういう際には出席をしていただきたいということを委員長に御配慮お願い申し上げ、参考人の皆さんは私の方でお願いをしたとき答弁をしていただくということで、委員長の方でも御配慮をお願い申し上げたいと思います。

     少し順番を変えさせていただきました。まず、スリランカについて質問をさせていただきます。

     昨日通告をした際には、この政府軍とタミールのトラとの交戦地帯のワンニに十万人の市民が閉じ込められている、大変悲惨な状況になっているので救出、保護をお願いをしたいと、そういう行動を取ってほしいということを申し上げて通告をしておりましたところ、昨日の夜スリランカからの情報が参りまして、これは国連等々の情報でございますが、昨日スリランカの政府軍はタミールのトラに対して二十四時間以内の降伏を求めたと。つまり、最終的な総攻撃の宣戦布告を行ったということでございます。つまり、この逃げられずにいる十万人の民間の人々が脱出できないまま、いよいよ総攻撃だという状況にありますけれども。

     そして、資料として写真を二枚お配りをしておりますが、これは要するに一時攻撃を政府側がやめたと。したがって、一般の市民が逃げられるだろうと言われておりながら結局逃げられずにこういった悲惨な状況になっているという写真でございますけれども、こうした状況に対して、日本政府としてどういう行動を取られるかということについて、まず大臣にお伺いしたいと思います。

    ○副大臣(橋本聖子君) 我が国といたしましては、スリランカ北部の一般市民の安全を確保するためには、スリランカ政府が一時的な停戦を実施するということだけではなくて、LTTE側が一般市民の解放に応じることが不可欠というふうに考えております。この考え方に基づきまして、本年一月に北部のLTTE拠点が陥落後、我が国は四共同議長国、日本とアメリカ、EUそしてノルウェーですけれども、この中で唯一、明石康政府代表、スリランカの平和構築及び復旧・復興担当でありますけれども、明石政府代表をスリランカに派遣をいたしまして、同国政府首脳及びLTTEに対して一般市民の安全確保について強く働きかけをしてまいりました。

     また、四共同議長による声明や我が国の外務報道官談話、また我が方の大使館を通じまして、一般市民の安全確保について、スリランカ政府及びLTTEに働きかけをしてきております。

    ○藤田幸久君 そうしたもう声明や談話だけでは間に合わない状況が昨日起こっていると。つまり、宣戦布告そして最終総攻撃ということを政府側が言っているわけでございますから、今対応しなければ、つまり声明、談話だけではなくて、具体的にスリランカ政府に、市民が残っている段階で最終攻撃をするのかしないのか、まだ残っているならば止めるというような具体的な対応を速やかに行っていただきたいと思いますが、大臣の判断をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

    ○副大臣(橋本聖子君) 昨日、二十日午後の情報にもよりますとおり、依然として、この多数がLTTEにより人間の盾としてされているということでありますので、この議長声明そしてまた談話等だけではなくて、政府といたしまして早急に今何ができるかということを真剣に取り組んで働きかけていく考えでありますし、今現在も取組をやっております。

    ○藤田幸久君 具体的には、例えば日本がそういう共同議長国でもあったということも踏まえまして、国連の安保理での審議を即に提案をされたらいかがでしょうか。

    ○副大臣(橋本聖子君) スリランカの民族問題の解決に向けて四議長国、これまで国連との間で密接に連携、協力を行ってまいっておりますけれども、この北部における国内難民の問題につきましても、四共同議長国により、議長による働きかけを含め、現地での取組が行われてきております。

     このような中、安保理といたしまして、我が国が議長国を務めたこの二月でありますけれども、現地を訪問したホルムズ人道問題担当事務次長の訪問結果に基づくスリランカ人人道状況にかかわるブリーフィングを受けました。そして、三月にも同事務次長の出席を得て非公式な意見交換を行ってきております。我が国として、スリランカの状況を見守りつつ、国連安保理での審議も含め、国際社会において適切な対応を働きかけるようにやっていく所存であります。

     また、四月の十四日にも四十八時間の戦闘行為自制の発表についてという談話も出させていただいておりまして、早期解決に向けて全力を尽くしていきたいというふうに思っております。

    ○藤田幸久君 二月の話じゃなくて、四月十四日の話じゃなくて、昨日総攻撃のそういう宣言が出たということで、今安保理を開いてほしいと。今動かなければいけないという、四月二十一日に何を行動するかということを聞いておりますので、是非そうした判断をしていただきたいと思います。一言、それに対して、大臣、お答えいただきたいと思います。意思があるのかどうか、過去の話じゃなくて、これから。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 先ほどから御答弁しておりますように、一般市民が大変な被害を受けているということで非常に緊急性もありますので、これは関係国とよく相談をしていきたいと、そういうふうに思います。

    ○藤田幸久君 ありがとうございます。

     それでは、ビルマ、ミャンマーについて移りたいと思いますが、四月十日のこの日経ネットで「日本政府、ミャンマー経済援助の凍結を解除へ 二〇一一年にも」という記事が配信をされました。それで、ネピドーという新しい首都とヤンゴンとの間の鉄道の電化事業などが載っておりますけれども、この報道の内容は事実でしょうか。

    ○副大臣(橋本聖子君) この報道についてですけれども、我が国のミャンマーに対する支援というのは、二〇〇三年の五月スーチー女史の拘束事件以降、ミャンマー国民に直接裨益する人道的な支援などに絞って実施をしてきておりますので、この報道にあるような事実はありませんし、また現行の我が国の対ミャンマー経済協力方針というものを変更するつもりもありません。今までやってきておりますこと、緊急性が高く真に人道的な案件、そして民主化、経済構造改革に資する人材育成のための案件、そういったもの、またミャンマーの政治情勢を注意深く見守りつつ、案件内容を慎重に吟味した上でこれを順次実施することとして、今もやらせていただきたいと思っています。

    ○藤田幸久君 先の質問に行きます。

     もう一つ緊急を要する課題が、あと一か月未満となりました五月二十四日にアウン・サン・スー・チー女史の拘束期限が切れますけれども、日本政府はアウン・サン・スー・チーさんの解放に向けてどのような働きかけを行っているのか、お答えいただきたいと思います。

    ○副大臣(橋本聖子君) 政府といたしましては、アウン・サン・スー・チー女史を含む政治犯の解放など、同国の民主化及び人権状況の改善に関しまして、日・ミャンマー外相会談等の様々な機会を通じてミャンマー政府に対して働きかけを行ってきております。

     政府として、国連を含む国際社会と協力をしながら、引き続いてミャンマー政府に粘り強く働きかけをしていきたいという考えであります。

    ○藤田幸久君 そのぼやっとしたことじゃなくて、具体的に五月二十四日ですから、対応していただきたいと思います。

     それから、これに関連して、先週、岡田克也議員と私がお目に掛かったヒューマン・ライツ・ウォッチというNGOのケネス・ロスという方が、四月の九日に麻生総理に対して、日本の人権政策、拉致問題だけではなくてほかの人権政策もやらないと日本の信頼が上がらないでしょうというような内容ですけれども、こういった書簡を送っておられますけれども、これは所管する大臣は外務大臣だろうと思いますので、この書簡に対する見解を伺いたいと思います。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 今の御指摘のこの書簡は、人権の保護を日本の外交の柱としております麻生総理あてに提言をして、そしてその対象国の一つとしてミャンマーを取り上げて、その国の、ミャンマーの人権状況の改善に応じて援助をする、あるいは制裁を科すと、そういう手法を提案していると、そういうふうに承知をいたしておりますが。

     我が国は、従来から二国間そして多国間の様々なチャンネルを活用いたしまして、人権の保護の促進とか民主主義の促進、そのための外交をやってきているところでございますが、このミャンマーにつきましては、同国政府に対しまして我が国としても様々な機会をとらえて、民主化それから人権状況の改善というものを働きかけをしてきているわけでありまして、政府としては国連を含む国際社会と協力をしながら、引き続いてこのミャンマーの政府に強く働きかけをしていくと、そういう考えでございます。

    ○藤田幸久君 続きまして、北朝鮮に対する国連の議長声明のことについて移ってまいりたいと思います。

     ロンドンの国際会議の場においてはアメリカのオバマ大統領が国連決議に賛同しておられましたが、翌日アメリカは方針を転換したという流れだったろうと思います。次の質問に移りますけれども、中国はその結果、その数日後、元々のアメリカ案をほぼ丸のみして中国修正案として四月の九日に提示をして、安保理の常任理事国と日本との間の非公式会合で取り扱われたと思いますけれども、このつまり中国案というものがいつの間にかアメリカ案を丸のみした形で出てきたと、そういう案にすり替わっていたというのは、どの段階で日本政府は把握しておりましたでしょうか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 今回の安保理でのこの議長声明を発出する、そこに至るまでの過程につきましては、アメリカや韓国両国と、またそのほかの関係国と連携をしながら、国際社会が、再三申し上げておりますけれども、強い一致したメッセージを迅速に出すことが大事だということで外交努力を積み重ねてきたわけでございますが、九日の五つの常任理事国とそれから日本との協議の具体的な内容、まあ具体的な内容については明らかにすることは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、我が国は、安保理がやはり強固で明確なそういう強い対応を行うべきと、そういう立場に立って種々のやり取りをこれらの国々とやってきたところでございますが、いずれにいたしましても、日米間では、中国等への働きかけを含めまして、私も含めて外相電話会談とか、あるいはニューヨークでの安保理の場を通じて緊密な連携協力を日米間で行って中国に働きかけを行ってまいりました。

     十一日には、タイのパタヤにおきまして、韓国とも更に緊密な連携を取りながら、私からも楊潔チ外交部長に……

    ○藤田幸久君 その前の話です。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) はい。

    ○藤田幸久君 九日の話です。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) また、麻生総理も直接協議を行うなどのぎりぎりの調整をやったわけでありますが、この最終局面に至るまで、安保理決議が望ましいと、そういう立場を主張していたわけですが、結果として決議という形にならなかったのは大変残念でありますけれども、我々としては、中国案というものにつきましては、私たちとしてはもう決議でということで中国に対しても働きかけをしておりましたし、米国、韓国ともそのような形で進めていたわけでございます。

     そういうことで、具体的なやり取りというものは差し控えさせていただきたいと思います。

    ○藤田幸久君 結果的に声明の中身がかなり良かったということ以上に、結局、米中間でプロセスが動いていったということの方が日本の外交上は今回非常に重要だったろうと思うんですけれども、普通であれば、中国というのはこういう決議とか声明の文案のやり取りは相当時間を掛けるものが、数日間で決まったと。これは両国間で、つまり米中ですね、日本抜きで相当の合意があったというふうに外交的には考えられると思いますが、いかがですか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 今回の北朝鮮のミサイルの発射に関する安保理のいろいろな対応をやる中で、米国とそれから中国との間でどのようなやり取りが行われたかということにつきましては、日本政府としてお答えする立場にはないわけでありますけれども、私たちとしては、日米がしっかりと連携をすると。委員のお話ありますけれども、我々としては日米が緊密な連絡を取ってやってきたと。あるいは、さらに韓国等との連携もありまして、当初は慎重でありました、確かに慎重でありましたけれども、中国もやっぱり安保理が一致して強いメッセージを出すということに理解を示すことになったと、私はそういうふうに思っております。

    ○藤田幸久君 その日米ですけれども、オバマ政権が多国間外交とおっしゃっている、そのことの言い方はいいと思うんですけれども、今回見ておりますと、多国間外交と言いながら、つまり中国等々と連携をして、結果的に日米関係の相対的地位が下がったのが今回のプロセスではないかと思っておりますけれども、つまり、日米とおっしゃったけれども、相対的にはむしろ日米の関係の相対的地位が下がってしまったというのが実態ではないかと思われますが、いかがでしょうか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 米中のやり取りについては、先ほど申し上げましたように、私どもその詳細は分かりませんし、またその具体的な内容は仮に承知していても差し控えるべきだと思いますが、オバマ大統領はこれまでも様々な機会を通じて日米同盟の重要性というものを明確に発言されて表明されておられるわけでありますし、またクリントン国務長官も同様であります。そういう意味では、私は、日米同盟の相対的な地位が低下していると、そういうふうには考えておりません。

    ○藤田幸久君 そのアメリカですけれども、お配りした資料、英文の資料を御覧いただきたいと思いますが、これはアメリカ議会の調査局、CRSの対北朝鮮援助報告書でございます。

     これは、要するに、一九九五年から昨年までに米国から北朝鮮に渡った援助、約十三億ドルにも上ると。これ実は、一九九八年の右側、これはテポドン1が発射された年ですが、その翌年、二億八千万ドル、つまり九九年は二倍以上に増えています。それから、一番右の欄の下の方へ行きますと、二〇〇六年ですが、これテポドン2の年でゼロであります。ところがその翌年は、つまり二〇〇七年には、四千五百七十万ドルと、これまた非常に増えているんです。

     こうした状況について、つまりアメリカは結局はこれだけ援助しているということに対して、日本側としてアメリカに対して抗議をされたことはあるんでしょうか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 今御指摘のアメリカの議会の調査局の報告書の内容を含めまして、これまで米国が北朝鮮に対しまして食糧支援、それからこの枠組み合意に基づくエネルギー支援、また六者会合における経済・エネルギー支援、そして無力化のための支援を行っているということは私どもも承知をいたしております。また一方、米国が人道的な観点から行うそういう支援につきましては、我が国としてはコメントをする立場にはございません。

     また、北朝鮮の非核化を前進させるための経済・エネルギー支援、これにつきましても我が国としては異を唱える立場にはないわけでありまして、いずれにいたしましても、我が国といたしましては、北朝鮮の非核化を含めましてこの諸懸案、これの包括的な解決に向けて、とにかく米国とはしっかりとした連携を取って、緊密な連携を取って働きかけをやっていくということでございます。

    ○藤田幸久君 具体的には、二度あることが三度あるだとすると、今年は少ないけれども来年は非常にアメリカからの援助が増えてしまうという可能性があるんですけれども、そうさせないために、つまり今年ミサイル発射があった、来年増えるということがない、行わせないために日本は何か働きかけを行うつもりはありますでしょうか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 今後も日米間ではよく連携を取って対北朝鮮の問題については取り組んでいきたいと、そういうふうに思っています。

    ○藤田幸久君 時間がないので次に行きますけれども、朝鮮総連傘下に在日本朝鮮人科学技術協会というものがございまして、ミサイル関連の技術流出に関係していたのではないかということが今まで言われておりますが、この実態について、警察庁でしょうか、お答えいただきたいと思います。

    ○政府参考人(池田克彦君) 御指摘の在日本朝鮮人科学技術協会につきましては、朝鮮総連の傘下団体の一つとして、在日朝鮮人の科学者、技術者等で構成されている団体であると承知しております。

     警察は、御指摘の団体を含めまして朝鮮総連及びその関連団体につきましては、公共の安全と秩序を維持するという責務を果たす観点から様々な情報収集活動を行っているところでございますけれども、その具体的内容につきましてはお答えを差し控えたいというふうに思います。

     なお、御指摘の団体につきましては、過去、ミサイルの研究開発に使用されるおそれのあるジェットミル、超微粉砕装置等が平成六年三月に北朝鮮に不正輸出された事案において、その構成員が関与していたということは明らかになっております。

     いずれにいたしましても、警察といたしましては、違法行為があればこれに厳正に対処してまいりたいと考えております。

    ○藤田幸久君 捜査の関係があるので言えないことも多いんだろうと思いますが、例えばイメージとしてこの団体が、私が聞いたところでは、例えば東京大学卒で一流企業や研究機関に勤務をされた経験があって、今おっしゃったような最先端の技術を有するような人々も含まれているというふうに聞いておりますが、そういったことはありますでしょうか。

    ○政府参考人(池田克彦君) 御指摘の団体につきましては、一定の科学的知識を有する者がいるとは承知しておりますけれども、個々の人定につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。

    ○藤田幸久君 引き続きまた開示をしていただきたいと思います。

     では次に、北方領土問題に関する谷内政府代表の発言について移っていきたいと思います。

     中曽根大臣は昨日、電話で谷内政府代表に事情聴取をしたということでございますが、したがって正確に内容を把握されたと思いますけれども、基本的に谷内政府代表の毎日新聞に対する正確な発言内容はどんなことだったんでしょうか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 御指摘の毎日新聞のこれはインタビュー記事ということでございますけれども、昨日は外務省の谷崎欧州局長から谷内政府代表に確認をいたしまして、私も昨日、電話をしたわけでありますけれども。

     私が谷内政府代表と話したところでは、谷内代表からは、この三・五島返還でもいいのではないかと考えているというような発言はしていないと、しかし全体の発言の流れの中で誤解を与え得る発言があったかもしれないと、結果として関係者に誤解を与えてしまったことは大変遺憾なことであると、そういうような説明を私は谷内さんから受けたわけでございまして、私といたしましては、御承知かと思いますが、谷内代表の発言というものが結果として誤解を与えたということは大変遺憾なことでありますし、そういうことから厳重に注意を行ったということでございます。

    ○藤田幸久君 今日の新聞によりますと、まずこれ、記者が書いた記事じゃなくてインタビュー記事ですね。かつ、谷内さんの同意によってテープで録音したと。この中川デスク及びもう一人の記者、それからカメラマン、それから学芸部の記者、つまり四人が本人同意の上で録音し、インタビューをしたということですけれども、それは間違いありませんか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) そのことについて、私の方は承知をいたしておりません。そのことというのは、どういう人がインタビューのときにいたかということを私は聞いておりません。

    ○藤田幸久君 テープで録音をし、かつ谷内さんがテープで録音することを認めていたということについても確認は取れてないんでしょうか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 確認はしておりません。

    ○藤田幸久君 この谷内政府代表は、少し先に行きますけれども、例えば産経新聞の十八日の報道では、谷内さんは記事は捏造されたものだと強調していると。かつ、今の大臣の答弁ですと、基本的にこの三・五島でもいいのでもないかと考えていると、今日も資料でその記事そのものをお配りしておりますけど、一番下の段の最後から十行目ぐらいですけれども、仮に、こうは言っていないと、テープで取ったにもかかわらず。そして、捏造だとおっしゃっている場合には、これは非常に国益にかかわることですから、毎日新聞をこれは提訴しなければ済まないんじゃないですか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) まず、谷内政府代表が捏造というふうに言っておられるのかどうか、私はそれはまず承知をしておりません。

     既にお答えいたしましたとおり、昨日確認いたしましたところ、繰り返しになりますけれども、そういう、その三・五島返還でもいいのではないかと、そう考えているという発言はしていないということと、全体の発言の流れの中で誤解を与える発言があったかもしれないということで、結果としてこれは関係者に誤解を与えたということは遺憾であるということで、私も注意をいたしまして、谷内代表もこれはもう大いに反省をしていますと、そういう話でありました。

     しかし、外務省からは毎日新聞社に対しまして、昨日でありますけれども、谷内代表の発言に関する本人の説明ぶり、これは局長が本人から聞いたものを説明をすると同時に、政府の従来からの基本方針というものをきちんと伝えているところでございます。

     重要なのはやはり政府の立場であると、そういうふうに考えておりますが、これはもう言うまでもありませんが、政府としては、もう北方四島の帰属の問題を解決して、そしてロシアとの間でこれは平和条約を締結すると、そういう基本方針は変わらないわけでありまして、今後も北方四島の返還を実現していく考えであります。

    ○藤田幸久君 イエス、ノーでお答えいただきたいと思います。谷内政府代表、これは閣議で決められた人事で総理官邸に事務所を擁している方が、私は三・五島でもいいのではないかと考えていると言われたと報道されていることは、これは間違いですか、それともこのとおりですか。でなければ、この厳重注意等もできないと思いますが、いかがですか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 私からは、昨日、電話で谷内代表と話をしたところ、もう繰り返しになりますが、三・五島返還でもいいのではないかと考えているとの発言はしていないと、そういうふうに本人が言っていたということでございます。

    ○藤田幸久君 言っていたことを認めて外務大臣として今答弁されているわけですから、であるならば、これは極めて重大なことで、しかも、今朝の報道によりますと、ロシアの有力紙コメルサントというんですか、「日本政府代表が「北方領土」の半分をロシアに残すことを提案」と題する長文の記事を掲載した。」とか、こういう、「分割する譲歩案はここ数年、日本の指導者層の間で活発に議論されてきた」というふうにロシアの有力紙まで載っていると。その基礎は三・五島でも構わないと言ったと言っていることですから、もしこれが間違っているならば、それこそ私はやっぱり、これは単に外務省だけではなくて日本の国益にかかわることですから、これは毎日新聞に対して提訴をするなり厳重抗議をするなりしなければ済まない話じゃないですか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 海外のこの報道がどういう報道をされているかということを私、詳しくは知りませんけれども、日本政府の立場は、昨日、官房長官、また私も、これは重ねて先ほど申し上げました、北方四島の帰属の問題を確定をして、そしてロシアとの間で平和条約を結ぶという、こういう政府の方針に変更はないということは、これは明確に昨日発言しているわけでありまして、そういう意味では、先ほどの誤解というものがそういうところにまで伝わって生じたということであればこれは遺憾なことでありまして、そういうことで私は厳重注意もいたしましたし、それから、政府の立場は従来どおりであるということもまた明確にこれは表明しているところでございます。

     新聞社に対しましては、これも繰り返しになりますけれども、そういう本人の発言に関する説明ぶり、聞いたものを、本人はこう言っているということを伝えるとともに、政府の方針というものも、これは新聞社に対してもきちんと伝えているということでございます。

    ○藤田幸久君 大臣は何か誤解ということを軽くお考えのようですが、昨日、薮中外務事務次官は、誤解を与えたのは深刻な問題だ、国益の観点から領土交渉は慎重に正確にやらないといけないというふうに外務事務次官がおっしゃっています。つまり、誤解というのは深刻だということを外務省の大臣の次のトップの方がおっしゃっていますけれども、つまり、これだけ誤解というのは深刻で、国益からも非常にまずいとおっしゃっているんですね。

     政府代表というのは、外務公務員法を見てみますと、日本国政府を代表して外国政府と交渉する権限を付与された者。で、権限を付与された者が公の場でこういうふうに言って誤解を与えたということは深刻だというふうに外務事務次官がおっしゃっている。権限を付与された政府代表、このままでは、これは何か対処しなければまずいんじゃないですか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 私は、決してこれが軽いものとは思っておりません。やはり、これは次官も私も共通しておりますが、これはかなり重大な発言であると、そういうふうに思っておるわけでありまして、厳重注意もいたしましたし、また日本政府の考え方を改めて表明をしたところでございます。

     また、外務公務員法におきましては、委員御承知のとおり、この政府代表というものは、これは外務大臣の所掌に属する任務を行う者であると。もちろん、これは政府を代表して特定の目的も持って外国政府と交渉すると、そういう任務もありますけれども、基本的には外務大臣の指揮監督下で職務を行うことということでございますので、私から厳重な注意をしたということであります。誤解を与えたということは大変大きな問題であると私も考えております。

    ○藤田幸久君 薮中さんと重みが違う今の発言でございましたが、ちょっとそれ、また戻りますけれども、先ほど来政府の考え方とおっしゃっていますけれども、この二月に日ロ首脳会談で麻生総理は、ロシアは二島、一方は四島では片付かないと述べ、その中間で妥協を図るというような言い方をされましたけれども、これに対して丹波元ロシア大使が、歴代日本の首相でそんなことを言った首相はかつて一人もいなかったと言っておりますが、そうでしょうか。こういうことを言い出したのは麻生総理が初めてでしょうか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 麻生総理の御発言の趣旨というものも、やはり四島の帰属を確定した後、その後の時期とかあるいは返還の進め方等については、これは柔軟にということだと、私はそういうふうに理解をしております。

    ○藤田幸久君 谷内さんは全く違った見解で、この新聞の一番下の段を御覧いただきたいと思います。大体一番下の段の十数行目ですか、これ、サハリンでの日ロ首脳会談では、新たな、独創的で型にはまらないアプローチという考えを確認した、日本側が四島あるいは二島、ロシアがゼロというのでは両国民の納得できる結果は出てこないと思うと谷内さんがおっしゃっておられる。これ、麻生さんがおっしゃったこととほぼ同じことをおっしゃっている。そして、一番最後の数行でも、面積を折半すると三島プラス択捉の二〇―二五%ぐらいになると。これも、麻生総理がおっしゃったことと全く同じことをこの新聞で谷内さんがおっしゃっている。

     これは、ですから麻生さんのお考えのことと谷内さんのお考えのことと一緒であり、かつ、今まで首相が言っていないことを首相がおっしゃり、それを政府代表が同じように公の場でおっしゃっているというふうに理解をできると思いますが、いかがでしょうか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 今委員からお配りいただいたこの新聞記事にはそういうふうに書いてありますが、私は、本人からは、面積等についての解説をしたんだと、そういうふうに本人からは聞いているわけでありまして、ここにはそういうような新聞記事となっておりますが、また、これが麻生総理の御発言と今関連付けたお話がありましたけれども、これは、総理のお考えは先ほど申し上げたとおりと私は思っておりますし、政府代表の発言というものは私が本人から聞いたものであると、そういうふうに私の方は聞いているところでございます。

    ○藤田幸久君 つまり、単に三・五島というだけではなく、ほかの部分も含めてこのインタビュー記事というものは間違っていると。つまり、大臣のお話ですと、谷内さんの一方的な説明をうのみにして判断、答弁をされているわけですから。

     そうすると、片や四人の人が谷内さんの了解の下でテープも取って、そのインタビュー記事が出ているけれども、かなりの部分が間違っているというふうに今の答弁を聞いておりますと認識せざるを得ませんが、それでよろしいんですね。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 繰り返しになりますが、私が本人から聞いておるのは、その三・五島返還でもいいのではないかと考えていると、そういう発言はしておりませんと、そういうふうに私に対しては報告があったわけでございます。

    ○藤田幸久君 であるならば、これは公の新聞でこれだけ事が、これからプーチンさんがいらっしゃる直前にこれだけの影響をもたらしたということは、日本の国益にとって大変な損失にもう既になってしまっている、ある意味では取り返しの付かないことになってしまっている。

     であるならば、毎日新聞を提訴をするか、あるいは、この谷内さんという方がそういう政府代表に私はふさわしくないという判断で、これは罷免をしていただかなければいけない。これはどちらかしかないと思いますが、いかがでしょうか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 新聞社を外務省が提訴をしたらという、今のは御提案でございますか。

    ○藤田幸久君 提訴をするか、谷内さんは、これはやっぱり政府代表としてふさわしくない、これは薮中さんの、この次官の発言を見ても、これは領土交渉は慎重に正確にやらなければいけないと、誤解を与えたにしても正確でないということは明らかなわけですから、これを罷免をするか、どちらしかないという答弁で今まで来ているんじゃないですか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 繰り返しになりますけれども、私の方としては、この誤解というものは軽いものではないと思っておりますし、そういうところから厳重な注意をいたしました。そしてさらに、政府としての見解というものも改めて表明して、この誤解を与えたかもしれないということにつきましては、政府はこういう考えであるということをまた外務大臣としても表明をしているわけであります。

     そういうところから、私どもは新聞社に対しましては、先ほど申し上げたように、この本人から聴取したことを伝えて政府の考えも伝えたと、先ほど申し上げたとおりでございます。

    ○藤田幸久君 事務次官はこれだけのことをおっしゃっている。ところが大臣は、この厳重注意というのは、今までの話ですと、根拠は誤解を与えたということしか厳重注意の対象になっていませんよね。つまり、こういう三・五島ということを言ってしまった、あるいはほかのこともいろいろおっしゃっている。米朝の直接交渉も必要だみたいなこともこの新聞の中でおっしゃっている。そんなことも含めて、仮にこの新聞記事が間違っているならばそれは新聞社に抗議をすべきで、そうでないならば、これは誤解を与えたということではなくて、この中身自体が私は厳重注意を超えた処分の対象であるべきではないかと。政府代表というのはそれだけ重い、法律に基づいて任命をされた存在であると思いますけれども、いかがでしょうか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 確かに重いものでありますが、本人も反省をしておることでございますし、我々としても厳重な注意をいたしました。また、政府の立場というものも改めて表明をしているわけでございます。

    ○藤田幸久君 言っていないことを書かれたということであるならば反省する必要ないわけです。反省をしているということは、誤解というならば、録音もしているわけですから、紙面になっているわけですよね。そうすると、この紙面が間違っているならばこれはしかるべき対応を取っていただかないと、これは外務省の名誉だけではなくて、あるいはそれ以上にこれは国益に関することで、今ちょうちょうはっしとこれから交渉しなければいけないという重大な、これは交渉事というものはそういうものであるということを、これはたまたま、国の根幹の問題であると、北方領土問題は座標軸を崩してはいけないと、歴史的にも法的にも四島を返還する根拠があるんだという、例えば丹波元大使もおっしゃっていますけれども、そういう問題だろうと思うんですけれども、単に誤解で厳重注意で、重要だという程度では済まないと思いますけれども、いかがですか。

    ○国務大臣(中曽根弘文君) 単に誤解とおっしゃいましたけれども、これは大きな問題であると、私も先ほどから申し上げておりますように認識をしております。かつ、政府としての考え方もこれもきちっと表明をしておりまして、今後、ロシアとの間で領土問題の交渉等がまた行われるように努力するわけでありますけれども、私たちの考えは、政府の考えは一貫して変わらないということはまた先方にもこれは伝えてまいりますし、表明もしているところでございます。

    ○藤田幸久君 この政府代表、そのままであるならば私は罷免に値すると思いますし、それに対して大臣がそうした答弁を続けるならば、私は外務大臣自身の責任にもかかわる問題ではないかということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます

    [藤田幸久茨城事務所]

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