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参議院外交防衛委員会における藤田幸久の質疑議事録「アフガニスタン訪問の調査報告書/クラスター爆弾/田母上航空幕僚長の懸賞論文について」2008年11月06日

活動報告

2008年11月6日

参議院外交防衛委員会における藤田幸久の質疑議事録

アフガニスタン訪問の調査報告書/クラスター爆弾/田母上航空幕僚長の懸賞論文について

○藤田幸久君 民主党の藤田幸久でございます。

 まず、昨日、オバマさんが大勝利を収めましたが、その件に関して中曽根大臣にお伺いしたいと思います。ちょっと違った聞き方をしますので、答弁書、目を離された方がいいかと思いますけれども。

 昨日、オバマさんが大勝をされましたが、ある論評によりますと、最大の功労者はブッシュ大統領であったと。つまり、ブッシュ大統領の八年間のいろいろな、戦争を含めたやり方に対する反発がアメリカで市民の皆さんのあれだけの票が得たんだというようなコメントがありましたが、この外交安保政策、このアメリカ国民の反発、これについてどうお感じになっているかということと、したがって、世界がこれから変わっていきますので、日本もこれまでのブッシュ大統領追随の外交安保政策というものを大きく転換すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(中曽根弘文君) 今委員も御承知でおっしゃいましたように、オバマ氏は大勝したわけですけれども、これの原因というのはいろいろ考えられると思います。ブッシュ大統領の又は政治の評価というものも私はいろいろあろうかと思います。

 私が一番感じておりますのは、オバマ氏がキャンペーンの間、チェンジという言葉を掲げて国民に強く訴えた、これが米国の国民の支持を得た大きな原因の一つではないかと、そういうふうに思っております。

○藤田幸久君 チェンジというのは日本でもいろんな政党が使いますけれども、本物のチェンジだということを国民が感じたのではないかというふうに感じております。

 本題のアフガニスタンの調査報告についてお聞きしたいと思います。

 先週もお聞きしましたのでその続きになりますが、まず、これだけの政府の方々がいろんな方々にお会いしたり視察をされたわけですけれども、そういう相手国あるいはいろいろな機関とのアポ取りをだれが行ったのか。当然、そのアポ取りをする際には、どういう団の名前であって、団長はだれであって、構成メンバーはだれでこういう役職で、どういう内容について意見交換をしたい、あるいは視察をしたいということを当然ながら相手の方々に連絡をし、文書等々で知らせているはずでございますけれども、だれが行ったか。

 それから、今申し上げたような内容の表記を英文でどういうふうに表現されておられたのか、お答えいただきたいと思います。

○国務大臣(中曽根弘文君) アポイントの取り方につきましては、在外公館に対しまして外務省の本省より、調査の趣旨とか日程とか、あるいは調査団のリスト、それから調査の希望項目、そういうものを伝達した上で必要なアポイントの取付けを指示をいたしました。在外公館では、基本的には電話による連絡、また直接アポイントメントを、先方のところへ出向いて先方の担当者とのやり取りによってアポイントの取付けを行ったものと、そういうふうに承知をいたしております。

 今委員おっしゃいました詳細な連絡のやり方につきましては、現地の状況、慣行などに応じて適宜今申し上げましたような内容を書面にて渡しているものと、そういうふうに承知をいたしております。

○藤田幸久君 それでは、英語でどういうふうに表記をしたのか。

 英語の名前、団の名前、それから、各十名ぐらいですか、方々の、向こうは軍の関係の方もいらっしゃいますから、こちらに軍の関係の方がいる場合には当然階級ということが非常に重要な、それがなければ、向こうもそれに応じたような人々の配置を組むわけですから、したがって、その渡した文書が英語でどういう団の名前で、団長の名前、階級、そして質疑内容であったのか、たくさん出した中で全然差し支えない紙が一枚や二枚あるはずですから、提出をいただきたい。通告をしておりましたので、出していただきたいと思います。

○国務大臣(中曽根弘文君) 本省から送付をいたしました調査団のリストには、メンバーの氏名とかそれから所属の省庁、それから役職名、パスポート番号、そういうものの記述がありますが、まず、調査団に特段の名前がないということは申し上げておきたいと思います。

 英語名は、大変申し訳ございませんが、私、ちょっと今承知、掌握しておりませんので、必要なら事務方から、参考人からお答えさせていただきたいと思います。

○藤田幸久君 済みません、通告をしておりますが。

 それから、前回この質問までは行きませんでしたけれども、前回、つまり三十日でしたか、の前日も通告をしておりましたが、出てきておりませんが。

○国務大臣(中曽根弘文君) 先ほど申し上げましたけれども、調査団に特段の名称が付いておりませんので、名称のないものに英文の名前もないということだと思いますが、そういうことで御理解いただきたいと思います。

○藤田幸久君 それは、私が見て実際に名前がなかったかどうかを確認をするために出してほしいというふうに先週から言っているわけでございますので、その階級をどういうふうにしているのか、目的をどういうふうに表記したのかということが重要なので、先月の二十九日以来二回にわたって通告をして提出を求めているわけですので、今提出をいただきたいと思います。

○国務大臣(中曽根弘文君) これは一つの外交上のやり取りになるわけでございますけれども、そういうことに関します文書につきましては、基本的には対外的には発出しないという、そういう前提で先方に送っているわけでありますので、通常の外交の慣行に照らしても適切ではないと、そういうことで開示するということは控えさせていただけたらと、そういうふうに思います。

○藤田幸久君 送ってないとおっしゃいましたが、そもそも送ってないで、手渡していたわけですよね、今までからの質問は。つまり、先週聞いたときには、そういうつまり手紙等はないという回答だった。今日は、直接行って手渡しをして、あるいは口頭で、電話で言っていると言っている。そのこと自体が矛盾であります。

 それで、先週から要求をしている、これは外交上というか、ごく簡単な当たり前の、基本の、つまり今までこれに出てきていないので、つまり、なぜそういうことを聞くかというと、英語と日本語で、あるいは外国語と日本語の間で違った訳の仕方をする場合に受け取り方が違うんです。だから、最低のものは出してほしいというふうに先週以来通告をしてお願いをしているわけです。ですから、出していただきたいと思います。

○国務大臣(中曽根弘文君) 先ほども申し上げましたけれども、先方に対しましては、その調査の趣旨とか日程とかリストとか、そういうものをお知らせしているわけでありますけれども、そういうものに関する文書はお渡しをしているということですから、調査団の、再三の御質問でありますけれども、名前等を記した、団としての名前等を記したそういう文書は出していないと、そういうふうに認識しております、承知しております。

○藤田幸久君 したがって、そういう紙があるわけですから、それを、十月の二十九日以来提出を求めているわけですから、出してください。

○委員長(北澤俊美君) 速記を止めて。

   〔速記中止〕

○委員長(北澤俊美君) 速記を起こして。

○国務大臣(中曽根弘文君) 委員から、写しの提出を既に要求しているというお話でございました。

 先ほどちょっと申し上げましたけれども、アポイントの取り方は、先方に出向いて先方の担当者と話をするやり方や、また電話によるものもあります。また、先方との話の中では、これも繰り返しになって恐縮ですが、調査の趣旨とか日程とか、あるいは調査団のリストとか希望の日にちとか、そういうものを先方に伝えているわけで、いろいろなやり方があると思いますが、調査団というような形の名称のものはございませんので、それについてはお出しするということできません。また、外交上のやり取りでもございますので、逐一公表するということもこれも外交慣行に照らしても適切ではないと、そういうふうに思っております。

○藤田幸久君 昨日も出していただいたものも、ちゃんと日本語の方は団となっております。

 それから、資料については、私の方は手紙と言っているわけじゃなくて資料と言っていたわけですから。ただ、これも含めて全体、国政調査権の中でお願いするかどうか後で判断しますので、先に、時間が難しいので進みたいと思います。

 先週もお聞きしましたが、軍事技術協定あるいは軍事業務協定、MTAに自衛隊が加わるということが可能なのかどうなのか、調査をされたということは前回答弁いただいていますけれども。それで、国際法上は武力行使に当たらないと言われるISAFに憲法上の制約のある自衛隊が加わるということが可能なのか。この辺が交戦規定とか武器使用基準等々について精査をしてきたんだろうと思いますけれども、そのことについてまず、まずというか、防衛大臣に伺いたいと思います。

○国務大臣(浜田靖一君) 今御質問の件でありますが、政府は、従来、憲法九条の下においては、我が国自身が武力攻撃を受けた場合における必要最小限の実力行使を除き武力の行使は禁じられているものと考えております。このため、国連憲章第二条第四項で禁止されていない武力の行使が憲法九条では禁止されるということはあり得るところであります。

 したがって、御質問のISAFへの自衛隊の参加を含め、我が国によるアフガニスタンへの自衛隊派遣を検討する際には、憲法との関係についても慎重な検討が必要になると考えております。ただし、政府としてはアフガニスタンへの自衛隊派遣を具体的に検討したことがないため、御質問のようなISAFへの自衛隊の参加の可否についてお答えすることは困難でございます。

 また、御指摘のISAFの交戦規定、武器使用基準、兵士の法的保護についても、アフガニスタンへの自衛隊派遣を具体的に検討したことがないため、我が国として詳細を承知しておらず、それらを自衛隊に適用することができるかといった点についてお答えすることは困難であります。

○藤田幸久君 不十分ですが、先に行きます。

 大型ヘリコプターのCH47あるいはC130輸送機については検討したけれども断念したというふうに聞いておりますけれども、なぜ断念したのかということと、これは航空自衛隊の関係ですから、田母神航空幕僚長もその判断に、そういう、彼の判断もあったのかどうか、併せてお聞きしたいと思います。

○国務大臣(浜田靖一君) かねてより政府は、新たな国際協力として我が国が行い得る活動や、そのための枠組みとしてどのようなものがあるかについて幅広く検討を行ってきたところであります。六月の調査は、こうした検討の一環として、現在国際社会の関心が特に高く、約四十もの国の部隊が派遣されて様々な活動が行われているアフガニスタンでのISAF及びPRTの活動について把握するため、実務的な情報収集を行ったものであります。

 したがって、そもそも調査によって得られた情報に基づいて自衛隊の派遣について判断をするような性質のものではないというふうに考えております。

○藤田幸久君 七月に洞爺湖サミットがありましたが、福田総理はこの六月の訪問の報告、少なくとも材料も参考にして、ブッシュ大統領に自衛隊の派遣については断念を伝えたというふうにも伝えられておりますけれども、そういう経過であったのかどうか、官房長官、お答えいただきたいと思います。

○国務大臣(河村建夫君) 福田総理が大統領に対して、そのような派遣をしないという、断念したという事実はないと、このように承知をいたしております。

 アフガン情勢についての意見交換はしたわけでありますけれども、自衛隊派遣を断念したと、こういうことの事実はない、このように承知をいたしております。

○藤田幸久君 ということは、派遣もあり得るというふうに理解をしていいんでしょうか。それから、二国間協議の場で恐らくあったんだろうと思いますけれども、そういう自衛隊の派遣についてのやり取りは一切なかったのかどうか。

○国務大臣(河村建夫君) 日米間におきましては常日ごろから緊密な意見交換を行っているところであります。ただ、個別具体的な要請が、このアフガンの問題について、今御指摘のような自衛隊派遣というような具体的な問題がアメリカから要請があったということではないわけであります。しかし、アメリカを含む国際社会から日本に対して、アフガニスタンへの支援を強化してほしいという期待があることは、事実存在することは承知をしておるわけでございます。

 しかし、アメリカの考え方、まあ日本の考え方と一致するんでありますが、我が国がどのようなこれから支援を行うかどうか、これは日本自身が決定する問題だと、こういうふうな立場を取っておるわけでございまして、ブッシュ大統領と福田前総理との首脳会談のときでは、これから引き続き日米間で緊密な連絡を取っていくと、これについては合意をしたわけでありますけれども、具体的に御指摘のようなことは、自衛隊を派遣断念を伝えた、自衛隊を派遣するしないについてそこの場で議論をしたというふうには承知をしておりません。

○藤田幸久君 ちょっと先に行きます。

 この訪問の期間中、制服組が四名行っていらっしゃいますけれども、この制服組の方々は訪問先で制服を着て行動されましたでしょうか、防衛大臣。

○国務大臣(浜田靖一君) 調査に参加した自衛官は、訪問先において基本的に制服を着て行動をしておりました。

○藤田幸久君 昨日、中村哲さん、ペシャワール会、参考人でおっしゃっておられましたが、自衛隊の方が制服で来られたということがパキスタンのテレビ、アフガニスタンのラジオで報道され、それからパキスタンだったかアフガニスタンだったかの新聞にも報道され、ジャパニーズトゥループスと、日本の部隊というか兵士という形で表現をされ、アフガニスタンにおいてはいよいよ日本の軍がやってくるんだというふうに話が流れて、アフガニスタンで行動しているペシャワール会の中村さんを始め、これから身辺に気を付けなければいけないというふうに感じたという、昨日、まさに大臣が座っているその席だったんですけれども、中村さんからお話がありましたが、突然の質問で恐縮ですが、その制服で行かれたということが実はそういう影響があったということについてはどうお感じになりますでしょうか。

○国務大臣(浜田靖一君) 基本的に自衛隊の制服というのは、まさに、かの地においてそういったことを報道されるかもしれませんが、我々としてはあくまでも調査に行ったということでありますので、そこまで、我々とすれば普通、常識的に、活動する際に我々の制服を着てというのは、これは当然のことだと思いますので、そういった意味においては、そこまで、我々とすれば、逆に言えば調査ということが説明できていないということであればちょっと残念な結果だなというふうには思います。

○藤田幸久君 今回の予算は、三省庁個別の予算なのか、それとも特別の枠の予算なのか、それから総額について、これは官房長官、お答えいただきたいと思います。

○国務大臣(河村建夫君) 今回の訪問団の調査費でございますが、内閣官房、外務省及び防衛省の三省、個々別々の予算で対応いたしておりまして、別枠で調査全体としての予算計上をしたものではないわけであります。

 具体的な数字でございますけれども、経費でございますが、内閣官房の経費は約二百万、外務省の経費は約三百万、防衛省の経費は約五百万でございまして、三省全体として約一千万でございます。

○藤田幸久君 防衛省の予算が多いのは、物品の輸送とか、そういった関係があるので防衛省の予算部分が多いんでしょうか、浜田大臣。

○国務大臣(浜田靖一君) これは人数だと思います。旅費の分ですね。

○藤田幸久君 分かりました。

 それから、航空自衛隊から一名参加しておりますが、この方に対する派遣命令は田母神航空幕僚長の命令でございますか。

○国務大臣(浜田靖一君) そのとおりでございまして、田母神航空幕僚長が出張を命ずる人事発令を行いました。

○藤田幸久君 今日、この報告書について今までお伺いしましたが、感じますことは、今まで三段階にわたって私ども、このペーパーをいただきました。最初は数週間前でございましたが、一枚紙だったと思いますが、表題のような紙でございました。それから、先週三十日ですか、いただいたのは、先週申し上げましたが目次のような内容でございました。昨日いただきましたのはチェックリストのような、つまり何と何を調査したかということでございます。

 私ども、拝見しておりまして感じますのは、そもそも、やはりこれ、何ができるかできないかということの調査の材料収集に行ったんだろうと思います。確かに、これは実務的な調査だとおっしゃっていますけれども、これ材料が一番重要なんで、その中で、つまりフィージビリティー、何ができるかできないか。

 今日、ある政府委員の方はフィージビリティーというよりもフィールドスタディーだとおっしゃいましたが、フィールドスタディーが一緒に材料集まりますとフィージビリティーになるんだろうと思いますけれども、そうすると、それをもって洞爺湖サミットの前に、結局何ができるかできないか、材料は確かに調査団が収集でしたけれども、出てきてそれが大臣に報告をされたわけですから、その判断をしたのは政治の部分だろうと思うんですね。ですから、そういう意味では非常に重要な調査だったんだろうと思いますけれども。

 それから、先ほど浜田大臣の方からお話ありましたように、調査だとおっしゃいますけれども、やっぱり制服が行った調査なんですよね。私服が行った調査じゃないわけですから、だから、制服の方が、それから一人はイラクにも派遣をされた方が行って、つまりイラクとアフガニスタンの比較もされたということですから、まさにイラクでは何ができて、イラクのサマワに匹敵するような要塞のようなものがアフガニスタンの中にあるかないかというふうなことも当然調査の判断の重要なポイントだったんだろうと思うんです。

 そうしますと、そもそも、日本語の方では調査団というふうにペーパーには出てきても、英語の方では調査団というふうに出していないということも含めまして、やはり非常に不可思議な、そもそも何のために何をということの部分がですね。粗材料を収集に行ったにしても、ここ一、二年の間で日本政府として、省庁別とはいっても調査に行ったのはこれ一回の調査でございますから、そうしますと、しかも、アフガニスタンにそういう制服を着ている方も含めて調査に行ったということでございますから、私はやはり、繰り返しますけれども、やはり国政調査権を含めて、この調査、報告を出していただきたいということを改めて所感として委員長に申し上げて、次の質問に移りたいと思います。

 委員長、お願いいたします。

○委員長(北澤俊美君) ただいまの藤田君の御要請につきましては、後刻理事会で協議をいたします。

○藤田幸久君 そこで、今、航空自衛隊の方も送られた田母神さんの問題について、主に防衛大臣にお伺いをしたいと思います。

 まず最初に、官房長にお伺いしたいと思いますが、官房長は、この田母神さん本人から、懸賞論文に応募したという話を雑談の中で口頭で聞いたことがあるというふうにおっしゃっておられますけれども、その口頭で聞いた後に、当然ながら、事前通告をなぜ要請しなかったのかということについてお伺いしたいと思います。

○政府参考人(中江公人君) お尋ねの件についてでございますが、時期、場所等はよく覚えておりませんが、役所の外であったような気もいたしますけれども、田母神前空幕長と雑談の中で、今委員御指摘のように、当該懸賞論文の応募について言及があったと記憶しております。ただ、その際、論文のテーマですとか内容についての言及はなかったというふうに記憶をいたしております。

 そのときはこれが通報に当たるものとの認識はございませんでしたが、今から思いますと、そのときあるいは事後に、論文の内容ですとかあるいは通報の手続などについて確認をするべきであったというふうに思っております。

○藤田幸久君 多分内規にあるというふうに理解をしておりますので、それも含めて後でその対応についてもまたお考えをいただきたいと思いますが、時間の関係で先に行きますけれども、田母神さんは、これまで事前通告をして論文を書いていたと、外部に、それは承知しておりますけれども、それ以上に、私調べておりましたらば、航空自衛隊の機関誌に随分活発に書いておられます。今日は資料として配らせていただいておりますが、大臣方の方にも行っているかと思いますけれども、たくさん、この「鵬友」という航空自衛隊幹部の方の発行する機関誌でしょうか、その中で二つほどコピーをお渡しをしております。こういうやつですね、「鵬友」という、これ二セットお配りをしております。(資料提示)

 それで、その中の、平成十六年七月号の方からまず御覧いただきたいと思いますけれども、まず、一の「攻撃は最大の防御なり」という章がありまして、下にありますページ数の九ページ、右側にこういうことが書いてございます。「我が国は専守防衛を旨とする国防の態勢を維持しているが、防御のみを考えていては効果的な防御態勢は出来ないのではないか。攻撃を考えないといつも攻撃する側に一歩遅れてしまうのだ。準備が後手になる。自衛隊の中にも相手国への攻撃について徹底的に考える人たちが必要であると思う。」ということが書いてございます。

 それから次に、もう一つの三月号の方にこういうふうに書いてあります。七の「身内の恥は隠すもの」という表題でございます。たくさん書いてあるんですけれども、下にページ数が書いてありますが、二十四ページに、アンダーラインのところをちょっと読み上げます。「身内の恥は隠すものという意識を持たないと自衛隊の弱体化が加速することもまた事実ではないか。反日的日本人の思う壺である。」。そして、下の方に、「公開を要しない事項については徹底的に秘匿するということで、有事のための訓練をしていると思えば良い。秘匿すると決めたことを秘匿できないようでは作戦遂行に大きな支障が出る。」。

 つまり、専守防衛じゃなくて、攻撃もするんだと先おっしゃっておられて、そして、その攻撃を決めたことをこうやって隠し通さなければいけないという考え方ですね。

 それから、もう一度この七月号に戻っていただきまして、七月号の五に「月刊誌へ論文を投稿する」というのがあります。そこの中の二十四ページ、一番最後のページを御覧いただきたいと思いますが、そこに、要するに、どんどんどんどん自衛官に向かって投稿しろと言っている部分ですが、読み上げます。「部内の雑誌への投稿に止まることなく外に打って出ることが大事である。正論、諸君、ボイス、ジスイズ読売などに論文を投稿してみることだ。」と。そして、下の方に行きまして、「掲載してもらえるかどうかは論文の出来ばえによると思うが、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」である。」と。そして、「統幕学校では十六年度に教官も学生も一人一論文を目標に頑張ってもらおうと計画しているところである。」と。

 つまり、たくさんいろいろ書いてあるんですが、この今引用したところ三つを整理しますと、やっぱり専守防衛だけじゃ駄目だと、だから攻撃が必要だと。そういう有事作戦を決めたならば秘匿しながら準備をしなければいけないと。そして、こういったもろもろのことをどんどん自衛官の皆さんに対して雑誌へ投稿しろと、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるということでございます。

 この表紙にも出ていますけれども、この当時の田母神さんは統合幕僚学校長であります。今日、文部大臣経験のお二人の大臣いらっしゃいますけれども、学校長がこういうことを言っておられるわけですが、まず浜田大臣、この中身は、先週来出ておりますけれども、政府見解と違うことと私は認識いたしますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(浜田靖一君) 確かに政府見解とは違うというふうに思います。

 そしてまた、逆に言えば、先ほども申し上げたんですけれども、まあこの程度をかなり超えているというのは事実でありますが、その中で意見を述べるということまでは我々とすれば規制をしていないということでございます。

○藤田幸久君 学校長としてこの航空自衛隊幹部の発行する雑誌にこういったことを書いて、学校長としてどんどん書けというのは、まず中身が政府と違うと、見解が。それから、学校長として論文を書けと言っている。で、中身はこれ、ほかにもいろいろあるんですよ、先週来出てきているような中身。ということは、学校長として、一種の広報宣伝活動といいますか洗脳をしながら、職権を利用してどんどん書け書けと言っていることになりませんか。

○国務大臣(浜田靖一君) 基本的に、そこはそういうふうに、今、藤田委員の方から御指摘のあった部分というのもそういうふうに見れるところがあるかもしれませんが、ただ、自衛官で論文を書く、要するに、いわゆる文章を書くという部分において、その部分の実力が落ちているという、まあその点が足らざるところがあるとすれば、論文を書けということに関しては、内容は当然、これはもう今指摘のあったようなこういった政府見解に基づかないようなことではいけないとは私自身も思います。しかし、論文を書く勉強というのは、一つのカリキュラムというか考え方の中ではあるのかなと。ただ、それが今先生がおっしゃったように政府見解とは違うというものとはまたちょっと違うというふうに私自身は思っております。

○藤田幸久君 この「鵬友」に田母神さんが書かれたものをお読みになっていただきたいと思いますが、先週来出てきておるような内容のことがちりばめられております。その上で隊員に対してこういうのを書け書けと言っていることは、そういうことも含めて書け書けと言っているように考えるのが普通じゃありませんか。

○国務大臣(浜田靖一君) そこは、論文を書けというのと内容の問題というのは私は別だと思います。ですから、今、田母神さんがこの学校長としての立場でこの同じ内容を書けと言ったのか、それとも、論文を書いて、要するに自分のその能力を上げなさいと言っているのとはまたちょっと違うような気がいたします。

○藤田幸久君 それは大臣がこれ全然目を通されてないからだと思いますが、流れの中で言っているのは、黙っていると反日的な人々の方が広報的に強いんだと、だからこちらも積極的に親日的な意見をどんどん出していかないと負けてしまうと。第二の戦い、「戦場は二つある」という論文あるんですけれども、要するに戦場、いわゆるバトルフィールドじゃなくて広報活動も勝たなきゃいけないんだということをがんがん言った上でこういうことを言っているんですよ。だから、流れからすると、分けているんじゃなくて、こういうことをいろいろ言った上で、どんどん黙っているとやられちゃうよと、だからどんどん言わないと駄目だよと。

 それから、例えば歴史教科書なんかも、こういうタイプの歴史教科書は、どんどん自分のお金を出して買ってもそういうものを支援していかなきゃいけないというようなこともあるんですよ。その上で言っている話ですけれども、それでも別個だというふうにお考えになりますか。

○国務大臣(浜田靖一君) いや、これは内容的には極めて不適切だと思います。

○藤田幸久君 そこで、これ度々、数回こういうことを書いていらっしゃるわけですけれども、昨年に田母神さんを航空幕僚長に任命する際にこういう言動をチェックしなかったんですか。

○国務大臣(浜田靖一君) 私は、田母神氏が空幕長に任命されるに当たって、同氏の執筆した論文の内容まで確認されていたわけではなかったと承知しております。

 いずれにせよ、私としては、今回の件を受けて、幕僚長の要職にある者については自らの社会的地位を踏まえた適切な言動を行う責任があることは当然と考えておりますので、こうした観点も踏まえて隊員の任命及び監督には今後万全を期していきたいというふうに思っているところであります。

○藤田幸久君 何か力のない今答弁でしたけれども。そもそもこれが発覚した先月三十一日ですか、大臣は田母神さんに、電話ででしょうか、辞職を求めたということですけれども、どういう言葉のやり取りを、どういう言葉を使われましたでしょうか。

○国務大臣(浜田靖一君) その際には、当然この内容に関しまして大変不適切であるということをお話を申し上げました。そして、そのお話をした後に、今回、辞職をしてほしいということをお伝えをいたしました。

○藤田幸久君 今朝以来聞いておりまして、お辞めをいただきとかお辞めにならなかったとか、何か丁寧語で、今お話聞いていても本当に辞めろと迫ったのかなと。ハマコーさんだったら、辞めろ、おまえというような話をするぐらいの、いや、国民の皆さんそう思っていらっしゃると思うんですけれどもね。今朝から聞いておりますと、何か非常にお公家さんが話しているような感じですけれども、全然、不適切であったというような、何か傍観者のような感じで、これだけのことが実は中の機関誌にも出ていたし、あったにもかかわらずという気がいたしますが、いかがですか。

○国務大臣(浜田靖一君) 父の話がありましたが、私は人格が別だと思っておりますので、そういう意味では、極めて先生方にお話しするときには冷静に的確にお話をしようと思っておりますので、私の余り喜怒哀楽を表に出すというのがいいことなのかどうなのかというのもありますので、私の思いとすれば、空幕長を辞めさせるということの重さが一番の私の毅然とした態度だというふうに思っておりますので、それを表に出して言えと言われるのであるならば、これからはそのようにさせていただきたいと思います。

○藤田幸久君 辞めさせるということでございますが、懲戒にしていませんですね。それで、いろんな方々からなぜ懲戒にしなかったんだと。

 それで、結局、退職させたという言い方をしていますけれども、そもそもまず、時間が手続上掛かるとかいう説もありましたが、それは懲戒手続に入ってからの話で、基本的に懲戒手続に入っていないわけなんですね。一方で、事務次官、官房長とかは減給とかなっていますけれども、あれは懲戒処分ですよね。ということは、事務次官、官房長とかは懲戒処分にしたのに、なぜ田母神さんだけ懲戒処分にしていないんですか。

○国務大臣(浜田靖一君) 田母神前航空幕僚長につきましては、平成二十年の、今年ですね、十月三十一日に航空幕僚長という責任ある地位にとどまることが不適切である行為が発覚したことから、同日付けで航空幕僚長の職から外しまして、航空幕僚監部付といたしました。通常、航空幕僚長の職を解かれた時点で既にこれは将官の定年退職の年齢を超えておりますし、その時点で退職となるわけであります。

 防衛省としては、田母神前航空幕僚長の規律違反の可能性が排除できないことから、同日付けで勤務期間を同年十一月三十日まで延長する人事の措置を講じました。しかしながら、田母神航空幕僚長の航空幕僚監部付になって以降の対応から、自ら辞職する意思もなく、また迅速な処分の手続に協力する見込みもなかったことから、勤務延長期間を最大限延長した場合の定年退職となる日まで懲戒手続を完了することが困難であるというふうに考えました。また、田母神前航空幕僚長のこうした姿勢を踏まえますと、田母神前航空幕僚長を空将という航空自衛官の身分を保有させたままにしておくことは好ましくないというふうに考えました。

 防衛省としては、これらを総合的に勘案いたしまして、十一月三日付けで勤務期間の満了により退職させる人事を講じたところでございます。

○藤田幸久君 私が聞いたのは、まさに空将を懲戒にする部分の手続になぜ入らなかったのかということで、つまり、手続の問題はいろいろあるかもしれませんけれども、この事務次官等は懲戒処分決めているわけですよね。そうすると、空将を外す部分の懲戒部分は少なくとも手続に入るべきじゃないんですか。

○国務大臣(浜田靖一君) 今お話し申し上げましたように、要するに、この処分を、手続に協力する見込みもないということもございますし、そして、この一月二十一日までに懲戒の手続が完了できないということは、その時点でもう定年退職の時期を迎えてしまって、懲戒というものにする前に、すべてを決定する前に退職が決定してしまうということもあったので、我々とすれば、そこはしっかりと退職させるべきだと思ったので十一月三日で退職をさせたということであります。

○藤田幸久君 つまり、協力しない人は懲戒できないということですか。イエスかノーかでお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(浜田靖一君) いや、そうではなくて、我々とすれば、その手続の、幾ら懲戒の手続をしてこのままやっていっても、要するに定年退職が一月の終わりで来てしまうわけですから、その時点で懲戒の手続というのは、もうそれは終了してしまうということになってしまいますので、我々とすれば、この懲戒の手続をするよりも辞めていただくことを優先したということであります。

○藤田幸久君 この場合は辞め方の方が重要で、国民にとってもそれが今話題になっているわけだろうと思いますけれども、つまり、手続が結果的にどうなるか以上に、懲戒、空将を解く懲戒の手続をすべきであったのではないかというのが私の質問です。

○国務大臣(浜田靖一君) ですから、我々とすれば、基本的に懲戒と同じように、辞めていただくということが極めて重要ということ。そしてまた、もう一つ言わせていただければ、航空幕僚長の要するに地位を解任した、解いたということがまず第一段階目で極めて重要だと思っておりまして、その後に、要するに空将としての地位をなくすために、我々とすれば、そのときに選ぶときに、懲戒でいくのも、それが最終的に懲戒の手続、懲戒免職ということが確立しない間に定年退職になってしまうということを考えれば、一刻も早く辞めた方がいいという判断をしただけであります。

○藤田幸久君 懲戒かそうでないかということによって退職金の額が違うんじゃないでしょうか。それから、退職金は今のところ予定どおり払うつもりであるのか。それから、前空幕長という形で払うつもりなのか。もし懲戒にしていれば退職金の額が変わっていたんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○国務大臣(浜田靖一君) 我々とすると、退職金の話というのはこれは確かにあるかもしれませんが、今この数字を出すというあれになっておりませんので、あえて我々の方から御説明できないわけでありますが。しかし、今あるこの制度の中で決まっておることでありますので、必然的にこの制度を変えるしか今のところ方法がございません。そしてまた、懲戒免職という手続が最後に完了しなければその懲戒が成立しないということであれば、当然のごとくこれは、我々とすれば、今辞めさせる手段とすれば定年を早くするということしか我々も方法がなかったものですから、その点を考えて今回の定年退職を早めたということでございます。

○藤田幸久君 ちょっとまた戻りますけれども、今回のこの論文に関して、アパグループ代表の元谷さんという方が主催をしたものに対して三百万円の懸賞論文ということで応募をしたわけですが、このアパグループの代表の元谷さんという方は小松基地金沢友の会の会長をされておられますが、このときの小松基地の司令は田母神さんでありましたですね。その確認をしていただきたいことと、時間の関係で、そういう特別の関係があった人同士がこういう形で三百万円の懸賞論文に応募をすると、そして当選したわけですけれども、これは一種の便宜供与に当たりませんか。

○国務大臣(浜田靖一君) 今回、田母神幕僚長は、民間企業が懸賞金等を示した上で一般に募集した懸賞論文に応募し、有識者等の審査委員会による審査の結果、受賞したと承知しております。

 仮に、隊員として懸賞金等を受領したとしても、現時点において、自衛隊員倫理法及び自衛隊員倫理規程に規定されている利害関係者との禁止行為や、利害関係者に該当しない事業者等から社会通念上相当と認められる程度を超えて財産上の利益の供与を受けることには該当しないものと考えております。

 なお、倫理法の趣旨は、職務の執行の公正さに対する国民の疑惑や不信を招く行為の防止を図ることであり、事業者等から何らかの経済的利益を受けたとしても、透明性ないし公開性が十分に確保されていれば受領することは可能であるということでございます。

○藤田幸久君 大臣、そうおっしゃいますが、今回のこの懸賞論文に関しては、今朝防衛省の方に伺ったところ、今把握している限りで、二百三十五名が応募した中で自衛官が七十八名も応募しています。そして、その七十八名のうちの六十名がこの小松基地の関係者であります。そうしますと、友の会をつくったときの司令が田母神さんで、それで二百三十七、八名のうち七十八名、そして、しかも六十名が小松基地の方が応募をしたと。

 そうしますと、先ほどの話に戻りますけれども、この田母神さんという方は、この「鵬友」というあれでどんどん皆さん論文を書け、論文を書けと応募を奨励していて、そして今回も、こういう実は、ある意味じゃおいしい論文のあれがあるんだということを少なくとも紹介していたという話は聞いています。論文を書けとまでは言っていないというふうにおっしゃっているようですけど、今までこれだけ論文を書け、論文を書けと言っていて、かつ、今度はその小松基地とゆかりのある友の会の会長さんがやっているこの懸賞論文にこういうものがあるよと言うことは、どんどん出せというふうに促したというふうに考えられるんじゃないでしょうか。浜田大臣に。

○国務大臣(浜田靖一君) 本年五月、本件の懸賞論文の募集について情報を得た航空幕僚監部教育課は、その趣旨が自己研さんに役立つものと考えまして、全国の航空自衛隊の部隊に対して本件の懸賞論文募集記事について紹介したことが確認されております。

 航空幕僚監部が行った行為は、私的な論文に関する応募の紹介でありまして、特定の見解を表すことを強制するものではありませんが、これが適切なものであったかどうかということに関しては今後検証していく必要があると考えているところであります。

○藤田幸久君 ですから、先ほど大臣は、この「鵬友」の論文に関して、中身とそれから論文を書けということは別な話だとおっしゃっている。違うんですよね。まさにつながっているわけで、しかも、大変まれなこの懸賞論文を、しかも、友の会の会長さんがやっているところに属している隊員が六十名も応募するような形で応募して、これ、田母神さん以外の人が三百万取っているかもしれない。二位、三位は幾らか知りませんけれども、仮に数名受かることもあり得るわけですよね。そうすると、極めて特異な条件のいいものに応募をし、かつ、その応募をするということが自衛官としての精進なり評価も高まるような流れの中で出てきている。

 と同時に、こういうようなことをやってきた方が、突然変異のように先週この論文が見付かってということじゃなくて、今までこういうことをやってきたということを自衛隊の中の方々が分からなかったはずがないわけで、それを去年、簡単に任命してしまった。当時は久間大臣のようでございますけれども、それから官房長官も最終的には了解をしたという形になったと思いますけれども、自衛隊あるいは防衛省として、こういう、これだけの材料がある方を任命してしまったということについて、身内に甘いというか、チェックが全然利いていないというふうに言われてもしようがないんじゃないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(浜田靖一君) 先ほど申し上げたように、我々とすれば、そういったものをクリアして今回、幕僚長という形でなられたと思っておるわけでございまして、今回このようなことが起きて、私どもとすれば、それに対して私自身の、その今までのというか、今回の案件に関して私として航空幕僚長を辞めていただいたということでございまして、その当時の時点ではそういったことがなかったのかなと。我々とすれば、その判断についてどのような判断があったか分かりませんけれども、しかし、その時点で能力的にはいろいろな面で満たすものがあったのかなというふうに、今この時点では推測をするところでございます。

○藤田幸久君 河村官房長官に、通告じゃございませんが、お答えいただきたいと思いますが、これ、やはりこの幕の長、陸海空あるいは統幕長というのは、今までのこの流れからして、これはやっぱり国会承認人事、つまり、今の段階では内閣承認人事に多分なっているんだろうと思いますけれども、広い意味で、官房長官の方で防衛省改革等を進めておられますけれども、シビリアンコントロールということでいえば、やはりこれは国会承認人事にすべきではないかということで御検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(河村建夫君) 国会承認案件というのはこれまでも決められておるわけでございますが、今御指摘のような点からこの国会承認事項にすべきかどうか、これについて私の方で該当すべき課題であるかどうかについては検討してみたいというふうに思います。

○藤田幸久君 ありがとうございます。

 白議員から一、二分いただきまして、済みません、クラスター爆弾について一言質問いたします。

 オスロ条約の署名が見込まれる国が百を超えそうでございますけれども、今年、福田総理が、このオスロ条約は採択し、署名に向けて準備をするというふうに発言されておられますけれども、間もなく、今週もジュネーブでいろいろ別の会議やっておりますけれども、日本政府として、この採択し、署名に向けて準備をするということについてどうお考えなのか、その決意を中曽根外務大臣からお答えをいただきたいと思います。

○国務大臣(中曽根弘文君) 政府といたしましては、このオスロ条約への署名に向けまして、安全保障上必要となる措置についての予算上の手当ても含めまして、より具体的な検討を行っているところでございます。

 ただ、政府としてのこの署名についての正式な決定というものは、今後、このような、今申し上げましたような検討を踏まえて改めて行うということになっております。

○藤田幸久君 前向きな発言、ありがとうございました。

 質問を終わります。ありがとうございました。