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  • 【2005年4月8日】


    活動報告

    平成17年4月8日(金曜日)
    午前9時3分開議

    第162回国会 衆議院 内閣委員会

    衆議院内閣委員会 「食育基本法」 についての参考人質疑で服部栄養学校 服部幸應校長に質問

    衆議院TVへリンク*『衆議院TV』ではこちらの審議中継をビデオで配信しています

    藤田幸久 学校法人 服部学園
    服部栄養専門学校理事長・校長
    医学博士 服部幸應
    食の安全・監視市民委員会
    事務局長 水原博子
    21世紀の水産を考える会
    代表理事  河井智康

    ○松下委員長 次に、藤田幸久君。

    ○藤田幸久 民主党の藤田幸久でございます。

     三人の参考人の皆さん、ありがとうございます。

     私が時々行っておりますグループで、食事をする前に皆さんが、天つちの恵みと多くの人々の働きに感謝して命のもとをいただきますという言葉で食事をいただくグループがあります。私も、ふだんから、毎日三食そんな気持ちで食事をいただかなければいけないと思っていながら、なかなかできない。そんな意味で、そのグループに行ってこの言葉を言うときには、身が引き締まる思いで、おいしく食事をいただいております。

     そんな観点から、この食育の問題について今回考えさせていただきました。

     それで、こういった問題を解決するには、病気が起こると、よく言われますように、西洋医学か漢方薬かというような話もございますし、あるいは、自然治癒力か投薬かというような言われ方もするわけです。

     まず、服部参考人にお聞きしたいのですけれども、時間の関係で簡単にお答えいただきたいのですが、参考人は、あえて漢方か西洋医学か、あるいは自然治癒力か投薬かと言われたら、どちらを選ばれるのでしょうか。

    ○服部参考人 私、今、代替医療の時代に入ってきているのだろうと思います。というのは、西洋医学と東洋、それ以外のやはり気の問題ですね。気持ちによって大体病気というのはどうも起こってきたり治ったりしますね。そういった部分を加味したもの、これは今欧米が相当進んでいますが、日本の医療の中ではまだ一握りしか行われていない、西洋医学信奉ですので。そういう方向には今なりつつあると私は眺めております。

    ○藤田幸久 私も大賛成でございます。

     ちなみに、服部参考人のこのパンフレット、大変よく書かれていまして、さっと読んだだけですが、最初の「食育の大切さ」というところで、「食という字は「人」に「良い」と書きます。つまり、人を良くすることを育むことが「食育」です。」と。

     つまり、食べるという字は人を良くするということになっているのですが、今、その人を良くする食べるという字が、人を良くしないようになってきたということが今回の食育問題の根本だろうと思うのです。

     では、なぜその食べるという字が人を良くしなくなってきたかというと、私が思いついたのは、心を亡ぼすという字でございます。心を亡ぼすという字を漢字で書きますと、忙しいと書きます。りっしんべんに亡ぼすと書いて心を亡ぼす。

     つまり、今問題になっておりますこの生活習慣病、それから食育が侵されて、今、いろいろな現象面について、それからこういった現象に対して対応すべき必要性については、お三人の参考人の方々も、この委員会に参加をしておられる皆さんも、全員一致しているわけですが、では、それについてどう対応しようかという方法論について立場が違っているわけです。

     私は、この生活習慣病を起こしている一番大きな原因が、やはり、この忙しさ、心を亡ぼす。忙しさというものがなぜできてきているかというと、これは、生活習慣病というのは、個人が、委員長も私も服部参考人も、私自身が生活習慣をみずから発明してつくったのではないのですね。別に逃げるつもりで申すわけじゃありませんが、やはり先ほど来出ております通勤時間の問題とか、それから雇用の関係の問題とか、なかなか実際の有給休暇もとらない、習慣とかでとれないとか、これは個人の生活習慣ではなくて、私なりに申し上げますと、管理社会習慣病といいますか、生活習慣というよりも社会の習慣なのだろうと思うのです。

     したがいまして、人を良くする食べるという字を否定してしまった忙しさ、心を亡ぼすということは、個人が心を結果的に亡ぼしておるわけですが、社会全体が、特に日本の場合には管理社会全体が、その忙しさをつくってしまっている。

     そうしますと、服部参考人に代替医療のことまでおっしゃっていただいたそのお答えに私も賛同しておりますけれども、その観点からいたしますと、やはり今回のいろいろな孤食の問題とか出ておりますけれども、いわゆる管理社会生活病の根本の原因を除去していく、そのための総合的な努力が必要ではないか。その観点から考えた場合のいわゆる基本法というアプローチの仕方が最も妥当であるかという観点が私は必要ではないかというふうに思っております。

     そうしますと、先ほど来の質問に出ておりますけれども、ちょっと逆の現象から申し上げます。

     先ほど、太田昭宏議員の質問の中で、早寝早起き朝御飯という話が出ました。実は約一カ月ほど前でございますが、東京都の足立区に入谷小学校というところがありまして、非常に成績が悪いのです。それで、そこの校長先生とかが工夫をして、朝御飯を小学校で出す活動を始めました。それで、非常に成績が上がったというのをNHKの総合テレビでやっておりました。これは、地域が非常に貧しい、所得の低い地域があるので、朝飯を食べないで来る生徒がいるので、朝御飯を出すことによって成績が上がったという事例なのです。

     私は、こういったイニシアチブ、いろいろな面で、いわば親の忙しさ、あるいは管理社会の生活病による、習慣病によるものを変えるいろいろなイニシアチブがいろいろな形で出ていく環境が必要だろうと思うのですけれども、例えば、逆にこの基本法ができて、上からといいますか、いろいろな形で出てきますと、多分、校長先生はなかなかそういったイニシアチブが自由にできないのではないかという気もするのですが、水原参考人、その辺いかがでしょうか。

     つまり、基本法というやり方と、先ほど来おっしゃっておられる民間の方とか個人の方がいろいろやられているイニシアチブが結果的に逆効果になってしまう面もあるのではないかという気もいたしましたので、御質問したいと思います。水原参考人にお願いいたします。

    ○水原参考人 私は、先ほどから申し上げておりますように、今、管理社会生活習慣病とおっしゃいましたけれども、そのほかにもいろいろと問題は、子供自身の健康状態の問題とか、それから、今の子供たちが乳児のときから反応を示さないということも出てきているわけですね。それはなぜかというと、今おっしゃったような母親が忙しくて子供をじっくりだっこして語りかけないということもあって、それは都会の子供だけではなくて、実はデータがありますけれども、青森県の非常に農村地帯でもそういう子供たちがふえているというデータは出てきているわけなのです。だから、そういうことで、今の大人の世界の忙しさが子供の世界にも非常に大きな影響を与えているということがあるわけです。

     そういうことを今回の食育基本法の中でどういうふうに是正していくのかということについては、私は先ほどから、この食育基本法というのは余りにもそういうところの根本的な問題に触れないまま本当にたくさんのことを網羅して書かれておりますけれども、実際にはそれが実現しないのではないかということを申し上げておりまして、私は余り期待できないというふうに思っております。

    ○藤田幸久 そこで、今事例を入れてしまいましたが、済みません、服部参考人、そんなわけで、問題の根っこに対応する、先ほど代替医療のお話もされましたが、現象ではなくて、ですから、今回の食育基本法で取り扱われている、事例として挙がっているものは、対症療法、現象なのですね。対応しなければいけない現象はみんな一致しているのです。その現象をどう治癒していくか、根本原因をどう直していくかという観点からして、私はたまたま思いつきで管理社会型生活習慣病というようなことを申し上げましたけれども、そういったものに対応する際に、先ほど小宮山委員の方から十二個目の基本法というような話もありましたが、こういう手法でやることが本当に根っこの問題の対応にどの程度効果があるのかということについて、お答えいただければと思います。

    ○服部参考人 人に良いと書いて食と読ませておりますけれども、私、もう今は、食という字を変えた方がいいのではないか、人に悪いと書いた方がいいのではないかという時代に来ていると思っているのです。ですから、「人を良くすることを育む」、そういったことを今実践しなければいけないということで食育が生まれているのだろうと私は思っているのです。

     先ほど御質問の中に、校長が理解していけば、いろいろほかのことが、まだやらなきゃいけないことがあるのではないかというお話もされていましたけれども、大体校長が理解していませんから。いろいろと校長先生方ともお話をするのですが、食のことに関してはほうってありますね。本当に一部の方ですね、関心を持ち始めたのは。やはり、学校教育を行うのが、しつけまで含めて物を見ていかなければいけないところに欠落があると私は思っています。

     それで、実は、学習指導要領というのがありますけれども、この中に、僕は、食育の時間を入れるべきだろうと、そこで進めていかない限りまずいわけですから。

     これは学校基本法にも関連が出てくるのだと思いますが、その辺の連携の中で、私はやはり、食育基本法というもの自体をもっと我々の知恵でいかに使っていくかというのを次の段階で討論させていただくということが非常に必要になってくることと、代替医療その他、今、御承知のように三十二兆円ですね、医療費が。毎年一兆円ずつ上がってきているのですが、このままでいくと、二〇二五年には六十九兆円ということになる。やはりこれは、食生活自体をコントロールしていくというか、一人一人国民がわかるようにしていってあげなければいけない、そのためには組織を使ってやるべきだろう。そのためには、この基本法というのは非常に必要だと私は思っております。

    ○藤田幸久 その際に、先ほど来私は、その原因といわゆる症状の関係についてずっと申し上げてきているわけですが、現象面については皆さん認識の一致があるわけです。そうすると、原因との関係、多分忙しくしてしまっている社会環境があるわけです。

     一方、最近の新聞でも、百ぐらいの企業が例えば子育て支援、つまり男の社員も育児休暇を長く、スウェーデンの場合でしたら、夫婦で一年間とれるとか、それから子供二人目、三人目になると、かなりの多額のボーナスといいますか報奨金が出るとか、そういう子育て支援のような企業も出てきておりますけれども、例えば、有給休暇の消化の問題とか、子育て支援とか産休とか、あるいは都市環境の職住接近を可能にするような問題とか、つまり、今回のその症状を、人に悪くしてしまっているという、食べるが人を悪くしてしまっているというふうにしてしまった問題に対応するようなことも、せっかく基本法といって、かつ、省庁横断的な法律でございますから、むしろそういったことも提案をするということ。

     それからもう一つは、やはりインセンティブが必要だろうと思うんですね。こういうことをすることによって、例えば食に関心を持つ、あるいはお父さんがより育児に取り組むとか、むしろ、そういうインセンティブも含めた、いわゆる原因に関する対応も本来は盛り込むべきではないかとも思いますが、服部参考人、いかがでしょうか。

    ○服部参考人 個人的には、盛り込んでいただきたいのはまだたくさんあります。今先生がおっしゃられたようなインセンティブな部分もありますし、ですから私は、これはその次の、いわゆる国民会議というんでしょうか、それに期待しているのです。実は、そこで言わせていただける機会があったら言わせていただきたい。

     きょう、こちらに皆さん参考人の方がいらしておりますけれども、それぞれ、やはり、これが完璧ということではないと私は思います。完璧というのはなかなかできませんので、いろいろ網羅されておりますが、その中で、我々は、一番必要なものから順位をつけていって、やはりやっていく場合に、こういうものがあればみんなの機運が上がるという、そのきっかけをつくっていただくために、この食育基本法というのは非常に重要な意味があるのではないかと思っております。

    ○藤田幸久 河井参考人にお伺いしたいと思います。

     地産地消の問題とか自給率の問題とかおっしゃっておられますけれども、例えば、今、いわゆる平均寿命が低い国々、あるいは疾病が多い国々、貧困が多い国々、平均寿命も、三十五歳などという国もございます。これはほとんど途上国に多いのですが、自給自足で地産地消で、ここで言われているようなことは全部満たしているのですけれども、逆の現象が出ている。

     今回の食育に関して、これはもちろん言わずもがなで、実質的には先進国の中での話になっているのだろうと思いますけれども、やはり私は、ことしは貧困がロンドン・サミットのテーマでもございますし、それから、いわゆる残飯が多いということも、これまた逆の、世界の中でそういった途上国あるいは最貧国がふえている、そういう観点からの自給率の問題、あるいは地産地消の問題という点を考えますと、ここでおっしゃっていることと全く逆のことがあるので、そういったことも考えながらこの問題についても考えていくべきではないかと思いますけれども、河井参考人、いかがでございますでしょうか。

    ○河井参考人 例えば、魚の問題で一つ例を挙げてみますと、今、日本は百五、六十カ国ぐらいから魚を輸入しているのですね。そうすると、もう当然、途上国からもどんどん輸入をしています。一方で、それは外貨獲得になるのではないかという議論がありますけれども、現地に行ってみますと、結局日本が高値で買うので、相場が高くなってしまって、地元の人たちは食べられないというのです。そこの国の人たちが飢餓に瀕している、そういう矛盾を今、日本は持っているわけですね。

     ですから、日本としては、先進国ですから、経済大国ですから、少なくとも飢餓の国の人たちの食べ物を取り上げるような、そういうことはしない方がいいのではないか。これはやはり、自給率の問題の一つの大きな意味ではないのかというふうに考えています。

    ○藤田幸久 済みません。先ほど名前を間違えて恐縮でございますが、水原参考人に申し上げたいと思います。

     結論として、この基本法にかわって、やはり管理社会全体の問題に対する取り組み、その根っこの問題に対する取り組みを、基本法で盛り込まれている以上の大きな国民運動にしていくべきだろうと思っておりますけれども、いわゆる運動論的に、例えば、企業に対しても、あるいは行政に対しても、いろいろな省庁に対しても、いろいろな運動の働きかけ、そして、いわゆる一般の民間の方々が、むしろ、ひるまず、より積極的に、よりその気になって動けるような環境づくりが必要ではないかと思いますが、そういったことについて、御提案なり御意見があればお伺いしたいと思います。

    ○水原参考人 今、私も先ほどから部分的に申し上げましたけれども、やっているんですよね。皆さん、いろいろな障害があるのを乗り越えて一生懸命やっています。それを国民的な運動にするということになりますと、私は、食の問題は、こうすべきという、管理するものじゃないと思うんですよ。それがまず一つです。

     ですから、もしも、だけれども今の状況をみんなで共有して今後どうするかということに入るのであれば、何かそういう検討する場を、生産者、消費者、市民、いろいろな立場の人たちが集まって、では、今のこの状況をどういうふうにやるか、この食育ということに関して、打開するためにはどうしたらいいかという検討の場をまず持って、そこでもって、一遍、現状分析、どうするかということを話し合える場を持ったらいいと思います。それも、急がなくていいのだと思うのです。一年、二年じっくりかけてやっていったらいいと思います。

     そういうことを、本当にみんなが、市民とかそういう一般の人々の声を何とかいろいろな形でもって吸い上げて、そこで何か一つの方向を見つけていくという努力が私は行われたらいいのではないかというふうに考えます。

    ○藤田幸久 ありがとうございました。

     今御提案をいただきました場づくりについては、服部参考人、河井参考人も含めて、ぜひ共通の努力として、そういった努力をしていただきたいということをお願い申し上げ、それから、この委員会の中で出席者が大分減ってしまったということは参考人の方々に対して大変失礼なことになったということを、大変遺憾でございますけれども、私が申し上げるのもなんですが、おわびを申し上げて、質問を終わらせていただきます。

     ありがとうございました。

    ○松下委員長 委員長からも注意申し上げますが、与党の理事さんに、きちっと委員の確保と、着席して参考人の質疑、やりとりを聞くように、委員長から厳しく注意します。

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