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アジア政党国際会議参加に関する簡易報告書2004年09月10日
活動報告
アジア政党国際会議(北京、9月3日~5日)簡易報告
一、出席者:末松義則、藤田幸久、近藤昭一、菊田真紀子ニ、脱北者への人道的対応を日中両国政府に要請
アジア政党会議出席のため北京を訪問中の民主党議員団は、2日、前日に北京の日本人学校に逃げ込んだ脱北者とみられる29人が滞在している日本大使館領事部を訪れ、斉藤法雄領事部長に「脱北者の北京日本人学校への駆け込みについて」という仙谷由人政調会長のコメント(別紙)を手渡し、脱北者の人々を人道的に処理するよう強く要請すると共に、関係者から事情調査を行った。
このコメントは堀之内公使を通じて阿南大使にも届けられた。
事情調査の主なポイントは以下の通り;
- 今回の脱北者と見られる29人(以下脱北者と表記)は、周到な準備をして日本人学校に駆け込んだと思われる。侵入した金網を破るために早朝から作業を始め、やっと金網を壊して10時半に侵入できた。
- 日本政府は昨年以来の日本関係施設への侵入の経験を活かした対応マニュアルを作成しており、今回は事件発生5分後には学校関係者から領事部に通報した他、中国公安部に通報をした上で1時間半後には29名全員を領事部に移送するという素早い対応を行うことができた。
- これまでに、全員の氏名、生年月日、韓国亡命を希望していることを日本政府関係者が確認している模様。今後順調に行けば、韓国大使館による面接、中国公安部による裏づけ調査などを経て、第3国経由で韓国入りというプロセスが考えられ、それでも1~2ヶ月はかかる見込み。
- 29人は、領事部内の大きな一部屋に収容され、ダンボールが敷き詰められ、その上に大使館員が購入したふとんなどが敷かれている。市内の食堂などから届けられる食事が与えられ、医師の診察を受け、特設シャワーも2、3日中に取り付けられる予定。希望する将棋、トランプなども届けられ、極めて人道的な扱いを受けている様子。
- 中国政府は静観し、何らの反応も示していない。北朝鮮政府への配慮もあり、ことが大げさにならないうちに、静かに決着することを望んでいると見られる。
(人民大会堂にて、公明党上田勇代議士、堀之内公使も同席)
- 岡田代表に宜しく。早期の訪中を歓迎したい。
- 自民党がこのアジア政党国際会議に来ないのが残念だ。大型代表団を台湾に送ると言うので憂慮して止めようとしたが、自民党は聞かなかった。 (同席の堀之内公使に対して) これから言うことを一言も漏らさず日本政府に伝えてほしい。
- 自分は全国の対外活動と党の対外活動の両方の責任者として、対日問題を重視している。最近も全世界に赴任している全ての大使を集めた会議において、善隣友好の確認をし、特に周辺国、とりわけ日本との長期的関係の重視を確認した。
- 日本国民が戦死した家族のために靖国に参拝することは気にしない。しかし、現職の最高のリーダーが参拝の立場を崩さず、A級戦犯を再三参拝することは中国の国民を傷つけている。歴代の首相の立場とも異なっている。民主党が提案している新しい追悼施設については理解する。(よく理解されていないようなので、後で資料を送ると伝える。)
- (日本大使館領事部にいる脱北者に関する仙谷政調会長のコメントを手渡し、中国側への人道的対応を要請したのに対し) 我々は脱北者とは言わない。これは国際的な団体が画策しており、中国に不安と主権侵害、日本人学校に不安と脅威を与えている。日本も冷静に対応して欲しい。我々は、国際法と国内法、人道的観点から対応して行きたい。日中両国の領事部関係者が連絡を取り合っている。早期に解決できることを期待している。
- 高句麗問題は、中国が指導者を靖国に派遣し、ノ・ムヒョン大統領と協議して合意に達した。
- 中日の経済関係は良好。お互いに3原則を守り、建設的な努力をすれば、困難を克服でき、問題に対処できると思う。
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