マニフェスト「いばらき丸洗い宣言」を発表2010年11月10日
11月7日、民主党県連の臨時幹事長として記者会見し、民主党茨城県連マニフェスト「いばらき、まる洗い宣言」を発表しました。この作成に当たった福島伸亨臨時幹事長代理と川崎あつし副幹事長も同席しました。
私は、今回の茨城県議会選挙は、古い茨城の政治風土と仕組みを丸洗いする選挙であると位置づけている、と冒頭に申し上げました。「茨城県戦後汚職年表」という本があり、その中では、県議会黒い霧事件、ロッキード事件、ゼネコン汚職事件、暴力事件が取り上げられている。そして県議会議長ポストを巡る買収による黒い霧事件の結果行われた1967年の出直し選挙では、収賄関係議員12人が立候補し、そのうち8人が当選した。しかもその内の1人は逃亡先から、3人は獄中から立候補して当選した。以来茨城県自民党の力の源泉は県議会にあり、そうした現職に代わり民主党候補が当選することが、本当に茨城の政治が変わった、新しい元気な茨城県への道が歩めるこちにつながる、と訴えました。
この日は民主党岡田克也幹事長が、茨城県の5人の一年生議員と県議候補による集会を訪れてくれましたが、その模様を以下のようにご自身のブログに書かれています。
○茨城訪問―意欲的な候補者擁立から、人が連なる良い循環へ
日曜日は茨城に行ってきました。
茨城は12月に県議会選挙があります。春の統一地方選挙に先立って選挙があり、是非、ここで一定の成果を出したいという思いで回ってきました。
茨城は非常に自民党の強い県で、かつ、自民党の県議会議員が権力を持っていることで知られてきました。国会議員ですら、特定の県会議員には、なかなか頭が上がらないと言われたこともあります。
この茨城で、先の総選挙で民主党からは、5人の新しい衆議院議員が誕生しました。選挙区で勝った人、残念ながら選挙区では勝てず、比例で上がった人を含めて5人です。いままで、大畠議員(経済産業大臣)1人だったのと比べると、劇的に変わりました。
その総選挙での勢いを、是非、今度の県議選でも引き続き維持し、あるいは、強化してもらいたいと考えています。
党としては、しっかり候補者を立てることを、統一地方選挙に向かって発信していますが、茨城では意欲的に候補者を立てていただきました。
私は、それぞれの小選挙区を回って、県会の候補者の方々ともお目にかかってきましたが、非常に多士済々であり、しっかりとここで頑張ってもらいたいと思います。
茨城でもお話をしましたが、私の地元の三重県は1つの先行事例です。北川正恭さんを知事選挙に出すときに、若い候補者を県会にもたくさん立てて、そこで1つの弾みがつきました。
以来、県会議員選挙を4回やってきましたが、いまや、県会での第一会派は民主党系の会派であり、県会議長も、民主党系の議員で私の秘書をやっていた三谷さんが務めています。
そういった現状まで来るためには、4回の統一地方選挙を必要としましたが、是非、茨城も今回の選挙をきっかけに、しっかりと民主党の力を伸ばしていただきたいと思います。
三重県の場合には、県会議員選挙で誕生した議員が、やがて4区の森本議員や参議院の芝議員のように国会議員になったり、あるいは、津の松田市長や四日市の田中市長のように、県会議員から主要都市の市長になったりということも実現しています。
そのあとの県会議員には、さらに若い人たちがなるという、1つの循環が出来上がっています。
是非、茨城県を始め各県においても、意欲的に候補者を出して、そこから人が連なり、担い手が出てくるという、良い循環を期待したいものです。
以下がマニフェストです。
茨城マニフェスト
民主党茨城県連マニフェスト
~いばらき、まる洗い宣言~
あしたも、50年先も
あなたの暮らしを政治の真ん中に。
長年におよぶ一党支配体制が続いた茨城県政。
そのことにより、税金の使い方は大きくゆがんでしまっています。
1兆9500億円にも上る県の借金はますます膨らむ一方です。
年度末に繰り返される不必要な公共事業は今年も繰り返されています。
医師不足に代表される地域医療や福祉への不安は解消されていません。
若い世代の雇用情勢・子育て環境の厳しさは少子化問題に拍車をかけています。
ブランド力全国ワースト1位では地域の活力は湧いてきません。
県政は、今、大きく変わらなければなりません。
地域に飛び込み、地元のみなさまとともに汗をかき、
声にならない声をしっかり受けとめ、
地域から茨城県の今と未来を考える
信頼される政治へとつくりかえていかなければなりません。
豊かな自然と農林水産業、ものづくりの力と最先端科学技術、
可能性あふれる茨城県の産業をエンジンに、地域の元気を育みたい。
そのすべては
安心で安全な地域生活を取り戻し、住みやすい茨城県をつくるため。
可愛い子どもや孫たちに活力あふれ豊かで快適な茨城県を引き継ぐため。
あしたはもちろん、50年先を見据えながら
あなたの暮らしを政治の真ん中に。
① 徹底した行財政改革
国における政権交代はこれまで長い間行われてきた硬直した税金の使い道を、いったん立ち止まって見直す機会となりました。
茨城県においても、しがらみのない力でこれまでの県の施策を見直す「いばらき、まる洗い」が必要です。
今こそ、先送りを許さず県財政の立て直しに真正面から取り組みます。
・ 県政総事業仕分け、規制仕分け ・ 県議会議員定数の60議席以内への削減と区割りの見直し
・ 住宅供給公社問題への対応や出資団体の削減等過去の負債を総整理
・ 市町村との二重行政の解消
・ 地域経済活性化と公平性を両立させる入札制度の研究
② 茨城県政の徹底した浄化
政治の信頼が失われています。特に茨城県政は長い間の一党支配が続くなかで議会が「形がい化している」「県民から遠い」など厳しい指摘がされています。
行財政改革を推進し、未来に夢のある県政を実現するための基盤整備として公正で透明な議会を確立し、県民と県議会の信頼の絆を改めて育まねばなりません。
・ 十分な発言機会が確保され実質的な議論を行える議会運営への改善
・ 県政運営の基盤となる自治基本条例、議会基本条例、政治倫理条例の制定に向けた検討の開始
・ 政務調査費の使途の徹底公開 ・ 委員会のネット公開、議事録、議員個人の賛否の公開、賛否に対する会派の見解等の徹底した審議情報の公開
・ 会派活動の活発化(積極的な条例提案、タウンミーティングの開催)
③ 「新しい公共」が生き生きと活躍する地域
県民ニーズが様々に拡大している中で、公共サービスの幅がどんどん拡大しています。
しかしながらそのすべてに対応することは現実的ではありません。
必要なことは県民 と行政の役割分担。NPOや市民団体・企業と県との連携を強め、公共の担い手を多様化させ、より重層的でしなやかな地域社会を構築します。
・ NPO活動等に対する優遇税制などの充実
・ 既存の中間支援NPO を活用した協働施策の再構築と条例化
・ 指定管理者制度の積極的活用
・ NPO、社会起業家等の活動状況の情報公開、マッチングの場の創設、市民活動窓口の設置
・自治基本条例の制定
④ 地域医療の再生と安全・安心な地域づくり
茨城県の人口10万人当たりの医師数は、全国平均を大きく下回っており、医療体制の充実を図るためには医師の確保は緊急の課題です。
県民の健康を守るため、医師の地域偏 在や診療科偏在、救急医療体制の充実などについても早急に取り組み解決しなければならない問題です。
・ 医師偏在(特に県北・県西)の是正 ・ 医学部の県内増設
・ 救命救急センターの整備等救急医療体制の充実と救急広域化に連動した救急医療情報システムの再構築で「たらいまわし」の撲滅
・ メンタルヘルス、がん対策、難病対策の充実 ・ 「茨城県歯と口腔の健康づくり8020・6424推進条例」に基づく歯科検診等の促進
・ 空きテナント等への医療福祉コンプレックスの整備
・ 介護報酬の引き上げ、待遇改善と雇用確保 ・ 国保広域化への積極的な体制整備
・ 警察署・交番の適正整備と警官増員、地域コミュニティとの連携 ・ 環境保全、水質浄化、温暖化対策の推進
・ 犬猫の殺処分全国ワースト1位の返上
⑤ 子供を産み、育てやすい環境の整備
急激な少子化が進む中、茨城県に限らず我が国全体が今後も成長を持続するためには、児童生徒の教育環境の改善ばかりではなく、
ライフスタイルの多様化に適応できる様々な子育て環境の充実も図っていかなければなりません。
・ 不妊治療への助成の充実
・ 就学前児童の医療費無料化
・ 35人学級の着実な実現
・ 学校の耐震化の推進
・ 学童保育、病児保育の充実
・ 教職員の加配等による発達障害児への対応の充実
・ 介護関係施設の整備の促進と介護サービス従事者の待遇改善
・ 企業内託児所整備支援や東京都認証保育所制度のような保育施設の整備促進策等による待機児童の解消
・ 医学部特進コースの充実等特色ある高校教育の推進
・ 子育てお母さんの再就職支援
・ 児童虐待への対応の強化
・ 通学路への歩車分離信号の拡大
⑥ 与党とのパイプを生かしたインフラの整備
日本経済の持続的成長および首都圏災害時の緊急輸送路の確保を図るためには、茨城県内に計画されている各高速道路全線の早期開通とともに、
国道の渋滞箇所の解消も必要です。
また、多様な航空需要に首都圏全体として対応するため、および県内の産業や観光の発展、
働く場所の創出等を進めていくためにも、茨城空港や重点港湾などの早期整備・促進も望まれるところです
・ 圏央道・東関道、鹿島・茨城の2重点港湾(北関東3県との物流連携促進体制構築)
・ 茨城空港を国策として首都圏第三空港と位置づけ、LCC・プライベートジェット就航誘致
・ 常磐線の東京延伸、つくばエクスプレス(TX)のつくばから先への延伸の調査開始
・ 渋滞箇所の解消(国道6号日立バイパスの南伸化、国道50号線バイパス・4車線化の早期完成等)
・ 防災体制の確立と河川改修の推進
⑦ 茨城の資源を生かした産業活性化と雇用の確保
県内には世界に誇れるトップレベルの最先端科学、基礎科学、産業応用技術、生産技術 など、他に例をみない知識資源の集積がなされています。
それらを活用・連携した新たな科学技術の開発や新しい産業の創造が今後の日本の持続的発展のために求められています。
科学技術ばかりではなく、「首都圏の食料生産基地」としても多彩な農水産物に恵まれてはいますが、
残念ながら茨城ブランドの構築や地域人材の育成には繋がっていないのも現状です。
・ 夢のある「総合特区」の創設(具定例:つくば国際研究特区:優秀な外国人を誘致して研究開発施設集積、
日立・ひたちなか環境エネルギー産業特区、鹿島環境エネルギー産業特区)
・ 東海・那珂・大洗の原子力産業集積を生かした原子力国際機関の誘致
・ コンパクトシティの推進(市街地への集中投資)と商店街の再生
・ 交通弱者に配慮した公共交通の維持、活性化
・ 新規就農、農業の6次産業化を支援するためのワンストップ支援センターの充実
・ 茨城ブランドの農産物の輸出、東京へのアンテナショップ・レストランの設置によるブランド獲得
・ 県内の公共建築物の県産木材を利用した木造建築化 ・ バイオマスエネルギー導入のモデル地域の構築
・ 住宅リフォーム支援策の充実
・ 地元発注優先ルールを明確にした入札制度の改善等による中小企業支援
・ 県内高校に就職をサポートする専任の専門スタッフを配置
⑧ 観光の活性化と好感度のアップ
県内の豊かな自然、歴史や食などの地域資源・人材資源を活かした体験交流、映画ロケの誘致等を通じて茨城県のイメージアップと交流人口の拡大、
更には地域の活性化が求められています。
・ 知事によるトップセールスを促す
・ 茨城空港周辺に免税店・レジャー施設等を集積した観光拠点を設立
・ 国内外の映画ロケの積極誘致
・ 県内2つのJリーグチームの活性化支援と県西地区へのJリーグチーム育成の支援
・ 東京、大阪、上海事務所の機能を戦略的に充実強化 |
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