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ウイリアム・ヘイグ オックスフォード大学総長と対談2025年06月13日

ウイリアム・ヘイグ(William Hague)オックスフォード大学総長と対談しました。外務大臣や保守党党首を歴任しましたが、総選挙敗北の責任をとって党首を辞任したため首相には就任しませんでした。保守党党首で首相に就任しなかったのは、オースティン・チェンバレンと二人しかいません。
対談して、党派を超えて国や世界を考えるステーツマンであることを実感しました。後ほど動画をアップしますが、主な内容は以下の通りです。
- (問)現在アメリカの各大学はトランプ大統領によって多様性、平等性、包摂性(DEI)が否定されていますが、オックスフォード大学では、そうした脅威に対してどう対応するお考えですか?
(答)オックスフォード大学はDEIなどの多様な価値を長年尊重してきています。8百年にわたり、政治の介入を跳ね返してきましたので、今後も政治の介入には抵抗していきます。
- (問)オックスフォード大学は、世界の共通の価値観などを守るために、各国の主要大学とどのように連携していきますか?
(答)これまでも、各国の主要大学とは連携してきましたが、今後ますます共通の価値感の重要性などを世界に一緒に強く訴えていきたいと思います。
3 (問)トランプ大統領による遠心力と予測不可能性が、世界を偶発的で取り返しのつかない局面に導く可能性もありますが、どう対応すべきでしょうか?
(答)ますます世界の連携が重要で、欧州を中心に、日本なども含めこれまで以上の求心力を高めていくことが重要です。
4(問)世界中で、ポピュリズムが台頭していますが、これに対応する、世界全体の運営(statecraft)の新しいシステムが必要ではないでしょうか?
(答)ポピュリズムに迎合する政治が拡大しているのは危険です。国連、NATO,WTOなどの国際機関が充分機能しない時代になっているので、大きくまた急速に変化している世界の問題に対応できるシステムが必要です。
対談を終え、世界の新しい運営システム(statecraft)とヘイグ総長のような世界全体を考えるステーツマンが今こそ必要であることを痛感しました。
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