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国連人権高等弁務官と質疑応答2025年06月03日

 フォルカー・トゥルク(Volker Türk)国連人権高等弁務官(United Nations High Commissioner for Human Rights, OHCHR)の講演を聞きました。アイリーン・トレーシー(Irene Tracey)オックスフォード大学総長なども参加しました。総長は天皇陛下が卒業されたマートン・カレッジ(Merton College)の元学長で2月に東京で陛下ともお会いされたとのことです。

OHCHRは世界各国における人権の保護と啓蒙を目的として1994年に創設されました。高等弁務官は環境問題への対応の必要性を強調しました。質疑応答では、ガザやウクライナなどに関する質問が多数寄せられました。

私は、「国連は常任理事国(P5)が関与している紛争の解決は構造的に難しいのではないか?ウクライナに侵攻したロシアや、イスラエルの後見のような米国が拒否権を行使するので。国連は各国政府の連合体であることの限界もあるので、世界の人々やNGOなどによる連合体のような組織も必要ではないか」と質問しました。

 それに対し高等弁務官は、確かにP5による解決が難しい紛争もあるが、ハイチやジンバブエなど国連が近年解決に貢献した事例もある。国際司法裁判所(International Court of Justice)などと連携しながら解決に取り組んでいる問題もある」と答えて頂きました。