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『対立の架け橋―スイスの研究機関』2023年07月17日
スイス・コーの国際IC世界大会出席の機会に、ジュネーブで平和研究を担う二つの研究所を訪ねました。
The Geneva Centre for Security Policy (GCSP)は、1985年の米国レーガン大統領とロシアのゴルバチョフ書記長のサミットを契機に設立されたシンクタンクです。冷戦下の外交と軍備競争に関して両首脳が直接対話するとともに、関係諸国の政府関係者が軍縮や安全保障について研究する9か月コースをスイス政府が主催したことが始まりです。
Thomas Greminger.理事長(元欧州安全保障協力機構(OSCE)理事長とChristian Bühlmaann事務総長(元スイス防衛省大佐)が迎えてくれました。(写真2)
GCSPはコーの国際IC世界大会のサマー・アカデミーという特別講座を支援し、担当者をコーに派遣しています。
最近のコースには、アメリカと北朝鮮の防衛担当の政府関係者が一緒に参加し、山歩きのコースを苦労して終えた後、感激して涙を流して別れを惜しんだとのことです。またアメリカとイランの参加者が一緒に興じたというゲーム機も見せてもらいました。
現在ウクライナとロシアの参加者が一緒にコースを受けているとのことです。
ドイツとフランスの和解を担ったコーと同じような和解活動も行っているのです。
Graduate Institute of International and Development Studies(IHEID国際・開発研究大学院)は、外務大臣、国家元首、コフィー・アナン元国際連合事務総長、7人のノーベル賞受賞者などが教授を務めた大学院です。
Liliana Andonova教授が案内してくれました。(写真3)
この二つの機関は、国連の欧州本部、世界貿易機関(WTO)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、世界保健機関(WHO)、国際労働機関(ILO)、赤十字国際委員会(ICRC)、世界知的所有権機関(WIPO)などが集中し、世界の様々な問題に対応する拠点にあります。
平和のために、こうした機関の活動からさらに学んでいきたいと感じました。
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