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  • 【2007年3月23日】

    1984年から93年まで水戸市長をつとめた佐川一信さんの蔵書3万冊とクラシックCD1万枚などを収める佐川文庫を訪ねました。まさに佐川さんのメモリアルホールです。

    彼は「誰の責任によって、どんな法律で、どんな権限に基づいて、行政が行われているのか、それを市民の前に明らかにすること。それが行政の一切の前提でなければならない」との理念で水戸市政を導きました。

    また文学、音楽、芸術をこよなく愛し、若き日の夢は、「僕の好きな本や音楽を集めて『佐川文庫』として一般に公開したい」ということであったとのこと。

    佐川さんのお姉さんで、95年に早世した佐川さんの遺志を引き継いだ人々とともに、死後五年にしてこの文庫を建設した佐川千鶴さんにお迎えいただき、生前のお話を伺いました。お姉さん自身も昼は会社経営を行い、夕方からこの文庫の館長役を務める、スーパーウーマンです。

    私は、数年前に訪れた、アメリカ・アトランタのジミー・カーター元大統領の記念館を思い出しました。実はアメリカ政府は、全ての歴代大統領のメモリルホールを建設し、大統領の生き様、業績、著作などを市民のために提供します。日本は余りに頻繁に総理大臣が変わり過ぎることもありますが、それ以上に、こうした展示に耐える蔵書、業績、著作のある総理が少ないのかと、実感しました。

    歴代政治家で、こうしたメモリアルホールがあるのは、衆議院の一角にある尾崎行雄記念館を別にすれば、前尾繁三郎元衆議院議長などほんのわずかとのこと。

    「市民からの出発」という佐川さんの理念が今まさに求められているという感動と、自らの浅学を反省しながら、外が真っ暗になった文庫を後にしました。

     

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