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財政金融委員会で質問しました!2019年05月23日

 本日、参議院財政金融委員会で質問しました。 質問内容は以下の通りです。 1. 農林中金について1)CLO投資が増大しているリスクに対する見解、2)銀行が与信管理できないダイレクトレンディングへの投資の増額に対するリスクについて、3)農林中金をグローバルなシステム上重要な銀行(G-SIB)の規制下に入れるべきではないか、という点について質問しました。 麻生金融担当大臣の答弁は基本的にリスクへの注視はしており、金融商品のリスクの特性も見ているので、必要時に必要な対策を講じる、というものでした。 2. 地域銀行の財務状況の問題点(収益、自己資本比率、銀行勘定の金利リスク)についても質問しました。 1) 地銀の利ざやが減少する中、融資を増やすことは難しいのではないかという質問に対し、麻生大臣は貸付残高は増えているとし、金融機関自体が主体的に持続可能なビジネスモデルを自ら開発することに対してサポートすると答弁しました。 2) 低金利政策によって自己資本比率が減少していることについての大臣の見解について問いました。 麻生大臣は市場は安定しており、自主的な取組を促すと答弁しました。 3. 邦銀の米国市場への投資等の増加、第二の世界金融危機に関する懸念について質問しました。 1) 日銀のマイナス金利政策によりCLO投資の増大を招き、ジャパンマネーの米国環流が、米国の株高、国債金利上昇、ドル高を可能にし、財政赤字の尻ぬぐいをしている点について日銀の見解を問いました。 雨宮日銀副総裁は、CLOは先進国では増加傾向にあり、かつ日本国内の資金需要の伸び悩みが、資金の海外流入の要因であると答弁しました。 しかしながら、主要要因が「低金利政策」であることを強調し、その点についての見解を再度問いました。 雨宮副総裁はリスクに関しては注視するとしつつも、CLOの格付けは最上位のものである点も強調されましたので、リスクの所在に関してより明確に把握をするように促しました。 2) 米国の国家債務利払費は他のG7諸国に比べて巨額かつ拡大傾向であり、毎日約1500億円の利息支払いが必要であることを踏まえ、このような中、日銀がマイナス金利政策を止めた場合、日本からの資金流入がストップし、米国の財政、経済は破たんし、最悪の場合、第二の世界金融危機の引き金になりかねないことを指摘しました。異次元金融緩和政策を続けるにしても、止めるにしても危機的な状況に陥ることを警鐘し、日銀はこれに対してどのような見解なのかを質問しました。 雨宮副総裁は、金融緩和は何を持っても継続すると先ず答弁し、もし低金利を止めるという出口が見えるときは、当然日本の物価安定目標を達成しているだろうし、経済も安定している状況になるため、そのときに金利をどうすべきかは国内外の金融関係機関と情報を密に連携しながら検討していかなければならないと答弁しました。 雨宮副総裁は、日銀の政策が世界に影響しているという認識は有しているとし、日本経済の安定に貢献していくという答弁で終わりました。