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2019年04月25日4/18参議院農林水産委員会における藤田幸久の質疑議事録【未定稿】

参議院農林水産委員会における藤田幸久の質疑議事録(未定稿)

活動報告

2019年04月18日

<-本文テキスト->

○藤田幸久君 私は進藤先生と違ってため池の素人でございますが、まず法案から質問させていただきたいと思います。
 本法案で、市町村は、所有者不明の特定農業者、農業用のため池について施設管理権を取得することができると、特定農業用ため池に関し必要な防災工事等の実施が期待されているとありますけれども、つまり、市町村は実施主体として農業用ため池に関わる情報を正確にあるいは迅速に把握することが求められているということですが、では、その情報把握を促進する対策をどういうふうに考えているのか、農水大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 藤田委員御指摘のとおり、市町村は、現場に密着した行政機関といたしまして、所有者不明で管理者も不在となった農業用ため池の施設管理権を取得し、適正な管理を行うことを、都道府県と協力して防災工事等を実施することなど、本法案においても重要な役割を果たすことが期待をされているところでございます。
 このため、市町村においては正確かつ迅速な情報把握が求められますが、都道府県が行うデータベースの整備において、市町村は、届出内容を確認するための都道府県が行う立入調査に関する協力、未届けため池を確認した場合の都道府県への通知を行う役割を法律上位置付けられておりまして、市町村と都道府県の間で十分に情報共有が図られることが何よりも重要であると考えております。
 このことから、国といたしましては、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構で開発したため池防災支援システムをフルに活用いたしまして、データベースを運用することによりまして、市町村及び都道府県が最新の情報を日常的に共有できますように、ため池情報の一元的管理に向けた支援も行ってまいりたいと思っております。
○藤田幸久君 茨城県では、平成二十七年九月の関東・東北豪雨により鬼怒川の堤防が決壊したわけでございまして、周辺に大きな被害が発生いたしました。このため、茨城県では総合治水計画を策定するために、平成二十九年度予算に総合治水計画策定事業を計上いたしました。この事業では、ため池等を活用したためる対策として、流域にため池が多い水戸市の西田川をモデル河川としてシミュレーションを行ったわけです。
 そこで、農業用ため池の有する洪水防止機能についてどう認識されておられるのか、また、農業用ため池の洪水防止機能を発揮するためにはどのような政府としての支援ができるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) この農業用ため池は、農業用水の確保だけではございませんで、洪水調節や生物の生息域の形成など多面的な機能を有していると認識をいたしております。
 農業利用するため池につきましては、ため池の安全性を確保するための、地震、豪雨、老朽化対策等を含む様々な支援策も講じているところでございますが、委員御指摘の、農業用のため池を洪水防止単独の目的で活用する方法といたしましては、農業用の用途を廃止し、治水目的に転用して利用することが該当すると考えられます。この場合において、ため池の補強等を行う場合には治水施設の基準に適合させる必要があることから、治水部局の補助事業等により再整備を進めていただく必要がございます。
 いずれにいたしましても、農林水産省といたしましては、農業用ため池を他の目的に転用する場合には地元や関係行政機関の調整が円滑に行われますように、関係省庁とも連携をしながら取り組んでまいりたいと存じます。
○藤田幸久君 次に、韓国による日本産の水産物等の輸入規制について質問いたします。
 東京電力の福島第一原発の事故に伴って、韓国は、福島県を始め私の地元茨城県を含む八県からの全ての水産物について全面的に輸入を禁止するなどの輸入規制を行っています。
 第一審のパネルでは、こうした韓国による規制を不当との判断を下したわけですが、先日、これを取り消す判断が上級委員会によって行われたわけです。これは大変なことであります。
 日本の主張が、根幹が認められなかったということは、実質的に日本の敗訴と言わざるを得ないんではないですか。これは事実を素直に認め、なぜこういう事態に至ったのか、原因を分析し、検証し、今後の対応に生かしてもらわなければいけないと思っておりますが、政府としての今後の対応についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) WTO上級委員会の報告書において、韓国の輸入規制措置がWTO協定に違反するとしたパネルの判断について、その分析が不十分であるとして取り消されたことは事実でございまして、我が国の主張が認められなかったことは、復興に向けて努力をされてきました被災地の皆様のことを思いますと、誠に遺憾でございます。
 一方、上級委員会におきましても、日本産食品は科学的に安全であり韓国が定める安全性の数値基準を十分にクリアできるものであるとの第一審の事実認定は維持されているところでございます。
 我が国といたしましては、韓国に対して規制措置全体の撤廃を求める立場に変わりはなく、パネルによる食品安全に関わる事実認定が維持されていることを踏まえまして、韓国との二国間協議を通じまして措置の撤廃を今後も求めていく所存でございます。
○藤田幸久君 そういうふうに説明しているわけですけれども、実際、韓国側は、規制措置は恒久的に続くというふうに言っているわけでして、事実上お墨付きが与えられたような状況にあるんです。
 問題は、被災地ばかりではなくて、国内外で日本の農林水産物・食品に対する風評被害が拡大しているわけです。海外において風評被害が拡大しますと、韓国だけではなくて、二十三の国・地域で輸入規制が残っているわけです。この撤廃、緩和にも支障が出るわけでございますが、こうしたその風評被害、これに対して、要するに、どっちが正しい、間違っているという以上に、どうやって風評被害を止めていくか、この打開策についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 韓国の輸入規制措置につきましては、上級委員会は、第一審の判断をその分析が不十分であるとして取り消しましたが、韓国の措置がWTO協定に整合的であると認めたわけではなく、また、日本産の食品が科学的に安全であり、韓国が定める安全性の数値基準を十分にクリアできるとした第一審の事実認定を維持したと承知をいたしておりますので、この日本産の農林水産物・食品に対する風評被害が拡大がしないように、規制の残る二十三の国・地域に対し、こうした事実関係と、我が国が行っている安全管理の措置により基準値を超える食品が流通することはないことを改めて伝えたいと思いますし、輸入規制の撤廃、緩和を更に働きかけてもまいりたいと存じます。
○藤田幸久君 つまり、伝えたいとか働きかけたいじゃ済まない話なので、それをどうするかということを聞いているわけですから、事実関係云々じゃなくて、実際広がっているわけですから、これを伝えたい、あるいは申し入れたい以上の対策をしていただきたい。これは、恐らく今答えできないかもしれませんけれども、強く要望しておきたいと思います。
 そこで、資料をお配りしておりますが、農林中金のこれ大変な問題について質問したいと思っております。
 本委員会で、これ重要な問題ですから、農林中金の理事長を出席を求めたところ、農林中金側から、国会で答弁できるレベルの人が出席できないという理由で出席されていないんです。
 これは、委員長、やはり非常に重要なことですから、是非出席をしていただくようにお取り計らいをお願いしたいと思います。
○委員長(堂故茂君) 後刻理事会で協議いたします。
○藤田幸久君 そこで、農林中金ですけれども、農協あるいは漁協などが農民や漁民から預かった現在六十六兆円とも言われる資金を預かって、その運用益をこのJAとかJFに還元するという役割であります。しかし、マイナス金利の下で、農林中金の経常利益は二〇一四年度の五千百四十五億円をピークに減少が続いて、二〇一七年度は千七百十億円と減ってきております。二〇一八年度は第三・四半期で前年同期比で五割まで落ちております。これが資料の一番目でございます。右側のグラフ御覧いただきたいと思いますが、この五千百四十五億円が千七百十億円、二〇一七年度。昨年は、これは第三・四半期で前年度比五割に落ち込んでいるところの数字でございます。
 それから、二〇一八年九月末の時点における市場運用資産が六十三兆円でございますけれども、これは、次のページ御覧いただきたい、二ページ目です、二ページの棒グラフの一番右側が六十三兆円です。六十三兆円の内訳がその次の丸でございますけれども、実は海外での運用が七六%です。済みません、白黒の薄い部分、七六%が海外。一番右が内訳ですが、米ドルが五四%占めているんです。
 それから、いわゆる企業向けのローン担保証券の保有率が三兆円も増加しています。ローン担保証券というのは、三枚目の図に示してございます。
 こういう状況になっているわけですが、以下質問したいと思いますが、まず最初に、吉川大臣は、これ通告していませんが当たり前のことでお聞きするんですが、吉川農水大臣は農林中金の主務大臣でしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 金融庁とも関連をいたしますが、そのとおりでございます。
○藤田幸久君 そこで、主務大臣であります吉川大臣にお聞きしますけれども、農林中金の減益が続いている要因と、このいわゆるローン担保証券を含む対外投資の運用状況についてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 決算の概要説明資料によりますと、農林中金の経常利益は、平成二十七年度三千二百四十九億円、平成二十八年度二千百四十億円、平成二十九年度は一千七百十億円と減益傾向が続いております。
 これは、農林中金からの聞き取りによりますと、近年、米国の継続的な利上げに伴う外貨調達コストの高止まり等によるものであるということでございまして、また、ディスクロ誌では、農林中金の総資産百四・九兆円、一八年三月末でありますけれども、のうち、その四分の一に当たる二十六・一兆円がCLOを含む外国債務となっているということであります。
○藤田幸久君 そのCLOのお話が出ましたので、一つ飛ばして次の質問ですけれども、質問通告しておりますが、実は二〇〇八年のリーマン・ショックの際には多くの欧米の銀行が今おっしゃったCLOの購入を縮小したんです。ところが、農林中金はこのCLO市場にとどまって投資を続け、影響力を拡大しているんです。
 現在、農林中金の投資先はCLOの中でもトリプルAという格付の高いもので、これはまあ今のところはよろしいわけですが、ただ、これは市場をめぐる状況が一たび変われば損失が出かねない。この三枚目の資料を御覧いただければ、三枚目の資料、大臣、一番右のところにリスク・リターンとありますが、低、高、要するに、景気が悪化すれば不良債権化する。だから、リターンも高いけれどもリスクも高い。したがって、市場をめぐる状況が一たび変われば損失がしかねないと。
 そこでお伺いしたいんですが、こういう運用方法については経営陣が全く自由に決定できるのか、例えばポートフォリオなどの規定はないのか。そのことについて、質問通告しておりますが、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。
 国際分散投資を行うといった基本的な運用方針を含む経営計画につきましては、主要な県域の代表者が構成員となっております経営管理委員会で決定されることとなっておりまして、経営陣が構成員の理事会のみで決定されるという形にはなっていないというふうに承知しております。
 また、具体的な金融商品ごとのポートフォリオにつきましては、年二回、ポートフォリオ運営方針というのを理事会で決定いたしまして、それに基づく運用状況につきまして、この経営陣、理事会から経営委員会に報告が行われているというふうに承知しております。
○藤田幸久君 そうしますと、ポートフォリオの変更というのは今までできてきているんですか。例えば年金運用基金はポートフォリオを変えて変えましたけれども、そういうふうに変えてきているんですか、ポートフォリオを。
○政府参考人(大澤誠君) これは、年二回ずつそのポートフォリオ運営方針というのを決定しておりますので、その都度変更してきているというふうに理解してございます。
○藤田幸久君 では、その、ここ五年ぐらいでもいいですけれども、ポートフォリオ、年二回にどういうふうに変わってきたかという資料を出していただきたいんですが、よろしいですか。
○政府参考人(大澤誠君) それにつきましては、農林中金という民間金融機関の個別の経営判断でございますので、今ちょっと即答しかねます。
○藤田幸久君 では、ただ、公開が可能かどうか検討して、できれば提出をしていただきたいと思います。
 それから、運用方法について、JAやJFに対して事前説明や事後報告を行っているのか。そうすると、例えばポートフォリオ変更についてもJAやJFについて事前説明しているのか、あるいは事後報告、変更したことによってこれだけ損失が出ている、事後報告をやっているのかについてお答えいただきたい。
○政府参考人(大澤誠君) これ、先ほどの答弁の中にも触れさせていただきましたが、農林中金の運用状況につきましては、主要な県域の代表者等がメンバーとなっております経営管理委員会におきまして、経営陣、理事会の方から報告が行われているというふうに承知をいたしております。
 また、JAやJF等の会員の代表者で構成されます総代に対しましては、運用状況や収支見通し等を踏まえた中期経営計画や単年度経営計画の策定に当たりまして、事前段階で説明を行いまして、意見聴取を行っているというふうに承知しております。
○藤田幸久君 ということは、農林中金は仮に民間機関としても、JAやJFについての説明資料については農水省としてアクセスが出て、あるいはそれについて出していただくことは可能ですね。
○政府参考人(大澤誠君) JA、JFにつきましても、これは、法律には基づいておりますけれども、協同組合としての法律に基づいておりますけれども、運営自体については、これは民間企業でございますので、これにつきましても即答はしかねます。
○藤田幸久君 その二〇〇八年、リーマン・ショック後も、先ほど申しましたけれども、欧米の銀行がCLOから撤退した、縮小した後も、この農林中金はとどまって拡大をしていった理由は何でしょうか。
○政府参考人(大澤誠君) これにつきまして、農林中金から聞き取ったところ、リーマン・ショック時におきましても、トリプルA格のCLOにつきましては、時価の変動はありましたけれども、デフォルトした実績はございませんで、ストレスに対する高い耐久性が確認されているということをまず聞いております。
 特に、リーマン・ショック以降に農林中金が保有しているCLOにつきましては、そのCLOを組成するマネジャーの厳選でありますとか定期訪問でありますとか、クオリティー分析あるいはストレス耐性分析、月次、毎月のモニタリング等を通じまして高度なリスク管理が行えるものに限定しているということで、ほかの投資商品と比べてもリスク面で遜色のない状況にあるということが理由ではないかというふうに聞いております。
○藤田幸久君 では、そういう理由を述べた上で、何で昨年、CLOへの投資を急増させたんでしょうか。
○政府参考人(大澤誠君) これも農林中金からの聞き取りでございますけれども、農林中金のポートフォリオの基本コンセプトとして国際分散投資ということがございます。これは、債券、株式、CLOなどのクレジット資産を中心に、これらから得られる収益とリスクを考慮しながら、農林中金のリスク管理体制の下で投資判断やリスク管理を実施する中で結果的にCLOへの投資が増加したものというふうに承知しております。
○藤田幸久君 仮に損失が出た場合、JAやJFに対して農林中金はどういう責任を取るんでしょうか。
○政府参考人(大澤誠君) これにつきましては、農林中金の運用状況につきましては、まず、主要な県域の代表者がメンバーとなっております経営管理委員会におきまして理事会から報告が行われていると。また、JAやJFなどの会員の代表者で構成される総代に対しましては、運用環境や収支見通し等を踏まえた中期経営計画、単年度経営計画の策定に当たりまして、事前に説明を行い、意見聴取を行っていると承知しております。
 このように、農林中金の運用方針につきましては系統内での一定の理解が得られるものと認識しておりますけれども、仮に損失が出ている場合には、まず、農林中金において系統内への説明責任が果たされるべきものだというふうに認識しております。
 なお、最終的な理事の選任権は経営管理委員会にあるものと承知しております。
○藤田幸久君 農林中金が損失を出すと、JAとかJFの系統組織全体、とりわけ多くの農家にとって被害は甚大であるわけですが、最近の資産運用状況について改善などを求める必要がないのか、これを農水大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 農林中金は、農協系統の持つ資金を運用し、還元することによりまして、JAバンクやJFバンクの利益の相当部分を担っております。仮に損失が発生をすれば、JAバンク等や農村地域に甚大な影響を与えるおそれがあると認識をいたしております。
 このため、農林水産省といたしましては、農林中金に対し、金融庁と連携をしながら、監督部局と検査部局が一体となって、有価証券運用状況の把握のための聞き取りや、保有する有価証券等のリスクに見合った管理体制の整備を求めているところでもございます。
○藤田幸久君 管理体制の整備等を求めているわけですけれども、もしその適正な運営を確保するためには改善命令等を出すことができるということがありますが、今の段階で改善命令は必要ないと考えているのか、どういう段階になったら改善命令が必要になるのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(大澤誠君) 大臣から御答弁いただいたとおり、現在の段階としては、これは金融庁と連携もしながら、運用状況の把握でありますとか、保有する有価証券等のリスクに見合った管理体制の整備ということが大事であろうと思います。
 先生の御趣旨は、このCLOが本日のテーマですので、CLOに関してということだと思いますけれども、我々としては、まず、一般的にCLOとしては、格付が低い企業向け貸出しを裏付け資産とした証券化商品と言われておりまして、裏付け資産の悪化を通じてCLOを保有する金融機関に損失を与える潜在的なリスクは指摘されていることは事実でございますけれども、他方、農林中金の保有するCLOにつきましても、先ほどお話ししたとおり、格付が最上位クラスのものに限定しておりますし、裏付け資産の分析やストレス耐性分析も厳格に実施されているという状況であるというふうに認識しておりますので、まずは我々としてはこの運用状況を注視して管理体制の整備をしっかりと求めていくと、今はそういう段階ではないかというふうに考えてございます。
○藤田幸久君 金融庁は、三月ですか、これCLO全体に関する調査をしたと聞いておりますけれども、その調査の状況についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(屋敷利紀君) お答えいたします。
 一般にCLOは、先ほど大澤局長からも御説明がございましたけれども、格付が低い企業向け貸出しを裏付け資産とした証券化商品であるために、景気後退局面において、裏付け資産の悪化を通じて、CLOを保有する金融機関に損失を与える潜在的なリスクについて指摘されているところでございます。
 議員御指摘の実態調査に関する報道を含めまして、金融モニタリングの詳細についてはお答えを差し控えさせていただきますが、金融庁といたしましては、金融機関の低金利環境下における過度な収益追求行動に伴うリスクを注視し、必要に応じてリスク管理体制の整備を促しているところでございます。
○藤田幸久君 その米国企業向けのローンの債権の三分の一が日本の銀行が保有しているというふうに言われておりますし、日本のメガバンク等のCLOの購入が残高が十兆円というふうに言われておりますけれども、このCLOに関しては、イギリスのイングランド銀行のカーニー総裁が、世界金融危機の原因となったアメリカのサブプライムローンとCLOとの類似性を挙げて警鐘を鳴らしておられます。それから、イエレン前アメリカのFRB議長も懸念を表明していると。
 こういう状況について、金融庁はこれはどういうふうに認識していますか、こういう方々の見解に関して。
○政府参考人(屋敷利紀君) 議員御指摘のカーニー・イングランド銀行総裁やイエレン前FRB議長の懸念も、裏付け資産の悪化を経由した金融システムへのリスクについて言及されているものと承知しております。
 議員御指摘のサブプライムローンの証券化商品でございますけれども、サブプライム商品の下落につきましては、米国の住宅価格の下落をきっかけに、裏付けとなる住宅ローンにおいて利払いの延滞等が生じた結果、サブプライム証券化商品においてもデフォルトが生じ、金融危機の端緒になったと承知しております。
 他方、CLOも同じ証券化商品ではありますが、リスクの所在、例えば、再証券化があるかないか、裏付け資産の性質、住宅ローンのみか、あるいは多様な企業向けのローンなのか、デフォルト率の違いなど、サブプライム証券化商品と比較して、CLOのリスクの性質は異なるものと承知しております。
 いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、CLOの拡大がシステミックリスクに発展し金融システムの安定性が損なわれないよう、内外の経済、市場動向を注視し、必要に応じて適切な対応を行ってまいりたいと考えております。
○藤田幸久君 と言いながら、去年、金融庁は十二月にこの規制を強化したんで、ぐっとCLO下げましたよね。大丈夫だと言っていながら十二月に下げさせた理由は何ですか。
○政府参考人(屋敷利紀君) 先生御指摘のとおり、昨年、私ども金融庁では、証券化商品の元となる資産の組成者にその一定割合の保有を促す効果を持つリスク・リテンション規制を導入するという対応を行ったところでございます。
 私ども金融庁といたしましては、CLO投資の拡大がシステミックリスクに発展し金融システムの安定が損なわれないよう、種々の規制を強化しているところでございまして、引き続き、内外の経済、市場動向を注視し、必要に応じて適切な対応を行ってまいりたいと考えております。
○藤田幸久君 そのシステミックリスクまでは至らないにしても、それから、先ほど来お話出ておりますように、トリプルAだから今大丈夫だとおっしゃっていますけれども、これでも状況が変われば損失になるわけですね。その点、どうお考えですか。
○政府参考人(屋敷利紀君) 御指摘のとおり、裏付け資産となっております担保の貸付けの状況によりましては損失が生じる可能性というのもあり得るというふうに承知しております。
 いずれにいたしましても、そういったCLOを始めとする証券化商品を始め、様々なリスク性商品がシステミックリスクにつながることがないように、金融庁といたしましては適切にモニタリングをしてまいりたいと考えております。
○藤田幸久君 損失が出てシステミックリスクに至らないという部分は、これ金融庁で対応できるんですか。
○政府参考人(屋敷利紀君) 私ども金融庁の所管、金融機関に対しましては、システミックリスクが発生しないように日頃から適切にモニタリングをするとともに、必要に応じてリスク管理体制の整備、高度化を促しているところでございます。
○藤田幸久君 つまり、トリプルAというのは格付ですけれども、一方で、金融庁がこの三月にですか、留意事項の中で、格付をうのみにせず、客観的な資料に基づいて原資産の質や元々の債権者の債権回収能力を個別に検証するよう金融機関に求めたということですね。ということは、トリプルAだから大丈夫だという話じゃないということですね。
○政府参考人(屋敷利紀君) 委員御指摘のとおり、私ども金融庁といたしましては、格付をうのみにすることはなく、金融機関独自にしっかりとリスクの所在を把握しろというふうに私どもでは金融機関に対して求めているところでございます。
 先ほど大澤局長からの御答弁もございましたけれども、農林中央金庫を始め金融機関におきましては、格付に依存することなく独自にリスクの所在等の把握に努めているものと承知しております。
○藤田幸久君 農林中金というのは名うての機関投資家という、大変技術あるいはノウハウがあると言われているわけだが、ここに至ってしまった。私は、原因、元凶は、農林中金の問題もさることながら、マイナス金利だろうと思っているんですね。要は利回り追いをしているわけですね、水は低い方に、金利は高い方に。このやっぱりマイナス金利の問題だろうと思うんですけれども、結局海外に融資先を求めざるを得ないと、マイナス金利の結果ですけれども。このマイナス金利政策そのものが、あなた日銀じゃないから自由に言えると思うんですけれども、これが間違っているんじゃ、あるいはそのマイナス金利の弊害がやっぱりこういう影響になっているということは少なくとも言えるんじゃないですか。
○政府参考人(屋敷利紀君) お答えいたします。
 日本銀行による金融政策は、政府と一体となりデフレ脱却と持続的な経済成長の実現に向けた取組の中で行われているものであり、その具体的な手法については日本銀行に委ねられるべきと考えております。その上で申し上げますと、近年我が国金融機関が外貨建て資産運用を拡大する背景には、金融政策のみならず、国内における顧客の資金需要の低下や国内外の金融市場の動向など様々な要因があると考えております。
 金融庁といたしましては、予期せぬ経済、市場環境の変化に対しても金融機関が健全性を維持できるよう、外貨建て資産運用を始め適切なリスク管理体制の構築を促してまいりたいと考えております。
○藤田幸久君 一方で、日銀がこういうマイナス金利政策の結果、アメリカに莫大な巨額のジャパン・マネーが供給されておりまして、今、アメリカだけではなくて、日本の金融機関がアメリカ、ヨーロッパの財政赤字の尻拭いをしていると。もし日本がこの金融緩和政策、マイナス金利政策をやめたらば、アメリカにお金が行かなくなってしまうわけですから、第二の世界金融危機が発生することが懸念されると。
 これは昨年なんかも、欧米の新聞、これはファイナンシャル・タイムズの去年の八月ですけれども、日本が、金融機関が海外向けドル建て融資を止めてしまうと、これ金融市場安定性にとって予期せぬ脅威となってしまうと。ですから、マイナス金利で今、日本の銀行困っているわけですが、これ止めたらば欧米が困っちゃうということになっているわけですが、ということは、日本は限界が来るまで金融緩和政策を続けざるを得ないと。
 非常に今困っている状況にあると思うんですが、金融庁は、日本の金融機関を守る、そして金融機関に、間接金融の国ですから日本の中小企業等を守る立場にあると思っておりますけれども、そういう立場から今の状況をどうお考えなのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(屋敷利紀君) お答えいたします。
 銀行をめぐる厳しい経営環境の背景の一つとして低金利環境の継続があると考えられますが、銀行の収益は、金融政策のみならず、借り手企業の資金需要、金融市場の動向や国内外の経済動向、人口減少といった環境変化など、様々な要因の影響を受けるものと考えられます。
 現時点において、日本の銀行は充実した資本基盤を備えており、我が国金融システムは安定しておりますが、委員御指摘のとおり、低金利環境の継続などを背景に、金融機関をめぐる経営環境は厳しさを増しております。金融機関においては、こうした厳しい経営環境の下でも持続的なビジネスモデルを自ら構築し、金融仲介機能を発揮していくことが重要と考えております。
 金融庁といたしましては、引き続き、将来にわたって金融システムの安定性が確保され、金融仲介機能が十分発揮されるよう、内外の経済、市場動向を注視し、金融機関が厳しい経営環境の下でも持続可能なビジネスモデルを自ら構築できるよう促してまいりたいと考えております。
○藤田幸久君 一言質問します。
 つまり、マイナス金利じゃなくて、地方銀行等が自分たちの経営が芳しくないので自分たちで勝手にしろということですか、金融庁としては。
○委員長(堂故茂君) 屋敷参事官、もう時間が来ておりますので、簡潔に答弁願います。
○政府参考人(屋敷利紀君) はい。
 金融庁といたしましては、地域金融機関を始め、厳しい経営環境の下でも持続的なビジネスモデルを自ら構築することが重要だと考えております。それに、金融庁といたしましても、モニタリングをしっかりと行いつつ、持続可能なビジネスモデルを構築できるよう促してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○藤田幸久君 先ほどは、農水省の答弁が……
○委員長(堂故茂君) もう時間が来ておりますので。
○藤田幸久君 聞き取りばかりでございましたので、是非、聞き取りではなく、農林中金の理事長の出席を改めて求めまして、質問を終わらせていただきます。