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  • 【2018年12月3日】

    活動報告

    2018年12月03日

    参議院本会議における藤田幸久の質疑議事録

    ○藤田幸久君 国民民主党・新緑風会の藤田幸久です。
     私は、会派を代表して、経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国と欧州連合及び欧州連合構成国との間の戦略的パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件について、関係大臣に質問いたします。
     まず、河野外務大臣、あなたは日本の国益を守る外務大臣であるのか、伺います。次に、吉川農林水産大臣、茂木経済再生担当大臣にも同じ質問にお答えいただきたいと思います。
     以下、国益を守る大臣であるという答弁を各大臣から期待しつつ、質問いたします。
     まず、九月に日米首脳会談で合意された日米貿易協定を、日本政府が日米物品貿易協定、TAGという勝手な造語を作成して表現したことを安倍首相自身が認めました。つまり、これは実質的な自由貿易協定、FTAであることを隠す必要があることを自ら暴露してくれた意義があると思います。
     また、政府は、この首脳会談後の日米共同声明に言う過去の経済連携協定の中に日EU・EPAが含まれることも国会答弁で認めました。日EU・EPAでは、ソフト系チーズ、ワイン、林産物などでTPPを上回る自由化を約束しています。政府は、日米貿易協定交渉において、個別の品目ではTPP以上の市場開放の可能性を認めましたが、TPPと日EU・EPAに加え、米国との間でもTPP以上の自由化を約束すれば、国内農林水産業はもはや持続不可能な状況になると思われますが、農水大臣の見解を伺います。
     TPP以上の譲歩はないと繰り返してきた安倍総理や茂木大臣の答弁はうそだったのでしょうか。また、EU側から非関税措置の撤廃要求リストが出されたとも言われていますが、その事実関係もお答えください。
     昨日、日米首脳会談でF35B戦闘機の押売が確認されましたが、今後の交渉において、少なくてもこれまでの約束は守り、TPP以上の市場開放は絶対にあり得ないと断言できないのでしょうか。経済再生担当大臣の答弁を求めます。
     日EU・EPAには、特定の農林水産品について、各締約国が第三国にこの協定よりも有利な待遇を与えた場合における見直し規定が盛り込まれました。しかも、特定の農林水産品として、日本は、重要品目である牛肉・豚肉、乳製品等を含む多数の農林水産品を掲げています。なぜ農林水産業の存亡に関わるこの規定を盛り込む必要があったのですか。農林水産大臣は日本の農林水産業を守る大臣ではないのですか。
     日本EU・EPAでは、ソフト系チーズにおいて国産チーズの価格が低下し、生産額は最大二百三億円も減少すると試算されています。チーズの生産減少は牛乳生産も直撃するという構造にあり、生産基盤の弱体化が止まらない状態にある日本の酪農は極めて深刻な事態に陥ります。日本の酪農を守るために政府はどういう具体策を取るのか、農水大臣の答弁を求めます。
     日本は、EUが参入障壁としてきた鉄道分野の安全注釈の撤廃を約束しました。これまで安全面を理由に制限することが認められていた鉄道車両や線路等の物品の国際入札にEUの企業が参加することとなり、日本の鉄道市場は完全に開放されます。さらには、日EU・EPAとは別に、鉄道に関する日本国政府と欧州委員会との間の書簡が作成されています。これらは、世界に誇る日本の鉄道の安心、安全の基盤を損なう合意でありませんか。外務大臣の見解を求めます。鉄道に関して、日本はこれ以上何を譲る可能性があるのですか。外務大臣の答弁を求めます。
     日EU戦略的パートナーシップ協定は、日本とEU及びEU構成国との間において、政治、安全保障、経済等の幅広い分野における協力を促進、もので、しかも、これまでの協力とは異なり、拘束力を有する国際協定です。
     しかし、協定に規定された四十分野にもわたる協力事項は、対話の促進、意見交換の促進など漠然と記載されているのみであり、協力事項の実効性がどの程度担保されるのかは不明です。
     協定により設置される合同委員会等の場で具体的な協力事項が検討されるとのことですが、私は日米合同委員会を想起せざるを得ません。日米安保条約という条約以上に不平等とも言える日米地位協定が君臨し、その具体的内容を国会の関与もなく、日米双方の官僚同士で決定できる全権委任的な存在です。この日EU合同委員会に対する国会の関与と報告、ガバナンスと透明性の確保を担保するよう外務大臣に求めます。
     本年十月、米国のウィルバー・ロス商務長官は講演の中で、米国、カナダ、メキシコによる新NAFTA、いわゆるUSMCAに中国等のいわゆる非市場経済国との貿易協定の締結を阻止する毒薬条項、ポイズンビルを盛り込むと述べました。カナダやメキシコが中国との自由貿易協定を締結すれば米国がUSMCAから脱退するという規定です。さらに、ロス商務長官は、日本との貿易協定にも毒薬条項を盛り込みたいと述べました。この内容は日本側に伝えられているのか、外務大臣の答弁を求めます。
     もし盛り込まれれば、現在日本が交渉を進めているRCEP、東アジア地域包括的経済連携には中国が含まれており、米国に日本の対中貿易を支配されることになりませんか。外務大臣の認識を伺います。
     山田外務大臣政務官は、先日、米国閣僚の発言についてコメントすることは差し控えますと、傍観者のような答弁をしました。日本の国益を著しく損なう外国官僚の公開の場の発言に対しては、速やかに抗議するか懸念を表明すべきではないでしょうか。ウラジオストクでロシアのプーチン大統領による領土問題抜きの平和条約締結発言を安倍総理が否定しなかったことによって安倍総理がプーチン発言を容認したと受け止められたのと同じではないでしょうか。外務大臣の答弁を求めます。
     日産自動車のカルロス・ゴーン会長の逮捕が国際問題ともなっています。グローバル企業の会長が逮捕されたことは大変残念であり、企業のコーポレートガバナンス体制の整備を早急に進める必要があります。
     他方、ルノーの大株主であるフランス政府は、ルノーによる日産自動車支配強化を求めていると言われます。政府は、この問題の存在についていつ把握したのか、またフランス政府とどのような対応を行っているのかを答弁を求めます。G20における安倍総理とマクロン大統領との会談の内容についても答弁いただきたい。
     日EU・EPAには、日本が締結するEPAでは初めてとなるコーポレートガバナンス章が設けられましたが、日本企業のコーポレートガバナンスに関する何らかの見直しを求められるのか、経済産業大臣に答弁を求めます。
     十一月二十日、国連総会第三委員会で、小農と農村で働く人びとの権利に関する国連宣言、いわゆる小農の権利宣言が採択されました。家族経営などの小規模農家の価値と権利を明記し、加盟国に対して小農の評価や財源確保、投資などを促すとともに、食料の安定生産に向けた種子の確保や協同組合への支援を呼びかけています。日本はこの宣言の採択を棄権していますが、その理由を外務大臣に伺います。
     日本も、農業の規模拡大のみを追うのではなく、家族農業などの小農の役割と価値を正しく評価し、大規模農家と小農でバランスの取れた農業を目指すことが農業の安定と発展に寄与すると考えますが、農水大臣の見解を伺います。
     一連の経済連携協定は、新自由主義やマネーゲームが闊歩する環境整備の要素が極めて強く、食料自給、農林水産業を含めた国の在り方や命や安全を失うおそれが極めて高いものです。この国連宣言に盛り込まれた方向こそが日本の進むべき道ではないかと思います。
     日本を売り渡す安倍政権から真に日本を取り戻すために今後も闘う決意を述べ、私の質問を終わります。(拍手)
       〔国務大臣河野太郎君登壇、拍手〕
    ○国務大臣(河野太郎君) 私が国益を守る外務大臣であるかについてお尋ねがありました。
     当然のことながら、外務大臣として、国益の増進に全力を尽くしています。
     鉄道分野におけるいわゆる安全注釈及び鉄道に関する日本国政府と欧州委員会との間の書簡についてお尋ねがありました。
     日EU・EPAの政府調達分野における合意内容及び御指摘の書簡、いずれも鉄道分野に関する国内の安全基準を変更するものではありません。EUの事業者にも我が国の安全基準への適合が求められます。
     御指摘の書簡は、鉄道市場における主要プレーヤーである日本とEUの良好な協力を促進することを目的とするものです。鉄道に関して新たな市場アクセス等を約束するものではありません。
     SPAに基づいて設置される合同委員会への国会の関与等についてお尋ねがありました。
     日EU・SPAの下で設置される合同委員会は、SPAによって構築されるパートナーシップを調整すること、SPAの適切かつ効果的な実施を確保すること、SPAの解釈、適用又は実施から生ずるあらゆる紛争の解決に努めることなどを任務としています。
     このような合同委員会における議論について逐一国会にお諮りすることや報告することは考えていませんが、政府として、合同委員会の適切な運営に努めるとともに、その議論の内容については、必要に応じ適切に国会を含む国民の皆様に説明し、透明性を確保していく考えです。
     米国・メキシコ・カナダ協定における非市場経済国との自由貿易協定締結に関する条項と日米物品貿易協定交渉等についてのお尋ねがありました。
     御指摘のロス商務長官発言に関する報道は承知しておりますが、米国閣僚の逐一の発言に関する報道についてコメントすることは差し控えます。
     また、米国との交渉は、今後、茂木大臣とライトハイザー通商代表の間で行われることになりますが、今後の米国との交渉を予断した質問にお答えすることは差し控えます。
     いずれにしろ、RCEPについては、我が国としては、包括的でバランスの取れた質の高いRCEP協定の二〇一九年の妥結を目指し、引き続き精力的に交渉を進めていく考えです。
     なお、御指摘のプーチン大統領の発言全体の中には、様々な意味が含まれています。安倍総理は、フォーラムという公開の場で交渉の一部となるようなやり取りを行うことは適当ではないと考え、終了後直ちに、プーチン大統領に対し、領土問題を解決して平和条約を締結するというのが引き続き我が国の基本的な立場であることを伝え、突っ込んだやり取りを行ったと承知しています。
     国連総会第三委員会における小農民の権利宣言への対応についてお尋ねがありました。
     政府としては、小農民及び地方で働く人々の人権を保護すること自体は重要であると認識しています。
     他方、本件決議への対応については、これまで人権条約などにより定められてきた人権に加えて、新たに小農民に特化した個別の権利を確立するべきか否かについては、国際社会において意見が収れんしていないこと、また、これらの人々の人権を保障するためには既存の人権メカニズムを活用することが効果的であることとの考え方から、フランス、ドイツ、イタリアなど四十八か国とともに棄権票を投じました。(拍手)
       〔国務大臣吉川貴盛君登壇、拍手〕
    ○国務大臣(吉川貴盛君) 藤田議員の御質問にお答えいたします。
     私が国益を守る大臣であるかについてのお尋ねがありました。
     農林水産業は国の基であります。農林水産業の再生産を将来にわたって確保していくことが国益を守ることであるとの認識の下、農林水産大臣として全力で取り組んでまいります。
     日米物品貿易協定交渉についてのお尋ねがありました。
     日米共同声明では、農林水産品については、過去の経済連携協定で約束した内容が最大限との日本側の立場が明記されました。また、農林水産品について最も水準が高いものはTPPであると理解しています。
     農林水産省としては、日米共同声明を大前提に、将来にわたって我が国の農林水産業の再生産が確保されるよう最大限の努力をしていく考えです。
     日EU・EPAの見直し規定についてのお尋ねがありました。
     日EU・EPAにおいては、日豪EPAやTPPと同様、関税撤廃の例外とした一部品目などについて見直し規定を設けています。この見直し規定に基づき検討を行う場合にあっても、その結果が予断されているものではなく、この規定によって我が国の農林水産業の再生産が危うくなるものとは考えていません。
     いずれにしても、農林水産省としては、将来にわたって農林水産業の再生産が確保されるよう最大限の努力をしていく考えです。
     日EU・EPAの発効により影響を受ける酪農に対する対策についてお尋ねがありました。
     政府においては、総合的なTPP等関連政策大綱に基づき、生産コストの削減や品質向上など酪農の体質強化対策及び経営安定対策に加え、特にチーズについては、国産チーズの競争力の強化を図るため、チーズ向け原料乳の高品質化、チーズ工房等の施設整備、国産チーズの品質向上、ブランド化等に関して支援するなど、万全の対策を講じているところです。
     引き続き、酪農家の方々の不安や懸念を払拭し、新たな国際環境の下でも安心して再生産に取り組めるよう対応してまいります。
     家族農業についてのお尋ねがありました。
     家族農業経営は我が国農業経営体の約九八%を占めており、今後ともその健全な発展を図っていくことが重要であると考えています。
     このため、意欲と能力のある農業者であれば、経営規模の大小、家族農業か否かの別にかかわらず、地域農業の担い手として幅広く支援しております。また、日本型直接支払制度により、草刈りや水路の管理などの地域の営農継続等に必要な支援を行っております。
     これらの取組を総合的に推進することにより、多様な農業者の意欲的な取組を後押ししてまいります。(拍手)
       〔国務大臣茂木敏充君登壇、拍手〕
    ○国務大臣(茂木敏充君) 藤田議員から、私の大臣としての責任についてお尋ねがありました。
     重い責任を負っていると考えております。
     私は、これまでのTPP11協定の交渉やこれから開始をされる日米物品貿易協定の交渉責任者として、また、本日議題となっている日EU・EPAの国内対策の取りまとめを行ってきた責任者として、常に国益を最優先してきました。
     今後とも、国益に沿った交渉、対策を進めてまいります。
     次に、日EU間における非関税措置の分野のやり取りについてお尋ねがありました。
     日EU・EPA交渉では、EU側が一方的に非関税措置の撤廃要求リストといったものを出し、日本がそれに応えるといった形ではありませんでしたが、日本とEUが非関税措置に関する双方の関心事項については議論をしてきました。
     その結果、非関税措置に関する日EU双方の約束が日EU・EPAの自動車及び部品に関する附属書、日本の焼酎の輸出促進に関する附属書等に定められております。
     次に、日米物品貿易協定交渉における農林水産品の扱いについてお尋ねがありました。
     農林水産品については、過去の経済連携協定で約束した市場アクセスの譲許内容が最大限であるとの日本の立場が九月の日米共同声明に明記をされました。そして、過去の経済連携協定で最大限のものはTPPであると考えており、その旨も米側に説明をしております。
     さらに、我が国としては、最終的にもこの立場を維持する旨を米国に対して明確に伝えているところでありまして、農業者の方々にも御懸念がない形で今後の交渉を行える環境を整えることができたと考えております。
     いずれにせよ、我が国として、いかなる国とも国益に反するような合意を行うつもりはありません。
     次に、日産自動車問題とコーポレートガバナンスについてお尋ねがありました。
     フランス政府がルノーに対して日産への関与についてどのようなことを求めているか、日本政府として承知しておりませんが、フランス政府とは、世耕経済産業大臣が十一月二十日と二十二日にフランスのルメール経済・財務大臣と会談を行った際に、日本政府とフランス政府は、日産、ルノーのアライアンス、また協力関係を維持していくという彼らの共通の意志に対してしっかりサポートすることを再確認しております。
     また、十一月三十日、G20ブエノスアイレス・サミットの際に安倍総理とマクロン大統領が会談を行い、日産、ルノー、三菱自動車間のアライアンスについて、安定的な関係を維持していくことが重要との点で一致したと承知をいたしております。
     日EU・EPAのコーポレートガバナンス章では、両国の既存の制度を踏まえ、コーポレートガバナンスに関する一般原則や株主の権利、取締役会の役割等の基本的要素について規定しております。これらは、我が国企業のコーポレートガバナンスについての制度変更や運用の見直しを必要とするものではありません。(拍手)

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