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2018年12月06日参議院農林水産委員会における藤田幸久の質疑議事録

活動報告

2018年12月06日

参議院農林水産委員会における藤田幸久の質疑議事録

○藤田幸久君 国民民主党の藤田幸久でございます。
 漁業法を見ておりまして、二つ大きな流れを感じます。一つは、この安倍政権の特徴でございますけれども、農協改革あるいは卸売市場改革、要するに、既存の組織を弱体化させ、特定企業の新規参入を促進する、あるいは一部企業の活動を行いやすくする、そんな法改正を続けてきたというふうに思っております。
 今回の改正案は、漁業権の優先順位を廃止するということによって企業が漁協に代わって漁業権を得られると、いわゆる漁獲割当て、IQを企業に集約させると。これは、漁協の弱体化を狙うと、こういう流れの一環と考えてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) お答えを申し上げたいと思いますが、漁協は漁業者の協同組織として組合のために漁獲物の販売の事業も実施をいたしておりますとともに、この漁業権の管理等の公的な役割も担っておると承知をいたしております。さらには、漁業生産力の発展にも寄与をいたしております。こういった認識に基づきまして、今回の法案におきましても漁協が管理する漁業権を団体漁業権といたしまして明確に位置付けたところでございます。漁協による漁業権の管理の重要性は変わっておりません。
 また、漁獲割当てにつきましても、大臣が所管を管理をいたします沖合漁業など準備が整ったものから導入していくことといたしておりますけれども、今回も沿岸漁業におきまして漁協を中心とした資源管理の取組の重要性は変わりませんので、本法案は御指摘のような狙いを持つものではないと承知をいたしております。
○藤田幸久君 平成二十七年の農協法改正では、この参議院の委員会において、農協が自主的な改革に全力で取り組むことを基本とする、それから、准組合員の利用の在り方の検討に当たっては、正組合員数と准組合員数との比較等をもって規制の理由としないといった附帯決議がございますが、この准組合員の利用ルールの在り方についてはこの附帯決議の方向で検討が行われていると考えてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 農協のこの准組合員につきましては、現在、改正農協法に基づきまして事業利用の調査を行っているところでございます。その調査を五年間、平成二十一年の三月までといたしているところでございまして、それを行った上で事業利用の状況や改革の実施状況を踏まえて、規制の在り方を検討し議論を得ることといたしているところでもございますが、農協改革は自己改革が基本であると存じます。准組合員の事業利用の規制の在り方の検討に当たりましても、関係者の意向を十分踏まえるべきであるとの附帯決議の趣旨を踏まえて、今適切に対処をしてまいりたいと存じます。
 今、平成二十一年までと申し上げましたが、失礼しました、二〇二一年の三月まででございます。
○藤田幸久君 では、漁業権の優先順位の廃止について幾つか聞いてまいります。
 まず、改正案では、既存の漁業権者が漁場を適切かつ有効に活用としている場合はその者に免許するとされていますが、何をもって適切かつ有効とみなすのかは法律に書き込まれておりません。ということは、農水省あるいは都道府県知事の恣意的な運用が行われる可能性もあって、漁業者が漁業権を得られないような事態も発生し得るのではないかと思われますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 適切かつ有効に活用している場合とは、漁場の環境に適合するように資源管理や養殖生産を行い、将来にわたって持続的に漁業生産力を高めるように漁場を活用している状況と考えております。
 具体的には、漁場利用や資源管理に関わるルールを遵守した作業が行われている場合はもちろんでありますけれども、適切かつ有効に該当する、また仮に漁場の一部が利用されていない場合でありましても、漁場の潮通しを良くする目的ですとか、輪番で漁場を使用するために利用していないですとか、資源管理のために漁業活動を制限している等、合理的な理由があるものにつきましては、適切かつ有効な利用をしている状況に当たると考えております。
 実際には、地域の漁業に精通する都道府県が個々に実態に即して判断をすることになろうかと存じまするけれども、都道府県によってはこの判断の基準が異なることがないように、都道府県の実務担当者から更に意見を伺った上で、国が技術的な助言を定め、その考え方を示すことによって委員御懸念の事態が生じないようにしていく考えであります。先ほどから議論も出ておりますように、ガイドラインもしっかり定めていくということにもいたしているところでもございます。
○藤田幸久君 その適切かつ有効に活用という基準が要するにはっきりしないのは明らかなわけですけれども、そうすると、若い漁業者、担い手が、つまり漁業に就こうとする意欲というものを失うあるいはためらってしまうということが懸念されますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 適切かつ有効の考え方につきましては先ほどお答えをしたとおりでありますけれども、御指摘のとおり、漁業を今後も続けられるという安心感が得られることが若い担い手の確保につながっていくものと考えております。
 こうした点を踏まえまして、この適切かつ有効の考え方につきましては、都道府県によって判断の基準が、先ほど申し上げましたけれども、大きく異なることがないように、都道府県の実務担当者からも更に意見を聞かなければならないと思っております。その上で、技術的な国が助言を定めて考え方を示すことによって、懸念のような事態が生じないようにしていかなければならないと存じます。
○藤田幸久君 要は、努力目標と意見を聞いてまいりますと言っているだけで、要するに、基準ははっきりしないというので答えになっていない気がいたしますが、先に行きます。
 第六十三条、海区漁場計画の要件の二項に、都道府県知事は、海区漁場計画の作成に当たっては、海区に係る海面全体を最大限に活用するため、漁業権が存在しない海面をその漁場の区域とする新たな漁業権を設定するよう努めるものとするとありますが、この新たな漁業権とは何でしょうか。また、その目的や必要性についてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 水産業を取り巻く状況の変化に対応いたしまして、漁業生産力の発展を図る観点から、この水産資源の持続的な利用を確保するとともに、水面の総合的な利用を図ることは必要と考えております。漁業者の減少ですとか高齢化が進む中にありまして、地域によってはこの漁場の利用が、程度が低くなっているところもございます。今後とも、このような活用を図って、地域の維持、活性化につなげていくことが課題となっております。
 このために、六十三条の第二項におきましては、使われなくなっている水面や従来の養殖技術では活用できなかった水面が新たに漁場として活用される可能性がある場合には、都道府県知事が新たな漁業権を設定するように努めることと規定をいたしたものでございます。
○藤田幸久君 何でもまた知事の方に回っておりますが。
 企業が漁業権を取得できることということは、外国資本である企業が参入してくることが想定されるわけです。あるいは、それが目的かもしれません。これは、国土あるいは国境が外国人によって支配される懸念があると。この委員会には北海道の方がたくさんいらっしゃいますけれども、そういったことで問題はないんでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 外国資本の入った我が国の法人が漁業を営むこと自体は、今、現行法におきましても認められていると承知をいたしております。今回の改正によりまして取扱いが変わるものではございませんが、外国資本が入るか否かにかかわらず、漁業権者が漁場を適切かつ有効に活用していない場合には、都道府県知事がこの漁業権の取消しを含めて是正措置を講ずることと、講ずることになると存じます。
○藤田幸久君 今日は、前半は淡々とやっていきます。
 洋上投棄について質問いたします。洋上投棄をどのように防ぐつもりかということでございますけれども、まず、洋上投棄に関しては、長谷水産庁長官が採捕したものは報告させると衆議院で答弁しておられますが、この採捕とは具体的に何を指しておられるのでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 複数の魚種を採捕する漁業におきましては、魚種ごとに細かくIQを設定すると割当てが少ない魚種の漁獲が上限に達することで漁業そのものができなくなるという、そういった懸念もございます。この場合、操業を継続するために洋上投棄を行う漁業者が出てくることが懸念をされるところでございます。
 このような漁業種類にIQを運用するに当たりましては、例えば海外では、様々な魚種があるカレイなどにつきましては、個々の種類ごとに管理するのではなくて、カレイ類としてまとめて管理を行うなどの事例がございます。
 IQの導入に当たりましては、このような取組も参考にいたしながら、現場で合理的な管理が行われるように、関係する漁業者とも協議をしつつ、様々な工夫を行いながら丁寧に進めていかなければと存じます。
 その上で、採捕につきましては、現行TAC法上でも、網に入った等の後に生きたまま放流をした個体については採捕数量の報告義務対象に含めないこととするその一方で、洋上で漁獲された個体が死亡していた場合には、その後どう処置したかにかかわらず、その数量は採捕したものとして報告義務の対象となることといたしているところでございます。
○藤田幸久君 いろいろおっしゃいましたけれども、この採捕について省令等においてやっぱりはっきりすべきだろうと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 本法案の実施に当たりましても、御指摘を踏まえまして、現場での円滑な管理に資すりますように、何らかの形で明確化を図ってまいらなければと思っております。
○藤田幸久君 資源管理について質問いたします。
 資源管理の手法は、一つは、漁船の隻数や馬力数の制限等によって漁獲圧力を入口で制限するインプットコントロール、投入量規制。二つ目が、産卵期を禁漁にしたり、網目の大きさを規制することで漁獲の効率性を制限し、産卵魚や小型魚を保護するテクニカルコントロール、技術的規制。慣れない言葉を言っております。漁獲可能量、TACの設定などにより漁獲量を制限して漁獲圧力を出口で規制するアウトプットコントロール、産出量規制があると聞いておりますけれども、その水産資源というのは、漁獲による影響だけではなくて環境変化等の影響もあると。
 したがって、再生産関係の把握が難しい魚種もあることから、再生産関係に依拠する最大持続生産量、MSY理論を前提としたTAC管理には限界があるんではないかという意見がありますが、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 議員の御指摘のとおり、このMSYの理論でありますけれども、再生産関係、すなわち親の量と新たに資源に関わる子供の量の関係が把握できるとの前提で、資源から持続的に漁獲できる最大量を策定するものでありますが、しかしながら、実際には、海洋環境等の変化によりまして再生産関係が変動をしまして、把握が困難であることも事実でございます。
 今後、我が国におきましては、MSYの達成を目指す資源管理を導入するに当たりましては、十分にデータ集積された魚種につきましては、コンピューターによる高度な試算技術を活用することによりまして、現存の海洋環境の下でMSYの算定を目指すとともに、このような算定が困難な魚種につきましては、欧米で用いられている方法も参考にしながら、適切な代替地を適用しながら、我が国の水産資源の実情に即した資源管理を実施していく考えでございます。
○藤田幸久君 そのいわゆるIQが効果的であったにしても、IQを実際に実行するにはいろんな問題があると聞いております。農水省の人員削減が随分進んでいます。これ、後で質問いたします。予算も限られています。特に、その監視する人、あるいは予算の確保が難しい中で、違反者をしっかり取り締まることは難しいんじゃないでしょうか。
 それから、IQを守らせるためには、先ほどお話出ました洋上投棄の禁止とか流通段階でのトレーサビリティーの確保も必要となるわけですが、こうした対応について、実際にIQを実施していくいろんな問題点があると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) IQの導入に当たりましては、船舶ごとの漁獲量を迅速かつ的確に把握する体制が整えられていること等が必要と考えております。操業の隻数が比較的少なくて水揚げ後も限定されている大臣許可漁業から先行して導入していくことといたしているところでございます。
 その際には、ICTの活用も図りながら、限られた人員や予算を有効に活用して、管理の実効性を確保した上で対象を拡大していくこととなりまするけれども、低コストで迅速かつ的確に漁獲量や操業状況を把握する体制を整備いたしますとともに、準備が整った漁業種類、漁業区域等の管理区分から、関係者の意見を聞きながらここは丁寧に進めてまいらなければと存じております。
 また、IQの実効性を確保する観点から、洋上投棄などが行われないように、先ほど申し上げたような様々な管理上の工夫やルールの整備を行いますとともに、今後、流通段階における取組も含めまして総合的な対策を講じてまいりたいと存じます。
○藤田幸久君 関係者の意見を聞きながら丁寧にと、全部そう言っていて、要するに、関係者の意見を聞かないままここに来てしまったという前提なんでそういう答弁が続いていると思っておりますけれども。
 それで、IQ移転について、この関係で次に質問いたします。
 そのIQの移転については、改正案では、漁獲割当て割合を船舶等とともに譲渡する場合等には、農水大臣又は都道府県知事の許可を受けたときに限り移転することができるとされております。
 例えば、ノルウェーにおいては、小規模漁業者がそのIQをほかの人に移譲したり、それによって得た資金で都市に移住することが多く起こっているというふうに聞いておりますけれども、この改正案では、IQの移転が認められて売買されることもあり得る、あるいは、そのIQを手放した漁業者が漁村を離れてしまう、これが漁村の衰退につながるといった懸念が言われておりますけれども、この農水大臣又は知事の許可を受けたときに限り移転できると。
 どういう場合に許可を、じゃ、拒否をすることができるのかについてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 委員の御懸念は、沿岸漁業者のIQが船舶とともに大規模な沖合漁業者に買い取られることによって沿岸漁業や漁村が衰退することと認識をさせていただきました。
 この点、本法案におきましては、IQ設定の前提といたしまして、漁業種類ごとに設定されている管理区分ごとに漁獲可能量が配分されることとなっておりまして、異なる管理区分の間でのIQの移転はできないこととなっております。このため、例えば沖合漁業者が管理区分の異なる沿岸漁業者のIQを船舶とともに買い取って沖合漁業者の大型漁船に移転する申請があった場合には、これはもう許可しないことといたしております。
 一方で、例えば経営拡大を目指す若い沿岸漁業者が同じ管理区分において引退する沿岸漁業者からIQを船舶とともに譲り受けるような場合には、認可は可能となっているところでございます。
○藤田幸久君 何か非常に恣意的な気がしますが、それは全体でそうなので、また、今日は淡々とその先へ行きますけれども。
 養殖を営む権利である区画漁業権というのが、多くの場合、漁協に免許され、漁協の管理下で組合員が行使をしているということのようですが、現在は、漁協免許の漁業権の行使権を漁協から与えられていた養蚕業者が、法律改正後に都道府県に個別に漁業免許の申請を行った場合、それまで漁協が行っていた漁業配分や調整を今度は県が行うようになると。ということは、県は、漁協が行ってきたようなきめ細かな調整を本当に行うことが可能なのか、浜が大混乱するのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 本法案におきまして、養殖のこの漁業権の免許を受けている漁協が漁場を適切かつ有効に利用している場合におきましては、海区漁場計画上も団体漁業権として区画漁業権が設定をされ、その漁協に優先的に免許が行われる仕組みになっております。
 このため、仮に個別の漁業者が免許申請をしたといたしましても、漁協に免許が行われることとなるために、御指摘のような状況は生じないと考えているところでございます。
○藤田幸久君 生じないような状況、何か非常に楽観論と、それから、何といいますかね、肝腎のところは逃げて、そしていろんな人と相談をしている、そして権限は知事というようなことがずっと一貫して流れているというのが明らかになってきたわけですが。
 ところで、資料をお配りしております。一枚目、御覧いただきたいと思います。
 私、最近こういう資料を拝見してびっくりしたんですけれども、要するに、ここ例えば五年間の政府全体の定員の合理化数が全省庁平均で六・一八%、これは上の方の囲みの下の方ですけれども、農林水産省においては、その六・一八を大きく上回る一〇・二四%の合理化が求められているんです。しかも、下の方見ますと、随分定員状況が農水省が著しく減ってきていると。
 農林水産省設置法一部改正に係る附帯決議には、現場に伝え、現場からくみ上げ、現場とともに解決する機能を充実強化するため、必要な定員を確保し、専門性を要する職務に従事する職員の処遇改善及び職場環境の整備等に特段の努力を払うことということが盛り込まれています。
 何で農水省だけその過度な定員の合理化があって、新規採用を含めた定員の確保ができないのか。しかも、最近は自然災害が多いわけで、防災・減災対策、それから今話題になっております在日外国人が増えるわけで、検疫の役割、農水省では植物防疫所、動物検疫所等もあるわけですし、それから、今日いろいろ話になっております漁業取締り案件が多発しているわけですから、漁業調整事務所の定員確保なども非常に重要だろうと考えますが、まず、なぜこういうふうになっているか、なぜそもそも今までこれだけ農水省だけが人が減ってきて、それから、これから合理化に関してこの他省庁を上回る数字が求められているのかについて、お答えをいただきたいと思います。あるいは、大臣の感想でも結構ですよ。ここに農水省出身の議員の方もいらっしゃるけれども、なぜこうなっちゃったのか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 率直に申し上げて、農水省の定員の削減率というのは私は大きいと、こう思っております。平成二十七年度から三十一年度までの定員合理化の計画期間におきましても定員削減を図ってまいりましたし、農林水産業の更なる成長産業化を図っていくためにも増員を多少なりとも行ってきたとも、こう思っております。さらに、新たな行政ニーズに対応するためにも、地方農政局等の地方支分部局を含めて必要な定員の確保及び新規採用者の増加にも努めてきたところと思いまするけれども、今後とも時々のこの政策課題に的確に対応いたさなければなりませんので、業務の状況を考慮しながら必要な定員の確保等に努めてまいらなければと思っております。
○藤田幸久君 大臣、傍観者のような話しないでください。大臣は農水省のトップですよ。
 それで、特に、私も素人ですけれども、今回の漁業法、いろいろ話聞いておりまして、随分仕事増える。それで、具体的な専門家が必要である。そもそも今まで減ったこと自身がこれ大変ゆゆしいことであって、自然災害も増えている、観光も増えている、漁業法に来る前の段階でまずこれだけ減らしてしまった歴代の農水大臣、いろんな方いらっしゃいますけども、そもそも今まで何でこんだけ減らしてしまったのか、その原因は何でしょうか。まずそれをお答えいただき、その上で、今度漁業法という、非常に仕事が増え、そして外国人の方々も増え、観光客も増え、災害も増えている中で、もっと増やさなければいけないという対応をしなければいけない。
 二つに分けて質問したいと思いますが、なぜここまで減らされてきたのか、あるいは減らすことを防げなかったのか、それについてまずお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 今お答えをいたしたつもりでございまするけれども、現在までも、削減率といいますか、削減は進んでまいりましたけれども、それに対応をしていくためにも、農政局等地方支分部局も含めまして、必要な定員の確保ですとか新規採用者の増加に努めてきたところでもございます。こうした中にありましても、これからも農林水産省といたしましては新規採用も適切に行ってまいりたいと存じますし、しっかりとこの定員に関しましても対応していく必要があろうかと、こう思っております。
○藤田幸久君 新規採用もとおっしゃったということは、この実質合理化目標数をこれ変えなきゃいけないんじゃないですか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 平成三十二年度以降の当省の定員合理化目標数につきましては、今後検討されると承知をいたしておりますけれども、いずれにいたしましても、当省としては新たに発生する行政ニーズに的確に対応しなければなりませんので、将来の業務運営に支障が生じないようにするために必要な定員の確保を今後とも努めてまいる所存でございます。
○藤田幸久君 単純に考えて、この五年間、自然災害が増えています。その部分で農水省の職員、増やしているんですか、減っているんですか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 減ってきているのではないかと、こう思っております。
○藤田幸久君 また、この五年間で在日外国人が増えていますけれども、検疫の関係の方々は減っているんでしょうか、増えているんでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 数字は今明らかではありませんけれども、それは増えてきていると存じます。
○藤田幸久君 そうすると、今度漁業法が仮に通るとすると、この様々な取締り案件も多発すると思うわけですし、その必要性が今、先ほど来答弁いただいているように、あるわけですが、ということは、こういう漁業法の制定に関してもっと人員を増やすべきだろうと思いますが、その辺の見通しと対策は取っているんでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 今御指摘をいただきました漁業の取締りに関しましても、新規の増員数を年々増やしておりますので、今後とも必要に応じて増やしていかなければと、そういう思いであります。
○藤田幸久君 まだ傍観者的な発言でございますけれども、やっぱり農水省のトップでありますから、傍観者的な発言ではなくて、農水大臣として、これだけ増やしていかなければ仕事ができないということをはっきりおっしゃっていただかなければ、こんな漁業法なりも、別のところからのお話かもしれませんけれども、出しているわけですから、その辺の対策も含めてしっかりとした決意を示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 今の新規増員数も含めまして、しっかり対応してまいりたいと思います。
○藤田幸久君 では、次に移ってまいりたいと思います。
 私は、冒頭で申し上げましたとおり、今度の漁業法、何か違ったところからいろんな形で圧力が来てここまで来ているんだろうなということが一つと、もう一つ、これは先ほど鉢呂議員が引用されました篠原孝さんに学んで、なるほどなと思ったことがあります。それは都道府県知事の権限でございます。いわゆる共同漁業権というのは、これは知事の権限がある。
 戦後、日本というのは、いわゆる東京湾とか大阪湾とか伊勢湾、これを埋立てをして大型コンビナートを建設をし、輸出企業が日本を支えてきたと。ただし、その共同漁業権ということについて知事が権限を持っていたので、実は漁業を守ってきたという面があると。もし知事にその共同漁業権がなければ、この東京湾、伊勢湾あるいは大阪湾だけではなくて、もっと実はそういう工業地帯になって漁業が守れなかったと、そういう実は知事の権限があるということを学びまして、今回、今日かなり細かい質問をしてきましたけれども、いろんなことが知事、知事、知事というふうになるわけで、その知事の権限というものをしっかり、いい面では守り、そしてさらにこの共同漁業権を守る一方で、漁場の皆さんがしっかり漁場を守ってきたということが今までの流れだったと思います。それを大きく変えようとしているのが今度の漁業法だろうと思っています。
 したがいまして、いい部分はしっかり守っていかなければ大変になってしまうということがいろいろ今回の委員会の質疑でも明らかになってきているわけですから、その重要性があるわけですが、実はもう一つ、都道府県知事の権限というのが埋立ての権限でございます。
 そこで、ちょっと沖縄の問題について、たまたま今、漁業法と、それから昨日、おとつい、土砂の搬入ということがございまして、沖縄のいわゆる新基地建設に関する動きがありますけれども、共通しているのは知事の権限なんです。その知事の権限ということについて、ある意味では、沖縄県知事から埋立ての実質的な権限を奪ってしまって、新しい基地建設を強行しようとしているのが今の流れではないかというふうに思っております。
 そこで、まず国土交通副大臣にお伺いしたいと思いますけれども、沖縄県知事から国土交通大臣宛てに提出された執行停止決定取消し要求についてでありますけれども、要するに、沖縄防衛局は固有の資格において埋立承認取消処分の名宛て人とされたものであるということになっているわけですけれども、国土交通省は、沖縄防衛局は固有の資格ではないとしているわけですが、その法的根拠を示していただきたいと思います。
○副大臣(大塚高司君) お答えをいたします。
 行政不服審査法第二条におきまして、審査請求をすることができる者については、行政庁の処分に不服がある者と規定をしております。沖縄防衛局のような国の機関ではあっても、こういう処分を受けた者と言える場合には一般私人と同様の立場で処分を受けたものであって、固有の資格、すなわち、一般私人が立ち得ないような立場で撤回を受けたものではないと認められることから、審査請求ができると解釈をいたしております。
 この点、辺野古の埋立てにつきましても、承認取消しの違法性が判断された平成二十八年の最高裁判決におきまして、承認の取消しが行政不服審査法第二条の処分であることを踏まえた判断を行っております。
 今回の承認の撤回も、埋立てをなし得る法的地位を失われる点で承認の取消しと何ら変わらないことなどから、沖縄防衛局は行政不服法第二条の処分を受けたものと言えます。したがって、沖縄防衛局は一般私人と同様に、今回の承認の撤回について審査請求ができると判断をいたしました。
○藤田幸久君 いや、ですから、固有の資格ではないという法的根拠、つまり、立ち得ない、何らかの、なり得るということを言っているんですが、その法的根拠については答えていないんですね。要するに、行政不服審査法というのは、組織が大塚さんに成り済まして実は裁判を起こしている話ですけれども、そうではなくて、その固有の資格というものの法的根拠は何かということを聞いているんです。
○副大臣(大塚高司君) お答えをいたします。
 国の機関でもあっても、行政不服法第二条の処分を受けたと言える場合には一般私人と同様に審査請求を受けることができると解釈がされ、こういう処分とは、直接国民の権利義務を形成し、又はその範囲を確定するものを意味をしております。この点、辺野古の埋立てにつきましても、承認取消しの違法性が判断された平成二十八年の最高裁判決におきまして、承認の取消しが行政不服法第二条の処分であることを踏まえた判断を行っているところでございます。
 今回の承認の撤回も、沖縄防衛局が埋立てをなし得る地位を失わせることは承認の取消しと同じでありまして、さらに、行政不服法第二条の処分、すなわち直接国民の権利義務を形成し、又はその範囲を確定するものと言えます。このようなことから、沖縄防衛局は行政不服法第二条の処分を受けた者に当たり、行政不服審査法第七条二項の固有の資格、すなわち一般私人が立ち得ないような立場により撤回を受けたものではないと認められ、審査請求をすることができると判断をいたしたわけでございます。
○藤田幸久君 七条二項というのは、つまり、大塚さんは埋立てできないわけですよ。埋立てをするというのはやっぱり特別の要件を満たしている沖縄防衛局が埋立てをするわけですから、つまり全く私人じゃない人だから埋立てができるわけで、その埋立てをする組織が私人に成り済ましたということの根拠を聞いているわけですね。
 ということは、私は、今回、漁業法と埋立ての比較をしているわけですが、ある意味ではこの漁業法は法律的に、その中身は別にして、知事の権限を奪おうという面があるけれども、今回はかなり荒療治でその行政の知事の権限を奪おうとしている。しかも、非常に、行政法の学者からいっても、行政不服審査法七条二項からしても、おかしなことを使いながら、つまり知事の権限を奪うということは大変なことなんですよ。今回、総務省あるいは農水省の出身の方もいらっしゃいますけど、昨日もブッシュ大統領のお葬式ありましたが、知事から大統領になっている方がたくさんいるアメリカとは違っても、やっぱり知事というのは非常に重要なわけでね、その権限を、まだこの漁業法で権限を奪うならまだしも、こういう形で知事の権限を奪うということは、これは私は民主主義の非常に根幹に関わることだろうというふうにも思っているわけです。
 そもそも国土交通大臣は審査庁たり得ないのではないかと思いますが、いかがですか。
○副大臣(大塚高司君) お答えをいたします。
 沖縄県が国土交通大臣に送付をいたしました執行停止決定取消し請求におきましては、沖縄防衛局が審査請求をすべき行政庁は沖縄県知事であって国土交通大臣ではないと主張しておられることは承知をしておるところでございます。
 しかしながら、玉城知事におかれましても、執行停止に関する意見書において埋立承認撤回の処分をした処分庁としての対応をなされているものと承知をしており、本件処分につきましては国土交通大臣が審査庁となるべきものと考えております。
○藤田幸久君 資料二枚目、御覧いただきたいと思います。この、おとついでしょうか、防衛省はこの琉球セメントといういわゆる民間会社の安和桟橋を使用してこの船に土砂を積む作業を行ったわけですね。で、この安和桟橋の使用について、防衛省と民間会社である琉球セメントの間の契約、あるいはどんな取決めがあるのか、その経緯を説明いただきたい。
○副大臣(原田憲治君) お答えをいたします。
 沖縄防衛局と琉球セメントの間においては直接の契約行為はございません。沖縄防衛局と契約を締結している埋立工事の元請業者が、土砂運搬会社を通じ琉球セメントから岩ズリを調達しておるものと承知をいたしておりまして、安和桟橋については、失礼しました、以上でございます。
○藤田幸久君 その埋立業者というのはどこですか。
○副大臣(原田憲治君) 埋立業者はJVでありまして、元請業者がシュワブ埋立工事をしております。それから、建設の共同企業体といたしましては、大林組、東洋建設、屋部土建ということになっております。
○藤田幸久君 資料二枚目御覧いただきたいと思いますが、この安和桟橋の使用に当たっては、作業開始前に琉球セメントより沖縄県国土交通省所管公用財産管理規則、資料の下の方ですけれども、に基づいて、この第十一条の工事に着手するとき、工事を完了し、又は廃止したときに知事に速やかな工事届を提出しなければいけないとありますが、この二つ、十一条の二つの項目について提出されていないこと、それから完了届が提出されていないことについて、防衛省はどのように考えておりますか。
○副大臣(原田憲治君) 琉球セメントが沖縄県から受けました指摘の具体的な内容や県とのやり取り等について、沖縄防衛局が当該業者に対して事実関係の確認をいたしました結果、沖縄県から当該業者に対し、沖縄県国土交通省所管公共用財産管理規則第十一条に基づく工事届が出ていなかったことを理由に安和桟橋の使用停止という行政処分がなされました。これに対して、当該業者は沖縄県に、四日火曜日に同条に基づく工事の着手届及び完了届を提出をいたしたと報告を受けておりまして、これを受けて沖縄防衛局は、当該業者より昨日から埋立て用土砂の搬出を再開したとの報告を受けたということでございます。
 このように、四日に当該業者が工事の着手届及び完了届を沖縄県に提出したことによりまして、当該行政指導の根拠とされた指摘は解消されたことから、昨日、当該業者においては作業を再開することとしたものと認識をしております。
 防衛省としては、引き続き関係法令に従い、辺野古移設に向けた工事を進めていく所存でございます。
○藤田幸久君 防衛省は、だけど、さっき直接そのいわゆる琉球セメントと関係ないと言いながら、琉球セメントが提出したということによって防衛省が仕事を再開しているということは、防衛省が直接この言わば元請を通さずに琉球セメントとやり取りをしているということ、その証明なんじゃないですか。
○副大臣(原田憲治君) 今御指摘の点は、今回こういう事案になりましたことから行ったことでありまして、今後とも法令に従った工事を進めていきたいと、このように思っております。(発言する者あり)
○委員長(堂故茂君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(堂故茂君) 速記を起こしてください。
○副大臣(原田憲治君) 今回、このような事案になりましたので、琉球セメントから事情を聞いて、防衛省として指示をしたということでございます。
○藤田幸久君 したがって、防衛省は指示をしているわけですよね、琉球セメントに対してね。
 それで、つまり違法行為ですよね。つまり、沖縄県との関係において、それをしていた琉球セメントに対して指示をしたということは、その琉球セメントが沖縄県との間で違反があったということについては、それは放っておくわけですか、防衛省として、それは正さないんですか。
○副大臣(原田憲治君) 済みません、指示を受けたと先ほど申し上げましたけれども、報告を受けたということでございます。
○委員長(堂故茂君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(堂故茂君) 起こしてください。
○副大臣(原田憲治君) 訂正をして報告を受けたということでございます。
○藤田幸久君 ちょっと同じような関係で、沖縄県の赤土等流出防止条例に違反するということも明らかになったと。この防止条例に違反したということに関して言えば、この県の条例、規則に違反して工事を強行したわけですが、この責任の所在は防衛省にあるんですか、琉球セメントにあるんですか、どちらにあるんですか。
○副大臣(原田憲治君) これまで確認したところでは、岩ズリの仮置きについて、沖縄県と琉球セメントの間で沖縄県赤土等流出防止条例第六条に基づく事業行為届出書の提出が必要となるかどうか、相互の見解を確認をしている段階だと聞いておりまして、防衛省としてはその状況を見守りたいと考えております。
 なお、昨日より再開をした作業については、採石場から直接土砂を桟橋に搬入して積込み作業を行っているものと聞いております。
○藤田幸久君 見守りといっても、工事の主体は沖縄防衛局でしょう。すると、沖縄防衛局で具体的に間に元請が入ったにしたって、琉球セメントというところの桟橋を使ってやっているわけですね。ということは、そこが県との関係において違反等があっても、それは看過して防衛局はその工事を進めるということですか。
 ということは、結果的に、知事の権限も無視をして、あるいは知事の権限に対して、法令に対して違反をした業者を使いながら防衛省が進めているということは、まさにその知事の権限そのものを否定しているということになるわけですよ。国と民間業者が知事の権限を否定しているということですから、これは大変なことですよ、日本の民主主義にとって。
○副大臣(原田憲治君) 今現在、この琉球セメントの方が違反を犯しているのかどうかというのは分かりません。
○藤田幸久君 あのセメント会社はただ届けていたと言っただけで、県の方はそれに対して立入りをすると言っているわけですよ。その間に何で進めなきゃいけないんですか、防衛省は。ひどい話ですよ、それ。
○副大臣(原田憲治君) 先ほど申し上げましたように、当該業者の工事の着手届及び完了届を沖縄県に提出したことによりまして、当該行政指導の根拠とされた指摘は解消されたということでありまして、昨日、当該業者においては作業を再開することとしたものと認識をいたしております。
○藤田幸久君 二か月間だから、違法の工事をしていたということ、昨日、野党合同ヒアリングで認めたわけですよね。認めたわけですね。それ、確認してください。
 辰己さん、それ駄目だよ、そんな後ろの方で。認めたということは認めなきゃ駄目だよ、それ。
○委員長(堂故茂君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(堂故茂君) 原田副大臣、申合せの時間が来ておりますので、簡潔に答弁願います。
○副大臣(原田憲治君) はい。
 違法、先ほど申し上げましたように、違法の、沖縄県から指導を受けたこと……
○委員長(堂故茂君) 失礼しました、速記を起こしてください。
○副大臣(原田憲治君) よろしいですか。
○委員長(堂故茂君) 原田副大臣。
○副大臣(原田憲治君) 沖縄県から業者に対して、先ほど申し上げましたように、行政指導はなされましたけれども、工事の着手届及び完了届を提出したことによって再開を認められたということの解釈でございます。
○藤田幸久君 答えていません。漁業法も、今回もそうですけど、知事の権限というのは非常に大きなもので、それを政治的な意図あるいはその様々な手段でもって奪うということは、これ漁業法も私も一番重要な共同漁業権を守ってきた知事、そして漁村を守ってきたわけですね、これを奪うということは大変な大きなことであるし、同じこと以上に、ある意味では非常に手段を選ばない形で知事の権限を奪おうとしている。こういうやり方を変えていかなければ大変なことになってしまう。それは自民党の皆さんもお分かりだろうと思いますけれども、それは非常に重要なことですから、その点をしっかり、政府として本当にしっかり対応していただきたい。
 そのことを申し上げまして、質問を終わります。