「 沖縄県知事選挙に対する外務省の選挙介入?」2018年09月12日

沖縄県知事選挙が明日告示されます。佐喜眞淳前宜野湾市長と玉城デニー衆議院議員との一騎打ちの様相です。
この佐喜眞候補出馬を予想してかのように、約1年前の昨年10月に日本政府は選挙介入とも言われかねない支援を行っていたことがが、昨日の沖縄等米軍基地問題議員懇談会で明らかになりました。
この時期に訪米した佐喜眞市長が面会したアメリカの要人は以下の通りです。
マーク・ランバート国務次官補代理代行
ジュリー・チャン国務次官補代理代行兼日本部長
アンドリュー・ウィンターニッツ国防省アジア太平洋安全保障部筆頭部長代行
ポール・ヴォスティ国防省日本部長代行
チャーリー・デント下院議員
アニッシュ・ゴエル ジョン・マケイン上院議員補佐官
ダン・サリバン上院議員
メイジー・ヒロノ上院議員
スザンナ・ヴァレスラム米太平洋軍政策・戦略部補佐官
ブリアン・カバノー米太平洋海兵隊副司令官
これに対し、本年3月に訪米した翁長雄志沖縄県知事が訪米した際に面会した政府関係者は以下の通りです。
マーク・ウェブルズ国務省日本部部員
アンドリュー・ウィンターニッツ国防省アジア太平洋安全保障部筆頭部長代行
これは、翁長知事が「国務省国務次官補または上位職、国防省国防次官補または上位職」とのアポを要請したのに対して「日本部部員」しか会えないという扱いをされたのです。当時翁長知事はがんの手術を受ける前で、今年11月の知事選に出馬する蓋然性が高かった時期であり、佐喜眞市長に比べてのこの差別は露骨過ぎます。因みに議会関係者との面会のアポ取りは沖縄県自身が行いました。
外務省の在外公館は、政府関係者などの外国訪問に対する「便宜供与の取扱基準」を定めています。私が7月の質問主意書で得た政府からの回答によれば、都道府県知事は、衆・参両院副議長、各府省副大臣、連立与党党首、最高裁判所判事、検事総長などと同等のBBであり、皇族、総理、国務大臣、衆・参両院議長などのAAに次ぎます。これに対し、市長は4ランク下のDDです。それにも拘わらず、佐喜眞市長の面会相手のレベルは、私も参加したBBランクの参議院派遣議員団などのレベル以上です。
佐喜眞市長が政権与党側の知事候補として出馬の可能性が既に報じられていた時期でもあり、こうした外務省による破格の支援は、選挙介入とも取られかねない問題です。