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  • 【2018年1月26日】

    活動報告

    2018年01月26日

    参議院本会議における藤田幸久の代表質問議事録(未定稿)

    ○藤田幸久君 民進党の藤田幸久です。
     私は、民進党・新緑風会を代表し、政府四演説に対して質問します。
     初めに、草津白根山の噴火により亡くなられた自衛官に衷心より哀悼の意を表するとともに、負傷された方々に心からお見舞いを申し上げます。
     本年は明治維新百五十年に当たります。明治以来、順調に近代国家の道を歩んできた日本は、昭和の時代に軍の主導により世界大戦に突入し、史上最大の汚点を残してしまいました。安倍総理は戦後の歴代政権が積み上げてきた平和主義と民主主義を否定し、かつての危険な政治を歩んでいるように思われます。その観点から質問いたします。
     安倍総理は、日本を取り巻く安全保障環境の悪化を理由に軍備増強を進めてきました。積極的平和主義の柱は軍事的手段による平和です。暴力の示威により相手国の戦争意思を抑え込む抑止力の理念の下に、戦争手段の優越さを競うことではないですか。総理の見解を伺います。
     米ソの力が拮抗した冷戦時代とは異なり、核の応酬は地域の破滅となる現在、核を含めた軍事的抑止力という理念は人類全体にとってむしろ危険と思われます。総理の認識を伺います。
     積極的平和主義のもう一つの柱は、日米同盟強化による中国包囲論です。安倍総理は、アメリカが尖閣諸島の施政権が日本にあり、日米安保条約第五条の対象区域であることを明記したことを宣伝していますが、アメリカは尖閣諸島の領有権については日中どちらの立場も支持していません。総理、米軍が日本側に立って中国軍に対して対峙することはあり得るのでしょうか。
     総理の祖父、岸信介総理が憲法の下で防衛政策を進めるために一九五七年に決定した国防の基本方針には、防衛力整備や日米安保体制に先立ち、国際協調や平和の努力、内政安定による安全保障基盤の確立がうたわれています。しかも、一九七六年版の防衛白書にも、外交等による国際協調などを前提とすることは国防の基本方針の示すとおりと記されています。これに対する総理の見解を求めます。また、なぜこのような国防の基本方針に代えて二〇一三年に国家安全保障戦略を閣議決定したのか、見解を伺います。
     日本が戦争をさせない国、戦争をあおらない国、戦争に巻き込まれない国であることこそ、真の平和主義と思います。総理の見解を求めます。
     北朝鮮による度重なる核実験や弾道ミサイルの発射は、断じて容認できない暴挙です。安倍総理は、昨年のトランプ米大統領の来日時に、日本は全ての選択肢がテーブルの上にあるとのトランプ大統領の立場を支持し、日米が一〇〇%共にあると述べました。これは米国の軍事行動を支持すると受け取れますが、見解を求めます。
     総理は、昨年二月十四日の衆議院予算委員会で、北朝鮮がミサイルを発射した場合、万一撃ち漏らした場合に報復するのはアメリカである、それを確実なものと相手が認識しなければ冒険主義に走るおそれがあると答弁しました。
     総理、今や北朝鮮がミサイルをアメリカ本土に到達させる能力を持つ状況で、アメリカが自国民への被害を顧みずに日本のために報復するという意思をトランプ大統領に確認したのですか。また、北朝鮮はアメリカの報復が確実であるならば冒険主義に走らないという根拠を示していただきたい。
     最近、米国は、米韓合同軍事演習の平昌五輪・パラリンピック中の延期や南北対話中は攻撃しないとのトランプ大統領の発言など、圧力一辺倒でない動きを見せています。トランプ大統領が日本の頭越しに中国や北朝鮮と妥協し、ICBM開発の中断を条件に既存の中距離核を黙認するディールの可能性は全くないのでしょうか。
     日本政府は、朝鮮半島有事で韓国の空港が閉鎖された場合に、海上自衛隊と米軍の艦船が協力して在韓邦人や米国人らを釜山港から対馬に運ぶことを検討中との報道がありますが、在韓邦人救出をどう行うのか、総理の答弁を求めます。また、国連と事前に調整を行い、人道目的で韓国の港に入る自衛艦に限り国連旗の掲揚を求める対策も一案と思いますが、総理の答弁を求めます。
     北朝鮮に関する六者協議で、日本とアメリカを除く中国、ロシア、韓国、北朝鮮は、第二次大戦の終結を決めたサンフランシスコ講和条約に関わっていません。ロシアとは平和条約がなく、北朝鮮とは国交もなく、中国や韓国と安倍政権の関係も決して良好とは言えません。ここを正さなければなりません。
     一国の最大の安全保障は隣国の信頼を獲得することにあるとも言われます。総理、岸信介総理の国防の基本方針にもあるように、これら近隣諸国との信頼醸成外交に最優先で取り組むべきではないですか。
     この信頼醸成外交を展開すべく、河野外務大臣が最近中東を歴訪したことを評価します。
     二年前に、中東のシーア派とスンニ派の最高位の指導者たちが来日しました。世界宗教者平和会議、WCRP出席のためで、サウジアラビアとイランが国交断絶直後の両派指導者の初の同席は世界の注目を集めました。岸田外務大臣も夕食会に出席したほか、数年前、外務省もタイのWCRPの仏教とイスラム教との和解プロジェクトを助成しました。WCRPは、国連の諮問資格を持ち、世界九十か国のほとんどの宗教団体が加盟し、人道援助や紛争の和解活動を行っています。
     私も民間NGO時代からWCRPの活動を支援してきましたが、現場で学んだことは、宗教同士が戦争を起こすのではなく、政治家が宗教を使って戦争を始めるということと、和解活動は、仲介者が表に出、手柄を求めると失敗するということです。宗教団体はWCRP活動では布教活動は行わず、中立を堅持するので、対立する両派から信頼されます。実際、二〇〇四年のイラクでの日本人人質事件で、地元の自警団が解放して引き渡した日本人人質五人の引取り手はイラクのWCRPの指導者でした。
     平和憲法を持ち、欧米などに比べて中立的な日本には和解外交を担う期待が高まっています。こうした和解外交、つまり平和創造外交こそ日本の柱にすべきと考えますが、外務大臣の見解を求めます。
     沖縄県では、昨年以来、ヘリコプターの墜落、普天間第二小学校での窓枠落下などの事故が頻発しています。一国の防衛大臣が米軍に再発防止をお願いし、無視し続けられるのではなく、飛行中止を命令すべきではないですか。また、米軍任せではなく、米軍機の点検に日本政府が関わるべきです。防衛大臣の答弁を求めます。
     普天間第二小学校の事故後もヘリコプター三機がその上空を通過した事実を米軍側は認めていません。総理、日本を取り戻すというなら、独立国家としての主権を取り戻すためにトランプ大統領に直談判すべきではありませんか。
     事故の原因究明を妨げているのが日米地位協定です。安倍総理は、日本国憲法は占領期に押し付けられた憲法であり、改憲すべきとの考えですが、米兵の刑事裁判権や身柄引渡制限など、国民が米国による押し付けを実感しているのは、憲法よりもむしろ日米地位協定ではないでしょうか。
     岸信介総理はかつて、日米地位協定の前身の日米行政協定には極めて不都合な事態が残っており、改定したいと国会で述べています。現在の日米地位協定においても、米兵の刑事裁判権や基地の管理権等の不都合が続いています。総理、岸総理の遺志を引き継ぎ、憲法改正よりも日米地位協定の改定を急ぐべきではありませんか。
     平成二十五年に日米両政府が発表した在日米軍施設・区域に関する統合計画では、普天間基地の八つの返還条件が示され、その一つが普天間飛行場代替施設では確保されない長い滑走路を用いた活動のための民間施設の使用の改善です。昨年、稲田防衛大臣は、私の質問に対して、アメリカ側との調整が整わないことがあれば、普天間飛行場の返還がなされないことになると答弁しました。何と、仮に辺野古の新基地が完成しても普天間飛行場の返還が実現しないことを認めたのです。
     普天間基地の返還を実現するために、政府は、まずこうした飛行場の決定と整備を最優先で進めるべきと思います。防衛大臣の答弁を求めます。
     安倍総理は、昨年、中国の一帯一路構想に協力する姿勢を示す一方で、アジアインフラ投資銀行、AIIBへの加盟については否定的な姿勢を維持してきました。私は、昨年末、AIIBの金立群総裁と単独会談しました。金総裁は、AIIBへの日本の加盟を歓迎すると述べる一方、公正なガバナンスが確立できるか不明との理由で加盟しないならば、八十四の加盟国に対する侮辱ではないかと述べました。また、金総裁は、トランプ大統領もAIIBについて関心があるとの情報を得ているとも述べました。
     日中平和条約四十年の今年は、日中関係の更なる強化の好機でもあり、米国に先を越される前にAIIB加盟を検討すべきと考えますが、総理の答弁を求めます。
     最近の読売新聞の世論調査では、景気回復を実感していない人は七三%です。これは、実感がないというより実体がないからです。第二次安倍政権誕生以来の莫大な金融緩和と財政出動にもかかわらず、消費も収入も減りました。
     第二次安倍内閣発足の二〇一二年と二〇一六年を比較した数字では、総世帯の消費支出が一世帯当たり一か月平均で五千二百三十六円の減少、総世帯の年間収入は三万円の減少、一人当たりGDPは世界第十五位から二十位に下落しました。他方、非正規雇用労働者は二百十七万人、年収二百万円以下の雇用者は四十二万も増加しました。これらの事実をどう受け止めるか、答弁を求めます。株価の上昇の主因は、日銀によるETF購入やGPIF、年金運用基金など、六十兆円以上とも言われる官製相場によるものです。この実態に関する認識を伺います。逆に、公的資金投入をやめると暴落の危険があるのではないですか。答弁を求めます。
     このように、デフレ脱却に失敗し、実体成果のないアベノミクスの失敗を認めるときではないですか。総理の真摯な答弁を求めます。
     二〇一二年の野田内閣による社会保障・税一体改革大綱では、社会保障は需要、供給両面で経済成長に寄与する機能を有している、安定した財源の確保による医療、介護、子育て分野での雇用創出により経済成長との好循環を実現するとあります。
     医療・介護分野は雇用需要を示す雇用誘発係数が他産業と比べて極めて高く、雇用や生活環境の改善に加え、医療、福祉業で働く人が多い地域は出生率が高いことも明らかになっています。この雇用誘発係数と出生率の高さについて、厚生労働大臣の答弁を求めます。
     アベノミクスが地方にはほとんど恩恵をもたらしていない状況や地域包括ケアシステム推進のためにも、医療・福祉施設を増やし、雇用を創出することが極めて重要です。今回の診療報酬、介護報酬の改定も全く不十分でした。地方の医療・福祉施設や従事者に対する支援をどう拡大していくか、総理の答弁を求めます。
     総理は、国内景気の低迷に配慮して消費税率の引上げを延期し、平成二十八年の参議院選挙に臨みました。そして昨年、消費税率引上げ財源を教育に充てるという言い訳で衆議院を解散しました。政府は今週、基礎的財政収支の黒字化が二〇二五年から二〇二七年に先延ばしとなる試算を示しました。自らの失政隠しや政治的思惑によって財政悪化を見過ごす総理の姿勢が、財政破綻への道につながるのではないですか。答弁を求めます。
     また、日銀が金融緩和、つまり国債の買入れを止めると、国債が暴落し、円と株も暴落する可能性があります。すると、長期金利が上昇し、国の債務返済がますます困難になると思われますが、財務大臣の認識を伺います。
     日銀は今週、金融緩和の継続を決めましたが、どこかで円の信用が失われ、円が暴落する可能性があるのではないでしょうか。財務大臣の認識を伺います。
     安倍総理は、新年早々、リトアニアの杉原千畝記念館を訪ね、杉原さんの人道的行為を日本人として誇りに思うと述べました。しかし、戦後外務省は、多くのユダヤ人を救った杉原さんを冷遇し、依頼退職という形で事実上解雇、後にイスラエル政府が勲章を与えたのを機に、彼の没後十四年もたった二〇〇〇年になって、河野洋平外務大臣によって名誉回復されたと言われています。その事実関係について、河野太郎外務大臣に伺います。
     明日、一月二十七日は、ホロコースト犠牲者を想起する国連デーで、グテーレス国連事務総長からのメッセージも届いています。ユダヤ人を迫害した独裁政治の再来を防ぐために創設されたのが、アメリカ・ワシントンのホロコースト記念博物館です。ここには、ファシズムの十四の初期警報という政治学者ローレンス・ブリットの言葉が掲示されており、安倍総理の政治手法との類似性が話題になっています。
     例えば、団結のための敵、スケープゴートづくりは、安倍総理による秋葉原でのこんな人たち発言や前川前文部事務次官への人格攻撃、マスメディアの統制はNHK会長などの交代、犯罪取締りと刑罰への執着は特定秘密法案と共謀罪、労働者の力の抑圧若しくは排除は、働き方改革という名の労働者の支配などが指摘されています。総理、こうしたイメージをどう受け止めますか、お答えください。
     不正な選挙。ヒットラーは、権力完全掌握の前に選挙を連発し、国民の支持を得たとの口実にしたと言われています。総理、昨年の大義なき解散は、この手法を参考にしたのですか。これらの終着点は、強力な国家主義、軍隊の最優先であり、解釈改憲による安保法制の強行採決ではありませんか、お答えください。
     初期警報のもう一つが、身びいきと汚職の蔓延です。これこそ、森友、加計問題のお友達のためのそんたくではないですか。豊中市にある国有地が、安倍総理夫人が名誉校長を務めていた森友学園に、ごみ撤去費が大幅に差し引かれ、法外に安く売却されました。昨年、会計検査院は、この値引き額に関し、十分な根拠が確認できず慎重な検討を欠いていたとする報告書を国会に提出しました。また、昨年以来、学園と近畿財務局の交渉の録音データや交渉に関する内部文書の存在が明らかになりました。
     政府はこれまで、事前の価格交渉はしていない、ごみ撤去費は適正に算定した、交渉記録は廃棄したと答弁してきましたが、国民は全く納得していません。関係者の処分や国会招致も含め、疑惑の解明に対する総理の見解を伺います。
     以上、安倍政治の歩みを見ると、戦後日本が目指してきた民主主義、平和主義、基本的人権を否定しているように思われます。安倍総理による憲法改正を認めることは断じてできません。
     来年、平成の時代が終わりを迎えます。世界中で紛争、テロ、分断が増大する中、平成の世の後も、平成の名のように、日本が、戦争をさせない国、戦争をあおらない国、戦争に巻き込まれない国であり続けることに全力で取り組むことを国会議員の皆さんと安倍総理に強く求め、質問を終わります。
     御清聴ありがとうございました。(拍手)
       〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 藤田議員にお答えをいたします。
     積極的平和主義と抑止力についてお尋ねがありました。
     国際協調主義に基づく積極的平和主義は、我が国の国家安全保障の基本理念です。我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安全を実現しつつ、国際社会の平和と安定及び繁栄の確保にこれまで以上に積極的に関与していくというものであります。
     その内容は国家安全保障戦略にも透明性を持って示されており、その戦略的アプローチとしては、まず外交努力の強化を述べた上で、防衛面のみならず、法執行やテロ対策の強化を含む幅広い総合的な施策を示したものです。このように、積極的平和主義は、軍事的手段による平和、戦争手段の優越さの競争であるとの議員の御指摘は全く当たりません。
     抑止力に関しては、国際社会には核戦力を含む大規模な軍事力が存在し、核兵器を始めとする大量破壊兵器等の拡散といった脅威が存在するなど、引き続き不透明、不確実な要素が存在します。
     そのような中、我が国としては、核抑止力を中心とする米国の拡大抑止が不可欠であり、その信頼性の維持強化のために米国と緊密に連携していくとともに、あわせて、我が国自身の取組により適切に対処する必要があると考えています。
     尖閣諸島への日米安全保障条約第五条の適用についてお尋ねがありました。
     尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も我が国固有の領土であり、現に我が国はこれを有効に支配しており、我が国の施政の下にあります。
     昨年二月の日米首脳共同声明を始め米国は累次の機会に、日米安全保障条約第五条は尖閣諸島にも適用され、尖閣諸島に対する日本の施策を損なおうとするいかなる一方的な行動にも反対するとし、日米安全保障条約の下での米国の条約上の義務へのコミットメントを確認してきています。
     国防の基本方針と国家安全保障戦略についてお尋ねがありました。
     国防の基本方針は、戦後初めて我が国の防衛政策の基礎となる文書として策定されたものであり、政府が国防に関する考え方を透明性を持って文書で示したことは、対外的信頼の観点を含め、様々な観点から意義があったものと認識しています。
     国家安全保障戦略は、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している中、国防の基本方針にある国防の観点に加え、我が国の国益を長期的視点から見定めた上で国家安全保障のための方策に取り組む必要があるとの考え方の下、国家安全保障に関する基本方針として策定したものです。
     このように、国家安全保障戦略は、安全保障環境を踏まえ、国防の基本方針の内容を包含し、それに代わるものとして策定されたものです。
     戦争と平和主義についてお尋ねがありました。
     国家安全保障戦略にあるとおり、我が国は戦後一貫して平和国家としての道のりを歩んできており、我が国の平和国家としての歩みは国際社会においても高い評価を得てきています。我が国としては、これをより確固たるものにしていかなければなりません。
     一方、我が国の平和と安全は、我が国一国では確保できません。我が国としては、平和国家としての歩みを引き続き堅持しながら、同時に、国際社会の主要なプレーヤーとして、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、国際社会の平和と安定及び繁栄の確保のために積極的に関与していく必要があります。
     国家安全保障戦略の策定以来、かかる考え方に従い努力を行ってきた結果、日米同盟はかつてなく強固になり、積極的平和主義についても世界各国から多大な支持と評価を得ています。
     我が国としては、今後とも、かかる考え方に立ち、平和国家としての歩みをより確かなものとしていきます。
     北朝鮮問題についてお尋ねがありました。
     まず指摘しておきたいのは、挑発を行っているのは北朝鮮の方であり、私も、世界中の誰一人としても、紛争などを望んでいません。
     米国の行動について予断することは差し控えますが、政府としては、他の国・地域の体制を力により転換することを目標として掲げたことはありません。
     北朝鮮を抑止する上での手のうちを明らかにすることはできませんが、昨年十一月のトランプ大統領訪日の際には、十分な時間を掛けて北朝鮮情勢を分析し、今後の方策について完全に意見の一致を見ました。
     北朝鮮が暴発するかもしれないとの議論もありますが、これに乗ること自体、北朝鮮の交渉力を高めてしまうことになります。
     日米間では、南北対話を受けた対応を含む対北朝鮮政策について緊密なすり合わせを行ってきており、引き続き、日米両国は北朝鮮問題に関し一〇〇%共にあります。
     今後とも、日米の協力を一層緊密にし、同盟の抑止力を高め、いかなる事態にあっても国民の命と平和な暮らしを守り抜いてまいります。
     在韓邦人の救出と国連との調整についてお尋ねがありました。
     海外で邦人が危機にさらされたとき、邦人の保護、救出に全力で当たることは国としての当然の責務であります。
     政府としては、平素から在韓邦人の保護や退避が必要となる様々な状況を想定し、関係国や関係機関とも連携しながら必要な準備、検討を行っていますが、具体的な内容については、邦人の安全確保に重大な影響を及ぼし得ることから差し控えます。
     近隣諸国との関係についてお尋ねがありました。
     北朝鮮の核・ミサイル開発の進展など、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、政府としては、日米韓で緊密に協力し、中国、ロシアを始めとする近隣諸国との連携を進めてまいります。
     中国とは、本年が日中平和友好条約締結四十周年であり、日中関係が大きく改善したと両国の国民が認識できるような一年にしたいと考えています。
     韓国とは、これまでの両国間の国際約束、相互の信頼の積み重ねの上に、未来志向で新たな時代の協力関係を深化させてまいります。
     ロシアとは、北方四島の帰属の問題を解決し平和条約を締結するとの基本方針の下、粘り強く交渉を進めてまいります。
     米軍ヘリの事故についてお尋ねがありました。
     米軍の運用に当たって、地域住民の方々の安全確保は大前提であり、事件、事故はあってはなりません。トランプ大統領には私から直接しっかりと伝え、大統領と地元の方々の懸念を軽減する重要性を再確認しました。
     ヘリの事故については、マティス国防長官からも謝罪があり、再発防止について重要な課題として取り組むとの表明がありました。
     普天間飛行場周辺の全ての学校上空の飛行を最大限可能な限り避けるとの方針については、米国に対してしっかりと遵守するよう求めるのみならず、日本側においてもその状況の確認に努めているところです。
     今後とも、安全の確保については最優先の課題として日米で協力して取り組んでいきます。
     日米地位協定についてお尋ねがありました。
     日米地位協定については、安倍政権の下で、日米地位協定締結から半世紀を経て初めて、環境及び軍属に関する二つの補足協定の策定が実現しました。
     刑事分野でも様々な改善の取組を行ってきており、日本側に第一次裁判権がある犯罪の被疑者たる米軍人・軍属の拘禁について、平成七年に、起訴前の拘禁の日本側の移転を可能とする合意を達成し、これに基づき、実際に起訴前の拘禁の移転が行われてきています。
     今後とも、事案に応じた最も適切な取組を積み上げていくことにより、日米地位協定のあるべき姿を不断に追求してまいります。
     AIIBについてお尋ねがありました。
     膨大なアジアのインフラ需要に効果的に応えていくことは重要な課題です。AIIBが国際金融機関にふさわしいスタンダードを備えることにより、アジア地域の持続的な発展に資する機関として役割を果たすことを期待しています。
     AIIBは設立から二年足らずであり、運営の初期の段階にあります。したがって、我が国としては、引き続き、AIIBが公正なガバナンスを確立できるのか、借入国の債務の持続可能性や環境、社会に対する影響への配慮が確保されているかについて、運用を注視していきたいと考えております。
     経済認識等についてお尋ねがありました。
     五年間のアベノミクスにより、日本経済は足下で二十八年ぶりとなる七四半期連続プラス成長となり、四年連続の賃上げにより経済の好循環は着実に回り始めており、民需主導の力強い経済成長が実現し、デフレ脱却への道筋を確実に進んでいます。
     消費支出については、世帯当たりの消費を捉える家計消費では、世帯人員の減少などから長期的に減少傾向となっていますが、一国全体の消費を捉えるGDPベースでは、実質で二〇一六年以降前期比プラス傾向で推移するなど、持ち直しています。
     家計の世帯当たり年間収入については、高齢化の進む中、二〇一二年以降横ばい圏内で推移していますが、一国全体で見たGDPベースの家計の可処分所得は三年連続で増加しています。
     また、一人当たりの名目GDPは、円ベースで見れば過去最高の水準です。
     非正規や年収二百万円以下の方々が増加しているとの御指摘でありますが、正規雇用者数は二〇一五年に八年ぶりにプラスに転じ、二〇一六年と合わせた二年間で七十九万人増加。この増加幅は非正規を上回っています。
     年収二百万円以下の給与所得者の数は御指摘のとおり増加していますが、これは、景気が緩やかに回復する中で、パートで働く方が増加したことによるものと考えられます。
     また、給与所得者数は全ての所得階層で増加しており、二百万円以下では二三・九%から二三・三%に減少していることも申し上げたいと思います。
     今後も、あらゆる政策手段を総動員して、デフレ脱却、力強い経済成長を目指してまいります。
     なお、株価に関するコメントは差し控えますが、日本銀行によるETFの買入れは、物価安定目標を実現するため金融政策の一環として行われているものであり、特定の株価水準を念頭に置いているものではないと承知しております。また、年金積立金の運用は、法律に基づき、専ら被保険者の利益のために安全かつ効率的に行うものとされております。
     地方の医療・福祉施設や従事者に対する支援についてお尋ねがありました。
     団塊の世代が七十五歳以上になる二〇二五年に向けて、どこに住んでいても適切な医療や介護を安心して受けられる地域包括ケアシステムの構築を進めることが重要です。
     このため、平成三十年度の診療報酬、介護報酬同時改定においては、診療報酬本体はプラス〇・五五%、介護報酬はプラス〇・五四%と、いずれもプラス改定を行うとともに、地域包括ケアシステムの構築を第一の柱とし、具体的な改定内容の議論を進めています。
     さらに、基金の活用による施設整備や人材確保を行っております。特に、介護職員については、来年秋から、リーダー級の職員の皆さんを対象に更に八万円相当の給与増を行えるような処遇改善を実現することとしております。
     財政健全化についてお尋ねがありました。
     安倍内閣では、経済再生なくして財政健全化なしとの基本方針の下、これまでアベノミクスを進めることで財政健全化に大きな道筋を付けてきました。国、地方を合わせた税収は約二十四兆円増加し、新規国債発行額は約十一兆円減っています。
     急速に進む少子高齢化という国難に立ち向かうべく、人生百年時代を見据え、人づくり革命を断行しなければなりません。
     大きな改革には大きな財源が必要になります。財源の目当てがないままでは、改革の中身それ自体が小さくなるおそれがあります。このため、今回、国民の信を問い、理解を得た上で、消費税の使い道を見直すこととしました。失政隠し、政治的思惑との御指摘は全く当たりません。
     これにより、プライマリーバランス黒字化の達成時期に影響が出ることから、二〇二〇年度のプライマリーバランスの黒字化は困難となります。ただし、財政健全化の旗は決して下ろさず、プライマリーバランスの黒字化を目指すという目標自体はしっかりと堅持してまいります。
     この目標の達成に向け、これまでの経済・財政一体改革の取組を精査した上で、この夏までにプライマリーバランスの黒字化の達成時期と、裏付けとなる具体的かつ実効性の高い計画を策定してまいります。
     私の政治手法についてのお尋ねがありました。
     藤田議員御指摘の言葉については、不勉強で存じ上げておりません。また、ファシズムの政治手法についても、藤田議員のようにつまびらかではないことから、比較してお答えすることはできません。
     政治において重要なことは、民意にしっかりと耳を傾けた上で、評論ではなく、やるべき政策を実行し、結果を出すことであります。三か月前の総選挙で国民の皆さんからいただいた力強い負託、その責任の重さを胸に刻み、これからも全力で結果を出す政治を進めてまいります。
     森友学園への国有地売却に係る国会招致等についてお尋ねがありました。
     森友学園への国有地売却に関しては、今後ともしっかりと説明を果たしていかなければならないと考えています。
     文書の管理、保存については、各行政機関が責任を持って行っており、また、報道された音声データを含め、現場でのやり取りについてもこれまでも説明してきたところですが、今後、国会の場において財務省など関係省庁からしっかり説明させていただきます。
     国有地は国民共有の財産であり、その売却に当たっては国民の疑念を招くようなことがあってはなりません。
     私としても、国有財産の売却について業務の在り方を見直すことが必要と考えており、関係省庁において今後の対応についてしっかりと検討させているところです。
     職員への対応については、国家公務員法上、所管大臣がこれを行うものとされており、関係省庁において適切に判断されるものと承知しております。
     また、国会における審議の在り方については国会においてお決めいただくことだと認識しております。
     なお、私や妻がこの国有地払下げに、もちろん事務所も含めて一切関わっていないことはこれまでも申し上げてきたとおりであります。
     残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
       〔国務大臣河野太郎君登壇、拍手〕
    ○国務大臣(河野太郎君) 私に二つ御質問をいただきました。
     日本は和解外交を外交の柱にするべきではないかとのお尋ねがまずございました。
     日本は、国際社会の平和と安定及び繁栄の確保に積極的に貢献するとの国際協調主義に基づく積極的平和主義の下、様々な国に対し、平和構築、国民和解、民主化支援等の支援を行ってまいります。
     例えば、私は重点分野の一つとして中東外交を掲げておりますが、紛争や暴力的過激主義等、中東地域が直面する課題の解決のため、宗教的、民族的に中立であり、アメリカと同盟関係にある日本だからこそできる取組として、対話あるいは信頼醸成の促進を行っていく考えです。
     引き続き、地球儀を俯瞰する観点に立ち、積極的平和主義の旗の下、世界の平和と安定及び繁栄に貢献してまいります。
     杉原千畝元外交官の処遇についてのお尋ねがございました。
     杉原千畝氏による命のビザの発給により、多くのユダヤ人の尊い命が救われました。杉原氏の行動は、戦後七十年を経た今日でも、世界に広がるユダヤ人を通じて各国でも高く評価されております。
     外務省と杉原家の間で意思の疎通が欠けていた点については、二〇〇〇年十月に外交史料館において杉原千畝顕彰プレート除幕式を行った際に、当時の河野洋平外務大臣がおわびを申し上げるとともに、人道的かつ勇気ある判断により人道的考慮の大切さを示されたすばらしい先輩を持ち、誇りに思うと述べました。
     今月、安倍総理がリトアニアの杉原記念館を訪問した際にも述べたとおり、杉原氏の行動は勇気ある人道的行為として世界中で高く評価されており、日本人として誇りに思うものです。
     政府として、杉原氏の業績を後世に語り継いでいくことは重要であると考えております。(拍手)
       〔国務大臣小野寺五典君登壇、拍手〕
    ○国務大臣(小野寺五典君) 藤田議員にお答えいたします。
     まず、相次ぐ米軍ヘリの事故への対応についてお尋ねがありました。
     米軍の運用に当たっては、地域住民の方々の安全確保は大前提であり、事件、事故はあってはならないものです。
     米軍機の事故や予防着陸、緊急着陸が相次いでいる中、在日米軍の全ての航空機について徹底的な整備、点検を確実に実施するとともに、実効性のある再発防止のための対策を講ずるよう米側に強く求めています。
     さらに、再発防止を求める以外にも、事故等の態様を踏まえ、個別に判断の上、米軍に対して飛行停止も求めてきております。
     引き続き、米側に対し、安全面に最大限配慮するとともに、地域住民への影響を最小限にとどめるよう、強く求めてまいります。
     次に、米軍機の点検への日本政府の関与についてお尋ねがありました。
     米軍機の点検、整備については、米軍の部隊における点検、整備に加え、米軍の国際競争入札によって決められた受注企業による定期機体整備が行われており、一部の米軍機については日本企業も定期機体整備を担当しているものと承知をしています。
     いずれにせよ、米軍機の点検、整備については、引き続き米側において万全を期すよう求めてまいります。
     次に、普天間飛行場の返還についてお尋ねがありました。
     最も大切なことは、住宅や学校で囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならないということであります。これは政府と沖縄との共通認識だと考えております。
     普天間飛行場の辺野古への移設は、米軍の抑止力を維持しながら、同時に普天間飛行場の危険性を一刻も早く除去するための唯一の解決策です。平成二十五年に日米両政府で作成し公表した沖縄における在日米軍施設・区域に関する統合計画においては、普天間飛行場代替施設では確保されない長い滑走路を用いた活動のための緊急時における民間施設の使用の改善が普天間飛行場の返還条件の一つとして記載をされております。
     防衛省としては、一日も早い返還に向けて、緊急時における民間施設の使用の改善を含め、米側と協議を進めるとともに、辺野古の工事を着実に進めることが重要と考えております。
     辺野古移設が完了し、米側の運用が開始される段階で普天間飛行場の返還が実現するよう取り組むのは当然のことであり、辺野古移設完了後も普天間飛行場が返還されないという状況は全く想定しておりません。稲田大臣も国会でそのような趣旨で述べたと私は思っております。(拍手)
       〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
    ○国務大臣(加藤勝信君) 藤田議員より、医療・福祉業の雇用誘発係数と出生率の高さについてお尋ねがございました。
     平成二十三年の産業連関表労働誘発係数によると、ある産業において需要が発生したときの労働需要への効果を示す雇用誘発係数は、医療・福祉業では十億円当たり百三十四・九人と、対個人サービス業、建設業、商業に次いで高い水準となっております。また、医療・福祉業に従事する労働者の割合が高い都道府県は出生率も比較的高いという研究者の指摘があることは承知をしておりますが、これについては、理由も含め、必ずしも明らかになっているものではございません。
     いずれにしても、地域に医療・福祉分野で働く人が多くいて必要な医療・福祉サービスが提供されることは、子供を産み育てる環境整備にもつながり得るものと認識をしております。(拍手)
       〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
    ○国務大臣(麻生太郎君) 藤田議員から日銀の金融緩和に係る財政の持続可能性及び通貨の信認についてのお尋ねが二問あっております。
     まず、日銀の金融緩和と財政の持続可能性についてお答えをいたします。
     日銀は物価安定目標の実現に向けて努力をしており、その金融政策について、仮定に基づく質問への回答は差し控えさせていただきます。
     一般論としては、日本の公的債務残高につきましては、御存じのように、GDPの二倍程度に累積するなど、厳しい状況にありますので、財政の持続可能性に対する信認を確保することは極めて重要であると存じます。
     現政権では、経済再生と財政健全化に取り組み、これまでも、過去最高水準の名目GDPを背景に国の税収を約十七兆円増加させる、また、歳出削減努力を積み重ねて、一般歳出の目安を三年連続達成をし、かつ、新規国債発行額を六年連続で減額、合計約十一兆円縮減をいたしております。
     引き続き、こうした取組を着実に進めることが重要と考えておりまして、財政運営に関しましては、具体的かつ実効性の高い国民の信頼を得られる計画を今年の夏の骨太方針において示したいものと考えております。
     次に、日銀の金融緩和と通貨の信認についてのお尋ねがあっております。
     日銀は、先般、一月の二十三日の金融財政決定会合において、長短金利操作付き量的・質的金融緩和を維持、金融緩和を継続していくことを決定をしております。今後とも、経済・物価情勢を踏まえつつ、物価安定目標の実現に向けて努力することを期待をいたします。
     御指摘の通貨に対する信認というものに関しましては、経済のファンダメンタルズの強さに加えて、物価の安定、財政規律の維持など、総合的なものによってなされるものだと考えております。これまで現政権が取り組んできた経済再生と財政健全化の取組を今後とも着実に進めていかなければならないものだと考えております。(拍手)
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