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参議院東日本大震災復興特別委員会における藤田幸久の質疑議事録2017年04月21日
活動報告
2017年04月21日
参議院東日本大震災復興特別委員会における藤田幸久の質疑議事録
○藤田幸久君 民進党の藤田幸久でございます。
まず、前回三月二十一日の委員会でも質問させていただきましたが、二年前の東日本豪雨の際の茨城県常総市の水害におけるきぬ医師会病院の対応について質問させていただきました。
いわゆる公的病院と民間病院の中間にあるような存在だろうと思いますので、このいわゆる医師会病院における有事あるいは平時における支援の体制について検討をお願いしたわけですが、その後の進捗状況について厚労省からお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
公的医療機関におきましては、医療のみならず、保健、予防、医療関係者の養成、へき地における医療などの一般の医療機関に常に期待することが難しい業務を積極的に行うこと等の特徴を持つものと位置付けられているところでございます。この点で、日本赤十字社、また済生会等を公的医療機関の開設者として定めているところでございます。
医療法におきましては、このような公的医療機関に対しまして、まず都道府県知事が、病床過剰地域では病院の開設又は増床等の申請について許可を与えないといったことや非稼働病床の削減を命令することができるとされているとともに、都道府県知事からの要請に応じた地域における医療従事者の確保への協力義務を課すなど、地域における医療提供体制の確保の観点から一定の制約、義務を課しているものでございます。
こうした公的医療機関でございますが、自然災害による被災の復旧の際、激甚災害であります場合には補助金の補助率の優遇などがなされるわけでございますけれども、それは、このように政策医療を実施するための一定の制約、また義務を課していることによるものでございまして、医師会立病院を公的医療機関と同等の取扱いとすることにつきましては関係者での慎重な議論が必要であると考えているところでございます。
以上でございます。
○藤田幸久君 その義務とかいろんな制約についてのお話ございましたが、他方、この医師会病院って調べましたら、全国にありますけれども、例えば栃木県であれば温泉病院とか、ということは、一般の民間病院とは違った貢献があるのではないかと思いますが、その辺についてはどうお考えですか。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
公的医療機関の義務、医療法上の義務や制約でございますけれども、これは、民間病院と違いまして、知事の命令であるとか指示だとか、こういった義務がございますけれども、民間医療機関は要請ということで軽くなっております。こうした義務が課されるという観点から、民間病院である医師会病院につきましてはなかなか慎重に検討しなくちゃいけないという感じでございます。
以上でございます。
○藤田幸久君 まるで質問に答えておりませんで、義務、制約はさっき話してくれたので、こういう医師会病院の公的な貢献が、つまり民間病院と違っていろいろあるんじゃないですかという質問であります。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
厚労省におきましては、医師会立病院の個々については詳細を承知しているわけではございませんが、例えば私の出身地の宮崎市郡医師会病院ございますけれども、これは二百四十八床ございまして、そこにおきましては、災害医療ということで地域災害拠点病院でありますとか、周産期医療の地域周産期母子医療センター、また救急医療につきましては第二次救急医療機関というふうに、かなり政策医療を担当しているところもございます。
以上でございます。
○藤田幸久君 ちゃんと昨日も質問者で貢献の評価ということを言っていたにもかかわらず、そういうまともな答弁されないので困りますが、ここで、突然なんですが、医療に知見のある櫻井委員長、こういう市郡医師会病院の貢献あるいはこの対応について、少し上げるべきではないかと、つまり有事の場合と平時の場合と、思うんですが、もし委員長、私見がございましたらお願いいたします。
○委員長(櫻井充君) 速記を止めていただけますか。
〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
済みませんが、委員長にまずそういう権限がないといいますか、これは理事会協議で、私が発言できる場合については理事会協議で決めなければいけないと思っておりますので、その点は御容赦いただきたいと思います。
それで、その上で、ちょっとこれは速記止めておいてください。
〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
どうぞ。じゃ、藤田君。
○藤田幸久君 貢献の評価ということをはっきり通告してあるんですが、それについてどう答えるんですか。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
全国の医師会立病院におきます個々の病院の地域への貢献については、詳細につきましては厚労省としては把握していないところでございます。
以上でございます。
○藤田幸久君 それは怠慢ですよね。
昨日も資料をいただきまして、八十幾つあるんです。それで、これはやっぱり医師会病院がやっているということは、地域の信頼されるお医者さんがやっているんですね。それで、何かあったときには県なり市なりも応援をしようと。この間のきぬ医師会病院というのは、三つの市が関係している市です。ですから、その実態を把握していないということは、これ厚労省の怠慢でありますので、これしっかりと調べていただきたいし、なぜ調べていないかの理由をお聞かせください。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
全国八十あります医師会立病院の詳細については、厚労省としてまだ承知していないところでございますが、今後、資料を集めまして、検討させていただきたいと思います。
○藤田幸久君 三週間前に、私、この質問をしました、このきぬ医師会病院で。その貢献に基づいた格上げのお願いをして、検討をお願いしたのに、三週間その実態を調べていないということは怠慢で、なぜ調べなかったのか、理由をお聞かせください。
○政府参考人(椎葉茂樹君) これまで、医師会による陳情の状況であるとか、そういった資料について今調査中でございます。
以上でございます。
○藤田幸久君 陳情については調べたけれども、この櫻井委員長の下での三週間前のこの院で私が要請をしたことに対して三週間何もしていなかったということについては抗議を申し上げ、厚労省としてしっかりと書面等によって、あるいは次回の委員会において答弁をしていただくと、来週もあるみたいですから。そのことを委員長に要請をさせていただきたいと思います。
○委員長(櫻井充君) 資料要求も含めてですか。
○藤田幸久君 はい。
○委員長(櫻井充君) じゃ、資料要求も含めて、後刻理事会で協議させていただきます。
○藤田幸久君 では、時間の関係で次に移りますが、資料を御覧いただきたいと思います。
これは実は、天理教災害救援ひのきしん隊という、恐らくこれは、実は百二十年以上の経験のある日本最大の民間災害支援組織であるというふうに思います。私も実は今まで、国内もさることながら、スマトラの津波、ジャワ島の地震、パキスタンの地震、ハイチの地震、東日本大震災と行ってまいりましたが、実は日本国内にこういう組織があるというのは、直接目にしたのは五年前のつくばにおける竜巻の現場でございました。それから、一昨年の常総を中心とした災害のときに、このこういう方々の活躍を目にいたしました。
資料を持ってまいりました。一ページ目、実はこの組織は、阪神・淡路大震災、新潟中越沖地震等々、活躍をしました。これみんな、実際にこういうしっかりとした装備を付けながら活動している状況であります。
陸前高田の市長さんもおっしゃっておりますが、下から八行目ぐらいですけれども、東日本大震災できずなという言葉がクローズアップされたが、まさに救援隊のこの皆様と被災地の関係にふさわしい言葉だろうと思っておりますと。
それから、次のページ行きまして、この部隊のすごいところは全部機材を持っているんです。私も見ましたけれども、この必要な機材のところで、四行目ぐらいですけど、ダンプカー、パワーショベル、クレーン車、スコップ、チェーンソー、無線機、マイクロバス、給水車で、全部これ自己完結的にやっております。
これも宮城県の東松島の市長さんが、これは上から八行目ぐらいですけれども、泥やヘドロの処理、瓦れきの搬出、公園、公共施設内の清掃や整備、植樹、炊き出しなど、様々な要望に対応していただき、延べ千名を超える方々がいらっしゃったと。
それから、次のページでございますけれども、この衣食住、自己完結でございます。衣の部分もそれぞれがしっかりした装備を着ておりますし、食のところは、食料、飲料水、炊事設備を持参し、食事は全部この災救隊で賄いますと。大釜などの炊事設備も持ち込みます。
これは熊本の阿蘇市長の佐藤さんという方が、これは下から七行目ぐらいですけれども、作業資機材はもちろん、衣食住と全てにおいて自己完結型であり、意識の高さと統率された行動にこれまでの経験の深さを改めて感じましたと。
それから、次のページ行きまして、こういう具体的なことをされておられます。例えば、土砂崩れを起こした斜面に石段を造成をする、右の方で倒木の処理、それからその下の写真で、土のうで土砂崩れを防止をするということであります。
これは当時の兵庫県の知事の言葉が下の方に出ておりますけれども、阪神・淡路大震災において、医療活動や給水支援、瓦れき処理等を資機材の調達や隊員の宿泊場所の確保を含めて、自己完結型の体制で出動していただきましたということでございます。
それから、次のページ行きまして、これが百二十年の歴史であります。左の一番上、明治二十四年の濃尾地震、それから関東大震災、そして右のページに行きまして、平成七年阪神・淡路大震災、これ括弧で約二万名がこの団体から実際に動員されていったと。それから、下の方に参りまして、平成二十三年のところに東日本大震災、これ三万人ぐらいの方が実際に出動されているという歴史でございます。
そして、次のページでございますが、これは東日本大震災における出動記録でございますが、この宿営拠点地というのがあるんですね。宿営拠点地というのが右側にありますけれども、こういう宿営拠点地を根城にしながら炊き出し、瓦れき撤去を行ったというこの延べ三万人の中の内訳が出ております。
私もこういう団体があるというのは知りませんでした。日本で見ている中で、あるいは世界的にも、これだけの部隊というものは恐らくほかにないんじゃないかと思っておりますけれども、これは、私も知らなかったんですが、政府の方でこういう団体があるということの知見がなかったんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。
今御指摘のございました、天理教災害救援ひのきしん隊につきましては、災害時に組織的な動員力と建設機械などを用いた技術力を駆使いたしまして活動されていることにつきましては承知をいたしておりました。
○藤田幸久君 という程度なんですね。
それで、つまり、今、私読みましたのは、阪神・淡路大震災のときの知事も知っている、それからいろんな市長さんも知っている、だけど政府でこれだけの部隊があるということはほとんど実は共有をしていなかった。ということは、私は共有することが非常に重要だろうと思っています。
特に、私もいろんな援助を関わってきましたけれども、この宿営拠点地持っているというのは、これ人道援助でロジがあるということは一番重要です。そして、自己完結型の機材、それからお風呂も含めて全部持っていくって、こういう部隊はないんですね。
それで、ということは、実は、こういう災害でこういう部隊が行ったところにおいては、社会福祉協議会に登録をしたりしています。茨城県もこのつくばとか常総に行った後になったんですね。多分、恐らく阪神その他災害でこういう部隊が行ったところは、社会福祉協議会等の登録をしたり、あるいは県の災害関係者の中には知見があるんですが、これ、現場を見たらすごいと分かるんですけれども、重要なことは、事前にこういう部隊があるんだと、ということは、ここにお願いをすればこういうことをやってくれるということを知っているか知っていないかって非常に重要なんです。
こういう実は部隊があるということを政府で共有するためには、今そういうのがないんですけどね、どういうふうにしたら共有できるかについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。
今日、災害時におきましては、今お話ございました天理教災害救援ひのきしん隊のような、技術やノウハウ、それから災害対応経験を持ちますNPO等のボランティア団体が被災地に駆け付けまして、国、自治体では手が届かないきめ細やかな被災者支援活動を展開されているところでございます。
こういったふうな活動を促進していくためには、NPO等と国、自治体の連携が大変重要と考えておりまして、例えば熊本地震におきましては、三百以上のNPO等が参加されました熊本地震・支援団体火の国会議が設置されまして、その場を通じてNPO等と県との連携が図られております。
同会議につきましては、天理教災害救援ひのきしん隊につきましても参加されまして、熊本復旧支援に取り組まれたというふうに聞いておりまして、そういったふうな連携におきまして、引き続き力を発揮していただきたいというように考えております。
○藤田幸久君 だから駄目なんですね。
つまり、熊本で地震が起きた後に、そういうグループをつくった中に入ってくださいという話なんです。そうじゃなくて、既に政府の中でこういう部隊があると、例えば日赤がこういうことができる、あるいは緊急援助隊だったら海外だったらこういうものがあると知っていれば、じゃ連絡をして、ここに行ってくださいと、おたくの部分のこの部分が行ってくださいと指示ができるけれども、情報がないから、今みたいにアドホックな話です、災害が起きた後の話。そうじゃなくて、事前に政府の中に組むことが重要なんで、少なくとも地方公共団体、警察、消防、社会福祉協議会等においては、パンフレットもいいものあるわけですから、これを共有をして、常に政府の方でそういうものを情報提供できる、あるいは既にふだんの段階から、少なくとも都道府県、警察、消防、社会福祉協議会等については、これは普通の、何か今の話だとワン・オブ・ゼムの話なんです。私も民間のNGO団体にいましたが格が違います、レベルが。プロです。ですから、こういうプロ集団がいるということについてはワン・オブ・ゼムの扱いじゃない扱いをしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。
こういった熊本県の今回の対応の経験などを踏まえまして、全国の各自治体におきましても、それぞれの地域でNPOとの連携を深めていく動きを進めていっております。
そういった中で、各自治体につきましても、また国の方におきましても、それぞれのNPOの活動につきまして承知していくことになっていくかと思っております。
○藤田幸久君 起きた後に、地方自治体でこういう人もこういう団体もいますからどうぞという話ではないので、政府の方でこれ非常に重要な有り難い団体があるんです。それを有効活用しないということはこれは政府の怠慢ですよ。
だから、例えば政府の防災会議なのか、ほかの仕組みの中で例えば中央防災会議ですか、日本医師会入っていなかったんですね、最初は。三・一一のとき。後でその下部組織に入れましたけれども、同じようなものです。そういう意味での、政府の中にきちっと、こういう組織があるということを政府の方でしっかり認定をし、組み込んでくださいって話なんです。どうですか。じゃないと今のようなことになっちゃいますよ。後になってから後追い的に知らせましたみたいな、それじゃ間に合わないんだ。どうですか。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。
NPOのネットワークがございますので、そういった中で活動されています団体につきましては、私ども承知する状況にございますので、そういった中で必要に応じましてお願いすることもあろうかというふうに思います。(発言する者あり)
○委員長(櫻井充君) 速記止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
改めて藤田君、質問をお願いします。
○藤田幸久君 起こった後のワン・オブ・ゼムのNPOではなくて、比較にならない、ある意味じゃ政府が持っていないような機能を持っている部隊、ロジも含めてを活用しなければ私は政府の怠慢になると思いますが、それに関して検討もされていない、あるいは検討する意思もないということですか。
○政府参考人(緒方俊則君) 天理教災害救援ひのきしん隊におかれましては、非常に活動を展開していく条件がそろっておられるというふうに承知をいたしております。こういったふうなNPOの活用をしていただくことも踏まえまして、今後政府としまして検討していきたいと思っております。
○委員長(櫻井充君) もし、大臣、補足があればお願いしたいのですが。今村大臣。
○国務大臣(今村雅弘君) ただいま藤田委員のお話聞いておりまして、私もなるほどなと。うわさには聞いておりましたけれども、こんなに以前からこんなにきちっと組織立った活動をしておられるということを伺いまして、改めて大変感動しているところであります。
それで、もう我が国、災害国ですから、いついかなることがあるか分からないと。そういう中で、やはり今回の東日本もそうですし、それから熊本もそうですが、やはりこの初期活動、これは非常に大事です。ですから、そのときに備えてどういうことができるのか、またどういう体制でできるのか、どういうチームが要るのかというようなことは、これは何も、国だけでは駄目だと思いますから、せっかくこういういろんな団体、チームもいらっしゃるわけですから、そういったものをある程度まとめてきちんと、何といいますか、把握しておくといいますか、で、いざというときにはすぐ活動できるような、そういう体制づくりをすることも必要じゃないかと。備えよ常にという言葉がありますが、そういったことに準じて、私もまた関係箇所と相談しながら、せっかくのそういった組織がうまく機能的に生かせるような仕組みを検討していきたいというふうに思います。
○藤田幸久君 大変いい答弁をいただきまして、ありがとうございました。
私は、最後申し上げようと思っていたのは、この緊急援助隊は大変大きな問題を持っているんです。それは何かというと、自分たちの手柄を一切言わない団体なんです。だから、百二十年たってもこういうことが知られていなかったんです。ですから、今、先ほど後ろの方で宗教団体がという話がありましたが、この団体は布教活動を一切やっていないと思います、私が見ている限りで。むしろ、宗教団体がゆえに手柄を言わないで来ている。ですから、例えば県とかに行くと新聞に出ているんです、こういう団体がやってくれた。ところが一般紙に載らない、だから知れないわけですけれども。私は、これは大変な宝ですから、是非その背景が、逆に背景があるんで宿営地があるんです。ですから、それをむしろ有効活用していただきたいということを今の大臣の答弁に加えてお願いをして、次の質問に移らせていただきたいと思います。
次に、いじめの問題であります。
資料の七枚目、後ろから二枚目の、これ新聞記事でございます。「千葉でも避難いじめ」ということでございます。右側の方に、福島県から避難をしている児童生徒に対するいじめの状況が書かれております。
福島県から横浜市ですけれども、放射能と呼ばれたと。ゲームセンターでの遊興費として百五十万円を支払わされたと。それから、千代田区立の中学校ですか、東京都。みんなにばらすよと、避難者であることを、言われて、菓子代など一万円を取られたと。それから、その次の、一つ飛ばしていきますと、新潟市に避難した小学生に対して、担任から名前に菌を付けられて呼ばれたと、菌と。それからその下が、同級生から福島県民ばかだと言われたと。それからその下は、放射能がうつると、何で福島から来たんだなどと言われております。
この中で、これみんなひどい話でありますけれども、特にこの担任の教師から生徒に対して菌を付けて呼んでいたという、これは私は大変な憤りを感じるわけですね。
そこで、大臣、この児童の皆さんが避難を受けているわけですが、これ、避難を受けているというのは誰の責任でしょうか。
○国務大臣(今村雅弘君) この方がいわゆる、形態はともかく、自主避難者であるかもしれませんし、避難命令を受けたのか、ちょっと私は存じませんが、いずれにしろ、この避難されている方は、この原発事故によって起きたものでありますから、そういう意味では、事業者である東電、あるいは原子力行政を携わってきた国の責任というふうに考えております。
○藤田幸久君 ちょっとよく聞き取れなかったわけですが、お子さんあるいはそこに避難をされていった親御さんの責任ですか。
○委員長(櫻井充君) いや、そうは答弁されておりません、答えられておりませんが、じゃ、もう一度、今村大臣、大事な点、もう少し大きくということなので、よろしくお願いします。
○国務大臣(今村雅弘君) はい。
ですから、避難された方は、事業者である東電、あるいは国の責任に、そこに責任があるというふうに思っております。
○藤田幸久君 そうしますと、まず、この担任の先生が言ったということですね。これは、教職員の言動というのはお子さんに大変大きな影響を与えます。これは、いじめ防止とか、あるいは放射線に関する知識の啓発等をやっぱり学校の方でしっかり取り組んでいただきたいと思いますが、こうした教職員の言動等に対して、文科省としてはどういう取組をしているのでしょうか。
○大臣政務官(樋口尚也君) 藤田先生御指摘のとおり、教職員に対して、いじめの防止や放射線に関する知識啓発を行っていくことは極めて重要だというふうに思っております。
いじめの背景には、周囲の大人も含めて、避難を続ける方々へのつらい思いに対する理解不足や放射能に関する知識不足、理解不足が存在するというふうに考えまして、先般文部科学大臣メッセージを発表をいたしました。メッセージの中で、学校の教職員に対しては、各学校において、児童生徒が放射能に関する科学的な知識を身に付け、被災地の状況に係る情報を正しく理解できるように取り組むことを依頼をしております。
また、先般いじめの防止等のための基本的な方針を改訂をいたしまして、被災児童生徒が受けた心身への多大な影響や慣れない環境への不安感等を教職員が十分に理解し、細心の注意を払いながら、いじめの未然防止、早期発見に取り組むよう求めております。
新年度、新学期に入りました。改めまして、文部科学省といたしまして、いじめのない学校を目指して、各教育委員会に対する指導、助言や教職員への研修を通じ、被災児童生徒に対するいじめの防止、取り組んでまいります。
○藤田幸久君 文科省はそれやっていただくといたしまして、これやっぱりいじめの問題、もしかしたら氷山の一角かもしれません。
それで、大臣、やっぱりこれ文科省だけではなくて、政府全体として都道府県あるいは市町村等と連携をしたまず実態調査をしていただいて、その上でしっかりした対策を講じるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(今村雅弘君) 今委員がおっしゃったとおりでありまして、これについては、教育現場では文部科学省を中心にいろんな取組をしているところでありますが、どうもこの背景には、やはり教育現場だけじゃなくて、一般のやっぱり大人の社会といいますか、そういったところにもまだまだいろんな誤解等があるんじゃないかと。放射能が、今言われたようなことで今広まっているといいますか、そういうことじゃなくて、やっぱり放射能というのはこういうものだ、そんなに危ないものではありませんよという、そういったリスクコミュニケーションといいますか、そういったものをしっかりやって、そして、そのためにも一般向けの分かりやすい資料も作って、官民挙げて大々的にそういったいろんな間違った、何といいますか、対応をしっかりと除去するということで、今いろんな取組を始めているところであります。
○藤田幸久君 ミスコミュニケーションという話がありました。私、やっぱりそういう軽い問題じゃないと思っています。
実は、この新聞、資料でお見せしまして、五つ六つ書いてあります、新聞にですね。私は、ここに抜けている部分があると思っているんですね。それは、恐縮ですが、大臣自身が、自主避難は自己責任であるとおっしゃった。それから、ふるさとを捨てるというのは簡単ですよ。これ、実際に避難している子供たちがこれを聞いたらば、ここに書いてあるような形で私は子供たちはいじめられたと思っています。そう思いませんか。
○国務大臣(今村雅弘君) これについては、さきの衆議院の委員会等でもはっきり言っておりますが、私は、この記者会見のときにも、自主避難したことが本人の責任だということは、自己責任だとは言っておりません。このときは、あくまでいろんな、今帰還の条件が入ってきた中で今後どうされる、どういう生活を展開しようとされるかということについては本人の自主的な判断で云々ということで言ったつもりであります。これが一つ。
それから、もう一つ、ふるさと云々ということは、これも前後のあれを見てもらえば分かりますが、とにかく人がちゃんとやっぱりふるさとに戻ってきていってくれないと、なかなか、ただでさえ人口が減っている、そういう中で、このトレンドがどんどん続けば、やっぱりもうふるさとは廃れてしまう、あっという間になくなりますよと。ですから、何とかふるさとを盛り上げて、そのためにもいろんな環境整備、あるいは、なりわい、産業の整備もしますから、是非そういうことで、皆さん、お力共に合わせてやっていこうではありませんかと、そういう趣旨で言ったつもりであります。しかし、それがああいった伝わり方をしているものですから、結果的に私のこういった自己責任等々の発言がまずかったということで、先般来これはおわびをしているところであります。
○藤田幸久君 この新聞に書かれているような例えば表現ですね、みんなにばらすよとかですね、これも今のように、この言った方々に聞いてみると、今のような大臣のように言い訳をするんだろうと思います。だけども、一旦出た言葉というのは子供に残るんです。その意味では、この同じクラスの友達に言われた以上に、大臣にこういうことを言われたということは、子供たちにとっては、みんな、だから、あるいは子供たち以外、あるいは避難している、県外に避難している方以外の福島県の関係の子供たちは恐らくずしっと来ていると思いますね。
私は、それに、今のような説明をされても消えるものじゃないと思います。これやっぱり大臣としておっしゃったということの責任は、単にミスコミュニケーションの問題じゃなくて、その責任が感じられない。この間も大島議員が本会議で質問されましたけれども、それに対する答えは、やはりいろんな言い訳というのが余りにも強過ぎた。ですから、私はやっぱりそれは、この一旦大臣としてここまで発した言葉については責任を取っていただかなければいけないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(今村雅弘君) 私の発言の趣旨はそういうことであるということで御理解賜りたいと思います。そして、その上で、とにかく一日も早い復旧復興、そして地元を元気にしていくということが一番の責務だと思って、引き続き職務に邁進していきたいと思います。
○藤田幸久君 趣旨とは違うんではなくて、言った言葉は言葉で伝わっているんです。ですから、結果責任を取っていただかなければいけないという趣旨のことだろうと思っています。それに対する答えは、私の質問の最後に質問させていただきます。
次に、それは後におきまして、次の質問幾つかさせていただきたいと思っています。
法案の関係ですけれども、復興特区の単独型訪問リハビリステーション開設の要件緩和によって、介護負担を軽減させる訪問型リハビリステーションの開設は、利用者の自活レベルを向上させ、これは要介護とか要支援の皆さんが増えることに大変ブレーキを掛ける役割を果たしてきたと思っています。ただ、これが、せっかくここまでやってきたのに、復興庁が期限切れと同時に消滅してしまうということは大変残念だろうと思うんですけれども、消滅してしまうのか、それとも何らかの形での移行を検討されているのか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) 訪問リハビリテーションのことでよろしゅうございますか。
○藤田幸久君 はい。
○国務大臣(今村雅弘君) この特例は、いわゆる被災後の医師不足に対処するための措置として創設され、岩手、宮城、福島の各県において活用されているわけであります。その適用期限も、地域の復興の状況や介護保険事業計画の見直しの時期を踏まえまして、岩手県及び宮城県にあっては平成三十二年三月末まで、福島県にあっては三十三年三月までとしております。
本件につきましては、医療従事者の人材確保を目指して取り組むことが重要であると思いますが、現時点ではこの特例の存続又は廃止を判断できる状況にはなく、今後、厚生労働省とともにそういったことを、状況を踏まえて適切に判断をしてまいりたいと思います。
○藤田幸久君 この要介護、要支援の増加にブレーキを掛けたということですね、この評価はどう考えて出したんですか。何か今さらっと、何ですかね、おっしゃったけど、これ非常に重要な問題だろうと思うんですけれども、ですから、これを大体、仮に継続しない場合にはどういうふうにつないでいくか、ちょっとその方向点、視点だけでもおっしゃっていただけませんか。
○国務大臣(今村雅弘君) 先ほども申しましたけれども、まず、こういった医療従事者の人材をどう確保するかということをまずしっかりやった上で、その上で、現時点では、そういったことの状況も含めてどうするか、今後の検討課題であるということであります。
○藤田幸久君 よろしくお願いします。
次に、原子力災害対策本部及び復興推進会議が合同で決定をいたしました帰還困難区域の取扱いに関する考え方というのがございますけれども、それによりますと、特定復興再生拠点区域についても帰還困難区域という位置付けは変わらないとされています。区域見直しによる段階を経ないことが風評被害につながる可能性があるというふうにも言われております。風評被害が残る可能性があるにもかかわらず、区域見直しを行わずに避難指示解除を目指すと言った理由は何でしょうか。
○大臣政務官(井原巧君) お答えを申し上げます。
特定復興再生拠点区域について、その区域の見直しということでありますけれども、先生がおっしゃるとおり、このことについてはどう取り扱うべきか様々御意見があったことはもう事実でございます。
例えば浪江町におきましては、前回、平成二十五年に区域の見直しを行ったわけでありますけれども、その見直しについても一年半の期間が掛かりました。科学的な根拠だけではまとまらない、被災された住民の皆さんの苦しい複雑な思いがあったということでございます。その経験から、地元の町長たちからは、町民の分断につながるような区域の見直しはできるだけ避けてほしいというのがございます。同時に、確実な復興と風評被害対策も着実に進めてほしいという、この両方の要望がございまして、そのような思いも十分考え、議論した結果、原子力災害対策本部においてその考え方が示されたと、このように承知をいたしております。
つまり、帰還困難区域の区域の見直しについては、地元から、過去の区域見直しの経験を踏まえて、地域間の新たな分断を生み、復興のスピードを遅らせるおそれがあるために、行わないことが適切とのその声を踏まえて、今般、その政府の方針において区域の見直しは行わないということにいたしました。
同時に、その区域見直しを行わないことで、住民の帰還や事業の再開等に風評被害が生じることのないよう政府として取り組むことといたしておりまして、本法案の成立後、特定復興再生拠点区域は避難指示解除を目指す区域であることをしっかりと周知をすると、二点目、現行、帰還困難区域において厳しく制限されている事業規制を特定復興再生拠点区域において緩和をし、この区域で復興事業等に取り組む事業者に対して税制上の優遇措置を講ずることにより、特定復興再生拠点区域における事業活動を推進してまいりたいと、このように考えております。
○藤田幸久君 いや、よく、私の理解では、一つは周知をするということですね。二つ目は要するに税制で優遇する。ということは、つながる可能性を除去するということではないですね。つまり、知らせるということと何かあったら対応するということであって、そもそもその風評被害につながらない可能性に対する対策についてはお答えないですよね。
○政府参考人(田中繁広君) お答え申し上げます。
まさに周知というところでございますね。要するに、帰還困難区域のままということになっておりますと、当然、外から御覧になったときに、その地域はやはりそういうところなのかということで、それがまた風評とかにつながってくるということがございますので、そうではなくて、しっかり解除までの道筋をつくった、そういう地域なのであるということを周知をしていくことが風評そのものを弱めていく、あるいは、できればそういうものをなくしていく、そういう方向の取組だという、そういう趣旨でございます。
○藤田幸久君 何かそういう、何というんですかね、ちょっと繕ったような対応じゃない、もっと抜本的な対応が必要ではないかということを指摘して、更なる検討をお願いしたいと思っています。
実は、風評被害の払拭というのは非常に重要なんですが、国の方でもいろいろ取り組んでいただいているようで、例えば食品中の、日本のですね、放射性物質の摂取量の調査とか、いろんな国際会議等でいろんな国に大丈夫ですよといった情報発信をしているようでございますけれども、そういう対策がどのような効果を上げてきたのか、答えていただきたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) 風評払拭に向けましては、復興庁が、原子力災害による風評被害を含む影響への対策タスクフォースという、これをつくって、関係省庁と連携しつついろんな取組をしてきたところであります。
福島県の農林水産物については米の全量全袋検査等を行っておりまして、こういった米以外の幾つかのものについても、基準を上回るものはほとんどない、もうゼロということまで来て、そういう成果が上がっているわけでありますが、今なお全国平均との価格差が存在するということも事実であります。
そういった風評被害を打破するために、これからもいろんな、何といいますか、取組、宣伝等々を含めた、そしてまた、どこで、流通の問題等にもいろいろ問題があると思います。そういったところにしっかりメスを入れながら、今度の新年度の予算でも、そういった対策の予算もしっかり作っております。
それから、あと、ついでと言ってはなんでありますが、先ほどもありました外国の関係、これもまだまだ理解が足りないところもありますが、当初、輸入規制したところが八十一か国ありまして、そのうち現在二十二か国がもう完全に撤廃するなどしておられまして、あと残り五十九あるわけでございますが、これもいろんな活動を通して風評の払拭に取り組んでいるところであります。
○藤田幸久君 最後の八枚目の資料を御覧いただきたいと思います。
これGAPという、農業生産工程管理という意味であります。これは茨城県の取組でございますけれども、農林水産物の放射性物資検査を徹底してこれを公表したり、それから農薬の使い方、土や水などの生産を取り巻く環境等の工程を記録するシステムであります。GAPということは、その持続的な改善活動を行うということですけれども、この中で農業生産工程管理の認証を、第三者認証を農家が取得することなどによって風評被害の払拭を行っています。
そんな中で、今年の二月に消費者庁が行った風評被害に関する消費者意識の実態調査では、食品中の放射性物質を理由に購入をためらう産地について、茨城県、栃木県、群馬県など北関東を挙げた消費者が四・八%もいます。それから、茨城県産の食品に関する意識調査でも、この茨城県産の野菜について今でも購入を控えているという人が東京で八・二%、関西では一二・三%いるんです。
福島県産品の流通実態調査で得られた知見を共有していただいて、被災地全体における風評被害の払拭にこれ是非活用していただきたいと思いますが、その取組についてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) この風評被害の件につきましては、先ほどもお答えしたとおりでありますが、茨城県でもそういった問題があるということも承知しております。そういう中で、こういったしっかりした取組をしておられて、そしてこれまた安全であるということがはっきりしているわけでありますので、そういったところのいろんな宣伝といいますかそういったもの、そして、先ほど言った、やはりどこにそういった問題があるのか、流通の過程の問題等々含めてしっかり調査もしながら、今後の対策を立てていきたいというふうに思っております。
○藤田幸久君 今申し上げたように、実は東京で八・二%で関西で一二・三%というのは、結構遠いところのイメージのが残っちゃっていまして、それから流通、問屋さんの方でイメージが悪いというイメージ持っちゃうと、小売よりもそういうイメージを持っちゃうんです。ですから、その辺も是非勘案をしていただいて対応をしていただきたいというふうに思っています。
それから、復興庁は二〇二〇年度末に設置期限を迎えるわけですが、原子力災害からの福島復興の加速のための基本方針というのにおいて、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除すると決意を示されていますけれども、復興庁が廃止された後の支援体制をどういうふうに考えているのか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) まず、今回の法案は趣旨説明したとおりであります。とにかく、一歩ずつでもいいから、いろんな困難区域にも拠点をつくって復興に努めていこうじゃないかということであるわけであります。
今後、そういった問題も含めて、まだまだ課題はたくさん残るわけであります。そういう意味で、復興庁は三十二年度末までという設置期限があるわけであります。まず、この間はとにかくもう全力を挙げて、この間にいろんなことは、やれることはやるんだと、それこそが風評、風化との闘いで一番大事なことだということで、しっかり取り組んでいきます。
その上でなおやっぱり残る、こういった困難区域の課題も含め、あるいはそのほかの原子力災害に関連する様々な課題がありますので、そういった中長期的な対応というもの、これが必要だと思っております。そういう意味で、今後復興庁をどうするのか、あるいは今後のそういった中長期的な対応にはどういう組織的な対応がふさわしいのか、そういったものはまた別途今後考えていきたいというふうに思っています。
○藤田幸久君 この復興で得られた経験というのはいろんな犠牲の上に成り立っておるわけですが、いろんな宝が含まれております。こうした経験を後世に伝えて、いろんな大災害が発生したときに活用する必要があると思いますけれども、復興庁が積み上げてきたいろんなノウハウをどうやって継承するかについてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) 本当にこの未曽有の大災害、しかも複合災害ということの中で、いろんな方からお力添えを賜って今日まで来て、まだまだ頑張っているところであります。
しかし、今委員がおっしゃったように、やはり今回の被災をもう一回よく原因等々しっかり検証して、そしてまた緊急体制の在り方、そしてまた復興そして再生への課題、どういうふうに進めたらよかったのか、どういうところがまずかったのか、そういったものをしっかり検証をする、そして今後の参考にするということが大事だと思っております。
そういう意味では、実はいろんな、例えば各市町村でもこういった取組といったものをずっと今やっておられまして、あるいは国会図書館等でもやってくれています。そういったものを、いろいろ資料を点検といいますか、集めるといいますか、拝見しながら、復興庁としてもそういったもの全体の取りまとめをして、今後の防災、減災の助けにもなるような、そういったアーカイブ的なものをしっかりと作り上げていきたいというふうに思っています。
○藤田幸久君 最後に、またいじめの問題に戻ります。
さっき申しましたが、お子さんたちに対してお子さんあるいは先生からいじめがあった、と同じように、恐縮ですが、大臣の発言というのはある意味ではこの生徒さんだけじゃなくて福島を中心とした被災者に対するいじめだったろうと思っています。それから、風評被害というのがいろんな形で伝わるという話も申し上げてきましたが、心の風評被害として残っていると思います。
こういった生徒さんたちに大臣が個々に訪ねて、自分の思いはこうだったこうだったと説明しても済む話じゃなくて、それはできないわけでございまして、ということは、残念ながらこの新聞記事に出ているような形で大臣がおっしゃった発言というのは被災者の、これは子供さんだけじゃなくて大人にも残っているんです。これは結果責任でございますので、大変潔い今村大臣でございますので、これはやっぱり、また務台政務官がお辞めになったときには、大臣自身がこれは復興庁の職員自身にとっても大きな問題だとおっしゃっておりましたが、現場の皆さんも恐らく、復興庁、復興大臣の下にいらっしゃる方々もそう感じていらっしゃると思います。
したがいまして、福島の皆さん、あるいは復興庁で一生懸命頑張っていらっしゃる皆さんを含めて、一旦出した言葉というものはこれ戻りません。その部分においての結果責任ということをどうお感じでしょうか。
○国務大臣(今村雅弘君) 先ほども言いましたように、私の真意が間違って伝わっているということであります。私の真意が分かっていただければ、そういうお声は、皆さん方、御理解していただけるんじゃないかなというふうに思っています。
○藤田幸久君 間違って伝わったことが問題なんですね。真意は問題ないんですね。
○国務大臣(今村雅弘君) 真意は先ほど言ったとおりでございます。
○藤田幸久君 言葉は事実です。言葉について解釈しようとも、これ言葉はそのとおりで、少なくとも被災者の皆さんはこの言葉を言葉として受け止めているんです。風評被害も同じです。後になって言っても、これはそういうふうに受け止める方の問題なんです、主観的に。
ということは、その言葉を受け止めた、表現されたことを被災者の皆さんは感じているわけですから、この言葉だけで傷ついているんです。そのことについて責任を取ってもらえませんか。
○国務大臣(今村雅弘君) 繰り返しになりますが、先ほど言ったとおりでありまして、今後はしっかりとこの被災地の復旧復興、再生のために全力を尽くすということで頑張っていきたいと思います。
○藤田幸久君 言葉で被災者の皆さんに傷つけたという事実は認めますね。
○国務大臣(今村雅弘君) ですから、私の真意で傷つけたと言われても、それはそういうことはないというように御理解ください。そういう伝わり方がしたということについて、それについては私、これは反省しているわけでありますが、真意はそうではないということをしっかり分かっていただきたいと思います。
○藤田幸久君 そういう伝わり方をする言葉を発したということの結果責任に対して、これは潔く退いていただきたい、職を、ということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。
まず、前回三月二十一日の委員会でも質問させていただきましたが、二年前の東日本豪雨の際の茨城県常総市の水害におけるきぬ医師会病院の対応について質問させていただきました。
いわゆる公的病院と民間病院の中間にあるような存在だろうと思いますので、このいわゆる医師会病院における有事あるいは平時における支援の体制について検討をお願いしたわけですが、その後の進捗状況について厚労省からお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
公的医療機関におきましては、医療のみならず、保健、予防、医療関係者の養成、へき地における医療などの一般の医療機関に常に期待することが難しい業務を積極的に行うこと等の特徴を持つものと位置付けられているところでございます。この点で、日本赤十字社、また済生会等を公的医療機関の開設者として定めているところでございます。
医療法におきましては、このような公的医療機関に対しまして、まず都道府県知事が、病床過剰地域では病院の開設又は増床等の申請について許可を与えないといったことや非稼働病床の削減を命令することができるとされているとともに、都道府県知事からの要請に応じた地域における医療従事者の確保への協力義務を課すなど、地域における医療提供体制の確保の観点から一定の制約、義務を課しているものでございます。
こうした公的医療機関でございますが、自然災害による被災の復旧の際、激甚災害であります場合には補助金の補助率の優遇などがなされるわけでございますけれども、それは、このように政策医療を実施するための一定の制約、また義務を課していることによるものでございまして、医師会立病院を公的医療機関と同等の取扱いとすることにつきましては関係者での慎重な議論が必要であると考えているところでございます。
以上でございます。
○藤田幸久君 その義務とかいろんな制約についてのお話ございましたが、他方、この医師会病院って調べましたら、全国にありますけれども、例えば栃木県であれば温泉病院とか、ということは、一般の民間病院とは違った貢献があるのではないかと思いますが、その辺についてはどうお考えですか。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
公的医療機関の義務、医療法上の義務や制約でございますけれども、これは、民間病院と違いまして、知事の命令であるとか指示だとか、こういった義務がございますけれども、民間医療機関は要請ということで軽くなっております。こうした義務が課されるという観点から、民間病院である医師会病院につきましてはなかなか慎重に検討しなくちゃいけないという感じでございます。
以上でございます。
○藤田幸久君 まるで質問に答えておりませんで、義務、制約はさっき話してくれたので、こういう医師会病院の公的な貢献が、つまり民間病院と違っていろいろあるんじゃないですかという質問であります。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
厚労省におきましては、医師会立病院の個々については詳細を承知しているわけではございませんが、例えば私の出身地の宮崎市郡医師会病院ございますけれども、これは二百四十八床ございまして、そこにおきましては、災害医療ということで地域災害拠点病院でありますとか、周産期医療の地域周産期母子医療センター、また救急医療につきましては第二次救急医療機関というふうに、かなり政策医療を担当しているところもございます。
以上でございます。
○藤田幸久君 ちゃんと昨日も質問者で貢献の評価ということを言っていたにもかかわらず、そういうまともな答弁されないので困りますが、ここで、突然なんですが、医療に知見のある櫻井委員長、こういう市郡医師会病院の貢献あるいはこの対応について、少し上げるべきではないかと、つまり有事の場合と平時の場合と、思うんですが、もし委員長、私見がございましたらお願いいたします。
○委員長(櫻井充君) 速記を止めていただけますか。
〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
済みませんが、委員長にまずそういう権限がないといいますか、これは理事会協議で、私が発言できる場合については理事会協議で決めなければいけないと思っておりますので、その点は御容赦いただきたいと思います。
それで、その上で、ちょっとこれは速記止めておいてください。
〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
どうぞ。じゃ、藤田君。
○藤田幸久君 貢献の評価ということをはっきり通告してあるんですが、それについてどう答えるんですか。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
全国の医師会立病院におきます個々の病院の地域への貢献については、詳細につきましては厚労省としては把握していないところでございます。
以上でございます。
○藤田幸久君 それは怠慢ですよね。
昨日も資料をいただきまして、八十幾つあるんです。それで、これはやっぱり医師会病院がやっているということは、地域の信頼されるお医者さんがやっているんですね。それで、何かあったときには県なり市なりも応援をしようと。この間のきぬ医師会病院というのは、三つの市が関係している市です。ですから、その実態を把握していないということは、これ厚労省の怠慢でありますので、これしっかりと調べていただきたいし、なぜ調べていないかの理由をお聞かせください。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。
全国八十あります医師会立病院の詳細については、厚労省としてまだ承知していないところでございますが、今後、資料を集めまして、検討させていただきたいと思います。
○藤田幸久君 三週間前に、私、この質問をしました、このきぬ医師会病院で。その貢献に基づいた格上げのお願いをして、検討をお願いしたのに、三週間その実態を調べていないということは怠慢で、なぜ調べなかったのか、理由をお聞かせください。
○政府参考人(椎葉茂樹君) これまで、医師会による陳情の状況であるとか、そういった資料について今調査中でございます。
以上でございます。
○藤田幸久君 陳情については調べたけれども、この櫻井委員長の下での三週間前のこの院で私が要請をしたことに対して三週間何もしていなかったということについては抗議を申し上げ、厚労省としてしっかりと書面等によって、あるいは次回の委員会において答弁をしていただくと、来週もあるみたいですから。そのことを委員長に要請をさせていただきたいと思います。
○委員長(櫻井充君) 資料要求も含めてですか。
○藤田幸久君 はい。
○委員長(櫻井充君) じゃ、資料要求も含めて、後刻理事会で協議させていただきます。
○藤田幸久君 では、時間の関係で次に移りますが、資料を御覧いただきたいと思います。
これは実は、天理教災害救援ひのきしん隊という、恐らくこれは、実は百二十年以上の経験のある日本最大の民間災害支援組織であるというふうに思います。私も実は今まで、国内もさることながら、スマトラの津波、ジャワ島の地震、パキスタンの地震、ハイチの地震、東日本大震災と行ってまいりましたが、実は日本国内にこういう組織があるというのは、直接目にしたのは五年前のつくばにおける竜巻の現場でございました。それから、一昨年の常総を中心とした災害のときに、このこういう方々の活躍を目にいたしました。
資料を持ってまいりました。一ページ目、実はこの組織は、阪神・淡路大震災、新潟中越沖地震等々、活躍をしました。これみんな、実際にこういうしっかりとした装備を付けながら活動している状況であります。
陸前高田の市長さんもおっしゃっておりますが、下から八行目ぐらいですけれども、東日本大震災できずなという言葉がクローズアップされたが、まさに救援隊のこの皆様と被災地の関係にふさわしい言葉だろうと思っておりますと。
それから、次のページ行きまして、この部隊のすごいところは全部機材を持っているんです。私も見ましたけれども、この必要な機材のところで、四行目ぐらいですけど、ダンプカー、パワーショベル、クレーン車、スコップ、チェーンソー、無線機、マイクロバス、給水車で、全部これ自己完結的にやっております。
これも宮城県の東松島の市長さんが、これは上から八行目ぐらいですけれども、泥やヘドロの処理、瓦れきの搬出、公園、公共施設内の清掃や整備、植樹、炊き出しなど、様々な要望に対応していただき、延べ千名を超える方々がいらっしゃったと。
それから、次のページでございますけれども、この衣食住、自己完結でございます。衣の部分もそれぞれがしっかりした装備を着ておりますし、食のところは、食料、飲料水、炊事設備を持参し、食事は全部この災救隊で賄いますと。大釜などの炊事設備も持ち込みます。
これは熊本の阿蘇市長の佐藤さんという方が、これは下から七行目ぐらいですけれども、作業資機材はもちろん、衣食住と全てにおいて自己完結型であり、意識の高さと統率された行動にこれまでの経験の深さを改めて感じましたと。
それから、次のページ行きまして、こういう具体的なことをされておられます。例えば、土砂崩れを起こした斜面に石段を造成をする、右の方で倒木の処理、それからその下の写真で、土のうで土砂崩れを防止をするということであります。
これは当時の兵庫県の知事の言葉が下の方に出ておりますけれども、阪神・淡路大震災において、医療活動や給水支援、瓦れき処理等を資機材の調達や隊員の宿泊場所の確保を含めて、自己完結型の体制で出動していただきましたということでございます。
それから、次のページ行きまして、これが百二十年の歴史であります。左の一番上、明治二十四年の濃尾地震、それから関東大震災、そして右のページに行きまして、平成七年阪神・淡路大震災、これ括弧で約二万名がこの団体から実際に動員されていったと。それから、下の方に参りまして、平成二十三年のところに東日本大震災、これ三万人ぐらいの方が実際に出動されているという歴史でございます。
そして、次のページでございますが、これは東日本大震災における出動記録でございますが、この宿営拠点地というのがあるんですね。宿営拠点地というのが右側にありますけれども、こういう宿営拠点地を根城にしながら炊き出し、瓦れき撤去を行ったというこの延べ三万人の中の内訳が出ております。
私もこういう団体があるというのは知りませんでした。日本で見ている中で、あるいは世界的にも、これだけの部隊というものは恐らくほかにないんじゃないかと思っておりますけれども、これは、私も知らなかったんですが、政府の方でこういう団体があるということの知見がなかったんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。
今御指摘のございました、天理教災害救援ひのきしん隊につきましては、災害時に組織的な動員力と建設機械などを用いた技術力を駆使いたしまして活動されていることにつきましては承知をいたしておりました。
○藤田幸久君 という程度なんですね。
それで、つまり、今、私読みましたのは、阪神・淡路大震災のときの知事も知っている、それからいろんな市長さんも知っている、だけど政府でこれだけの部隊があるということはほとんど実は共有をしていなかった。ということは、私は共有することが非常に重要だろうと思っています。
特に、私もいろんな援助を関わってきましたけれども、この宿営拠点地持っているというのは、これ人道援助でロジがあるということは一番重要です。そして、自己完結型の機材、それからお風呂も含めて全部持っていくって、こういう部隊はないんですね。
それで、ということは、実は、こういう災害でこういう部隊が行ったところにおいては、社会福祉協議会に登録をしたりしています。茨城県もこのつくばとか常総に行った後になったんですね。多分、恐らく阪神その他災害でこういう部隊が行ったところは、社会福祉協議会等の登録をしたり、あるいは県の災害関係者の中には知見があるんですが、これ、現場を見たらすごいと分かるんですけれども、重要なことは、事前にこういう部隊があるんだと、ということは、ここにお願いをすればこういうことをやってくれるということを知っているか知っていないかって非常に重要なんです。
こういう実は部隊があるということを政府で共有するためには、今そういうのがないんですけどね、どういうふうにしたら共有できるかについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。
今日、災害時におきましては、今お話ございました天理教災害救援ひのきしん隊のような、技術やノウハウ、それから災害対応経験を持ちますNPO等のボランティア団体が被災地に駆け付けまして、国、自治体では手が届かないきめ細やかな被災者支援活動を展開されているところでございます。
こういったふうな活動を促進していくためには、NPO等と国、自治体の連携が大変重要と考えておりまして、例えば熊本地震におきましては、三百以上のNPO等が参加されました熊本地震・支援団体火の国会議が設置されまして、その場を通じてNPO等と県との連携が図られております。
同会議につきましては、天理教災害救援ひのきしん隊につきましても参加されまして、熊本復旧支援に取り組まれたというふうに聞いておりまして、そういったふうな連携におきまして、引き続き力を発揮していただきたいというように考えております。
○藤田幸久君 だから駄目なんですね。
つまり、熊本で地震が起きた後に、そういうグループをつくった中に入ってくださいという話なんです。そうじゃなくて、既に政府の中でこういう部隊があると、例えば日赤がこういうことができる、あるいは緊急援助隊だったら海外だったらこういうものがあると知っていれば、じゃ連絡をして、ここに行ってくださいと、おたくの部分のこの部分が行ってくださいと指示ができるけれども、情報がないから、今みたいにアドホックな話です、災害が起きた後の話。そうじゃなくて、事前に政府の中に組むことが重要なんで、少なくとも地方公共団体、警察、消防、社会福祉協議会等においては、パンフレットもいいものあるわけですから、これを共有をして、常に政府の方でそういうものを情報提供できる、あるいは既にふだんの段階から、少なくとも都道府県、警察、消防、社会福祉協議会等については、これは普通の、何か今の話だとワン・オブ・ゼムの話なんです。私も民間のNGO団体にいましたが格が違います、レベルが。プロです。ですから、こういうプロ集団がいるということについてはワン・オブ・ゼムの扱いじゃない扱いをしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。
こういった熊本県の今回の対応の経験などを踏まえまして、全国の各自治体におきましても、それぞれの地域でNPOとの連携を深めていく動きを進めていっております。
そういった中で、各自治体につきましても、また国の方におきましても、それぞれのNPOの活動につきまして承知していくことになっていくかと思っております。
○藤田幸久君 起きた後に、地方自治体でこういう人もこういう団体もいますからどうぞという話ではないので、政府の方でこれ非常に重要な有り難い団体があるんです。それを有効活用しないということはこれは政府の怠慢ですよ。
だから、例えば政府の防災会議なのか、ほかの仕組みの中で例えば中央防災会議ですか、日本医師会入っていなかったんですね、最初は。三・一一のとき。後でその下部組織に入れましたけれども、同じようなものです。そういう意味での、政府の中にきちっと、こういう組織があるということを政府の方でしっかり認定をし、組み込んでくださいって話なんです。どうですか。じゃないと今のようなことになっちゃいますよ。後になってから後追い的に知らせましたみたいな、それじゃ間に合わないんだ。どうですか。
○政府参考人(緒方俊則君) お答えいたします。
NPOのネットワークがございますので、そういった中で活動されています団体につきましては、私ども承知する状況にございますので、そういった中で必要に応じましてお願いすることもあろうかというふうに思います。(発言する者あり)
○委員長(櫻井充君) 速記止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(櫻井充君) 速記を起こしてください。
改めて藤田君、質問をお願いします。
○藤田幸久君 起こった後のワン・オブ・ゼムのNPOではなくて、比較にならない、ある意味じゃ政府が持っていないような機能を持っている部隊、ロジも含めてを活用しなければ私は政府の怠慢になると思いますが、それに関して検討もされていない、あるいは検討する意思もないということですか。
○政府参考人(緒方俊則君) 天理教災害救援ひのきしん隊におかれましては、非常に活動を展開していく条件がそろっておられるというふうに承知をいたしております。こういったふうなNPOの活用をしていただくことも踏まえまして、今後政府としまして検討していきたいと思っております。
○委員長(櫻井充君) もし、大臣、補足があればお願いしたいのですが。今村大臣。
○国務大臣(今村雅弘君) ただいま藤田委員のお話聞いておりまして、私もなるほどなと。うわさには聞いておりましたけれども、こんなに以前からこんなにきちっと組織立った活動をしておられるということを伺いまして、改めて大変感動しているところであります。
それで、もう我が国、災害国ですから、いついかなることがあるか分からないと。そういう中で、やはり今回の東日本もそうですし、それから熊本もそうですが、やはりこの初期活動、これは非常に大事です。ですから、そのときに備えてどういうことができるのか、またどういう体制でできるのか、どういうチームが要るのかというようなことは、これは何も、国だけでは駄目だと思いますから、せっかくこういういろんな団体、チームもいらっしゃるわけですから、そういったものをある程度まとめてきちんと、何といいますか、把握しておくといいますか、で、いざというときにはすぐ活動できるような、そういう体制づくりをすることも必要じゃないかと。備えよ常にという言葉がありますが、そういったことに準じて、私もまた関係箇所と相談しながら、せっかくのそういった組織がうまく機能的に生かせるような仕組みを検討していきたいというふうに思います。
○藤田幸久君 大変いい答弁をいただきまして、ありがとうございました。
私は、最後申し上げようと思っていたのは、この緊急援助隊は大変大きな問題を持っているんです。それは何かというと、自分たちの手柄を一切言わない団体なんです。だから、百二十年たってもこういうことが知られていなかったんです。ですから、今、先ほど後ろの方で宗教団体がという話がありましたが、この団体は布教活動を一切やっていないと思います、私が見ている限りで。むしろ、宗教団体がゆえに手柄を言わないで来ている。ですから、例えば県とかに行くと新聞に出ているんです、こういう団体がやってくれた。ところが一般紙に載らない、だから知れないわけですけれども。私は、これは大変な宝ですから、是非その背景が、逆に背景があるんで宿営地があるんです。ですから、それをむしろ有効活用していただきたいということを今の大臣の答弁に加えてお願いをして、次の質問に移らせていただきたいと思います。
次に、いじめの問題であります。
資料の七枚目、後ろから二枚目の、これ新聞記事でございます。「千葉でも避難いじめ」ということでございます。右側の方に、福島県から避難をしている児童生徒に対するいじめの状況が書かれております。
福島県から横浜市ですけれども、放射能と呼ばれたと。ゲームセンターでの遊興費として百五十万円を支払わされたと。それから、千代田区立の中学校ですか、東京都。みんなにばらすよと、避難者であることを、言われて、菓子代など一万円を取られたと。それから、その次の、一つ飛ばしていきますと、新潟市に避難した小学生に対して、担任から名前に菌を付けられて呼ばれたと、菌と。それからその下が、同級生から福島県民ばかだと言われたと。それからその下は、放射能がうつると、何で福島から来たんだなどと言われております。
この中で、これみんなひどい話でありますけれども、特にこの担任の教師から生徒に対して菌を付けて呼んでいたという、これは私は大変な憤りを感じるわけですね。
そこで、大臣、この児童の皆さんが避難を受けているわけですが、これ、避難を受けているというのは誰の責任でしょうか。
○国務大臣(今村雅弘君) この方がいわゆる、形態はともかく、自主避難者であるかもしれませんし、避難命令を受けたのか、ちょっと私は存じませんが、いずれにしろ、この避難されている方は、この原発事故によって起きたものでありますから、そういう意味では、事業者である東電、あるいは原子力行政を携わってきた国の責任というふうに考えております。
○藤田幸久君 ちょっとよく聞き取れなかったわけですが、お子さんあるいはそこに避難をされていった親御さんの責任ですか。
○委員長(櫻井充君) いや、そうは答弁されておりません、答えられておりませんが、じゃ、もう一度、今村大臣、大事な点、もう少し大きくということなので、よろしくお願いします。
○国務大臣(今村雅弘君) はい。
ですから、避難された方は、事業者である東電、あるいは国の責任に、そこに責任があるというふうに思っております。
○藤田幸久君 そうしますと、まず、この担任の先生が言ったということですね。これは、教職員の言動というのはお子さんに大変大きな影響を与えます。これは、いじめ防止とか、あるいは放射線に関する知識の啓発等をやっぱり学校の方でしっかり取り組んでいただきたいと思いますが、こうした教職員の言動等に対して、文科省としてはどういう取組をしているのでしょうか。
○大臣政務官(樋口尚也君) 藤田先生御指摘のとおり、教職員に対して、いじめの防止や放射線に関する知識啓発を行っていくことは極めて重要だというふうに思っております。
いじめの背景には、周囲の大人も含めて、避難を続ける方々へのつらい思いに対する理解不足や放射能に関する知識不足、理解不足が存在するというふうに考えまして、先般文部科学大臣メッセージを発表をいたしました。メッセージの中で、学校の教職員に対しては、各学校において、児童生徒が放射能に関する科学的な知識を身に付け、被災地の状況に係る情報を正しく理解できるように取り組むことを依頼をしております。
また、先般いじめの防止等のための基本的な方針を改訂をいたしまして、被災児童生徒が受けた心身への多大な影響や慣れない環境への不安感等を教職員が十分に理解し、細心の注意を払いながら、いじめの未然防止、早期発見に取り組むよう求めております。
新年度、新学期に入りました。改めまして、文部科学省といたしまして、いじめのない学校を目指して、各教育委員会に対する指導、助言や教職員への研修を通じ、被災児童生徒に対するいじめの防止、取り組んでまいります。
○藤田幸久君 文科省はそれやっていただくといたしまして、これやっぱりいじめの問題、もしかしたら氷山の一角かもしれません。
それで、大臣、やっぱりこれ文科省だけではなくて、政府全体として都道府県あるいは市町村等と連携をしたまず実態調査をしていただいて、その上でしっかりした対策を講じるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(今村雅弘君) 今委員がおっしゃったとおりでありまして、これについては、教育現場では文部科学省を中心にいろんな取組をしているところでありますが、どうもこの背景には、やはり教育現場だけじゃなくて、一般のやっぱり大人の社会といいますか、そういったところにもまだまだいろんな誤解等があるんじゃないかと。放射能が、今言われたようなことで今広まっているといいますか、そういうことじゃなくて、やっぱり放射能というのはこういうものだ、そんなに危ないものではありませんよという、そういったリスクコミュニケーションといいますか、そういったものをしっかりやって、そして、そのためにも一般向けの分かりやすい資料も作って、官民挙げて大々的にそういったいろんな間違った、何といいますか、対応をしっかりと除去するということで、今いろんな取組を始めているところであります。
○藤田幸久君 ミスコミュニケーションという話がありました。私、やっぱりそういう軽い問題じゃないと思っています。
実は、この新聞、資料でお見せしまして、五つ六つ書いてあります、新聞にですね。私は、ここに抜けている部分があると思っているんですね。それは、恐縮ですが、大臣自身が、自主避難は自己責任であるとおっしゃった。それから、ふるさとを捨てるというのは簡単ですよ。これ、実際に避難している子供たちがこれを聞いたらば、ここに書いてあるような形で私は子供たちはいじめられたと思っています。そう思いませんか。
○国務大臣(今村雅弘君) これについては、さきの衆議院の委員会等でもはっきり言っておりますが、私は、この記者会見のときにも、自主避難したことが本人の責任だということは、自己責任だとは言っておりません。このときは、あくまでいろんな、今帰還の条件が入ってきた中で今後どうされる、どういう生活を展開しようとされるかということについては本人の自主的な判断で云々ということで言ったつもりであります。これが一つ。
それから、もう一つ、ふるさと云々ということは、これも前後のあれを見てもらえば分かりますが、とにかく人がちゃんとやっぱりふるさとに戻ってきていってくれないと、なかなか、ただでさえ人口が減っている、そういう中で、このトレンドがどんどん続けば、やっぱりもうふるさとは廃れてしまう、あっという間になくなりますよと。ですから、何とかふるさとを盛り上げて、そのためにもいろんな環境整備、あるいは、なりわい、産業の整備もしますから、是非そういうことで、皆さん、お力共に合わせてやっていこうではありませんかと、そういう趣旨で言ったつもりであります。しかし、それがああいった伝わり方をしているものですから、結果的に私のこういった自己責任等々の発言がまずかったということで、先般来これはおわびをしているところであります。
○藤田幸久君 この新聞に書かれているような例えば表現ですね、みんなにばらすよとかですね、これも今のように、この言った方々に聞いてみると、今のような大臣のように言い訳をするんだろうと思います。だけども、一旦出た言葉というのは子供に残るんです。その意味では、この同じクラスの友達に言われた以上に、大臣にこういうことを言われたということは、子供たちにとっては、みんな、だから、あるいは子供たち以外、あるいは避難している、県外に避難している方以外の福島県の関係の子供たちは恐らくずしっと来ていると思いますね。
私は、それに、今のような説明をされても消えるものじゃないと思います。これやっぱり大臣としておっしゃったということの責任は、単にミスコミュニケーションの問題じゃなくて、その責任が感じられない。この間も大島議員が本会議で質問されましたけれども、それに対する答えは、やはりいろんな言い訳というのが余りにも強過ぎた。ですから、私はやっぱりそれは、この一旦大臣としてここまで発した言葉については責任を取っていただかなければいけないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(今村雅弘君) 私の発言の趣旨はそういうことであるということで御理解賜りたいと思います。そして、その上で、とにかく一日も早い復旧復興、そして地元を元気にしていくということが一番の責務だと思って、引き続き職務に邁進していきたいと思います。
○藤田幸久君 趣旨とは違うんではなくて、言った言葉は言葉で伝わっているんです。ですから、結果責任を取っていただかなければいけないという趣旨のことだろうと思っています。それに対する答えは、私の質問の最後に質問させていただきます。
次に、それは後におきまして、次の質問幾つかさせていただきたいと思っています。
法案の関係ですけれども、復興特区の単独型訪問リハビリステーション開設の要件緩和によって、介護負担を軽減させる訪問型リハビリステーションの開設は、利用者の自活レベルを向上させ、これは要介護とか要支援の皆さんが増えることに大変ブレーキを掛ける役割を果たしてきたと思っています。ただ、これが、せっかくここまでやってきたのに、復興庁が期限切れと同時に消滅してしまうということは大変残念だろうと思うんですけれども、消滅してしまうのか、それとも何らかの形での移行を検討されているのか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) 訪問リハビリテーションのことでよろしゅうございますか。
○藤田幸久君 はい。
○国務大臣(今村雅弘君) この特例は、いわゆる被災後の医師不足に対処するための措置として創設され、岩手、宮城、福島の各県において活用されているわけであります。その適用期限も、地域の復興の状況や介護保険事業計画の見直しの時期を踏まえまして、岩手県及び宮城県にあっては平成三十二年三月末まで、福島県にあっては三十三年三月までとしております。
本件につきましては、医療従事者の人材確保を目指して取り組むことが重要であると思いますが、現時点ではこの特例の存続又は廃止を判断できる状況にはなく、今後、厚生労働省とともにそういったことを、状況を踏まえて適切に判断をしてまいりたいと思います。
○藤田幸久君 この要介護、要支援の増加にブレーキを掛けたということですね、この評価はどう考えて出したんですか。何か今さらっと、何ですかね、おっしゃったけど、これ非常に重要な問題だろうと思うんですけれども、ですから、これを大体、仮に継続しない場合にはどういうふうにつないでいくか、ちょっとその方向点、視点だけでもおっしゃっていただけませんか。
○国務大臣(今村雅弘君) 先ほども申しましたけれども、まず、こういった医療従事者の人材をどう確保するかということをまずしっかりやった上で、その上で、現時点では、そういったことの状況も含めてどうするか、今後の検討課題であるということであります。
○藤田幸久君 よろしくお願いします。
次に、原子力災害対策本部及び復興推進会議が合同で決定をいたしました帰還困難区域の取扱いに関する考え方というのがございますけれども、それによりますと、特定復興再生拠点区域についても帰還困難区域という位置付けは変わらないとされています。区域見直しによる段階を経ないことが風評被害につながる可能性があるというふうにも言われております。風評被害が残る可能性があるにもかかわらず、区域見直しを行わずに避難指示解除を目指すと言った理由は何でしょうか。
○大臣政務官(井原巧君) お答えを申し上げます。
特定復興再生拠点区域について、その区域の見直しということでありますけれども、先生がおっしゃるとおり、このことについてはどう取り扱うべきか様々御意見があったことはもう事実でございます。
例えば浪江町におきましては、前回、平成二十五年に区域の見直しを行ったわけでありますけれども、その見直しについても一年半の期間が掛かりました。科学的な根拠だけではまとまらない、被災された住民の皆さんの苦しい複雑な思いがあったということでございます。その経験から、地元の町長たちからは、町民の分断につながるような区域の見直しはできるだけ避けてほしいというのがございます。同時に、確実な復興と風評被害対策も着実に進めてほしいという、この両方の要望がございまして、そのような思いも十分考え、議論した結果、原子力災害対策本部においてその考え方が示されたと、このように承知をいたしております。
つまり、帰還困難区域の区域の見直しについては、地元から、過去の区域見直しの経験を踏まえて、地域間の新たな分断を生み、復興のスピードを遅らせるおそれがあるために、行わないことが適切とのその声を踏まえて、今般、その政府の方針において区域の見直しは行わないということにいたしました。
同時に、その区域見直しを行わないことで、住民の帰還や事業の再開等に風評被害が生じることのないよう政府として取り組むことといたしておりまして、本法案の成立後、特定復興再生拠点区域は避難指示解除を目指す区域であることをしっかりと周知をすると、二点目、現行、帰還困難区域において厳しく制限されている事業規制を特定復興再生拠点区域において緩和をし、この区域で復興事業等に取り組む事業者に対して税制上の優遇措置を講ずることにより、特定復興再生拠点区域における事業活動を推進してまいりたいと、このように考えております。
○藤田幸久君 いや、よく、私の理解では、一つは周知をするということですね。二つ目は要するに税制で優遇する。ということは、つながる可能性を除去するということではないですね。つまり、知らせるということと何かあったら対応するということであって、そもそもその風評被害につながらない可能性に対する対策についてはお答えないですよね。
○政府参考人(田中繁広君) お答え申し上げます。
まさに周知というところでございますね。要するに、帰還困難区域のままということになっておりますと、当然、外から御覧になったときに、その地域はやはりそういうところなのかということで、それがまた風評とかにつながってくるということがございますので、そうではなくて、しっかり解除までの道筋をつくった、そういう地域なのであるということを周知をしていくことが風評そのものを弱めていく、あるいは、できればそういうものをなくしていく、そういう方向の取組だという、そういう趣旨でございます。
○藤田幸久君 何かそういう、何というんですかね、ちょっと繕ったような対応じゃない、もっと抜本的な対応が必要ではないかということを指摘して、更なる検討をお願いしたいと思っています。
実は、風評被害の払拭というのは非常に重要なんですが、国の方でもいろいろ取り組んでいただいているようで、例えば食品中の、日本のですね、放射性物質の摂取量の調査とか、いろんな国際会議等でいろんな国に大丈夫ですよといった情報発信をしているようでございますけれども、そういう対策がどのような効果を上げてきたのか、答えていただきたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) 風評払拭に向けましては、復興庁が、原子力災害による風評被害を含む影響への対策タスクフォースという、これをつくって、関係省庁と連携しつついろんな取組をしてきたところであります。
福島県の農林水産物については米の全量全袋検査等を行っておりまして、こういった米以外の幾つかのものについても、基準を上回るものはほとんどない、もうゼロということまで来て、そういう成果が上がっているわけでありますが、今なお全国平均との価格差が存在するということも事実であります。
そういった風評被害を打破するために、これからもいろんな、何といいますか、取組、宣伝等々を含めた、そしてまた、どこで、流通の問題等にもいろいろ問題があると思います。そういったところにしっかりメスを入れながら、今度の新年度の予算でも、そういった対策の予算もしっかり作っております。
それから、あと、ついでと言ってはなんでありますが、先ほどもありました外国の関係、これもまだまだ理解が足りないところもありますが、当初、輸入規制したところが八十一か国ありまして、そのうち現在二十二か国がもう完全に撤廃するなどしておられまして、あと残り五十九あるわけでございますが、これもいろんな活動を通して風評の払拭に取り組んでいるところであります。
○藤田幸久君 最後の八枚目の資料を御覧いただきたいと思います。
これGAPという、農業生産工程管理という意味であります。これは茨城県の取組でございますけれども、農林水産物の放射性物資検査を徹底してこれを公表したり、それから農薬の使い方、土や水などの生産を取り巻く環境等の工程を記録するシステムであります。GAPということは、その持続的な改善活動を行うということですけれども、この中で農業生産工程管理の認証を、第三者認証を農家が取得することなどによって風評被害の払拭を行っています。
そんな中で、今年の二月に消費者庁が行った風評被害に関する消費者意識の実態調査では、食品中の放射性物質を理由に購入をためらう産地について、茨城県、栃木県、群馬県など北関東を挙げた消費者が四・八%もいます。それから、茨城県産の食品に関する意識調査でも、この茨城県産の野菜について今でも購入を控えているという人が東京で八・二%、関西では一二・三%いるんです。
福島県産品の流通実態調査で得られた知見を共有していただいて、被災地全体における風評被害の払拭にこれ是非活用していただきたいと思いますが、その取組についてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) この風評被害の件につきましては、先ほどもお答えしたとおりでありますが、茨城県でもそういった問題があるということも承知しております。そういう中で、こういったしっかりした取組をしておられて、そしてこれまた安全であるということがはっきりしているわけでありますので、そういったところのいろんな宣伝といいますかそういったもの、そして、先ほど言った、やはりどこにそういった問題があるのか、流通の過程の問題等々含めてしっかり調査もしながら、今後の対策を立てていきたいというふうに思っております。
○藤田幸久君 今申し上げたように、実は東京で八・二%で関西で一二・三%というのは、結構遠いところのイメージのが残っちゃっていまして、それから流通、問屋さんの方でイメージが悪いというイメージ持っちゃうと、小売よりもそういうイメージを持っちゃうんです。ですから、その辺も是非勘案をしていただいて対応をしていただきたいというふうに思っています。
それから、復興庁は二〇二〇年度末に設置期限を迎えるわけですが、原子力災害からの福島復興の加速のための基本方針というのにおいて、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除すると決意を示されていますけれども、復興庁が廃止された後の支援体制をどういうふうに考えているのか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) まず、今回の法案は趣旨説明したとおりであります。とにかく、一歩ずつでもいいから、いろんな困難区域にも拠点をつくって復興に努めていこうじゃないかということであるわけであります。
今後、そういった問題も含めて、まだまだ課題はたくさん残るわけであります。そういう意味で、復興庁は三十二年度末までという設置期限があるわけであります。まず、この間はとにかくもう全力を挙げて、この間にいろんなことは、やれることはやるんだと、それこそが風評、風化との闘いで一番大事なことだということで、しっかり取り組んでいきます。
その上でなおやっぱり残る、こういった困難区域の課題も含め、あるいはそのほかの原子力災害に関連する様々な課題がありますので、そういった中長期的な対応というもの、これが必要だと思っております。そういう意味で、今後復興庁をどうするのか、あるいは今後のそういった中長期的な対応にはどういう組織的な対応がふさわしいのか、そういったものはまた別途今後考えていきたいというふうに思っています。
○藤田幸久君 この復興で得られた経験というのはいろんな犠牲の上に成り立っておるわけですが、いろんな宝が含まれております。こうした経験を後世に伝えて、いろんな大災害が発生したときに活用する必要があると思いますけれども、復興庁が積み上げてきたいろんなノウハウをどうやって継承するかについてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(今村雅弘君) 本当にこの未曽有の大災害、しかも複合災害ということの中で、いろんな方からお力添えを賜って今日まで来て、まだまだ頑張っているところであります。
しかし、今委員がおっしゃったように、やはり今回の被災をもう一回よく原因等々しっかり検証して、そしてまた緊急体制の在り方、そしてまた復興そして再生への課題、どういうふうに進めたらよかったのか、どういうところがまずかったのか、そういったものをしっかり検証をする、そして今後の参考にするということが大事だと思っております。
そういう意味では、実はいろんな、例えば各市町村でもこういった取組といったものをずっと今やっておられまして、あるいは国会図書館等でもやってくれています。そういったものを、いろいろ資料を点検といいますか、集めるといいますか、拝見しながら、復興庁としてもそういったもの全体の取りまとめをして、今後の防災、減災の助けにもなるような、そういったアーカイブ的なものをしっかりと作り上げていきたいというふうに思っています。
○藤田幸久君 最後に、またいじめの問題に戻ります。
さっき申しましたが、お子さんたちに対してお子さんあるいは先生からいじめがあった、と同じように、恐縮ですが、大臣の発言というのはある意味ではこの生徒さんだけじゃなくて福島を中心とした被災者に対するいじめだったろうと思っています。それから、風評被害というのがいろんな形で伝わるという話も申し上げてきましたが、心の風評被害として残っていると思います。
こういった生徒さんたちに大臣が個々に訪ねて、自分の思いはこうだったこうだったと説明しても済む話じゃなくて、それはできないわけでございまして、ということは、残念ながらこの新聞記事に出ているような形で大臣がおっしゃった発言というのは被災者の、これは子供さんだけじゃなくて大人にも残っているんです。これは結果責任でございますので、大変潔い今村大臣でございますので、これはやっぱり、また務台政務官がお辞めになったときには、大臣自身がこれは復興庁の職員自身にとっても大きな問題だとおっしゃっておりましたが、現場の皆さんも恐らく、復興庁、復興大臣の下にいらっしゃる方々もそう感じていらっしゃると思います。
したがいまして、福島の皆さん、あるいは復興庁で一生懸命頑張っていらっしゃる皆さんを含めて、一旦出した言葉というものはこれ戻りません。その部分においての結果責任ということをどうお感じでしょうか。
○国務大臣(今村雅弘君) 先ほども言いましたように、私の真意が間違って伝わっているということであります。私の真意が分かっていただければ、そういうお声は、皆さん方、御理解していただけるんじゃないかなというふうに思っています。
○藤田幸久君 間違って伝わったことが問題なんですね。真意は問題ないんですね。
○国務大臣(今村雅弘君) 真意は先ほど言ったとおりでございます。
○藤田幸久君 言葉は事実です。言葉について解釈しようとも、これ言葉はそのとおりで、少なくとも被災者の皆さんはこの言葉を言葉として受け止めているんです。風評被害も同じです。後になって言っても、これはそういうふうに受け止める方の問題なんです、主観的に。
ということは、その言葉を受け止めた、表現されたことを被災者の皆さんは感じているわけですから、この言葉だけで傷ついているんです。そのことについて責任を取ってもらえませんか。
○国務大臣(今村雅弘君) 繰り返しになりますが、先ほど言ったとおりでありまして、今後はしっかりとこの被災地の復旧復興、再生のために全力を尽くすということで頑張っていきたいと思います。
○藤田幸久君 言葉で被災者の皆さんに傷つけたという事実は認めますね。
○国務大臣(今村雅弘君) ですから、私の真意で傷つけたと言われても、それはそういうことはないというように御理解ください。そういう伝わり方がしたということについて、それについては私、これは反省しているわけでありますが、真意はそうではないということをしっかり分かっていただきたいと思います。
○藤田幸久君 そういう伝わり方をする言葉を発したということの結果責任に対して、これは潔く退いていただきたい、職を、ということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。
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