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  • 【2015年7月30日】

     7月29日に都市センターホテルにて元内閣官房副長官補柳澤協二氏を講師に迎え政経フォーラムを開催しました。 

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    冒頭の挨拶で東京後援会会長の西川康雄氏が、「私の父の出兵の時の写真に40人の若者が写っていますが、その40名のうち日本に帰国したのは私の父1人だけでした」という話をされ、戦争の悲惨さを確認するムードに包まれた中、柳澤先生の講演に入りました。

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    柳澤先生の話のポイントは以下の通りです。 

    1.安倍総理が常に「国民の生命を守るための法案」と言っているが、その旨は法律にどこにも書いていない。 法案には日米同盟の強化が目的として読み取れ、自衛隊が各国の軍隊並みの武器使用ができるようになる。 そして平時からの米艦防護ができ、世界中どこにでも行けるということが書かれている。 

    2.安保法制によって、自衛隊は米艦防護ができるという点から、実質的参戦及び事態の拡大に繋がる。 一発の弾が戦争に巻き込まれる恐れがある法案である。

    3.自衛隊員の安全リスクが拡大するのが必至。 イラク派遣の時、自衛隊は一発の弾も撃たなかったが、派遣隊員の自殺は1万人を3ヶ月間派遣した中で29人に及んでいる。 日本全体の自殺は年間2万5千人ということを考えると、10倍以上の確率となる。 イラクではあくまでも人道支援であった。 今回の法案ではイラク以上のことをやることになるため、犠牲者は更に増加する。 今回の法案は災害派遣ではない。 戦場に自衛隊を派遣するということである。

    4.存立危機事態における集団的自衛権というのがそもそも矛盾である。 存立危機事態というのは自国の存立危機であり、自国の防衛は個別的自衛権で実行できるのである。 集団的自衛権というのは、他国の防衛の話であり、集団的自衛権を行使して自国を守るというのが概念的矛盾なのである。 

    5.「存立危機事態」という立法事実の不在。 安倍政権は我が国の存立危機事態を想定する場合として、具体的事例でホルムズの機雷掃海の話を用いているが、イランの核開発協議がスタートし、米国とイランの関係は改善の兆しを見せている。 誰がホルムズ海峡に機雷を捲くのか? もう一度、前提や安全環境の変化も含め、衆議院の審議からやり直さなければならない。

    6.日米同盟の強化がはたして防衛力強化に繋がるのか? アメリカは国益重視で動く国であり、日本の無人島のために血を流すつもりは毛頭ない。 たとえ日本がアメリカのために血を流す覚悟をしても、アメリカは動かない可能性がある。 米中関係を洞察し、国益で動く大国の論理を理解すれば、安保法制が日本の安全向上に繋がるかは疑問だらけであり、逆に戦争へのリスクが高まる法案になっているのではないか。

    7.安保法制は自民党の圧倒的多数で可決するだろう。 それで終わりではない。 自衛隊が最初の「一発」を撃つまで時間はある。 自衛隊の武力行使は「国会承認」が必要であり、この場合参議院は衆議院と同格であり、参議院で否決されれば承認は出せない。 次期参議院選挙が与党にお灸をすえる選挙として考えてほしい。

    以上の内容でした。 講演を拝聴し、日米同盟以外に外交安全保障の戦略がない日本に大きな課題があることを再認識しました。 また、戦争現場に絶対に行かない人が勇ましいことを言い、現場の人たちの痛みを感じない人たちが法案を整備し可決しようとしているこの現状を何とか打破しなければならないと痛感した次第です。 参加された方々も、痛みをイメージしながら聴き入っていました。

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