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参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会における藤田幸久の質疑議事録2015年04月06日

活動報告

2015年4月6日

参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会における藤田幸久の質疑議事録

○藤田幸久君 民主党の藤田幸久でございます。たくさん参考人もお越しいただきまして、ありがとうございます。
 まず、予算の関係ですけれども、沖縄振興予算、前年度より百六十二億円減ということでございますけれども、特に沖縄振興一括交付金の減額が多いと、これは先ほど山口大臣が重要だとおっしゃったわけですが、これは減額ということは沖縄振興にとって非常にマイナスと思うわけですが、予算全体及び一括交付金の減額がなぜされたのかという理由をお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(山口俊一君) 先生御指摘のこの二十七年度沖縄振興予算案につきましては、沖縄振興策を総合的、積極的に推進をするために、総額が三千三百四十億円、お話しのとおり前年度よりも百六十二億円減となっておるわけでありますが、一方において、いろいろな協議の中で必要な額は確保できたというふうに思っておりますし、事実、翁長知事の方からもお礼といいますか、助かりましたというふうなお話をいただいたわけでございますが。
 この中身についてでありますが、沖縄振興一括交付金の減額、これが対前年度比で百四十一億円、そして沖縄科学技術大学院大学、これが三十一億円減というふうなことになっておるわけでありますが、このうち沖縄振興一括交付金、これにつきましては、離島振興とか福祉、あるいは医療、さらには観光、産業振興等々、大変幅広い分野に活用されておるところであります。
 大変重要だと私も理解をしておりますが、ただ、その執行状況を見てみますと、やはり不用とか繰越しが相当程度発生をしておったというふうなことで、財務当局と様々な議論の中で減額というふうなことになったわけでございます。対前年度で百四十一億円減額というふうなことでございます。
 内閣府としては、毎年度の執行状況等、この把握にしっかり努めながら、この沖縄振興予算が効率的、効果的に活用されるように努めてまいりたいと考えておるところでございます。
 この繰越しでありますが、実は平成二十四年度につきましては約四〇%、相当程度の繰越しもあったわけですが、ただ、この年は実は全国の公共事業の繰越しも約三七%というふうなことであったわけですが、ただ、残念ながら、二十五年度も引き続いて高水準の繰越し、これが約三二%でございました。一方、全国の公共事業の繰越しが約一九%、大変大きな差があったというふうなことで、その差の分が減額になった。
 また、ソフトの交付金につきましても、二十四年度、これも確かに不用額はあったわけでありますが、これはもう制度発足初年度ということもあって、県とか市町村の準備が十分でない。また、県との調整もありまして、内閣府としても交付の決定が遅れたというふうな様々な諸事情がございました。しかしながら、二十五年度につきましては、ソフト交付金発足後二年後というふうなことで交付も迅速に行われたわけでありますが、残念ながら不用額が約三十八億円発生をしたというふうな中で、ソフト交付金についても減額をした、減額になったというふうなことでございます。
 いずれにしても、しかし、十分県とも打合せ、市町村とも打合せをさせていただいて、必要な額は確保できたというふうに考えておるところであります。
○藤田幸久君 余り長い説明ですとほかの質問を飛ばさなければいけませんので、協力をお願いしたいと思いますが。
 その執行状況のお話ございましたが、前年度は、仲井眞知事時代は概算要求以上予算取れているわけですね。ですから、その理由は必ずしも当てはまらないと思いますけれども。
 例えば、これだけ減額されたということに対して沖縄側の方で、それから一方で辺野古移設関係費は倍増しているんですね。ですから、沖縄側で当時言われたことは、翁長知事が抵抗しても後戻りできないように辺野古移設は倍増したと、だからその基地建設に反対が理由ではないかということが盛んに言われたわけですが、そういう理由はないんですか。
○国務大臣(山口俊一君) そういうことはございません。
 当初から二十七年度予算というのは非常に厳しいだろうというふうなことが言われておりました。とりわけ消費税一〇%というのが先延ばしになった……
○藤田幸久君 答えだけで結構です。
○国務大臣(山口俊一君) はい。
 いうふうなことで、非常に厳しい状況の中、しっかり議論をしながら取るべきものは取ったというふうなことで、基地問題とはリンクをしておらない、私は確信をしています。
○藤田幸久君 那覇空港の航空機整備基地整備事業でございますが、これは工作物の撤去や土地造成の経費を県が負担することと。ところが、その移転補償費を県が充てるという予定であったわけですが、その一括交付金三十七億円が今お話の平成二十七年度に繰越しになったと報道されていますけれども、ということは、建設工事の着工や整備事業が遅れるわけでございますけれども、これ、県に対して国の方で移転補償費を求めず事業を早めるとか、そういう対応をすべきだろうと思いますが、どんな対応を考えておられるんでしょうか。これは防衛副大臣。
○副大臣(左藤章君) お答え申し上げます。
 防衛省といたしましては、当該事業の対象区が航空自衛隊第五高射群第十七高射隊の運用地区になっております。その機能の確保を前提としつつ、県の要望に応えられるよう、県や関係府省と継続的に話合いを行っているところでございます。当省といたしましては、当該事業の必要性を踏まえ、自衛隊施設の移転が実現できるよう改めて取り組んでまいりたいと思っております。
 そして、今、移転補償の問題を言われましたので、この問題でございますが、本件のように公共事業の施行により既存の公共施設の移転等を行う場合には、その原因者が当該公共施設が従来有している機能を補償するというのが基本でございます。他方、当該事業の必要性を踏まえれば、県の要望に応えられるよう、改めて当省としても協力をする必要があると認識をしているところでございます。しっかりと対応をしていきたいと思っております。
○藤田幸久君 では、これは山口大臣にはお伺いしませんけれども、これは振興の重要性にとって重要な案件でございますので、今防衛省がおっしゃったように、しっかりとこの移転補償費の問題も含めて開始を早めるように是非お願いをしたいというふうに思います。
 そこで、普天間問題についてお聞きをしたいと思います。北方領土の関係は、ちょっと時間が、先ほど随分お使いになったので、後に残します。
 普天間問題ですが、昨日、菅官房長官と沖縄県の翁長知事が会談をされましたが、昨日の会談の内容とその意義について、これは平副大臣、お願いいたします。
○副大臣(平将明君) お答え申し上げます。
 昨日の四月五日、沖縄を訪問した菅官房長官と翁長沖縄県知事との面談が行われました。官房長官からは、普天間飛行場の辺野古移設をめぐる問題の原点は、世界一危険とも言われる普天間飛行場の危険除去であり、辺野古移設が唯一の解決策であるという政府の考え方を改めて説明をさせていただいたところでございます。翁長知事からも、知事の率直な考えを述べられたと承知をしております。
 昨日は双方がそれぞれの考え方を説明するというものでございましたが、政府と沖縄が対話を進める第一歩となったと認識をしております。
○藤田幸久君 翁長知事の方から安倍総理との会談を要請したということですが、安倍総理が訪米前に会談を受け入れる用意はあるんでしょうか。
○副大臣(平将明君) 昨日、菅官房長官もお答えしているとおりでありますが、総理から具体的にどういう形でということはまだ聞いておりません。そのような中でございますが、今後とも国と県で様々なレベルで対話を深めていく中で、そのような機会が設けられていくものと考えます。
○藤田幸久君 ものと考えられるということですから、お会いになるというふうに受け止めさせていただきたいと思いますが。
 それから、菅官房長官は一昨日、安慶田副知事と会談をされたということですが、その内容についてもお聞かせいただけると有り難いのですが。
○委員長(風間直樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(風間直樹君) 速記を起こしてください。
○副大臣(平将明君) 副知事との会談については、ちょっとこちらの方で承知をしてないということでございます。
○藤田幸久君 いろいろな関係の方とお会いになっているわけですから、当然その辺も含めて、平副大臣のふだんのとおりに自由にお話をいただきたいと思っておるわけですけれども。
 要は、安慶田副知事にしても、昨日の翁長知事に対しても、それからほかの方々も、仲井眞前知事もお会いになっているようですが、これは基本的に官邸側の方から要請をしてこういった方々の会談を設定されたということで、理解でよろしいですね。
○委員長(風間直樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(風間直樹君) 速記を起こしてください。
○副大臣(平将明君) 失礼しました。
 翁長知事については官邸の方からオファーをしたということでございます。
○藤田幸久君 仲井眞さんと安慶田さんは。
○副大臣(平将明君) 済みません。ほかのところは承知をしておりません。
○藤田幸久君 いや、その知らないというのは、それは、そういう事実がなかったのか、それとも副大臣の方まで情報が来ていないのか、どちらでしょうか。
○副大臣(平将明君) 副大臣として私のレベルに情報はいただいておりませんので、確認をして御報告をさせていただきたいと思います。
○藤田幸久君 では、報告を後でお願いしたいと思いますが。
 それから、これは城内外務副大臣にお伺いしたいと思いますが、四月一日付けでしょうか、沖縄県の前の知事公室長の又吉さんを外務省参与に任命をされたわけですが、その又吉前知事公室長を任命された経緯、それから目的、現在の職務の内容についてお答えをいただきたいと思います。
○副大臣(城内実君) 外務省は、今の御指摘のとおり、四月一日、又吉進前沖縄県知事公室、今参事監でございますが、前参事監でございます、室長の後、参事監になりましたが、外務省参与に任命したという事実はそのとおりでございます。
 又吉参与は、沖縄県庁におきまして、長年にわたり在沖縄米軍に係る諸問題に従事したほか、沖縄県の国際交流あるいは防災分野における米軍との協力などについても豊富な経験及び専門的な知識を有しております。したがって、外務省においてこれらの分野の業務をより効果的に推進していくために、助言を得るべく任命したものであります。
○藤田幸久君 昨日、せっかく官房長官と翁長知事お会いになったわけですが、言わば昨年の民意に反する形に結果的になっております前知事の政策を遂行していた人を採用したということは、これは沖縄の方のコメントによりますと、沖縄人同士をけんかさせるような、沖縄県を分断させようとしているのではないかというようなコメントが出ておりますが、そういう目的はないんでしょうか。
○副大臣(城内実君) 又吉参与の任命の理由は先ほど述べたとおりでございまして、それに尽きるわけでありまして、それ以上の意図はございません。
○藤田幸久君 四月一日に任命をされたわけですが、その後で、昨日は官房長官と知事がお会いしているということは、昨日は握手をしておきながら、その前には何か蹴っ飛ばしているような印象を沖縄の方々は、非常に批判的な意見が出ているようでございますけれども、何か逆行しているような気もいたしますし、それから、川上元副知事ですか、仲井眞知事時代の、この方も最近、政府系金融機関に就任をされたと。
 つまり、仲井眞前知事のときにいろいろ政策を遂行していた方を政府の方が任命していくということは、要するに、昨日は一応翁長知事と会っているけれども、翁長現県政とは異なる立場を、ある意味では非常に対立的な、そういう任命をしているように沖縄は見ておりますが、そのことについて、沖縄の県民の方は大変批判的だと見ていることに対してどういうふうに対応していかれるのでしょうか。
○副大臣(城内実君) 繰り返しになりますが、そういった意見があるかどうかは承知しておりませんが、又吉参与の任命の理由は先ほども申し上げたとおりに尽きることでありまして、それ以上の、例えば沖縄県民の感情を逆なでするという意図は毛頭ございません。
○藤田幸久君 先ほど、又吉さんが、例えば米軍との関係においては国際関係とか文化的なことをおっしゃいましたけれども、沖縄県議会の議事録等を見ておりますと、又吉公室長がかなり答弁をしております。例えば五年以内の運用停止等についてもかなり又吉さんが答弁をしておりまして、例えば政府が進める辺野古移設と沖縄県が求めている普天間飛行場の五年以内の運用停止といったことを度々答弁しているんですね。
 ですから、これは単に交流とかいうレベルじゃなくて、まさに答弁の主体であった方であるわけで、そういうことをされていたという認識はないんでしょうか。
○副大臣(城内実君) 又吉参与は、県庁職員の時代に幹部職員として県の立場を様々な場で表明したことはあろうかと思います。外務省として、同人の任命に当たり、又吉参与が沖縄県の知事公室の人物として表明した立場の一つ一つが日本政府の方針と同一である必要があると考えたわけではなく、あくまで又吉氏の長年にわたる豊富な経験及び専門的な知識を評価して助言を求めることとしたものであります。また、又吉参与の県庁職員としての発言を日本政府の見解としてそのまま取り入れるとの方針を有しているわけではありません。
○藤田幸久君 外務省の参与ということですから、私は本当は今朝お呼びしたかったんですが、この委員会に。ただ、こういう参与の場合には外務省の方で出席が難しいということで、実際に沖縄で勤務をしていらっしゃるようでございますので、今日はお越しいただけなかったわけですが、今後、是非お越しいただきたいということを申し上げて、また、その呼び方については委員長の方で取り計らいをお願いを申し上げたいと思います。
○委員長(風間直樹君) 後刻理事会で協議いたします。
○藤田幸久君 次に、いわゆる沖縄県からの海底作業停止指示の無効判断等について、これはまず総務省にお伺いしたいと思います。
 先ほど自民党委員の方が申されました行政不服審査法について、別の角度から質問させていただきたいと思います。
 私の方で資料をお配りしておりますが、この上の方に書いておりますのが行政不服審査法でございます。これに書いてありますとおり、この法律は、行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民に対して広く行政庁に対する不服申立ての道を開くことによって、簡易迅速な手段による国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的としているとはっきり書いてあります。
 したがいまして、これは国民に不服申立ての道を開くものであって、これは行政に対して国民の権利や利益を守ることにあるのではないかと思いますが、総務省、いかがでしょうか。
○副大臣(二之湯智君) 御指摘のように、行政不服審査法は、国民に対して広く行政庁に対する不服申立ての道を開いて、そして国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的としております。しかしながら、不服申立ての根拠条項であるいわゆる行政不服審査法第四条第一項は、対象を国民に限定せず、処分に不服がある者に広く申立てを認めることにしております。このようなことから、一般に国や地方公共団体の機関が一般私人と同様の立場において処分を受ける場合には、不服申立ての資格を有するものと解されております。
○藤田幸久君 では、順番ちょっと変えますが、これまでに国が、あるいは国の機関が不服申立てを行った事例にはどんなものがあるのでしょうか。
○副大臣(二之湯智君) 総務省といたしましては、個々の不服申立ての内容については把握をしておりません。国が不服申立てをしたかといった実態についても承知していないのが事実でございます。
 なお、平成二十三年度には、いわゆる沖縄防衛局が名護市の処分について審査請求などの不服申立てをしたことがあることは承知をしております。
○藤田幸久君 これ、やはり大変重要な行政不服審査法で、さっきおっしゃったように、国民という立場からすると非常に重要なことですので、これは総務省の責任において、これまで国が不服申立てを行った事例、そんなにたくさんないと思いますし、国ということは、国の機関というのはそんなにたくさんあるわけじゃございませんので、これは、総務省の責任において国民のこの権利を守るという道から是非調査を早急にして報告をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(二之湯智君) 藤田委員の要望に対しまして精査して、後日報告いたします。
○藤田幸久君 これは、是非、委員会としても、私個人ではなくて、是非総務省に対してそうした要請をしていただくことを、是非委員会としてもお諮りをいただきたいと思います。
○委員長(風間直樹君) 後刻理事会で協議いたします。
○藤田幸久君 それで、今回の元々の、今お話しになりました、国民に限定したものではないということでございますけれども、この元々の法律でありますところの埋立てに関する公有水面埋立法というのがございます。これが資料の下の方に書いてございます。これ、大分古い資料でございますけれども、これ、古いというか、大正十年。
 これ、読み上げますと、上の方は、「埋立ヲ為サムトスル者ハ都道府県知事ノ免許」と、アンダーラインを引きましたが、「免許ヲ受クヘシ」とあります。それに対して、下の方ですね、「国ニ於テ埋立ヲ為サムトスルトキハ当該官庁都道府県知事ノ承認ヲ受クヘシ」とあります。
 したがって、上の方はこれは免許ということになっているのに対して、つまり、免許というのは、いわゆる国民ですね、上の方は、国民の申請に対しては埋立て免許の交付ということになっております。ところが、下の、国の申請に対しては知事が承認をというふうに区別してあるわけです。
 つまり、私人等の申請に対しては埋立て免許です。で、免許というのはこれは処分であります、行政的に言いますと。それに対して、国の申請については埋立て承認、ですから、行政機関の内部行為だと処分ではないわけであります。
 したがって、国と知事との関係が国民と行政庁の関係と同じでないということは明らかじゃないかと思いますが、これは、国土交通政務官ですか、お願いいたします。
○大臣政務官(うえの賢一郎君) お答えいたします。
 公有水面埋立法におきましては、民間事業者又は地方公共団体が埋立てを行う場合には都道府県知事の免許を受けなければならないとされております。一方、国の場合でございますが、これは国の所有に属する水面を埋め立てることから、免許ではなくて都道府県知事の承認を受けなければならないということとされております。このように、文言は異なりますが、いずれも都道府県知事が審査を行い、埋立ての免許又は承認を受けなければならないということとなっております。
○藤田幸久君 免許又は承認を受けることになっていますということを聞いているんじゃなくて、免許と承認の違い、つまり国と知事との関係が国民と行政庁の関係と同じでないではないかということを聞いているんです。それについて答えてください。
○委員長(風間直樹君) 政務官、的確にお答えください。
○大臣政務官(うえの賢一郎君) 先ほど申し上げましたが、所有権の有無によりまして文言の違いが出ているということでございます。
○藤田幸久君 所有権の有無なんですか、この法律の内容の、この免許と承認の違いというのは。
 そうではなくて、ちょっと待ってください、参考人は私が指名した人のみお願いをしたいと思います。
 これは、所有権の有無ではなくて、主体であるところの、つまり国民がという主語、第二条の方は。それに対して下の第四十二条の方は、これは国においてということで、つまり、私人とか個人ではなくて、国の申請に対しては行政組織の内部行為であって処分ではないと。ですから、つまり、許可というのは処分であって、承認というのは行政組織の内部行為であって処分ではないと。処分であるか処分でないかが大きな違いであって、それは主体がつまり個人であるか国であるかの違いが大きいんだろうと思います。そうじゃないんですか。
○大臣政務官(うえの賢一郎君) 繰り返しになりますが……
○藤田幸久君 繰り返しじゃなくて、答えてください。
○大臣政務官(うえの賢一郎君) 国が支配し管理する水面を埋め立てるのは国に本来備わっている権限でございますから、これは文言上、免許ではなくて承認というような整理となっております。文言は異なりますが、審査の基準につきましては同一でございます。
○委員長(風間直樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(風間直樹君) 速記を起こしてください。
○大臣政務官(うえの賢一郎君) 繰り返しになりますが、国が支配し管理する水面を埋め立てますのは国に本来備わっている権限でございますので、国の場合では免許ではなく承認という文言を使用しているところでございます。
 処分性の問題につきましては、個別具体的な判断が必要かと思います。
○藤田幸久君 そうすると、所有云々は別にして、内部行為であるつまり承認と、それからいわゆる処分である免許ということを前提にして、水産資源の問題というのは、この埋立法、いわゆる公有水面埋立法の下において水産資源のことがなっているわけですから、ということは、この公有水面埋立法に基づけば、これは私人でない、つまり、行政の内部行為であって処分でない主体であるところの国が先ほどのこの不服申立てを起こすこと自体が資格として整っていないんじゃないですか。
○委員長(風間直樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(風間直樹君) 速記を起こしてください。
○藤田幸久君 今の質問は、ですから、総務省ですね。つまり、処分である、私人による、免許であれば国に対して不服審査法の請求ができると思いますが、そもそも処分でない行政組織の内部行為である、国が県に対して行政不服審査法を訴える資格がないんじゃないですかということを総務省、答えてください。
○副大臣(二之湯智君) 一般に、国や地方公共団体の機関が一般私人と同様の立場において処分を受ける場合には不服申立ての資格を有するものと解されているわけであります。具体的には、それぞれの処分の根拠となる個別法令の解釈によることになるものと認識をしております。
○藤田幸久君 だから、処分じゃないということと、一番の根拠はこの公有水面埋立法じゃないんですか、そうすると、今回のケースの場合には。
○副大臣(二之湯智君) 今回のケースは、公有水面埋立法に基づく処分ではなくて、水産資源保護法を根拠とする漁業調整規則に基づく処分について不服申立てがされたものと承知しております。
 いずれにいたしましても、お尋ねの件につきましては、審査請求を受けた農林水産省において処分の根拠法令等に照らして適切に判断されるものと認識をしております。
○藤田幸久君 いや、ですから、水産資源の法のその根っこにある埋立ての根拠法がそういう資格で分けてあるので、おかしいのではないかということを申し上げておきますけれども。
 そもそも、こういう、国とそれから沖縄県というのは、埋立事業の共同事業者だろうと思うんですね。共同事業者の間でこういうやり取りが進んでいること自体が、昨日せっかく官房長官が行って沖縄側と話をしたということと逆行したことをやっているわけでございまして、結果的に、防衛省が原告で、農水省が裁判官で、沖縄県が被告になっているわけですよね。こういうやり方ということ自体が、せっかく官房長官が行かれて、場合によってはこれから総理も沖縄県知事と会おうかとしているときに、二つの省庁が原告と裁判官の役割をして、地方自治体を被告にしていると。しかも、その根拠の部分がちょっと曖昧な部分があるということは、これはやっぱり政治的な判断として、やはりもう少し知恵を出した、こういうこと自体がやっぱり沖縄県民のいろんな意味での政府に対する不満、長年の、今年は戦後七十年でございますけれども、ということにつながっているということを指摘をしておきたいと思っております。
 それから、今申し上げた上で、やはりこの政府の二つの機関が裁判官と原告で、それから沖縄側が被告というやり取りは、事務方の方も大変苦労されていると思いますので、やはりこの委員会にそうした両方の、例えば沖縄県の方々も来ていただいて、政府側と、あるいは沖縄の関係の方々、参考人としてこういう委員会に来ていただきまして、私どもも、この前視察をしたときには沖縄県の方々とか北部市町村長会の会長さんとかとも意見交換をいたしましたので、是非、せっかくの、この沖縄北方特別委員会でそういう方々もお呼びをして参考人質疑等をしていただきたいということを委員長に取り計らいをお願い申し上げたいと思います。
○委員長(風間直樹君) 理事会で協議いたします。
○藤田幸久君 それでは、五年以内の運用停止に関して質問させていただきたいと思います。
 まず、防衛副大臣、いわゆる運用停止が実現をしてから、その後、普天間基地の閉鎖が実現をするまでどのくらいの年月を想定しておられますでしょうか。
○副大臣(左藤章君) お答え申し上げます。
 普天間飛行場の五年以内の運用停止については沖縄県から、平成二十六年二月十八日の普天間飛行場負担軽減推進会議の開催から五年をめどとするとの考え方が示されており、政府としては、このような同県の考え方を踏まえて取り組むこととしております。
 他方、日米間で策定した沖縄における在日米軍施設・区域に関する統合計画においては、二〇二二年度又はその後に辺野古への移設を前提として普天間飛行場が返還可能になるとされております。この五年以内の運用停止は、辺野古への移設が普天間飛行場の継続的な使用を回避する唯一の解決策であるとの日米の共通の認識を前提としたものですが、その上で、普天間飛行場の危険性の除去を少しでも早く実現する観点から、相手のあることでございますが、できることは全て行うという姿勢で取り組んでおるところでございます。
○藤田幸久君 答えてください。
 要するに、そうすると、二〇一九年の二月から二〇二二年ですか、統合計画、三年ほど、つまり運用停止が実現してから閉鎖まで約三年と考えていいんですか、その分だけ正確に答えてください。
○政府参考人(辰己昌良君) 今副大臣申しましたとおり、運用停止の方は五年をめどということで、平成三十一年二月を今終点として一生懸命取り組むということでございます。
 一方で、普天間の返還の方でございますけれども、これは二〇二二年度又はその後にということで、一生懸命どちらも取り組むということでございまして、その期間というのを今の段階でお答えするのは適切ではないと思っています。
○藤田幸久君 適切でないという答えは不適切ですよ。だって、一九年ということは沖縄側が言っているわけですね。その西暦との使い分け、やめてください。私も、二〇一九なら一九といって、二〇二二との関係だったら、私の方は三年ぐらいなんだって分かるので。
 要は、アメリカ側は二〇二〇年と言っていて、日本側は二〇一九年をめどと言っているので、めどといういわゆる確定的な言葉がないにしても、大体その三年ということで理解をしていいんですか。それとも、理解そのものが間違っているんですか。
○政府参考人(辰己昌良君) 再度お答えいたしますけれども、これは、それぞれ一生懸命取り組むということでございまして、現時点でその差が幾らかということについてお答えすることは申し上げられないと思っています。
○藤田幸久君 ところで、運用停止ということは、これいろんな見方ありますけれども、危険除去にはつながるんだろうと思いますが。
 それで、運用停止とその閉鎖の間に時間があるわけですが、運用停止の段階で危険除去にはつながるわけですが、閉鎖が実現するまでには負担軽減には直つながらないと思いますが、運用停止が行われた段階で負担軽減につながるのかどうか、つながるならば何が負担軽減になるのか、お答えをいただきたいと思います。
○副大臣(左藤章君) 普天間の飛行場は、住宅や学校に囲まれ、市街地の真ん中に所在しております。その周辺地域において、万一の航空機事故の危険性に対する不安、特にこれは危険除去になると思います。そして、騒音の影響、これは負担の軽減にもなると思いますが、そのほか土地利用上の制約など、同飛行場周辺の皆様にとって大きな負担になっていると認識をしております。
 これまで、KC130十五機の全機の岩国飛行場への移駐を完了するとともに、オスプレイの沖縄県外における訓練等を進めるなど、万一の航空事故の危険性を低減し、騒音の影響を緩和するといった負担の軽減に取り組んでいるところでございます。
○藤田幸久君 つまり、最後の部分は、取り組んでいるところでございますという答弁でしたけれども、要は、運用停止、つまりヘリコプターが飛ばなくなれば、これは危険除去になりますね。それは分かるんです。その運用停止と、三年ぐらいか分かりませんが、閉鎖になるまでの間というのは、負担軽減、今まで負担軽減という政府の答弁は施設の返還とか移転ですよね。ということは、施設の移転とか返還がまだ閉鎖の段階、運用停止の段階では実現していないわけですから、直その意味では負担軽減につながりませんよね。いかがですか。
○副大臣(左藤章君) 先ほど申し上げたように、KC130とか移転したり、いろいろ訓練等を県外にいろいろすることによって騒音の影響が緩和される、そういう面で負担の軽減になると、このように思っております。
○藤田幸久君 まあその程度ですね。
 ところで、先ほど申しましたけれども、外務省の又吉参与、これは、知事公室長のときに、運用停止の具体的状況はと沖縄県議会で聞かれたのに対して、そこに飛行機が存在しない、空中に浮かんでいない状況というふうに答弁しておりますが、この認識についてはどう思われますか。
○副大臣(城内実君) 先ほど申し上げましたとおり、又吉参与は県庁職員の時代に県庁の職員としての立場で発言したことでありまして、又吉参与が表明した立場の一つ一つが日本政府の方針と同一であるという必要があると考えたわけではございません。
 いずれにしましても、又吉参与の県庁職員としての発言を日本政府の見解としてそのまま取り入れるとの方針を有しているわけではありません。
○藤田幸久君 いや、見解を聞いたのではなくて、その飛行機が存在しない、空中に浮かんでいない状況というものは、運用停止の状況として、考え方として、それでいいんですか。この間、中谷防衛大臣もその旨の同じような答弁をされていますが、それでいいんですかということを聞いているんです。
○副大臣(城内実君) 普天間飛行場の五年以内の運用停止については、厳密な定義があるわけではございません。
 いずれにしましても、これまで政府として、沖縄県の意向を確認しつつ取り組んできたところでございます。
○藤田幸久君 実は、これは又吉公室長と仲井眞知事と同じような発言、先ほども引用しましたが、政府が進める辺野古移設と沖縄県が求めている普天間飛行場の運用停止という言い方をしています。これは私、何回も今までやり取りしてきましたが、政府が進めるのは辺野古移設、沖縄が求めているのは五年以内の運用停止。五年以内の運用停止については、アメリカの方もそんな話は聞いていない、それから、日本政府の答弁としても、具体的に主語が日本政府でアメリカ側にこの五年以内の移設、運用停止ということを求めたという、今までの速記、政府の記録等はないんですが、これも非常に明らか。
 つまり、五年以内の運用停止で危険除去はなされても、これは閉鎖されるまで時間が掛かるわけですから、騒音の軽減等を除くと、いわゆる負担軽減はそれ以外はないというふうに理解をしてよろしいですね。
○委員長(風間直樹君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(風間直樹君) 速記を起こしてください。
○副大臣(左藤章君) お答え申し上げます。
 先ほども申し上げたように、騒音等で負担の軽減が図られる、またそれと、航空事故の危険性を減らすことによって危険除去になると、このように改めて思っておりますし、できるだけ頑張って大きな負担を減らしていきたいと、このように思っています。
○藤田幸久君 昨日、せっかく官房長官が行かれました。で、それまでの数か月の間、一括交付金は減額をした、それから前の仲井眞知事時代の例えば知事公室長あるいは副知事を政府関係の機関に採用し、そして今まで問答無用のような形で来たということでは、ますます私は、沖縄県民の政府に対する不信というものは決して収まるわけではない。
 したがって、そういった面も総合的に考えて、政府におかれましては、今年は戦後七十年で沖縄の方が苦労されたということは、これは歴代の自民党の総理経験者もおっしゃっておられることですから、是非そういう思いで、その思いが伝わるような政策転換をしていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。