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【参院予算委】従軍慰安婦問題解決に向けた安倍総理の本気度を問う 藤田議員2015年03月27日
(※民主党HP ニュースより)
参院予算委員会で27日、経済・財政・国際問題に関する集中審議が行われ、民主党・新緑風会から1番手として質問に立った藤田幸久議員は、(1)戦後70年での未払い債務の調査と対応(2)戦後70年での米国、豪州元捕虜の特別招へい(3)元BC級戦犯に対する支援(4)安倍総理の米国訪問とアジア・アフリカ会議(バンドン会議)への出席(5)日韓関係と慰安婦問題(6)戦後70年談話とサンフランシスコ平和条約不参加の近隣諸国との信頼構築(7)沖縄の辺野古沖基地建設――について取り上げ、安倍総理をはじめ関係閣僚の見解をただした。
米国、豪州元捕虜の特別招へいについては、近年の取り組みの成果を述べたうえで、戦後70年の象徴的な特別事業として、希望者全員を招へいするよう提案。岸田外務大臣は、「元POW(戦争捕虜)等の方々をわが国に招へいし、心の和解を促すことを通じて日米間、日豪間の相互理解、友好関係の強化を図ることを目的とした重要な事業。外務省としても、戦後70年という特別な年であり、2015年度政府予算でも昨年より20%増の3721万2千円を計上している。上乗せした予算を最大限活用してできるだけ多くの方々に事業に参加してもらえるよう努力していきたい」と応じた。
日本軍の命令で捕虜監視となった旧台湾、朝鮮出身者が、戦後極東軍事裁判で捕虜を虐待したという罪で日本人としてBC級戦犯と認定され、サンフランス平和条約が発効後は日本国籍をはく奪されたため、日本政府の援護の対象から排除されたとして、戦後70年を機に政府としてあらためて支援を行うべきだと主張。これに対し岸田外務は、「BC級戦犯については、今日までさまざまにご苦労されたこと、大変心の痛む思い。こうした思いを胸に引き続き平和国家としての歩みを進めていきたい」と答えるのみで、具体的な答弁はなかった。
慰安婦問題については、歴代総理の取り組みや1995年6月9日の衆院決議「歴史を教訓に平和への決意を新たにする決議」、昨年の日韓・韓日議連総会に対する伊吹衆院議員議長の祝辞に言及し、それらと安倍総理の考え方に違いはあるかと質問。安倍総理は、「慰安婦問題については、非常に心が痛む。この思いは歴代の総理と変わりはない」「政府として国会決議を尊重するのは当然」「同時に、これまでの歴史のなかで多くの戦争があり、そのなかで女性の人権が侵害されてきた。21世紀こそ人権侵害のない世紀にしていくことが大切であり、日本としても全力を尽くしていく考え。そのことも国連等の場を通じて世界に発信しているところ」などと答えた。
こうした答弁を踏まえ、藤田議員は、現在、韓国にいる54人の元従軍慰安婦の名誉回復と納得できる解決方法が日韓首脳会談では重要な問題だとして、「そのための努力をしているのか、その意欲はあるのか」と迫った。安倍総理は、日韓関係や首脳同士の対話の重要性については言及するものの、朴槿恵(パク・クネ)大統領とは会談の実現に向けては、「会う、会わないということ自体を交渉のカードに使うべきではないというのが基本的な交渉姿勢。(交渉カードにすると)会う前の段階から、会いたいと思う方は譲歩を重ねなければならなくなる。日本は常に交渉のドアを開けている。韓国側にも話し合いをするという機運が盛り上がってくることを期待する」などと答え、従来のかたくなな姿勢を崩さなかった。
民主党広報委員会
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