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  • 【2014年11月11日】

    活動報告

    2014年11月11日

    参議院厚生労働委員会における藤田幸久の質疑議事録

    ○藤田幸久君 民主党の藤田幸久でございます。
     派遣法は大臣余りお得意でないようなので、今日はお得意のGPIFについてこれから質問をさせていただきたいと思います。
     いわゆる年金積立金管理運用独立行政法人、GPIFですけれども、投資先の配分比率、いわゆる基本ポートフォリオを大きく見直して、現在約六〇%あるいわゆる国内債券を減らして、国内株式と海外株式をそれぞれ二五%に倍増するということを決定したようであります。
     資料の二ページを御覧いただきたいと思いますが、これはGPIFの試算でございますけれども、経済成長したケース、上の方と、下の方の低成長のケースの両方とも、国債で全額を運用した場合には目標の積立金を達成できないけれども、新しい構成だと達成できるという試算になっております。
     見直し前の構成と比較した試算は示されていないわけですが、このいわゆるポートフォリオの見直しによってリスクや運用利益にどの程度の差が出るのかをお答えいただきたいと思います。
    ○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生御指摘のGPIFが先般新しい基本ポートフォリオを試算をいたしまして公表し、また私どもとして認可をしたところでございます。
     GPIFの試算によりますと、今回の基本ポートフォリオの見直しの前提とした経済環境におきまして、見直し前と見直し後の基本ポートフォリオを比較した場合の賃金上昇率を控除した実質的なリターン、これにつきましては、まず経済が再生していく、先生お配りのグラフがありますけれども、この経済中位ケース、これでは見直し前では〇・七一%であるのに対して、見直し後は一・七七%でございます。それから、低成長に相当する市場基準ケースでは、見直し前では〇・九〇%であるのに対して、見直し後は一・九八%となっておりまして、見直し後のポートフォリオでは、一・七、つまり賃金上昇率プラス一・七でGPIFに運用をすべしというのが財政検証からのGPIFへの言ってみれば申し渡しであったわけでありますけれども、この一・七%を上回っているわけでございます。
     また、基本ポートフォリオのリターンが名目賃金上昇率を下回るリスクについては、まず経済が再生していく経済中位ケースでは、見直し前が四五・八%、確率でありますけれども、四五・八%であるのに対して見直し後は四四・四%と若干この確率が下がるということでございます。それから、低成長に相当する市場基準ケースでは、見直し前が四四・八%に対しまして見直し後は四三・八%ということで、見直し後の方が下振れリスクが低くなっているという結果になっております。
     このように、GPIFにおいて専門家が現在想定される運用環境に即し最適なポートフォリオであるとしたものであり、私どもとしても安全かつ効率的なものになっていると考えているところでございます。
    ○藤田幸久君 それは承っておきますが、その一ページ目に、資料を御覧いただきたいと思います。これは独法設立後の直近八年間が、これは右から二つ目の段でございます。それから、一番右がいわゆる自主運用を開始した後の十三年間になります。これ見ておりますと、一番右側の二列の下から四つ目の数字でいきますと、八年間でいうと二・二四が国内債券の率でありまして、その下の国内株式だとマイナス二・六八。その右の方へ行きますと、十三年間で比べてみましても、一番右の下から四つ目の一・六七がこれ国内債券でありまして、その下の国内株式より高いわけであります。
     したがって、国債の収益率の方が国内株式の収益率を上回っているわけですが、これが今回の見直しで、先ほどおっしゃったように大きく何か逆転してしまうような試算になっておりますけれども、そんなに逆転するという、先ほどいわゆる数字的な説明あったんですけれども、何かその根拠が不十分であるような気がするんですが、その根拠を、大きなその変わる根拠、何か魔法の根拠を示していただきたいと思います。
    ○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の基本ポートフォリオは、新しい財政検証などを踏まえまして、GPIFにおいて経済、金融等の学識経験者から成る運用委員会、この委員会の意見を踏まえて、資金運用に関して一般的に認められている専門的な知見に基づいて慎重に検討を重ねて策定されたものだというふうに思います。
     今回の基本ポートフォリオの見直しにおけるそれぞれの資産の収益率は、デフレからの脱却、そして適度なインフレ環境への移行など、長期的な経済、運用環境の変化に即し、いわゆるフォワードルッキングなリスク分析、先ほど申し上げたような結果が出てくるリスク分析を踏まえたものであるというふうに思っております。
    ○藤田幸久君 いや、ですから、専門家だという言い方と、その専門家の知見が正しいんだという前提と、それからフォワードルッキングだという理由しかないので、一番肝腎の魔法の理由の理由を示していただきたいんです。(発言する者あり)じゃ、香取さん。
    ○政府参考人(香取照幸君) 別に魔法ということではございませんが、基本的には、過去、自主運用開始以来、あるいはGPIFにおいて運用を始めて以来の経済環境とこれから先の経済環境をどのように考えるかというそこの違いが基本的には数字に表れているんだろうというふうに考えてございます。
     これまで、先ほど先生お示しいただいた表でもそうなんですが、その時々の経済環境によって、この数字だけ見ても、実は株式の運用収益と債券の運用収益の関係というのは年によって違っております。見ていただきますと、債券の方が運用収益が高かった年もありますし株式の方が高かったときもあると。これは、その時々の経済環境によって債券、株式それぞれが経済の動向に対する、何と申しますか、感応度といいますかボラティリティーが異なっておりますので、こういう結果が出ているわけでございます。
     次は、これから先、十年、二十年先の我が国の経済や世界経済の動向を考えました場合に、そこをどのように考えるか。これは、政府全体としての経済見通しもございますし、GPIF自身がそこをどう見たかということもございますし、あるいは財政検証においてどういう経済前提を置いたかということにもよるわけでございますが、基本的には、長期のデフレから緩やかなインフレ基調に移行していくという経済環境の中で、それぞれの資産、債券や国債がその経済の環境の変化に対してどういう動きをするかということを踏まえて考えますと、基本的にはデフレ下では非常に株式の収益率が低下をいたしますが、一定の成長期待の中では債券よりも株式の方がある意味感応度が高いので、ボラティリティーが大きいということもございます。
     そういったような大きな経済の流れの中で、それぞれの資産の期待リターンを置いて、そして一定の目標に基づいて最適の構成を考えた場合に出されたのが今回のポートフォリオということなので、基本的にはそういった、どのような経済環境をこれから想定してポートフォリオを組むかという、言わばそれこそフォワードルッキングな経済状況の見通しによるものと理解しております。
    ○藤田幸久君 その経済環境の感応度ということですけれども、この数字のマイナスのところは、これサブプライムローンとかリーマン・ショックのところが大きく出ているわけですが。
     では、伺いますけれども、経済というのは悪いことも考えなきゃいけないので、リスクという場合には最悪を想定しなきゃいけないわけですが、例えばポートフォリオで単年度の赤字幅といいますか額は最大で幾らと想定しているんですか。
    ○国務大臣(塩崎恭久君) 今、香取局長から申し上げたように、そもそも年金というのは長い目、スパンで運用のことを考えていかなきゃいけないことでありまして、単年度でどうのこうのということよりも、長い観点から安全かつ効率的に運用するということが大事で、このことは法律にも明記をされているところでございまして、運用の実績を単年度だけで評価していくことに適正性はないんではないかというふうに思っております。
     また、資産運用においては、単年度の最大損失額について様々な状況が、さっきお話し申し上げたように考えられるために、一般に算出することは大変困難だというふうに思いますし、例えば金利が一%上がれば、この間のGPIFの理事長の記者会見の際にも配られた資料を見ますと、仮に国債で全部運用した場合、一%の金利上昇が十兆円の評価損になるということで、この資産はいずれにしてもリスクを抱えたものでございまして、これをどういうふうにリスクを抑えながらリターンを上げていくかということをやるのが大事であり、何よりも一番大事なことは、年金を約束どおり受け取れるということが大事であり、年金の掛金の負担を約束どおりにしていかなければならないということをどうやって充足していくのかということを我々としてはGPIFの運用の中に期待をするわけであります。
    ○藤田幸久君 年金というのは、国民が義務で納める将来の生活資金であります。ですから、最悪のことを想定し、福島原発じゃありませんけれども、それを想定したことでなければ国民に対して説明が付かないと思うんですけれども。
     ちょっと余計な答弁があるので先に行きますけれども、もし失敗したときには、厚生労働省とGPIFでそれぞれどういう責任を取るんでしょうか。
    ○国務大臣(塩崎恭久君) 年金積立金は、将来の年金給付のための、今先生おっしゃったように貴重な財源、原資でありまして、その運用は厚生年金保険法等に基づいて所管大臣である厚生労働大臣の責任の下で、専ら被保険者の利益のために、長期的な観点から安全かつ効率的に行うというふうにされているわけでございます。
     具体的な運用は、運用に特化した専門の法人でございますGPIFに寄託をして行っておって、GPIFにおいて年金財政上必要な運用利回りを最小限のリスクで確保できるような受託者責任の下で運用しておって、この受託者責任に違反が当然あればGPIFの役職員は責任を問われることになるわけであります。
     また、年金積立金の運用は長期的な観点から評価する必要がありますけれども、その責任というのは、当然ですけれども年金制度を所管する厚生労働省が負うということになり、またその長である大臣が最終的な責任を負うということは法律上明らかでございます。
    ○藤田幸久君 ちょっと香取局長、局長は、GPIFの責任性、独立性を高めると運用に失敗したときに責任が取れないというようなことをおっしゃっていますが、そのおっしゃったことの中身に対して、そういうお考えでよろしいのかということと、今大臣の方で、受託者責任がGPIFで、それ以外は厚労大臣だというふうに聞こえたので、それでよろしいのか、その二点お願いします。
    ○政府参考人(香取照幸君) 前段の御質問はちょっと理解しかねたのでございますが、今大臣申し上げたとおり、GPIF、年金の運用は基本的には年金制度の年金財政に直接関わるものとして制度化されているものでございますので、年金財政あるいは年金制度について最終的な責任を持っている私ども厚生労働省、あるいは政府、あるいは厚生大臣が運用についての最終的な責任を負うということは、今大臣答弁申し上げたとおり法律上明らかでございますし、これは明記されているところでございます。
     GPIFとの関係で申しますと、GPIFに対して私どもは一定のリスクの許容度なり運用目標を提示をしまして運用を委託をし、彼らは受託をするという関係にございます。したがって、この受託の責任の範囲内を超えた運用が行われれば、それはGPIF側の受託者責任違反ということになります。例えば、定められたポートフォリオに沿わない運用を行った場合でありますとか、あるいは私どもが提示したリスクを超えたような運用が行われた場合には、当然受託の範囲を超えた運用をしたことになりますので、それはGPIF側の責任になりますし、それは今大臣が申し上げたように、それぞれ法令に基づいて責任が問われるということになるものだというふうに理解しております。
    ○藤田幸久君 もう全くその責任の在り方についてはっきりしませんけれども、一番の問題は、これはGPIFの運用委員長の米澤早稲田大学の教授が、日銀が量的・質的金融緩和を続けている限りGPIFが国債を売っても金利が跳ね上がる心配はしなくてよいと言っていますけれども、つまり、今回のポートフォリオの変更というのは日銀の量的・質的金融緩和に依存したものであるということを認めているわけですね。
     それから、昨日のGPIFの作業班の会合で、堀江さんという運用委員長代理が、今のGPIFは、政治圧力を受けて株の比率を若干上げることも執行の範囲でできるとおっしゃっていますが、この執行の範囲という意味について等を含めて、この発言でよろしいのかどうか、香取局長、お願いします。
    ○政府参考人(香取照幸君) 米澤委員長の御発言につきましては、私、詳細を承知してございませんのでコメントすることはちょっと差し控えますが、ポートフォリオの見直しに関して現下の経済状況についてどのように判断をするかということがございますので、今の株式市場がどうなっている、あるいは金融・債券市場がどうなっているということは当然その視野の中には入ることになりますが、先ほど申し上げましたように、年金の運用のポートフォリオは、その時々の足下の状況ということではなくて、基本的には中長期の日本経済の動向、あるいはそれぞれの市況の動向を踏まえて年金財政上必要な運用利回りを確保するためにポートフォリオを組むということになりますので、その意味では、例えば足下、例えば日銀がどのような政策を取っておられるかということが直接ポートフォリオの構成に影響するというものではないというふうに理解しております。
     それから、堀江先生の御発言につきましては、これは様々な御議論のあるところでございますが、まさにその点がこれからGPIFのガバナンスをどのように考えるかと、運用についての政治的な独立等々、GPIFが本来の目的に沿った運用ができるかどうかという御議論をしていく中で、やはりそういう御指摘があったというものとして私どもは受け止めなければいけないというふうに思っております。
    ○藤田幸久君 いや、だけども、失敗したらどうするんだということと同時に、これ、理事長一人が全部責任を持つということになっていますが、この理事長一人が監督から執行まで責任を持つという今のシステムがいいのか、それとももっと合議制にしたらいいのか、それについては、局長、どうですか。
    ○政府参考人(香取照幸君) それは私、事務方の御答弁ではないかと思いますが、まさにその点を含めて、今、GPIFのガバナンスの在り方につきまして専門家に御議論をいただいているという状況であろうかというふうに認識しております。
    ○藤田幸久君 いずれにしても、とにかく責任の在り方について、一番これは大臣、得意分野ですから、はっきり責任の在り方について、それから、政治介入が認められるんだというふうな発言がこの委員会で出てくるような中で行われるということは、これは日銀にとっても、日銀の本来の役割が変わってしまっているというような印象、元日銀マンの大臣にお聞きしようと思っていたんですが、いろいろ時間使われてしまったので。
     もう一つ、ちょっと別の質問をいたしますが、去年の年末に、たまたま私、二人目の孫が生まれました。そのときに産婦人科の方々が非常にびっくりしておられまして、帝王切開の手術料がぐっと下げられることになってしまったと。
     これは、要するに時間が短くなったので点数下げられてしまったということになったようですけれども、この点数の、時間だけではなくて、この帝王切開というのは、小児科医やあるいは助産婦さんの方も含めていろんな対応が必要だと。これについては、今年の四月に、産婦人科医会ほかの方々が、武見議員も一緒だったようですけれども、田村厚労大臣に対して、次の診療報酬改定のときには、この点数に関しては、今回下げられた分を挽回するように前向きに検討するというふうに田村大臣が答えられたと言っておりますけれども、この方針についてお変わりがないかについて、大臣から承りたいと思います。
    ○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘の田村前厚労大臣宛ての要望書については、今年の四月の二日に受け取ったものだと聞いております。
     その際、平成二十六年度改定における先生今御指摘の帝王切開術の点数については、関係学会の試算において手術に要する時間が約半分になって人件費が低下したことを踏まえて点数の引下げを行ったわけでございますけれども、現場への影響を考慮し、引下げ幅を緩和した点数設定とさせていただいたことにつきまして田村大臣より説明をしたというふうに聞いています。
     なお、その際、田村大臣は前向きに検討する旨は特に発言はしていないというふうに私どもは聞いております。
     次回診療報酬改定の際にも、関係学会の御意見を聞きながら適切な点数設定、これを努めていきたいというふうに思っております。
    ○藤田幸久君 終わります。
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