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  • 【2014年4月15日】

    活動報告

    2014年4月15日

    参議院外交防衛委員会における藤田幸久の質疑議事録

    ○藤田幸久君 民主党の藤田幸久でございます。
     今日、四十分ほどの時間でございますが、まず、岸田外務大臣、広島での会議、お疲れさまでございました。先週も質問をさせていただきました。このNPDIの外相会議ということで、いろいろな成果があったと思いますが、このNPDIのNはもちろんニュークリアでございますが、ニュークリアの日本語訳はどういうふうにされますでしょうか。普通は、ニュークリアという英語は日本語で何ておっしゃっていますでしょうか。
    ○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のNPDIのNですが、これはニュークリアではなくして、ノンプロリファレーションのNでございます。
    ○藤田幸久君 改めて、では、ニュークリアという英語は普通日本語で何ておっしゃいますでしょうか。
    ○国務大臣(岸田文雄君) 通常はニュークリアを訳する場合、原子力あるいは核、こういった言葉に訳することが多いのではないかと認識をしております。
    ○藤田幸久君 済みません、クイズでやったつもりはございませんで、まさに広島は非核といいますか、核兵器のない世界、あるいは核兵器の非人道性ということが中心で議論されて、今回の原子力協定というのは原子力の平和利用、やはり原子力協定というのは、日本はいわゆる軍事的な非核という立場を取りつつ、原子力の平和利用ということで外国にどう輸出をするかという意味で、私は今回の原子力協定の議論というのは非常に重要だと。ある意味では、日本はその使い分けといいますか、その両立の中で、いろいろな経緯がある中で今回の状況があるんだろうと。
     そういう観点から、済みません、とんちでやったつもりじゃございません、日本語で言うところの核という訳語を使うケースと、それから原子力という同じ日本語で言うケースと両方、日本は両立しているわけですね。そういう意味で重要だろうと思って、そういう観点から今日は質問させていただきたいというふうに思います。
     資料を配らせていただきましたが、昨年の十二月に、こちらの松山元外務副大臣とフィンランドのオンカロというところを訪問してまいりました。オンカロというのは、昨年八月に小泉元総理が訪問されて、世界で初めての核廃棄物の最終処分場となる現場ということで、オンカロというと、何かマスコミ的にはトイレなきマンションとか、あるいは脱原発といったイメージを先行するんですが、オンカロそのものは原発推進の壮大な実験場所でございます。ただし、行ってみて感じたことは、この原子力という人類の最大の難関の一つに、ある意味じゃ、十万年にわたる合理的で戦略的なプロセスと徹底した情報開示、それから国民理解による自己完結的な取組を国全体でやっているというそのプロセス、私行きまして一番勉強になりました。そういう観点から、また、松山議員からも何かございましたらば、どこかでお話しいただきたいと思いますが、そういう観点からまず質問したいと思います。
     まず、これは経産副大臣になると思いますけれども、この間申しましたプロセスですけれども、フィンランドにおきましては、原発の稼働や核廃棄物の処分場建設などの大きな方針に関しては、地元の住民、地元の議会、中央政府、それから国会、それから独立した規制機関という、いろいろな立場のステークホルダーが相互チェックを重層的に、しかも長い間、数十年掛けて認定プロセスをしております。また、研究の方でも、岩盤が固くて地震のない国でありますけれども、地震とか環境とか地球科学の調査、廃棄物の保管方法等、リスク管理も含めて、海外の専門家の協力を得て徹底的な調査を行っております。
     私は、日本でも、こうした客観性と透明性を持ったプロセスというものを本当にしっかり構築するということが非常に重要ではないかということが今回行って一番学んだ点でございますが、それについて、赤羽副大臣でしょうか、答弁をいただきたいと思います。
    ○副大臣(赤羽一嘉君) 御質問どうもありがとうございます。
     原子力行政に関しては、藤田委員御指摘のように、その意思決定におきまして透明性、また客観的な合理性を高める努力も大変重要であるということ、我々もそう考えております。フィンランドの件もしっかりと研究もしている最中でございますし、これからも継続をしていきたいと、こう考えておりますが、我が国もそれなりの努力しておりますので、まず簡単に御紹介をさせていただきたいと思います。
     特に、三・一一、福島第一原発事故の反省を踏まえまして、一昨年九月に独立した原子力規制委員会が新たに設置をされたところでございます。また、御承知のように、昨年七月には原子力規制について抜本的な見直しが行われまして、これは常に新しい知見が規制に取り入れることができるバックフィットの制度も含めた世界で最も厳しい新規制基準が施行されているところでございます。また、原子力規制委員会におきましては、アメリカ、フランス、イギリスの規制のトップを務めた経験のある三人の方を国際アドバイザーとされて、新たな規制等についての御助言をいただいているところでもございます。
     また、再起動についても、原子力規制委員会によって安全性が確認された原発につきましては再稼働を進めていくこととしておりますが、今後、原子力規制委員会によって安全性が確認された段階で、立地自治体等、関係者の理解と協力を得るために、事業者だけではなくて国としてもしっかりと前面に立って説明をしていく決意でございます。
     また、最終処分につきましても、その最終処分地の選定ですとか調査区域の選定につきましては、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律に基づきまして、自治体や住民の意見を聴取して、これを尊重するとともに、原子力委員会及び原子力規制委員会の専門的な意見も聞いた上で決定するという、そういう法律上の立て付けとなっております。
     しかしながら、この処分制度を創設して以降十年間、処分地選定の調査に着手できないという状況も今現状があるわけでございまして、昨年五月から総合資源エネルギー調査会や最終処分関係閣僚会議におきまして抜本的な取組の見直し、検討を進めているところでございまして、今、中間取りまとめが、その取りまとめの今プロセス中でございますが、いずれにしても多様な立場の住民が参加する地域の合意形成の仕組みをしっかりとしたものを構築しようと考えているところでございます。
    ○藤田幸久君 ありがとうございます。
     今幾つか御指摘になった点は後でまた質問をしていきますけれども、これを統括的に束ねて上から下まで浸透するプロセスとチェックの体制がフィンランドと相当違っていると思いますので、是非その点を更に進めていただきたいというふうに思います。
     それで、もう一つフィンランドでびっくりしたことは、規制機関が国民からの信頼が非常に高いということでございます。この写真の右上の松山議員と私の間の方がこの規制委員会のトップの方でございますけれども、とにかく原子力、これは推進機関の幹部の方にお会いしたところ、推進機関の幹部がこうおっしゃったんですが、国民の多くは原子力について十分理解しておらず感情レベルでの判断しかできないと、信頼のおける規制機関が原子力を安全と言い切って初めて国民も信用してくれるというふうに。信頼して、このオンカロというところでも、こういう最終処分場のこういう実験の建設が始まるということになっているわけであります。
     日本の原子力規制委員会は、先ほどおっしゃったような新しい衣替えを昨年して、言わば推進官庁の傘下にあった安全保安院が独立性の高い組織になったわけですが、まだそこまで、フィンランドほどは国民からの信頼が十分ではないかと思うんですけれども。
     それで、これは是非、原子力規制委員会、今日は委員長がほかの委員会で出られないということでございますけれども、次長の方からですけれども、実際に原子力規制委員会をやっておられて、このシステムあるいは予算、あるいは行政や立法府からの支援など、どういうふうな支援が必要か、それから、安全性を確保するために、どういう専門家を抱えて、あるいは生かそうとしておられるのか、規制委員会の立場からお答えをいただきたいと思います。
    ○政府参考人(森本英香君) お答え申し上げます。
     先生御指摘のように、原子力規制委員会というのは東京電力福島第一発電所の事故を踏まえて設置されたわけですけれども、規制委員会というよりも、規制行政そのものにまだ国民からの信頼回復は十分には得られていない、まだ信頼回復の途上にあるというふうに理解しております。
     そういった意味で、原子力規制行政の信頼を回復するためには、あくまで科学によって、科学的、技術的観点に立って、独立性、中立性、透明性を保って仕事を進めていくということが大事だと考えております。そのために、組織理念をつくりまして、この三点、独立性、中立性、透明性を確保するための理念を規制委員会の中で構築していく、徹底していくという努力を進めてございます。まだそれも途上でございますので、粘り強い努力が必要だと思っています。
     こうした今の規制委員会の状況を踏まえまして、まずはこういうふうにしたいと考えてございます。
     国際原子力機関、IAEAでは、各国の原子力規制に係る国の法制度や組織体制などについて総合的なレビューを行っています。総合的規制評価サービスと申し上げておりますが、IRRSと申し上げておりますが、これを受け入れまして、この日本の規制行政がどうかということをしっかり見ていただくと。また、その上で、例えば組織体制あるいは法制度、あるいは予算、体制、今、先ほど先生がおっしゃったようなことについてどうかということについても国際的な目で評価をしていただきたいというふうに考えております。
     それにつきましては、先生からの御指摘もございましたが、内閣あるいは国会からの御支援も得て、そういった体制の強化というものを進めていきたいというふうに考えてございます。
    ○藤田幸久君 先ほどの後半の質問の専門性の件ですが、例えばアメリカの規制委員会の場合には元々海軍の専門家が相当入っていると。日本の場合に、いわゆる専門性のレベルについても、実はIAEAの方から数年前にちょっとレベルが違うんじゃないかという御指摘もありましたが、昨年以来の改編によって保安院の方がかなり移ってきていらっしゃいますけれども、その専門性の向上、あるいはそのための人材供給の方法等については何か動きがあったんでしょうか。
    ○政府参考人(森本英香君) 失礼いたしました。
     その点につきましては、今年の三月一日に、JNES、規制委員会の傘下の技術サポート機関でございますが、JNESを規制委員会に統合しまして内製化いたしました。それによって、人員としては約千人弱の体制になっております。JNESの職員につきましては、これは専門性を持って活動してきた研究あるいは専門家の集団でございますので、そういった能力も活用して進めていきたいと考えています。
     また、現在、中途採用、新規採用を進めておりますけれども、電力事業者等で頑張られた方、ノーリターンを前提として採用しまして、そういった専門性も導入したいと考えています。
     また、今年からでございますけれども、新規採用に当たって原子力専門の採用を追加いたしまして、原子力の勉強をしてきた方を採っていく、採用していくということも進めていきたいというふうに考えています。もちろん、今後、研修あるいはオン・ザ・ジョブ・トレーニングを含めた取組は進めていきたいというふうに考えてございます。
    ○藤田幸久君 ありがとうございます。
     それからもう一つ、フィンランドを訪問してびっくりしたことがあるんですが、この資料に載せております写真の下の二枚ですけれども、実はこれ、元々は電力会社が造ったオンカロを管理する事業会社の社長さんが右側の真ん中におりまして、それから左側は、私の左側がこの社長さん、自ら地下まで一緒に入っていただいたんですけれども、この方が、松山議員と聞いていて私びっくりしたのは、非常に透明性を大変熱心にやっていらっしゃると。こういうことをおっしゃったんですが、見学者に対して無理に説得をしようとするのではなくて現場そのままを見てもらう。これは、このオンカロだけじゃなくて原発そのものもですね。見てもらってその解釈は見た人に任せる方がいいと。いずれにしても原子力に反対する人はいるが、それらの人々の意見を謙虚に聞いて我々が安全について最善を尽くすことが重要であると。つまり、説得するんじゃなくて見てもらうということでございました。
     こういう、何といいますか、本当に透明性を徹底する。ですから、何かいろんな委員会があって、何かやらせの人が来ていたんじゃないかなんて話もありましたけれども、そういうことではなくて、とにかく全部見てもらうことが、国民の支持が最大の武器なんだということもおっしゃっておられましたが、この点について、これは赤羽副大臣、お答えいただきたいと思います。
    ○副大臣(赤羽一嘉君) 私は、経済産業副大臣ではありますけれども、同時に福島原子力災害の現地対策本部長でございまして、就任直後の昨年一月二日から、原則毎週二日、福島第一原発の被害地域に足を運んで仕事をさせていただいております。
     この四月一日に田村市の都路地区というところが初めて避難指示解除ということで、いよいよ復興の加速という局面にはなりつつあるものの、やはり被害を受けられた住民の皆さん、地元の皆さんの原発政策そのものに対しての正しい御理解というのがどれほどまで得られていたのかなということ、これが一番のふるさと帰還のネックになっております。改めて、昨日もそういう評議会を、福島評議会をしてきたわけでございますが、事故の起こる前から、平時からこの福島第一原発の実態、また放射能の正しい怖さといったものを、そういう教育というか啓蒙をもっとするべきではなかったかということの御指摘もございました。
     この四月から全国の小中高校に副読本として放射能に関する副教材を文科省が配付をさせていただきましたが、それだけでは十分ではなくて、平素からこの放射能のことについて正しい御理解を得られるということが、ちょっと直接の答弁になっていないかもしれませんが、そういったことを感じておるところでございます。
     そうしたことを踏まえて、今回のエネルギー基本計画の中でも原子力施設立地地域の情報共有の在り方につきまして特段表記をさせていただいていますが、諸外国の例も参考にしながら、国がより積極的に関与し、住民を始めとする多様なステークホルダーとの丁寧な対話や情報共有のための取組強化等により、地域における情報共有の強化に向けて必要な措置を講ずるとさせていただいているところでございまして、この計画どおり、ありのままに、何か隠蔽ととかく言われがちなことを、これを反省をしながらしっかりした行政を進めていくように努力していきたいと、こう考えております。
    ○藤田幸久君 是非そういう方針で進めていただきたいと思いますが、要はその方針が末端の作業員の方、あるいは地域の出入りしている方等まで徹底する方式、チェック、そういった体制を併せて、その辺が私やっぱりヨーロッパはよくやっているなという感じがいたしますので、その辺の方法論まで含めて是非生かしていただきたいというふうに思います。
     ところで、規制委員会がそういうわけで去年からいろいろやってきているんですが、若干気になりますのは、最近、規制委員会に対して何か結果的に圧力になっているのかなというような言動が気になっております。
     これは、経済産業大臣の発言とか与党幹部の方が規制委員会の方にお会いになったというようなこと、現象的なこともさることながら、先週できましたエネルギー基本計画の改定もある意味では圧力とも取れる見方もあるのでお聞きしたいんですが、私、この間アメリカに参ったときに、アメリカのNRCの元委員長二人と会ってまいりました。一人はメザーブさんという、先ほどおっしゃった規制委員会の三人の国際アドバイザーの一人で、何回かお会いした方で、もう一人はヤツコさんという最近の委員長さんであります。
     ヤツコさん、雑誌のインタビューでこういうこと言っているんですが、原子力をベースロード電源と位置付けると、ほかに解釈の余地がなく再稼働と感じてしまうと。それからもう一つ、選択肢があって初めて安全性を重視した判断ができる、選択肢がないと違うんだと言うんですね。それから、政府は、今回の計画を改定するに当たって、かつての規制基準で建設した現在の原発が全て新規制基準を満たさず、一つも再稼働できない状況があり得ることを想定しているのかと。
     安全であることを前提に重要なベースロード電源として位置付けると、結局は原子力規制委員会が全ての原発の再稼働を不可とする余地がなくなってしまうのではないかという議論でございますが、これについて、赤羽さんですかね、お答えいただきたいと思います。
    ○副大臣(赤羽一嘉君) この点の今の御指摘は、全くの私は杞憂というか、全く我々そういうことは考えておりません。何回も国会で答弁させていただいておりますが、今の日本の原発につきましては、いかなる事情よりも安全性を最優先にすると。独立した原子力規制委員会によりまして、世界で最も厳しい新規制基準に適合すると認められない限り再稼働はないと。これはもう確固たる方針でございまして、このこととエネルギー基本計画云々という、ヤツコ元委員長、ちょっとヤツコさんの今回のこの発言、私は具体的には承知をしておりませんが、こうしたことは全く当たらないと、こう考えております。
     一般的に、このベースロード電源というのは専門用語でございまして、低廉で安定的に発電することができて昼夜問わずに継続的に稼働できる電源のことということで、具体的には、我が国では、原子力だけではございませんで、石炭火力、一般水力、地熱がベースロード電源としているところでございます。そうしたベースロード電源とは何か、ミドル電源とは何かといったことの表記はされている箇所はありますが、このことと原発再稼働は全く連関するものではございません。
    ○藤田幸久君 それでは、念のため、この二十一ページに、「運転コストが低廉で変動も少なく、運転時には温室効果ガスの排出もないことから、安全性の確保を大前提に、エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源である。」という部分を、これ、こういったものは多分英語作っていらっしゃると思いますから、ちょっと出していただいて、それを少し説明されたらいいと思いますね。このまま読むと、多分ヤツコさんの、英語で読むと、なってしまう可能性があると思いますので、それをやはりそういうことをおっしゃるのであるならば徹底をしていただきたいというふうに思います。
     それから、時間の関係で、最終処分のことについてお話ししたいと思いますけれども、さっきちょっと赤羽副大臣おっしゃった中で、去年からとおっしゃったのは、今まで日本政府は基本的に再処理をした上で地層処分という基本方針で来たんですが、いわゆる直接処分の調査研究に着手したというのは、先ほどおっしゃった去年が初めてという理解でよろしいんでしょうか。
    ○副大臣(赤羽一嘉君) 最終処分につきましては、中長期的な対応を柔軟性の観点から検討しなければいけないということで、平成二十五年度より経産省及び文科省におきまして直接処分が我が国で技術的に実現可能かを確認するための調査研究に着手したところでございます。
     先ほど申し上げましたのは、総合資源エネルギー調査会というところで、処分制度を創設して十年間たってもなかなか処分地の選定、着手がままならないという状況の中で、我が省の中でどうあるべきかという、審議会で御議論を進めていただいているということでございます。
    ○藤田幸久君 いずれにしても、多分ちょっと今まで固まり過ぎてきたんじゃないかなという感じがしまして、フィンランドの場合には、御承知のとおり、使用済核燃料というのは再処理をしても高い放射線を出し続けるので、結局は最終処分場に隔離しなければいけないということですから、であるならば、やはり最終処分ということについては考えてこなければいけなかったと。
     しかも、勉強してみましたところ、フィンランドがこういうふうに至った経緯というのは、OECDの、一九九五年ですが、その地層処分の環境的及び倫理的基礎という論文が出ておりまして、それによりますと、核廃棄物を生み出した者こそが責任を取るべきであり、未来世代に過度の負担を強いることのないような方法でこれらの物資を管理するために資源を提供すべきであると、これはOECDの一つ。もう一つのOECDの提案の考え方は、廃棄物管理の方法は、社会構造が遠い未来まで安定しているという想定や、技術は進歩し続けるという想定に基づくべきではないと。だから、安全状況を後世に残すよう目指すべきであると。
     こういう考え方から直接処分ということを言っているわけですけれども、ですから、やっぱりこの直接処分についての検討をすべきだろうと思いますし、それと、基本的にこの直接処分と再処理による地層処分と経済的にどちらが合理性があるか、優位性があるかという比較の根拠を答えていただきたいと思います。
    ○副大臣(赤羽一嘉君) 高レベル放射性廃棄物の最終処分の問題は、今、藤田委員御指摘のように、次世代に先送りできない国家的な課題であると、こういった認識は私たちも全く一緒でございますし、フィンランドを始めとする諸外国と同じく、我が国も長期にわたる人的管理によらない最終処分を目指すこととしております。
     今御質問の直接処分についての経済性、コスト面でいきますと、これ、福島第一原発事故後の二〇一一年十二月に試算を行いました。これはキロワット・アワー当たり約一・〇円のコストとされておりまして、一方、核燃料サイクルにつきましては約一・四円のコストとしております。
     こうしたコストの比較という意味では、直接処分の方が優位性も若干あります。加えて言うならば、核不拡散という観点からも、私たちも別にその点を否定するわけじゃございませんが、一方では、再処理によるガラス固化体の地層処分と比べまして、使用済燃料をそのまま容器、キャニスターに封入して地層処分を行うこととなるため、放射性物質の閉じ込める性能が劣ることはどうするのかといったことですとか、あと、天然ウラン並みになるまでの期間が、直接処分の場合は約十万年、再処理にするとそれが八千年、また高速炉に限ると約三百年ということになったり、この高レベル放射性廃棄物の減容とか有害化の低減といった様々な課題も検討しなければいけないというふうに認識をしております。
     フィンランドはこういう決定をしておりますが、関係各国、まだまだ最終的な決着が付いていないところも多いわけでございまして、別にこれ否定するものではございませんので、日本もこの最終処分に向けてしっかりとした幅広い、また柔軟な議論、検討を行い、しかるべき方針を確立していきたいと、こう考えております。
    ○藤田幸久君 今その減容化のようなお話されましたが、副大臣というか公明党さんは「もんじゅ」についてどうお考えなんですか。
    ○副大臣(赤羽一嘉君) 今回の公明党の公約も、今回のエネルギー基本計画の「もんじゅ」の部分と基本的に変わりはございません。
     ちょっと読まさせていただいてよろしいですか。「もんじゅ」につきましては、廃棄物の減容・有害度の低減や核不拡散関連技術等の向上のための国際的な研究拠点と位置付けまして、これまでの取組の反省や検証を踏まえ、あらゆる面において徹底的な改革を行い、「もんじゅ」研究計画に示された研究の成果を取りまとめることを目指し、そのため実施体制の再整備や新規制基準への対応など克服しなければならない課題について、これは国の責任の下、十分な対応を進めるということがエネルギー基本計画で、政府・与党の中での議論として合意をされてこうなったものでございます。
     このことは公明党の公約と相反しているというふうな認識ではおりません。
    ○藤田幸久君 また、それは後でお聞きしたいと思いますが、時間の関係で、原子力規制委員会が高い基準だと言っているわけですが、一方、避難計画の策定は原子力の設置や稼働の条件となっていないわけですね。アメリカなんかでは、原子力事業者も防災計画の作成の主体として位置付けられているというふうに聞いております。今日は欠席でございますが、原子力規制委員会の田中委員長もこんなことをおっしゃっているようですが、避難計画策定は原発再稼働に不可欠であるというような発言をされておられると。
     実際に再稼働を許可する立場にある原子力規制委員会がこの避難計画の策定を再稼働の条件とすることについてどのように考えているのか、これは規制委員会の方からお答えいただきたいと思います。
    ○政府参考人(森本英香君) お答えいたします。
     原子力規制委員会は、炉規制法に基づきまして規制基準を策定いたしまして、その規制基準との適合性、これを審査しているということでございます。したがいまして、再稼働そのものについて許可するという立場ではございませんので、それについてコメントすることは難しいかと承知してございます。
     その上で、地域の防災計画あるいは避難計画というのは、その原子力発電所が稼働しているか否かにかかわらず策定すべきもので、それにつきましては地域の実情というものを踏まえて災害対策基本法に基づいて県や市町村が作成される、その際に自治体の防災会議において内容の検討をされると、こういうメカニズムになっております。
     もちろん、国としてこれをバックアップすることは重要ということで、まず規制委員会は原子力災害対策指針を作り、専門的、技術的事項を定めていくのが役割、また政府全体として原子力防災会議の下で自治体を支援していくということが役割でございます。そういった意味で、国がバックアップするということは、今の制度でも肝要かというふうに考えてございます。
    ○藤田幸久君 バックアップすることも可能だということと実際そうするかというのの違いと、それからやっぱり規制委員会の判断というものがかなりいろいろマスコミ等も含めて影響を与えているという、その部分についてはどうお考えかということと、規制委員会にそういう条件、つまり基準が再稼働そのものではないということは、ほかの規制機関、ほかの国と比較してどう違うんでしょうか、あるいは同じでしょうか。
    ○政府参考人(森本英香君) 繰り返しになりますけれども、規制委員会の法律上の役割というのが、炉規制法に基づく規制基準の適合性でございまして、再稼働そのものの判断をするという立場でないことは御理解いただきたいというふうに考えております。
     また、今先生御指摘の外国の状況でございますが、御指摘のように、アメリカの場合、アメリカではNRC、原子力規制委員会と、FEMA、連邦緊急事態管理庁が緊急時計画の基準を提示して、そして原子力発電所の最初の稼働を許可する際に、FEMAの評価に基づいて、規制委員会、NRCが事業者や自治体の緊急時計画を審査するという制度になっているのは私ども承知してございます。一方、イギリスやフランスでは、オフサイトの緊急時計画については各自治体が作成することになっており、特に原子力発電所の稼働要件とはなっておらないということで、各国それぞれあるというふうに認識してございます。
    ○藤田幸久君 それで、その自治体の場合なんですが、日本の場合、今のところは都道府県や市町村が避難計画を策定することになっておりまして、国はあくまでも支援ということで、策定された計画を審査することもないと。
     昨年九月、国の方は支援を強化すると決定しているわけですが、その避難計画がちゃんと充実しているのかということに懸念があるわけです。実効性があるかどうかということは自治体自身もなかなか確認しても十分な信頼を得られないというふうに認識をしておりましたところ、先週十一日に国会内で、こういう避難計画の策定に心配する自治体の全国の首長さんたちが集まったそうですが、その中の意見として次のようなことが報道されております。
     一つは、巨大な人口の避難策の見通しが付かず、県の広域避難計画も策定できていない、それから、国や県は情報伝達、情報提供の在り方を洗い直す必要がある、それから、物資供給体制を市町村に丸投げせず検討してほしい、それから、策定自体非常に難しいというような意見が相次いだと報道されているんですが、たまたまこの報道をされているのが私の茨城県。茨城県というのは、たまたま東海村から三十キロ圏内に百万人という一番人口密度が高いところでございますが、その辺の自治体の首長さんがこういうことをおっしゃっているんですが。
     もう少し国が実質的に審査していく方法を導入すべきじゃないかと思いますけれども、これは内閣府の副大臣、お願いいたします。
    ○副大臣(井上信治君) お答えいたします。
     先ほどの規制委員会の答弁と若干重なるところもありますが、まず地域の防災計画や避難計画、これは例えばどの地区ごとに避難を行うのかといった避難の実施単位や、また避難先、避難経路などを定めるものであって、地域の様々な事情を踏まえて作成されることが適当と考えております。このため、県や市町村が作成することとなっており、各自治体の防災会議において内容の検討を行っております。そして、その実効性は訓練の実施とその結果を踏まえた計画や体制の継続的な充実強化により確保をしていくものであり、事前準備の段階から国は物心両面でしっかりと自治体を支えていく必要があると考えております。
     また、御指摘のように、避難計画を策定する際に、対象人口が多く、避難先の調整などに苦労されている自治体があるということも承知をしております。
     政府といたしましては、地域ごとに国のワーキングチームを設け、関係省庁挙げて自治体の取組への支援を行っており、原子力防災会議においても各地域の進捗状況を確認しております。避難計画ができていない地域に対しては、策定支援とそのフォローアップもしっかり進めてまいります。
    ○藤田幸久君 何か作文と丸投げという感じでございまして、先ほどアメリカとの比較で、FEMAがあってNRCがある、日本がないということの差は非常に大きいんだろうと思いますが、FEMAがないならば、せめて関係省庁ということじゃなくて、始まったときに、大臣がこの指揮系統において、その協議には全ての、例えば医師会から警察から何から入っていてぱっと動くぐらいの体制はマニュアルとして出ているぐらいのことをやっていただかないと、地方の首長さんたちはとてもとてもというのが先ほど紹介した現状だろうと思いますので、これを少し徹底をしていただきたいというふうに思います。
     時間がないので次に行きます。
     同じようなことですが、この資料の二ページ目を御覧いただきたいと思います。これは、昨年も岸田外務大臣にちょっとこれ示したことがあるんですが、実はIAEA、去年行ったときにびっくりしたんですが、IAEAに対する日本の省庁の窓口を列記した資料によりますと、このようにこんなにたくさんの日本の機関がIAEAを担当しているんです。
     アメリカの、別にアメリカばかり言うわけじゃないんですけれども、例えばアメリカも、それはいろんな省庁があるけれども、エネルギー省と原子力規制委員会がこの窓口になってやっていると。来週のオバマ訪日を実はアメリカは国務省じゃなくてホワイトハウスがやっていたと同じようなことですけれども、やはり日本の場合も、例えばNSCがやるぐらいの、これ原子力の問題ですから、しかも、先ほど申しました核と原子力両方関わることですから、こういう何かまとまった政府の体制をつくる、原子力行政そのものですね、そういう時期に来ているのではないかと思いますけれども。
     今日はお出になっておられますのは岸田大臣でありますし、IAEAはまさに外務省が窓口にもなっていらっしゃるものですから、少しそういう行政上の整理統合、有機化ということの必要性を感じるのですが、いかがでしょうか。
    ○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、原子力行政につきましては複数の省庁が関係している、これは事実でございます。その中で、御指摘のIAEAとの関係ですが、IAEAの事務に関しましては外務省が関係省庁と連携しつつウィーン代表部との連絡調整も含めて対応する、こうした外務省が連絡調整を行うという体制になっていると承知をしております。ですから、IAEAの事務あるいは対応につきましては、外務省、そういった立場にあると認識しておりますので、是非混乱が生じないようにしっかりと連絡調整をしなければならないと考えております。
     外務大臣の立場としては、この御指摘の中でIAEAの部分につきまして申し上げさせていただきました。
    ○藤田幸久君 現場の連絡調整じゃなくて、基の方の連絡調整が必要だということを申し上げておきたいと思います。
     時間の関係で、済みません、協定そのもので一つ。
     トルコに関してですけれども、外務大臣、トルコにおける地震等に対する安全確保に関して、衆議院の委員会の方で、トルコの災害緊急事態管理庁とか国立地震モニタリングセンターとか、ボアジチ大学カンデリ地震観測研究所などの数値を基に安全確保ができたというふうにおっしゃっていますけれども、それは、そういうトルコの機関が言っているんですが、その数値に対する、あるいは検証に対する客観性、日本政府はどうやって確認をされたんでしょうか。
    ○国務大臣(岸田文雄君) まず、日・トルコの原子力協定の中においては、国際的な原子力安全条約の義務に従って行動する、こうした条文を設けております。そして、第一義的には、原子力の安全確保につきましては相手国政府の責任において判断するということでありますが、トルコにおいての様々な調査、御指摘の調査等がありますが、そういった調査について改めて我が国として検証はしておりませんが、これはトルコの政府あるいは地震モニタリングセンターなど、これはしかるべき組織が行った調査だと認識をしております。
     我が国としましては、我が国の持つ教訓あるいは経験、こうしたものをそうした様々なトルコの調査等も踏まえながらしっかりと共有していき、原子力安全に貢献していく立場だと認識をしております。
     そして、トルコにつきましては地震国ではないかという指摘、再三いただいております。そういった点も勘案しまして、今回の日・トルコ原子力協定におきましては、協定発足後もしっかりと原子力安全に関する協議を定期的に行っていく、こうした規定も設けております。
     是非こうした枠組みもしっかりと活用しながら、我が国としましてはしっかりと原子力安全に貢献していきたいと考えています。
    ○藤田幸久君 時間がなくなりました。
     非核という核の部分と平和利用という部分、加えて福島原発の経験があったというその反省、そういったものがしっかり体制としてできるような、作文はいろいろ、あるいは努力はされておりますが、それが徹底する部分についてのプロジェクトマネジメントをしっかり政府としてやっていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。
     ありがとうございました。

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