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EU議会訪問報告2008年02月25日

活動報告

(内部資料)
2008年2月25日~3月2日

EU議会訪問報告

一 日程
2月26日(火)ブリュッセル
(童子丸開氏(「WTCビル崩壊の徹底究明」著者)も同行)
9:30 ルーチェックEU議員(EU議会外務委員会副委員長)
11:00 スーラ課長(NATO作戦局危機管理政策課長)
12:00 グリン・フォードEU議員(東アジア専門家)
(山本EU代表部大使、花谷公使同席)
14:30 モリリョンEU議員(対アフガニスタン交流議員団副団長)
15:00 カルロス・コエジョEU議員(元エシュロン特別委員会委員長)
19:00 映画「ゼロ―9.11の調査」試写会(於:EU議会)
21:00 討論会「独立調査委員会を求めるヨーロッパ」(於:EU議会)

<パネリスト>

ジュリエット・キエザ(EU議会議員、ジャーナリスト、イタリア)

クラウディオ・フラカッシ(映画「ゼロ―9.11の調査」監督、イタリア)

藤田幸久  (参議院議員、日本)

デウィット・グリフィン(クレアモント神学院名誉教授、「9.11は謀略か?」他の著者、アメリカ)

モニ・オバディア(俳優、歌手、ユダヤ系ブルガリア人)
2月27日(水)ロンドン
13:00 MRA( lC)関係者
16:00 9・11真相究明NGO代表
17:30 ジョン・マグドネル議員(イギリス労働党)
2月28日(木)ロンドン
8:00 NGOパレスチナ人
9:30 デビッド・リビングストン(王立国際問題研究所(チャタム・ハウス)フェロー)
11:30 マイケル・ミーチャー議員(元環境大臣、イギリス労働党)
13:00 NGOアフリカ人
19:00 日本大使館冨田公使、水鳥公使、石月参事官
2月29日(金)ロンドン、アムステルダム
17:00 カレル・フォン・ウオルフレン(評論家)
20:00 9.11真相究明NGO欧州連絡会議レセプション
3月1日(土)アムステルダム
13:00 9.11真相究明NGO欧州連絡会議
二 映画「ゼロ―9・11の調査」の概要

 客観的な証拠もないまま、自国イタリアがアフガニスタンとイラクでの2つの戦争に巻き込まれたことを憂えたジュリエット・キエザEU議会議員(ジャーナリスト)が、9.11の真実を追求する仲間と共に製作したドキュメンタリー映画。世界貿易センタービル(WTC)やペンタゴンの損傷などの生の映像や写真などに加えて、救助に当たった消防士、各方面の専門家、犠牲者の父親などの証言や告発などで構成される。多くの関係者が無償ボランティアで8ヶ月をかけて製作した。ノーベル文学賞受賞者である劇作家ダリオ・フォー氏も進行役の一人として出演し、昨年のローマ国際映画祭でも高い評価を得た。

 「9.11は謀略か?」などの著者で様々な検証を行ってきたデビット・グリフィン博士、60人近い科学者などとWTCビル崩壊の公式説明の矛盾を追及しているスティーブン・ジョーンズ博士、WTC地下で起きた爆発を証言するウイリアム・ロドリゲス氏、政府系研究機関から内部告発を行ったケビン・ライアン氏、その他、FBIやペンタゴン、米軍の元高官など多くの告発者や真実を求める人々が出演。

 20時間も燃え続いた後も崩壊しなかったマドリードの超高層ビルとWTCとの比較、残骸が散乱する航空機事故現場と残骸がほとんどないペンタゴンとの比較、飛行機が突入しなかったにも拘わらず沈むように崩壊したWTC第7ビルの映像など、イタリア映画ならではの画面や音響、構成による迫真力ある映画である。ロシアのゴルバチョフ元首相も9.11の事実に仰天したとのこと。

 アメリカ政府による、いわゆる公式説明が唱える証拠が文字通り「ゼロ」であることが強調され、最愛の息子をWTCで失った父親の「言われている事実は氷山の一角に過ぎない。まだ数多くの未解決な疑問が知られないままで残っている」という言葉と、「この映画は幅広い人々が真実を求める運動の始まりを告げるもので、あり我々は9・11事件の新たな調査を求める」という製作者の主張で結ばれている。

三 討論会の主なポイント
ジュリエット・キエザ議員
  • 映画「ゼロ」は、アメリカ政府の公式説明の嘘を明らかにし、真実を知るためにその内容を公式に問いかけ、事件の再調査を要求することが目的だ。この映画は我々の正式な宣戦布告だ。公式の説明に対するクエスチョンマークをまとめている。
  • 米国は強力だ。軍事力だけではなく情報の発信と操作の点でもずば抜けている。9・11以来6年間も真相がタブー化されている。だから、情報を一部の人たちが知るだけではなく普通の人々の実社会の中まで浸透させなければならない。この疑問をインターネットから出して、政治家や学者、ジャーナリスト、そして一般市民に浸透させる必要がある。
藤田幸久議員
  • 2002年9月11日に東京のNPOが「9.11犠牲者追悼チャリティー・コンサート」を開催した。「一年前の9.11の結果起こったアフガニスタン戦争で犠牲を受けたアフガニスタンの子供のために小学校を建設しよう」という趣旨で、日本の市民にはアフガニスタンの子供こそが9・11の最大の犠牲者だという感性があることを知り感激した。
  • アメリカの牧師、共和党を含む議員や消防関係者、空港当局者、軍や国務省などの関係者、各国の閣僚経験者や中央銀行総裁までもが、それぞれの専門的な立場から多くの具体的な疑問を呈しており、その検証を求めることは世界の市民として当然である。
  • 「テロとの戦い」の根拠であり、日本人24名が犠牲となりながら、その具体的事実も確認されないままに、日本がアフガニスタン戦争やイラク戦争に参加しているという経緯と、その原点は検証されなければならない。
  • インターネットは元々軍が発明したものだが、今や市民がそれを活用して情報にアクセスでき、真実が隠せない時代となった。この映画が各国の一般劇場で上映されることは極めて意義深い。インターネットの世界から、政治家を含む社会の幅広い分野に飛び出すことができる。少数派がネットワークを広げ多数派となる時だ。
  • この映画はあくまでも異議申し立ての一つである。物理的な事実や直接に事件に関わった人々の証言などの正確な情報を収集し活用していくことが益々必要になる。そして世界の市民に、とりわけ米国市民に情報を知らせることが重要だ。
デビット・グリフィン博士
  • 最新の著作で、アメリカ政府の公式説明の持つ25の矛盾点を取り上げた。ミネタ運輸長官が証言した、空軍のスクランブル対応を許さなかったチェイニー副大統領の不可解な行動。リチャード・マイヤーズが『自分は議会にいた』と言ったのに、クラークが『マイヤーズはペンタゴンにいた』と食い違っている点。ペンタゴンに突入したと言われる77便の中から夫に電話したとされるバーバラ・オールソン夫人の電話の疑惑。19人のアル・カイダ実行犯の一人とされるモハメド・アタの行動についてFBIの発表が二転三転している。ビン・ラディンが9・11に関与したという確証が無いというFBIの発表、などである。
  • WTC第7ビルの崩壊原因について、独立委員会報告では何も述べず、FEMA(連邦緊急事態管理局)が崩壊のシナリオを考えたが結局「確率は低い」と言わざるをえなかった。またNIST(国家基準技術研究所)も約束した報告を2年以上も先延ばしにしている。
  • ペンタゴン襲撃と同時刻にホワイトハウスの上空を旋回していた最新鋭軍用機E4Bのビデオを、最近CNNテレビが6年ぶりに公開したことも矛盾の一つだ。
四 9.11真相究明NGO欧州連絡会議

 9.11真相究明を目指す欧州11カ国のNGOが一同に会しての初の連絡会議が開かれた。デンマークの科学者や女優の平和活動家、アイスランドの学者、オランダのITの企業家、イギリスの援助の技術者やオックスフォード大学の学生、フランスの映画製作者、イタリアのギエザ議員や映画製作者、アイルランドの女性活動家、スイス、ドイツ、スウェーデン、ベルギー、スペインなどから50~60人が参加した。知識、専門性、行動力を含め、極めて意識と質の高いNGOネットワークである。レセプションには、私がホームステイしたオランダのジャーナリスト、カレル・フォン・ウオルフレン氏(「日本権力構造の謎」などの著者)も出席してくれた。

 各NGOは、シンポジウムや講演会の開催。街頭活動やチラシ配り、ブログの製作。議員へのDVDや資料の送付、などを地道に行っている。主な議論のポイントは以下の通り。

  1. 膨大な疑惑の材料の中から、明白な事例に絞り、共通の情報として優先順位を明確にして広報活動をすべきだ。
  2. 疑惑に対する説明責任は、米国政府にあり、我々の役割は疑問点を提示することであり、犯人探しをする必要はない。
  3. インターネットという軍が発明したツールを、市民が活かして、これまでは隠し通せた映像や写真、データにアクセスすることができるようになった。もう市民の目から情報を隠すことはできない。しかし、我々がインターネットの世界から踏み出して、政治や世論を巻き込む運動を展開するときだ。
  4. イスタブリッシュメントは、我々に陰謀論者や狂信論者とのレッテルを貼ったり、タブー化しようとするので、それに惑わされない慎重な動きが必要だ。
討論会「独立調査委員会を求めるヨーロッパ」
映画「ゼロ―9.11の調査」試写会(於:EU議会)
ルーチェックEU議員 フォードEU議員
モリリョンEU議員 コエジョEU議員
マグドネル議員 ミーチャー議員(元環境大臣)
カレル・フォン・ウオルフレン(評論家)  
 
9.11真相究明NGO欧州連絡会議