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中国でグローバル・センターを提唱2025年07月31日

オックスフォード大学のOxford Global CEO Programmeが創設され、その第一回のmodule (モジュール)が7月末に北京で開催されました。https://www.phc.ox.ac.uk/study/oxford-global-ceo-programme

私も4人の海外ゲストスピーカーの一人として講演し、パネルディスカッションにも参加しました。他の3人はこのプログラムの代表のRichard Hobbsオックスフォード大学副学長(写真3)、Charles Harmanオックスフォード大学評議会副会長(元JPモルガン副会長)とNobel Ducrotエアバス東アジア地域代表です。中国側からは、刘晓明(Xiaoming Liu)元駐英大使・元駐北朝鮮大使(写真4)が講演しました。約30人の中国の経営者(CEO)が受講しました。

 私の講演のポイントは、以下です。「1.“グローバル・サウス”という言葉が使われるが、アヘン戦争以前は、インドや中国などアジア諸国が世界のGDPの60%程を占めていたと言われる。この両国や、ブラジル、ASEAN諸国なども米ロの超大国間でバランスを取った道を歩もうとしている。むしろ、これらの地域が、“グローバル・センター”としての中庸の役割を果たすときではないか?2.関税戦争で、世界が分断化されているが、経営者同士は、国境を超えてサプライチェーンを通しての連携を必要としているのではないか?3 大きな変化をもたらす際に、政治家の前に経営者が動くことがある。田中角栄首相による日中国交正常化の道を拓いたのも経営者であった。4世界の分断が加速している現在、各国の経営者同士の協働が求められているのではないか?」

 このプログラムは今後、9月にロンドン・オックスフォード・フランクフルト、11月にシンガポール、来年にはニューヨークやドバイなどでのmoduleが予定され、これら諸国のCEOの皆さんが受講予定です。

この機会に、旧知の金杉憲司日本大使(写真5)や、中国国際交流協会の劉洪才副会長(元駐北朝鮮大使、写真6)ともお会いしました。