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高萩市戦没者追悼式で追悼の辞を述べる2008年08月16日

 

お盆の間は昨年から一年間に亡くなられた方々への新盆のお焼香回りをさせていただきました。

そして、15日は高萩市戦没者追悼式に出席しました。草間市長などに続いて私も以下のような追悼の辞を述べさせていただきました。

 

追悼の辞

本日ここに高萩市戦没者追悼式にあたり、先の大戦においてかけがえのない命を捧げられ、ご家族を守り、わが国の復興の礎となられました御霊に、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 戦後、焦土の中から日本が驚異的な復興を成し遂げ、以来六十三年間も戦火を交えることなく今日の繁栄を築いた偉業は、遠い異郷の地で亡くなった御霊のご加護、ならびに、ご遺族を初めとする皆様のおかげでございます。

 

しかし、戦後生まれの人々が四分の三以上を占める今日、戦争があったという事実や、広島、長崎の原爆、茨城県内各地の空襲や艦砲射撃などによる多大な犠牲があったことすら全く知らない人も増えております。

 

私は長年、世界の多くの紛争地域で、対立する人々の仲介活動や、難民や自然災害犠牲者の支援活動を行って参りました。そして最近地震や津波などの自然災害や地域紛争が余りにも増大している現場で憤りを覚えてきました。

 

先週も平和の祭典、北京オリンピックの前日に、ロシアとグルジアが戦争に突入しました。しかし、オリンピックの女子射撃競技で銀メダルと銅メダルを獲得したロシアとグルジアの選手が抱き合って友情を確認し、「戦争を起こすのも止めるのも政治家。ちゃんと話し合ってほしい」と訴えた姿に皆さんも感動されたことと思います。まさに、戦争を起こさせない政治を日本でも、そして世界でも実現させねばなりません。それが英霊やご遺族の皆様のご恩に報いる道です。国のために戦う兵士の想いに国境はなく、家族を失う遺族の悲しみにも国境は無いからです。

 

ご遺族の皆様もご高齢を迎えておられます。時間がございません。紛争やテロ、核実験が増え続ける世界に、平和をもたらす動きを加速すべきです。日本は遺骨収集事業を継続し、唯一の被爆国として、核廃絶の動きをもっと積極的に世界に発信すべきです。そのためにも、本来の日本の伝統である、家族が助け合い、お年寄りやふるさとを大切にする社会を取り戻そうではありませんか。年金制度や後期高齢者医療制度を見直し、戦後の日本に最も貢献された皆様に恩返しをさせて頂きたいと存じます。

 

最後に、アジアとの信頼を基に、悲惨な戦争を繰り返さない決意を次の世代に引き継いで参りますことを御霊の前にお誓いし、ご臨席の皆様方のご平安を心よりお祈り申し上げ、追悼の辞とさせて戴きます。

 

平成二十年八月十五日

 

民主党県連副代表・参議院議員 藤田幸久

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