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国民への公約実現と党内融和こそ命がけで2012年06月25日
国民への公約実現と党内融和こそ命がけで
参議院議員 藤田幸久
社会保障と税の一体改革法案の民主党、自民党、公明党の三党修正合意がまとまり、その衆議院における採決が26日にも行われる流れとなっています。
私は、財務副大臣として関係法案を提出している立場から、できるだけ多くの国民と民主党内の多くの国会議員の支持が得られるような決め方が重要だと思っています。
この問題に関する私の考え方は以下の通りです。
一 熟議の尊重と意思決定プロセスの確立
私は、民主党の合同部門会議での議論やその打ち切りに関するプロセスが混乱したこともあり、「両院議員総会を開催し、採決によって党の意思を決定する。そして、この投票結果に全員従うことを確認する。」という考えを述べてきました。実際、合同部門会議ではレベルの高い政策論議、三党合意の抜け道に関する純粋な警鐘、国や国民の立場を考えるべきだという大所高所からの提言もありました。残念ながら、両院議員総会ではなく、両院議員懇談会のみの開催となりましたが、25日の代議士会では、ガス抜きではなく、建設的な熟議を行って欲しいと思います。そして、何らかの党としての意思決定を行って上で、26日の本会議採決に望んで欲しいと思います。
二 衆議院での単独過半数、参議院での第一党の堅守
本会議採決がいかなる結果に終わっても、衆議院での単独過半数、参議院での第一党を堅守すべきと思います。野党は今後、内閣不信任決議案や特例公債法案を人質にとっての解散要求を求めてくる可能性が高いと思います。従って、衆議院での単独過半数、参議院での第一党のどちらかを失うと、野党が内閣の生殺与奪権を握ることができます。26日の採決は、内閣不信任決議案や予算案と異なり、法案に関する採決です。採決後は、与党体制の維持を基本として党内融和の再構築に私たち全員が取り組むべきです。野党による民主党の分断戦略に付け入る余地を与えてはなりません。
衆議院選挙制度改革法案をできるだけ速やかに成立させることが重要です。法案成立後数ヶ月の準備期間が必要であり、その間に、マニフェストの実行評価などを整理し、総選挙用の政策を財源も含めて準備することが重要です。
そして、平成25年度の予算を民主党と国民新党によって編成すべきです。今回は民主党政権による実質3度目の予算となります。過去2回は自公政権時代と比べ明らかに「国民の生活が第一」の予算となっており、来年度は総選挙前の最後の予算となるので、民主党の特徴をフルに反映した予算を編成すべきです。マニフェストの実行評価も踏まえた予算により総選挙に望むべきです。
私のNGO活動の師であり、「難民を助ける会」を創設した相馬雪香さんの父である尾崎行雄は以下のことを唱えています。
1 「有言実行」
「先ず世論に訴え研究を重ね、賛成者を多くし、それから実行に移るのが、より立憲的(民主的)であり、かつ間違いが少ない。」(「政治家と刺客」1940年)
(一度宣言したので何が何でもやるのではなく、世論に訴え賛成者を多くすることが重要)
2 「党議の束縛、良心の解放」
「党議は総選挙の際、選挙人多数の賛成を得て自然に定まるべきもので、選挙後に、選挙人の意見も問わず、議員だけで勝手に定むべきものでないことを広く世人に知らせねばならぬ。」(「憲政の危機」1920年)
(選挙の前に主張していたことと反対のことを行うのは、有権者を売ることである。他方、選挙の争点とならなかった問題については、有権者に賛否を問うていないのだから、党議にすることはできない。)
民主党結党以来の最大の危機を迎えています。私は、こういう時こそ、こうした基本理念に学びながら、国民への公約実現と党内融和実現のために命がけで取り組みたいと思います。
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