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「失われた民主主義を救う市民の再武装」2024年01月14日

元旦に起きた能登半島地震及び羽田空港での事故で犠牲になられた方々に心から哀悼の意を表します。 英国エコノミスト誌の「2024年世界展望」から初めて日本が消滅しました。昨年は、一人当たりGDP世界30位、世界競争力ランキング35位など「日本の失われた30年」を表す数字も話題になりました。その失われた30年の根底にある政治構造の根本問題が政治資金の裏金問題で噴出しています。

1994年にリクルート事件を機に政治浄化を目指した法律などが骨抜きにされ、金と特定団体の支援による選挙地盤が継承されてきた構造です。この30年間の首相の4人に3人が世襲議員、男女平等指数が世界125位、報道の自由ランキングが世界68位など先進民主主義諸国にない実態が指摘されています。

そんな中、フランスのマクロン大統領が新年のメッセージで、「再武装」という言葉を8回使いました。「経済、国家、行政の再武装の後に必要な市民の再武装」、「市民や民主主義の価値の再武装」などと述べています。私はマクロン大統領の支持者ではありませんが、本年が史上初めて世界の総人口の半分以上にあたる約43億人が投票する選挙の年であることが背景と思われます。(地図をご参照ください)

日本の民主主義は、戦後外国から与えられたと言われますが、国民が関わる民主主義の時ではないでしょうか。国民が、お金や関係団体の利益ではなく、自らの考えと情報で「再武装」し、自らの意思で投票する民主主義です。本年総選挙の可能性もありますが、民意に基づき国益を担うまともな民主主義の確立が、失われた民主主義から脱却する道と思われます。

本年の皆様のご多幸をお祈りいたします。